
分からないこと、それは、プラグインハイブリッド車の燃費?
ガソリン車(HVもほぼ同じ)は、走行に使用するエネルギーはガソリンのみなので単純だ。
式1 燃費値km/l = 走行距離km ÷ ガソリン消費量l
ところが、プラグインハイブリッド車は、プラグインで得る電気エネルギーも使用するので、次のようになる。
式2 燃費値 = 走行距離km ÷ (ガソリン消費量+消費電気量)
ところがである。この数式は成り立たない。なぜならば、除数の単位が揃っていないからだ。
どうする・・・。ここからが大変、世間で言う「リッター当たり」にこだわるのであれば電気量をガソリンに換算する必要がある。そうすると次のようになる。
式3 燃費値km/l = 走行距離km ÷ (ガソリン消費量l+
消費電気量をガソリンに換算した値l)
では、まず消費電気量は、どうして量るのか。ここで、
ハイブリッドモニターの出番だ。
第1段階:計測スタート時のSOC値%から到着時のSOC値%を引けば、駆動バッテリー全容量12kWhの
消費電気量の割合が出る。
第2段階:駆動バッテリー全容量12kWhを充電するためのガソリン量に変換する。
(MACさんの資料によると)
「ガソリン1ccのエネルギーを31.6kJ、電気変換率を35%とすると、SOC100%はガソリン3090ccに相当する。」
これらを先の式3に入れると、次のようになる。
燃費値km/l = 走行距離km ÷(ガソリン消費量l+3.090l×SOCの消費割合%)
これでも実は不十分で、特にPHEVは複雑(プラグイン電力走行、回生充電、ガソリン発電およびガソリン走行)なので、素人では計算のしようがない。
安易にガソリン車のための単位である「リッター燃費」には、踊らされないように注意しなければ・・・・。
多様なエネルギーを使用しているPHEVをガソリンで縛ろうとする考え方のメーカーや訳の分からない係数(ユーティリティファクターなど)を使った国の定めは、よく分からない。
いずれは、使用する多様なエネルギーに見合った、適正なエネルギー消費率の算出方法が提示されると思いますが。
(これらは、あくまでも個人的な見解なので悪しからず、どうぞご教示のほどを・・・)
ご参考:堀 雅夫氏・エネルギー環境システムシンセシスト
論文リンク
みんカラさんへのお願い→現行の燃費記録は、ガソリン車(HVは使える)用なので、PHEVでは使えません(単なる給油記録)。なんとか「プラグインハイブリッド車用の燃費記録」を開発していただけませんか。ご検討ください。
Posted at 2016/09/25 17:00:46 | |
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