さようなら！哲学の木

昨日２４日午前、美瑛の数あるシンボルツリーの中で私が一番好きだったイタリアポプラの「哲学の木」が、突然その姿を消しました。

元々は境界木として一列に並べて植えられていましたが、その後の火災でこの一本だけが奇跡的に焼け残り、現在に至ります。

少し傾いている様が首を傾げて思い悩む人間に例えられ、いつの頃からか「哲学の木」と呼ばれるようになり、今は観光マップにも載って親しまれています。

私がこの木と出会ったのはもう３０年も前のことですが、数奇な運命をたどったこの木に自然の営みの壮大さを感じ、何かを訴えてくる佇まいが無性に気になって、以降美瑛を訪れる際には天候にかかわらず必ず様子を見に会いに行っていました。

数年前は遠慮なく畑に立ち入る外国人観光客があまりにも多いのに困り果て、地主の息子さんが木の幹にスプレーで大きくバツ印を書いたのも記憶に新しいです。

かなり大きな木で樹齢も進んだ老木ゆえ、最近は倒木の可能性が出てきたため、昨日の決断となったようです。

地主の方はこの木を家族のようにとても愛していらっしゃいましたので、きっと断腸の思いだったことでしょう。

私もとても悲しいです。

今まで本当にありがとう！

合掌


写真はありし日の哲学の木です。