
子供の頃、古いアメリカ車の一型式に “ビジネスクーペ” というものがあることを知りました。
当時ぼくの頭の中では 「クーペ=遊びの車」 だったので、なんで仕事(ビジネス)と遊び(クーペ)が一緒なんだろうと長年疑問に思っていました。
20年くらい前でしょうか、“クーペ” は島国日本では遊びの車でも、アメリカでは2人乗りのスピードの出る車を指すことを知りました。
その後、アメリカの広大な国土を理解するようになると、自然に “ビジネスクーペ” の存在意義が理解できるようになりました。
理解できるまでに長い年月がかかった理由のひとつは、ぼくが “ビジネスクーペ” を知ったのは1940年代の流線型がらみの写真集が元だったことでした。
要するに1940年代は “ビジネスクーペ” がシアーズ等の通信販売の台頭により消滅する寸前のいわゆる最後のアダ花的な時代でした。
※ 高級車CORD L29 にビジネスクーペは存在しません
1951 STUDEBAKER CHAMPION BUSINESS COUPE

1950 PLYMOUTH BUSINESS COUPE

1948 DODGE BUSINESS COUPE

1945 CHRYSLER WINDSOR BUSINESS COUPE
1920年代~1930年代のセールスマンが2人乗りの安価な車に商品見本を積んで町から町を回って注文を取る時代が “ビジネスクーペ” の最盛期だったのです。
1936 PACKARD 120 BUSINESS COUPE

1935 PLYMOUTH BUSINESS COUPE

1930 FORD MODEL A

最終期=爛熟期なため、ビジネスに似つかわしくないしゃれたモデルが存在したことも、今となっては古き良き時代の思い出のひとつとして語られるのでしょう。
1938 GRAHAM COMBINATION COUPE

1938? GRAHAM MODEL 97

1951 STUDEBAKER CHAMPION STARLIGHT COUPE
なので、こんな看板を見ちゃうとお寿司もいいなあと思う季節です。

超一流と言われるお店でも当たり前のように捨てシャリをする職人さんを見ると、何も考えないのかなあと不思議な気持ちになります。
Posted at 2018/03/26 22:59:00 | |
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アメリカ車 | 日記