• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2019年11月18日

戦艦「大和」が遺したもの

戦艦「大和」が遺したもの 戦艦「大和」の名前を知らない人はいないでしょう。

太平洋戦争末期に製造され、アメリが軍の攻撃により海の底に沈んだ戦艦です。

少し詳しい人ならば、製造当時は世界最大級の艦体、主砲を有しながら、殆ど活躍すること無なかった悲運の戦艦と認識していると思います。

自分もその程度の認識でした。
ここを訪れるまでは...



ということで、先週末はとある中国地方の都市に出張しており、少し足を伸ばして呉まで行ってきました。
家族同伴で(笑)


息子の強いリクエストで訪問した先は、「呉海事歴史科学館」、通称「大和ミュージアム」です。


入館するとまずお出迎えしてくれるのが戦艦大和の1/10模型。
実物の全長が263メートルなので、1/10とは言え26メートルもあり圧感。


最先端の機能性を取り入れたフォルム、圧倒的存在感の主砲、緻密に並べられた高角砲や機銃など...
その造形美は軍事ファンでなくとも感動します。
よくもまあ手書きの設計図でここまでできたものです。

昭和初期の世界的軍縮ムードにあった時代、限られた数の戦艦でいかに列強国と渡り合うか...
そんな背景のなかで誕生したのが「大和」でした。
世界最大となる46cm三連装砲を三基備えた超大型戦艦が完成したのは昭和16年でしたが、不幸にも戦艦対戦艦の時代は終焉を迎えつつあり、時の主役は戦闘機に移っていました。
そんな状況の中、大和はいくつかの海戦に出撃するも、目立った活躍をすることはありませんでした。
そうして敗戦の色が濃くなってきた昭和20年、アメリカ軍に占領された沖縄を奪還すべく海上特攻へと向かいます。
しかし沖縄に辿り着くことは叶わず、坊ノ岬沖でアメリカ軍艦上機の猛攻に遭い沈没してしまいます。
3000名を超える乗組員のうち、生還したのはわずかに276人だったといいます。

このように、単に大和の経歴を追っただけだと「時代遅れの無用の長物」を作って、案の定やられただけ...、ですよね。


とても綺麗な科学館で、呉の歴史を多く学ぶことができます。


生で初めて見た零戦。


ランチは併設カフェで、定番の海軍カレーを。
とても美味しかったです。


隣接するターミナルでは、こんなのがありましたので参加。


呉の湾内を観光船で巡ります。


ここで造られた原油タンカー。右側のはつい最近進水式が行われたタンカーだそうです。


クレーンが乱立する光景は呉ならでは。


約80年前、戦艦大和はまさにこの場所で産声を上げました。


海上自衛隊の護衛艦をこんなに間近で見れます。


潜水艦。


艦上では普通に自衛官の方が働いていて、旗を振ると手を振って返してくれるんです。


さて、大和の話に戻りますが、館内で紹介してあったある乗組員の海上特攻戦直前の言葉に思わず感涙してしまいました。

「進歩のない者は決して勝たない 負けて目覚める事が最上の道だ 日本は進歩という事を軽んじ過ぎた 私的な潔癖や徳義に拘って、本当の進歩を忘れてきた 敗れて目覚める、それ以外にどうして日本が救われるか 今目覚めずしていつ救われるか 俺達はその先導になるのだ。 日本の新生に先駆けて散る。まさに本望じゃあないか」
臼淵磐 海軍大尉(死後、海軍少佐)

大和は確かに時代遅れの無用の長物であり、当時すら「大和ホテル」などと揶揄されていましたが、日本が持つ最高の技術の結集体である大和は間違いなくその時の日本の象徴的戦艦でした。
それが沈むことによって日本は一から生まれ変わることができる。
そこに大和が戦う理由がある。
艦長一同、同じ思いだったのだと思います。

ちなみに、この臼淵大尉は当時21歳の若者。
凄すぎます...


戦争は二度と起こしてはいけない
軍隊ももってはいけない
憲法第九条改正などもってのほか
自衛隊すら必要ない

国内では色々な意見があります。

確かに戦争は起こしてはなりません。
でも、戦争が起こったことを忘れ、また戦争の過去に対して目を背けてはいけません。
臼淵大尉のように前線で戦いながら日本の将来を考えて行動した人も沢山いました。その方々の思いがあってこそ、今の平和な日本があります。

戦争は決して自分から起こすだけではありません。巻き込まれることだってあります。
その時、誰が我々を守ってくれますか?
ほんの一瞬でしたが、海上自衛隊の方々の働きぶりを見て、改めて自衛隊に対する感謝の念も湧いてきました。彼らも大和の乗組員と同じ思いで日本を背負ってくれているのだと思います。

戦艦大和の製造にあたっては、様々な革新的技術が用いられ、戦後の造船大国日本を生み出しました。

息子に言われるがままに訪れた呉でしたが、思わぬ収穫でした。
自分も日本の将来のために何か役に立つことをしようと心に誓いました。


ま、当の本人はどこまで感じているかですけどね(笑)
でも今日のことは時間をかけてしっかり教育していきます。


呉から広島に出て、ほんの少しだけここに寄りました。

平和に感謝
ブログ一覧 | 歴史探訪 | 旅行/地域
Posted at 2019/11/18 20:25:10

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

実録「どぶろっく」181
桃乃木權士さん

8/10~8/17 夏季休業とさせ ...
ウッドミッツさん

情けない…。虫が触れなくなった・・ ...
ベイサさん

今日は2台洗車( ◞・౪・)◞
zx11momoさん

キリ番を逃しました。
つよ太郎さん

はやくも!いい旅チャレンジ30,0 ...
Zono Motonaさん

この記事へのコメント

2019年11月18日 20:59
進歩の無い者は決して勝たない…以下略
白淵大尉の言葉に考えさせられます。
その時代に、その環境で、そのような事を考えていた人がいたことに驚きます。
今の時代でも進歩を忘れている人が多いのは、日本人特有の残念な気質なのかな?
とも思ってしまいます。
改革の際に、どこかのタイミングで
この言葉を使わせてもらいます。
勉強になりましたm(__)m






コメントへの返答
2019年11月18日 22:34
どうもありがとうございます(*^_^*)

太平洋戦争時代は暗黒の歴史として捉えられがちですが、現代人も見習うべき当時の人の言動や思想があるんだなと感じました。

逆に今はいわゆる"平和ボケ"状態なのかもしれませんね。
2019年11月18日 21:35
その流れで、ぜひ靖国の遊就館へ・・・

また、違った意味の日本国が見えてくると思います。避けようのなかった路の事や、ついぞ追い風に乗ってしまったことなどよりも、いつも10代後半や20代前半の日本男子たちが何を考えていたのかをしたためた文たちに、むしろとてつもないリアルを感じます。

そして、みなさん字が上手・・・ちなみに遊就館にも零戦置いてありますよw 彗星と回天も・・・ww
コメントへの返答
2019年11月18日 22:39
靖国神社というと、何となくハードルが上がる気がしますが、この勢いで行ってみた方がよさそうですね。
というか、サイト見てたら行きたくなりました(笑)

大和ミュージアムにもありましたが、回天はやばいですね...
怖すぎます(>_<)
2019年11月18日 22:16
親子供に歴史の探求は、普通の旅行とは違い、意味深いですね。
我が国の戦争の歴史は、我々は、そこそこ知っていますが。
我が子供世代に、伝える事も重要。さすが、とっし~@63様の、自然な教育方針に、敬服です。
コメントへの返答
2019年11月18日 22:40
ありがとうございます。
当初は子供の教育目的となっていましたが、段々自分がハマってきました(笑)
息子も楽しんでますし、何より遊園地などより遥かに安上がりなのが嬉しいです(*^_^*)
2019年11月19日 3:42
こんばんわっ( ¯▽¯ )

呉に行かれたのですね、、懐かしい、、僕も小学生の頃まさに大和ミュージアムに連れて行かれたのをいまでも思い出として残っております


大和、、当時の日本の船舶技術は世界一で確か船の先んちょのくびれも日本独自の発明だったとミュージアムの説明であった気がします

大和もですが意外と忘れられている 兄弟艦の武蔵も悲惨な最後でしたね、、

我が家のご先祖さまも戦艦に乗って行ったきり帰って来なかった1人がいます

ブログにある通り 太平洋戦争末期は戦艦の強力な艦砲射撃で敵を倒す方法から 空母に大量の戦闘機を乗せて奇襲させる戦法がメジャーになっており、、戦闘機も日本の零戦が当時最強でしたがパールハーバーにて残骸を研究され、、


どちらにせよ繰り返してはならない負の遺産です、、


昔の人に感謝しながら平和をかみ締め生きて行きたいと思いました
コメントへの返答
2019年11月19日 8:32
呉の旅、良かったですよ。
滞在は半日ほどでしたが、全く時間が足りませんでした。
じっくり港を見て回るのであれば、最低丸一日は欲しいです。

大和は最新技術の結集体、その設計に関わった方々も紹介されていましたが、華々しい経歴ばかりでした。
同じ日本人として誇りに思えます。

武蔵は佐世保(?)で建造されたようなので、あまりミュージアムでは話に出てきませんでしたが、大和や武蔵の海底調査の結果が特別展として展示してありました。

また行ってみたいです、呉。
2019年11月19日 12:09
こんにちは
「百年兵を養うは、ただ平和を守るためである」山本五十六の言葉を思い出します。私も2度ほどミュージアム訪れたことがあります。いいところですよね。ここで大和の模型も迫力満点でしたが、潜水艦の空母(イ400だったかな?模型でした)があったのも初めて知りました。

歴史に学んで広島の平和公園に刻んであるように、過ちを二度と犯してはいけないですね。

お車で行かれたのでしょうか?
コメントへの返答
2019年11月19日 20:19
こんばんは。

週末2日の出張だったので飛行機+電車の旅でした(笑)

昔の偉人は今でも心に響く名言を遺してますよね。
歴史を勉強していくと、身も心も洗われる気分になってくるようになりました。

これからも色々な場所を訪ねてみたいです。もちろん、大和ミュージアムも再訪したいと思っています。
2019年11月20日 21:06
祖国の歴史を学ぶことにより誇りを持つことができる。
身命を賭してくれた英霊の方々のおかげで今の日本がある。

HAMGさんがおっしゃられている通り、避けようのない路もあります。 私も遊就館に何度も足を運びました。学徒の方々も含め、本当に達筆です。
遺書が展示されていますが、誰一人「天皇万歳」と書いている方はいませんでした。両親、大切な人、愛してやまない人への別れの言葉に涙を止めることはできませんでした。
コメントへの返答
2019年11月20日 22:09
いつもありがとうございます。

この歳になって先人、特に太平洋戦争時代の方々に沢山の事を学ばされることに気付きました。
若かりし頃に、戦前~戦時中の歴史に触れる機会が少なかったと感じるのは自分の勉強不足なだけか、はたまた戦後教育がそうさせているのか...

これからも平和な時代が続くという保証はありません。平和な今だからこそ、学ぶべきことがあると感じております。
2019年11月20日 22:37
初めまして、こんばんは。
お勧めの記事でお見かけし、タイトルに惹かれて飛んできました。足跡残させていただきますね☆

私も5年程前に大和ミュージアム行きましたよ(^_^)
横須賀の軍港巡りみたいなイベントもなかったので、また行きたいなと思いました。

臼淵大尉のお言葉深いですね。
この時点で負けを覚悟されていたのでしょうが、だからこそ敗北の中から学んでより良い日本にしてほしいと後世に託されたと思うと同時に何も出来ていない自分が情けなくもあります。

あと、私も時々「大和ホテル」とか「大和城」等と言うことがあるので反省します(*- -)(*_ _)

伊藤長官の遺書も展示されていた記憶がありますが此方はご覧になったでしょうか?

他の方もコメントされてますが、私も靖国神社の零戦を観に行かれることをお勧めします。何と言いますか、あちらの零戦は「生きて」いるんですよ✨


大和ミュージアムの遠征も三笠の拝艦もお子さんのリクエストだったとは素敵な息子さんですね(≧∀≦)
それにしても、三笠公園に車で気軽に行ける距離にお住まいとは羨ましいです😆
コメントへの返答
2019年11月21日 8:30
ティアナさん、
ブログを拝見して頂き、またコメントまでどうもありがとうございます。
この分野がお好きなようですね(^^)

正直なところ、今まで戦争や軍事のことは興味を持っていませんでした。
ただ、太平洋戦争時代に否応なしにそのような環境に置かれ、国を想い、国を背負って散っていった人々に間接的ながら触れることにより、意識がだいぶ変わりました。
日本は平和な時代が続いていますが、その想いだけは自分なりに継承していきたいと思っています。

遺書らしき展示物は沢山ありましたね。特に衝撃的だったのは回天で特攻前の若者の遺書と肉声録音。。。いたたまれなくなりました。

息子の小学校でドッジボールのチーム名決めがあったそうですが、○○ドラゴンとか強そうな名前のチームがある中、息子のチームは「三笠」にしたそうです(笑)
先生にまで笑われたそうですが、世界的英雄扱いの戦艦の名前なんですけどね...(^_^;)

そんな息子を連れて靖国に行ってみようと思います。
2019年12月27日 3:34
私も2〜3年目に大和ミュージアム行きました。零戦と大和に
気を取られ、壁に貼られた英霊たちの紹介をもっとよく見ておきたかったです。
その後、輪切りの潜水艦見学し
広島に向かいました🇯🇵
コメントへの返答
2019年12月27日 15:53
こんにちは。

大和ミュージアムは建物も綺麗で快適な場所でした。そして呉市民の誇りを垣間見たような気がしました。
見逃した展示物も多いので、また行ってみたいです。

プロフィール

「@HAM* さん、面白い車ですよ。ただ、クセの強い車なので、その気になったら何でも聞いて下さい😊」
何シテル?   06/14 08:20
とっし~@63のページを訪問下さり、ありがとうございます。 AMGに魅せられて5年、その熱は冷めることはありません。 通勤、レジャー、そしてサーキットで...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

大渋滞な時に動画配信を幅広くナビ画面で観たい 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/08/18 22:11:22
CTEK BATTERY SENSE 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/01/07 19:26:39
[フェラーリ F430スパイダー]CTEK CT5 Time To Go 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/01/18 11:29:59

愛車一覧

メルセデスAMG Gクラス メルセデスAMG Gクラス
棚ぼた的に新車を入手できました。 人生初の台数限定車&初カラー。 大切にしたいと思います ...
スバル WRX S4 スバル WRX S4
BRZからの乗り換え。 実用性の高いセダン、安心安定の4輪駆動、どこまでも加速するボクサ ...
メルセデスAMG Gクラス メルセデスAMG Gクラス
もうV8 AMGは消えてしまうのではないだろうか...? そんな焦りから購入を決意。 ...
スバル BRZ スバル BRZ
2.4リッターNA、軽量なのに比類なき剛性をもったボディ、抜群の旋回性。 奇跡の一台です。

過去のブログ

2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation