初めまして、また普段からお世話になっております。
BL後期、BMの開発担当主査をしていましたマツダ(株)の猿渡と申します。
現在はドイツフランクフルトにあるMazda European・R&DCenterの所長兼副社長として昨年2月よりヨーロッパにおけるマツダ車開発及び次世代車開発に必要な調査・研究・デザイン創造・及び・評価を担当しています。
さて、皆様のアクセラと人生とは如何でしょうか?
アクセラは2003年に初代(BK)が誕生しましたが、それまでマツダのコンパクトカーはファミリアでした。アクセラは先に出たアテンザとともに、開発当初から世界のベンチマークとなるという高い志のもと開発をしたモデルであり、結果世界中で非常に多くの方の高しい人の支持を得ることができ、長く愛される車となりました。
事実、ここヨーロッパではたくさんの非常に綺麗な状態のままBKモデルを見ることが出来ます。しかも全く古臭さを感じさせる事無く。先般このBKモデルをデザインされた当時チーフデザイナーだった鈴木さんが、定年退職されましたが非常に素晴らしい仕事をされたと思ってます。
こういった背景を持っているアクセラ開発担当主査となった際に、私がまず考えたことは万人受けする車ではなく、価値を共有化できる人にとって最高の相棒となれる車を提供したいということでした。
皆さんマツダプレミアムという言葉を聞いたことがおありでしょうか?
これはGJアテンザを日本で発表した際の当時の山内社長のスピーチの中にある言葉ですが価格が高いという意味でのプレミアムではなく、お客様と強い絆と結ばれるような商品・サービス等を提供し続けるブランドをマツダブランドと定義しています。
強い絆を作るには価値共有が非常に重要であり、万人向けの車を作っていたのでは実現できません。マツダは常々世界の10%の熱狂的なファンを持ち、2%のシェアを目指すと言っています。何もたくさんの方に愛していただきたくないと言ってるわけではありませんが、「車を操る歓び」を共有できる皆様方との関係を最優先に考えていくということです。
少し話が逸れてしまいましたが、このマツダプレミアムの考え方のもとアクセラを開発してきました。特に「相棒」と言うことに凄くこたわりを持ってやってきました。私は相棒というのは馴れ合いの一方通行の関係ではなく、お互いが刺激しあうことで、その関係が深まり信頼度が増す、そして成長を感じることができ、結果的には無くてはならない関係になっていくことだと考えています。
車でいうと、ドライバーの方の操作に対し期待通りの反応を示すことは勿論、奥の深さを見せることで、ある意味ドライバーに能力の向上を挑発するということと考えています。
これは何も早い速度で走れといっているのではありません。基本性能がしっかりできている車を丁寧に適切な荷重移動で運転すると、ものすごく気持ちのいい走りをすることが出来ます。日常の走行での加速、コーナー、減速で車と対話し、お互いの反応を理解しながら理想の走りを実現していくことも「車を操る歓び」だと考えています。人間は普段生活をしている環境によって、その人の感受性が大きく変わってくると考えています。
そういう意味では、インテリア空間が皆さんに与える刺激も、もしかしたら皆さんの人生を豊かにすることの手助けをできるかもしれません。BMアクセラのインテリアはコンパクトカーの枠にとらわれる事無く、皆さんに何を感じていただくに焦点をあてクラスレスで造り込んできました。結果当時社内で下剋上と揶揄されましたが、初心を変える事無く皆様のお手元に届けることができてよかったと思っています。
ただ心残りは色々なチャレンジ要素を取りこんだ結果、一部で熟成不足が残ってしまったことです。本来ならその点も含め、フォローを私自身の手でやりたかったのですが、幸いにも仲間がしっかりとフォローをしてくれ近々アップデートバージョンが準備できるとのこと。ご迷惑をおかけしています。
話を変えて、ここドイツでのアクセラ(海外ではMazda3)の評価ですが並み居る競合車の中で高い評価を受けています。この3月のドイツの販売台数でみるとMazda3ha33位になっています。順位こそ高くはありませんが、この33位というのはドイツメーカーの車を除くとトップの順位です。
確実に存在感を示しつつあります。またほかのマツダカーラインナップに目を移すとCX-5は高いときはドイツで10%程度のセグメントシェアを取っており最近ではMazda6も含め数多くの新世代マツダ車(魂動デザイン+SKYテクノロジー)を見かけるようになりました。
マツダは今後とも「走る歓び」を皆様に提供すべく魂動デザインとSKYテクノロジーを磨き上げ、皆様を惹きつけてやまない車を提供していきます。マツダ車と一緒に車はもちろん皆様の人生そのものもドライブしていけたらと思っています。
なお、私がマツダに入ったきっかけは父が所有していたファミリアです。入社してエンジン・トランスミッションの開発部門に配属になりましたが、その際に担当したのがファミリアのエンジン。そしてBKアクセラに搭載されたL型のエンジンの開発に携わり、MPSバージョン(マツダスピードアクセラ)ではパワートレーン開発の指揮を、BLアクセラではパワートレイン開発全体の指揮に加えマツダ初のアイドルストップシステム「i-stop」の開発指揮を取り、BL後期からは車全体の開発を担当してきました。
私の人生においてアクセラは切り離すことができない、まさに「相棒」となっています。もちろん日本に帰国後はBMアクセラを購入予定です。ぜひその際は皆様とアクセラ談義をしたいと思っています。引き続き、マツダ車を特にアクセラをよろしくお願い致します。
2015年4月24日 猿渡 健一郎 Frankfurt,Germany
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