さて、組みあがった車体、エンジンに火入れです。
まずはオイルを入れてプラグを外して適当にクランキングさせてエンジン各部にオイルを回します。いきなりエンジンかけるとか荒っぽい事はしないようにw
で、燃料をキャブに回しキーオンにしておもむろにキック。
携帯で適当に録画した物なんで画質とか音とか文句は言わないw
途中コマ落ち音飛びもするし……(怒
やる事さえきちんとやっていれば意図も簡単にエンジン始動しますよ。
エンジンがかからない場合は、エンジンの基本の
良い吸気、良い圧縮、良い点火
のどれかが悪い筈です。
逆に言えばそれさえ良ければエンジンは絶対にかかる筈ですからね。
しかし、この動画、エンジン音迫力無いなぁ……
実際にはうるせぇ位の低音でドコドコ鳴っているんだけど(近所迷惑……^^;)
で、ここで問題発生!
動画で何故キックでエンジンをかけているか?
それはねぇ、セルじゃエンジンかからなかったからなんですよ~www
なんか、セルの回りかたが元気無いんですよ。
初めはエンジンの圧縮比が上がって回りが弱くなったせいかとも思ったんだけど、プラグ外して圧縮させない状態で回しても元気が無い。
その状態でプラグの火花を見ても頼りない火花しか上がってないんで、根本的に回転不足のせいなのかなっと。
という事で、セル回りの見直しです。
まずはスターターリレー。
エーモンの30Aリレーを使ってたんですけど、これ交換。

スズキ純正部品(でも中華製w)の大き目の物に交換です。
スクーターとかはエーモン30Aリレー酷似のリレー使っているんで、エーモン30Aリレーで大丈夫かと思ってたけど、この際だから余裕をもって大きなのにしてみましょう(やるなら徹底的に余裕を持って)
次に配線見直し。
元々はセルの動力線を16AWGのケーブルで引いたんだけど、この太さだと多くて25~30A程度が上限。
なのでリレー交換のついでに12AWGで引きなおしてやります(±両方)
12AWGなら75A程度は流せるようになるんで余裕でしょう(リレーの写真に写っている赤いやつね)
次にバッテリーの交換
モンキーのバッテリーは2.3Ah/10HRの容量でかなり小さいです。おまけに状態は悪くないとは言え使い古したバッテリーだし(でも車用バッテリーでもセルモーターの回り変わらなかったからバッテリー劣化じゃないだろうけど)
という事で、少しだけ大きいカブのバッテリー、3.0Ah/10HRの容量の物に交換です(バッテリー本体には20HRの数値で書いてあるけどユアサHPでは10HRで書いてある)

ピンクのラインの部分の縁を真っ平ら(72)に延ばし、緑のボルト取り付け部分を本来は手前に重ねる所を裏側に重ねてボルト止めしてやればこんな感じで搭載出来ます(塗装が剥げている部分、錆びている部分、後で対処しないと……)

元の接続コネクターはぶった切って丸形端子を圧着しておきましょう(+ラインの間にフューズを入れると尚良し)
しかし、台湾ユアサのバッテリー、2000円以下で買えちゃうのね。
この値段なら駄目になったらサクッと交換で良いでしょうね。
余談だけど、ついでだから家のスクーター用にブランド無し(恐らく中華方面w)のバッテリーを1つ買ったんだけど(1000円で安かったんで)見事初期不良でしたわ(電圧有るけどスターター回らない)
買った所に言ったらサクッと替えの新品よこしましたが(そんだけ不良があるんでしょう)
替えの物はきちんとスターター回りましたけど、なんか回りが弱い気がするんで品質は良くないんでしょうな……
電源周りを強化してこの状態で、セルを回してみますが……
あんまり変わらねぇw
でも、数秒回してやると弱弱しくエンジンかかる時がある。
多少は効果あったようだけど……
という事で、どうやら根本的な原因はセルモーターみたい……流石中華製
という事でカブのセルモーターを調達。日本製のセルモーターだと桁外れに高いんで、海外ホンダの純正部品を調達です(タイカブ用の部品らしけど)
っと、ここで勘違い。上セル用のモーターと下セル用のモーター、同じ物と思ってたら見事別物だった……
確か、海外ホンダのカブ系エンジンは下セルエンジンが無かった筈で、当然下セル用のモーター部品なんて無い。残るは国内物の部品だけど糞高い(2~3万位した筈)
仕方ないのでモーターを分解してみた所、中のローターの部分は同じ大きさみたいなので、中身だけ交換w
ここで発見したのが中のギア比が違うのよね。ホンダ純正の方がローギアなようでもしかすると中華製はハイギアだから回しきれない?

こちら、中華セルモーターの内蔵とホンダ純正の皮w
ホンダ純正の皮はメッキが綺麗だったんでこちら使いたかったんだけど……
という事で二コ一にしたセルモーターを取り付けて回してみます。
いやぁ、セルモーターの音が違う。今までの苦労はナニ?と言う位あっさりと始動しちゃいましたよ。
やっぱり中華製モーターが原因かよと言う結果だったけど、実はタイホンダの純正セルモーターもメイドインチャイナだったりするんですよw
中華問題
今回エンジンを組む際に色んな所で中華、中華と言って来ました。
私が中華物を触れてきて感じた事は、とにかく材質が良くない。
これに尽きるでしょう。
ゴム部品とかは数ヶ月も使うとあちこちからヒビが現れるし、プラスチック関係はすぐ割れるし、金属部品は叩いてみた時の音が違う。ホンダ純正部品とかは綺麗な打音が出るのに対して中華部品はなんか鈍いというか曇ったような音が出る(金属は叩いた時の音の違いである程度の材質の良し悪しが判りますね)
ドリルとかで穴あけしてみるとホンダ純正部品とかは結構硬いのに対して、中華部品はスカスカで脆く簡単に削れてしまう(コレが音の違い)
また焼入れしてある筈の部品も焼入れの後がみられなかったりとか、とにかく材質が悪いんです。
見た目はソコソコ良いんだけど、中身が伴っていないと言う感じです。
でもタイホンダの純正セルモーターも結局は中華製だったわけですね。

ホンダも今ではかなりの部品をこうやって中華品使っているわけだし(写真は新大洲本田のだけど日本の部品も続々入れ替わっているそうで)、ついにと言うかあの「スーパーカブ」でさえ、製造が中国になってしまいました。
http://www.honda.co.jp/SUPERCUB/supercub110/spec/
それらはどうなんだよと思うかも知れないけど、中華製と言っても純正採用しているような物は別物ですね。
きちんと品質管理されててゴム類も耐久性がある(すぐひび割れしない)
金属もきちんと硬い金属が使われている
と、しっかりとした品質持っています(でも日本製からすると多少品質は劣るようだけど)
結局、中華製といってもきちんと品質を管理出来ているかいないかの違いなんですよね。
中華製で駄目なのは、大抵ヤフオクとか怪しい商社とかが買い付けて売られている物。
こういう物は品質管理なんかされてなく、見た目さえ良ければ良い訳で、売り逃げしてハイさよならと言う物です(不良出ても別の物と交換しちゃえと言う考え)
それに対して、きちんとしたメーカーが中華製の部品を使うのは、きちんとした品質規定があり品質が悪い物は納品させないと言うそうです。
ちなみにメーカーが採用している中華部品はヤフオクとかに流れている物よりもずっと高いそうですよ(とてもじゃないけどあんな値段じゃ出せないそうです)
中国の多くのメーカーが、ホンダとかの大手に降ろせるような品質の部品を作れない。なので低品質でも数をさばける様な所に多く流す。
でも中国の多くのメーカーの中でもトップの方のいくつかのメーカーは、きちんとした品質の物を作れる、と言う事でしょう。
という事で、今回の教訓。安いものにはそれなりの価値しかない。
ヤフオクとかで安い中華物とか買う時はそういうのを覚えておきましょうね。