ゴールデンウィーク中、大学のゼミで某所へ見学に出かけた。
その際に、K先輩が愛車である1997年式のjaguarXJRで会場にやって来た

帰り際に、
『semir、よかったらこいつでドライブ行かない?』との誘いが!
以前から一度はjaguarに乗ってみたいと 思っていた私には願っても無いチャンスでした。
K先輩のお言葉に甘えて乗せて頂くことに。

XJRなのでエンジンはV8 4.0ℓ スーパーチャージャーで、確かコスワースの手が入っていたと思います。
スポーツ仕様のXJRでもキチンと古き良き英国車ならではのウッドとコノリーレザーに囲まれた内装。

ナビの配線が雰囲気をスポイルしていたのは残念でしたが(こんな事言っていたらK先輩に失礼ですね(^^;;)我々日本人が思うところのイギリスの世界観が見事に再現されています。
近年のXE
なんかもカッコいいので好きなのですが、そうは言ってもやはりX308やX350等

丸目時代のこの内装こそが私にとっては本来のジャガーですね。
K先輩が『さてsemir、首都高をドライブするぞ』と言いながら首都高入り口へ。
そこで私は『K先輩、辰巳第1PAに連れていって頂けませんか?』と言うと
『良いよ!でも辰巳行った事ないからさ、ナビ宜しく〜』との事。
私は助手席でナビを務め

K先輩のジャガーは辰巳に向かって行きます。

こうして、無事に到着です。

ケツが長くてカッコいい!

すると、見覚えのある青い車が。
ご存知の通り、bigblueさんでした。
私とK先輩、そしてbigblueさんでジャガートーク。
K先輩はここまでジャガートークが弾んで初辰巳を満喫できたとの事でした。
その後、K先輩に
『semir、ジャガー運転してみるか?』と聞かれたので、運転してみることに。
スーパーチャージドV8の快音を響かせながら辰巳を去ります。
回さないと、音が小さくジェントルな佇まいのXJRですが、回すと豹変しますね。
この辺り、同世代のE38 7シリーズにも通じるものがあります。
ステアリングは重すぎず軽すぎず適度で、またステアフィールも濃厚。
切ったら切った分だけ素直に曲がり、また首都高で飛ばしている間はボディが一回りかふた回り程小さく感じて、全長が5mもある車とは思えないほど身軽な動きをします。
やはり、スポーツカーメーカーの出自は隠せない訳ですね。
この車は全長5mもありながらリアシートはE46並みの居住性しか備えておりません。
しかし、新車当時X308は1997年から2003年までの6年間で126,260台も売り上げたと言います。
後任のX350が
2003年から2009年の6年間で83,556台しか売れなかったことを考えるとジャガーとしてはヒット作と捉えていいでしょう。
では何故X308はヒットしたのか?
それは、後席の居住性を犠牲にしてまでして全高を抑えたことによる美しいデザインとドライバー最優先で尚且つスポーツカーのように低いアイポイントのコックピット、そして素直でボディサイズを意識させない操縦性が広く支持されたのだと思います。
その点、X350は若干デザインを犠牲にして居住性の向上に力を入れてしまい、また全高が上がった事でアイポイントはBMW 7シリーズやメルセデスベンツSクラスと同じ様なものになってしまった。
XJにしか無いものが分かりにくくなってしまった事がX350が商業的に失敗した原因だと思います。

そうは言いつつ、私はX350の方が好きなんですけどね。
だってコストの掛かり方がX308までとは桁違いですから。
ところで今回、XJRという事と前オーナーが社外20インチホイールを入れていた事もありジャガー特有の猫足というものは実感出来ませんでした。

足元が重たく、バタつく印象が…
X308だとXJ8 3.2では16インチ、XJRでも18インチなのでやはりオーバースペックなのは否めません。
K先輩も出来れば純正18インチに戻したいとの事。
X308だと、ボディ剛性もあまり高く無い(何しろ、1986年登場のXJ40のスキンチェンジですからね。)のでボディへの負担も心配になりますしね。
さて、そんなことを感じながら辰巳に帰ってくると駐車です。
走っている間は小さい車に感じてしまうのでE46の感覚で駐車を始めるとハンドルが思ったほど切れないのと、ロングテールで結構駐車に難儀しました。
それでも切り返し二回で駐車でき、K先輩には
『semir、初めてのジャガーでこれだけスムースに駐車できるとは、お前運転上手いな〜』
と言われました。

そんなこんなで時間も遅くなり、辰巳閉鎖の情報もあり、撤収したのでした。
それにしても、初ジャガーは私にとって非常に刺激的な経験となりました。
私は一部ではBMWに盲信的な人間だと思われている事があるみたいですがそんな事はありません。
大人になったら一度は丸目のXJ(アルミモノコックである事や信頼性、デザイン、そして土屋圭市氏の評論などからして、私が選ぶならX350のXJRですかね。)

をガレージに納めたいと思わされました。
K先輩、ありがとうございました。