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イイね!
2009年05月09日

PDIセンター

船積みされた膨大な正規輸入車が上陸して先ず入る所は、日本独自の広大なPDIセンターです。
保護塗装を洗浄したり、保安部品の法規合致チェック、各部の点検・整備等の納車前点検をするところです。
以下は基本的に取材不可の某PDIセンターについて、少し前の興味深い記事から要約してます。
輸入車のなかにはドアのチリがズレてたり、塗装の表面にはザラつきや小キズ、ゴミの付着などがある車もあるが、外国人は車を作った人も客もそういうのはあまり気にしない。
細かいところを気にする日本人のために補修をするのも某PDIセンターの役目である。
例えば塗装チェックの名人Aさんは一台につき一分ほどでボディ一周し、15ヶ所ほどのチェックをして塗装面にM(磨き)と記した。筆者が塗装面を見ても何がなんだか分らない。
5cmくらいのところから凝視して、ようやくクリア面にとても小さなゴミひとつ見つけた。
他のM(磨き)の所を見ても、針の先ほどのゴミや窪み、ゆず肌があったというかなかったというか・・。
注意深く眺めなきゃ気が付かない小さなゴミを、Aさんは2秒も掛からず見つけて印を付けた。
世界中の誰ひとり気づかない、こんなのを直すのか。
別のところで板金の名人Bさんがドアに付いた傷を直していた
先端に鳥のくちばしのようなカーブがついている50cmくらいの金属棒で、ドアのウエザーストリップをこじって、ドアの中に突っ込む。ドアの奥深くゴソゴソと探っていって、ドアの表のキズの部分に左手のひらを当てると、棒をクイクイと手首でこじり始めた。
傷の部分がぐぐっと盛り上がってきた。何度かクイクイをやると棒をドアから引き抜いた。
今度は金属の短い棒でキズの表面に直角に押し当て、ハンマーでトントン、手の平でさすって、トン。斜めから覗き、トン。そして工具を片付け始めた。
終わり?1cmの距離から凝視した。キズが消えている!2分と掛かっていない。
塗装工場ではもっと大掛かりな板金塗装が行われていた。
仕上がりを見ると凄い。色は新車の塗装とむろんピタリ、表面の微妙なメタリックのムラ具合やゆず肌の具合まで、補修した部分の塗装は新車とまったく変わりない。
塗装の名人Cさんが塗装すると、先ほどの塗装チェックの名人Aさんでも分らなくなってしまうほど。
これらは筆者が見たこともないくらい超すごいレベルの仕事であった。
「こんな名人級の人はうちにはゾロゾロいる。名人は当たり前、一般の板金塗装工場とは仕事の
次元、レベルが違うんだ」と某PDIセンター長は言った。
「あんな目に見えないキズ、お客が走れば付いてしまうようなキズまで点検して磨いて直しているなんて」と、外国のメーカーではこんなPDIセンターは無用の長物、カネ手間暇のムダと言うらしい。
それでもセンター長はこう述べる。「お客さんにお渡しする瞬間だけでも、商品というのは完全無比でなきゃいかん。その作業のために車が何万円か高くなっちゃたとしてもね。」
「名も出ず、技をひけらすこともなく黙々と超絶素晴らしい名人芸を駆使しているオヤジさんたちが仕上げてくれた車になら、この先も喜んで何万円か余分にお金を払いたいと思うのだ。」と筆者は締めくくっている。

さて私はどうかな~。新車納車時にここまで完璧を求めるほど神経質ではないけど・・。




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Posted at 2009/05/09 22:52:11

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この記事へのコメント

2009年5月9日 23:13
5×へー(古!)
匠の仕事、憧れますね~
余分にお金出す価値あるかも、です(笑
コメントへの返答
2009年5月10日 11:03
5×へ~ですよね。
匠の仕事すご過ぎですが、ここまでやるかというPDIセンターの方針がまぁスゴイ。
Seikenさんは余分に出しちゃって気持ちOKなのですね!
2009年5月9日 23:45
 上陸後にボディチェックと補修をそこまで念入りにしているから、ケチのつけようがない状態で納車されるのですね。納得です!巧みの技に一礼です。
コメントへの返答
2009年5月10日 11:36
新車に求めるのが細かい日本人にはこのPDIセンターというシステムは必要なのでしょうね。
それと技はスゴイですね。
もちろんボディだけでなく、色んな機械的な納車前点検もするのですけどね~。
2009年5月9日 23:49
噂には聞いていましたが凄いですね。

車検毎に見てもらいたいけど
出費が大変かも…(^^;)
コメントへの返答
2009年5月10日 11:35
ここまでするか~ってくらい、念入りにチェックしてるのですね~。
膨大な数の車が輸入されますが、中には上記のようにちゃんとした補修が必要な固体もあるようですね~。
艶不足と判断されただけで磨きもやっちゃうようです。
2009年5月10日 0:42
こんなに細かいのは日本人だけ、って聞いた事あります。じゃぁ、逆に外人さんが許容範囲としているレベルっていったい、どの程度でしょうかネ?
コメントへの返答
2009年5月10日 11:16
日本人は新車に細かいところまで完璧を求めるようなので、結果的にPDIセンターまで作ってしまってますね。
外国ではPDIセンター自体無用の長物的扱いのようなので、ドアのチリのずれや凝視してわかる程度のキズなんぞ許容範囲ってことなんでしょうネ。
2009年5月10日 6:51
すばらしい技術ですが、あまり高くなると困ります(笑)

全ての車に問題あるわけではないはず。特に今のドイツ車の高品質は手直しはほどんどないと思います。キズがない手直しが必要ない車はPDIで何もしてないのに高くなっては困ります~(笑)

船に乗せる前の車のキズはメーカーの責任、船や輸送中に付いた傷は船会社や運送屋の責任、のような気がします~

コメントへの返答
2009年5月10日 11:33
PDIセンターで至れり尽せり状態なので
定価格も色んな場合を想定して上乗せしてるんでしょうね。もちろん保安部品の法規合致チェック、各部の点検・整備等もした上でディーラーに送るからそのコストも加味されてるね。
もちろん全ての車ではないだろうけど、キズどころか、艶が乏しいだけで磨きはすると書いてます。中には相当出来の悪い固体もあるそうです。それを表向き何もなかったことにして補修しているそうです。
運送リスクの負担は契約でどうなっているのか分らんが、輸送中のキズの修理もしてると書いてるよ。
2009年5月10日 12:12
読み応えありました。(^_^)/
製造業、しかも素材関連で物造りの初期のステップに携わっていると
各ステップで日本のメーカーの要求水準が高い事を感じています。
良くも悪くもですが・・・。
 ユーザーの要求を超えているのではないか?
 検査・分析機器の精度を超えた要求も・・・。
それで、アドバンテージを保って居る面もありますが
自動車のような総合産業では、積み上げるとかなりのコストアップ
安全保安要素以外は、イタリアを代表とする、欧州的おおらかさと割り切りはあっても
良いかも・・・と考える一人です。
コメントへの返答
2009年5月10日 21:49
「お客さんと会社の信頼関係、針の先のキズも直して売るという信頼で、日本の外車市場はこれまでやってこれたと思う。これヤメテ安くして沢山売れとメーカーは言うけど、それじゃお客さんのこと結局は裏切ってることになるんじゃないかな」とセンター長は締めています。
そうですね、安全保安要素は妥協できませんが、他は欧州的(イタリー的?)おおらかさは、私は許容範囲です。
ちょっと前まで輸入車はそういうおおらかさが顕著でした。
まして私は沖縄でいうのテーゲー(適当)主義な県民性の人間です。
2009年5月10日 18:06
何でもコストを第一に考えがちやし、
資金に限りがある以上それは仕方ないけど、
無駄とも思えるこだわりが無くなったら
世の中つまらなくなると自分は思ってます。
どれだけ速く移動できるかとか、
どれだけ安く製作できるかをつきつめて合理化しても
そんな次元を超えた魅力が無ければつまらない。

特に都会では車はぜいたく品でしかないですからね。

そのバランスが難しいですね。
コメントへの返答
2009年5月10日 22:03
そうですね、外国には細かいところをあまり気にしない国民性ってのもありますし、それでも最近の輸入車はだいぶ品質は向上しています。
それでもコストアップも辞さずに更に細かい点検・補修までする日本のインポーターはこだわっていますね。販売価格とのバランスは難しいところでしょうね。
とは言え正規輸入車ではないメキシコビートルの作り自体はおおらかさがありますね。
例え大昔の設計の車とは言え、ね・・。
2009年5月10日 18:18
職人技・・・ですね!

プロとしての誇りは,とても大切だと思います

費用対効果は別としても(^^;
コメントへの返答
2009年5月10日 22:09
職人技の名人級がゴロゴロ居る、日本の輸入元のPDIセンター。
コストアップも辞さずに更に細かい点検・補修までする日本のインポーターは日本人の要求を満たすため、日々こだわって仕事していますが、販売価格とのバランスは難しいところでしょうね。
費用対効果は?ですね、納車の瞬間は完璧に仕上がっているのでしょうけど~。それが当たり前(満足する)ってのが日本人なのでしょうね。
2009年5月11日 8:05
ココまでしっかりしてくれてると安心して受け取り出来ますね!
でも…ウチのアンダーのブツブツがタレてたのは仕方なかったんでしょうか…(-_-;)
コメントへの返答
2009年5月11日 18:04
どのメーカーも全般的にきちんと点検整備・補修してるのでしょうが、取材したPDIがどこかは分りませんが、ここまで至れり尽くせりだと安心して納車を受けることができるのでしょうね。
納車時からアンダーのブツブツの垂れがあったのですか~。
VWのPDIは少しおおらかなところがあるのでしょうかね~。

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「@チャブ さん、買ったらぜひ見せてくださいね〜。👍」
何シテル?   10/16 21:36
どうも~vwsmartlifeと申します。 年式は1960年代後半のオヤジです。時間の合間に少しずつ更新していきたいと思いますので宜しくお願いします。
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