C63乗りからみるAMG(E63S試乗)

毎年恒例のAMGパフォーマンスツアーがようやく担当ディーラーに回ってきましたので行って参りました。

「AMG 50周年記念」ということで、展示車には見慣れるサイドデカールが。


時間が限られていたため、試乗は1台のみ。


E63Sでございます。

最先端なみん友様方がすでに数多くのレポートを上げておられますので、個人的にはそれで満足してしまい、今更ながらの初試乗(笑)

612ps/86.7kgmのパワーを4MATIC+で駆動、0-100km/h加速は3.4秒ですか...
スーパーカーの域に達するスペックですね。
ただし、車重は2トン(2070kg)超え!


試乗前半はずっとC(コンフォート)モード。
エンジン音はかすかに聞こえる程度、足はしなやかで不快な硬さはなし。
2トンの重さを感じさせずに滑らかな加速をしてくれます。
まさに上級セダンそのものです。



後半でモードをS+(スポーツプラス)にし、一部区間を踏ませて頂きました。
路面はハーフウェット。C63ではフルスロットルは厳しい状況です。

先行車がいない登り坂にさしかかった時にアクセルを床まで踏みつけます。
ここでようやくM177エンジンが目を覚まし、若干控えめな咆吼をあげつつ矢の如くまっすぐと加速してきます。ほんの数秒でアクセルは戻しましたが、すでに大っぴらにはできない速度域に...。

加速は間違いなくC63よりも良いはずですが、「速い!」という実感は出てきませんでした。
4本のタイヤで蹴り出していること、そしてその重量からくる安定感が体感速度を減じているんでしょうね。
ウェット路面にもかかわらず全くブレのない加速をするのには驚きました(ちなみに試乗車のタイヤはピレリp-zero)。

短い試乗でしたが、死角のない完璧な車ですね。


では、E63Sのオーナーになりたいかというと...
それはまた別の話なんです(経済的な問題は別として...)。

C63を2代乗り継いで、そして今回完璧なE63Sに乗って感じたこと。

「AMGには完璧であって欲しくない」


カローラサイズのボディに、ノーズを伸ばしボンネットを膨らませて6.2リッターエンジンを詰め込む...
510馬力を後輪のみで駆動させ、一般道でお尻を振りながら走る...

AMGが今までC63に対しておこなってきた、こうした「おバカ」的要素が今の自分には不可欠なんです。

また、クルマの出来は100点満点ではなく、90点まで。残る10点はドライバー自身でなんとかしてね、というのがAMG。
かなり大人になった205 C63でさえも加速時は後輪のご機嫌を伺わなくてはいけません。

でも、これがいいんです。

E63も先代W212のときはこうした要素がまだあって、「いつかはE63」という気分にさせてくれましたが、今回のE63Sは優等生過ぎて次元の違うクルマになってしまいました。R(レース)モードでは駆動を0:100にする「ドリフトモード」が存在しますが、気軽に公道で使うわけにはいきませんし。

くだらない自論を述べてしまいました。
あくまで個人的見解ですが、同じC63乗りの方には分かってもらえるのでは？、と期待しつつ…(笑)


さて、試乗後にはディーラー内で先日取り付けたアクラポビッチマフラーのお披露目。
「正規ディーラーとしては社外パーツの取付は困りますよ～」なんて言われるかなと、少しドキドキでしたが、そんな心配をよそに皆で音を堪能して大はしゃぎ。
しばしの談義の結果、「バイクのマフラーメーカーが作る四輪の音は最高」という結論に達しました👍

現在開催中の東京モーターショーではGLC63が日本初公開になりましたね。


このクラスでの初の63。
どんなやんちゃぶりを示すのか、とても楽しみにしています(^o^)