
このブログはパソコンの話しだよ。興味ない人はバイバイ。
過日の台風19号通過の際、ホテルにパソコンを持って避難していた。帰宅後、パソコンの電源を投入すると、ゴゴゴゴゴーというベアリングが擦れているような音が出るようになってしまった。恐らく、パソコンをスーツケースに緩衝材も何も入れずに入れて、車で運んだからだと思う。私としたことが失敗だった。
異音の原因を調査するため裏蓋を開けて確認してみると、CPUファンから音が出ている。指で摘んでみると軸にがたつきがあるので、やはり避難する際の運搬時の振動で故障してしまったのだろう。会社の場合はこの手の修理は保守契約で業者にお任せしているのだが、私のパソコンは保守契約をしておらず考えてしまった。一番の理由はパソコンを修理に出す時にはHDDやSSDの消去に同意する必要がある事だ。HDDやSSDに無関係な電源やファンの交換でも必要だ。何しろ私のパソコンには色々とアプリがインストールしてあり、消去に同意はしたくない。システムドライブがHDDだったらクローニングマシンでクローニングしてしまえば何の問題もないのだが、生憎PCIeインターフェースのSSDだ。これのクローニングマシンは持っていない。
とは言っても、この異音は長く聞いているととても耳障りで閉口してしまう。ベアリングの音なのでCRC 55-6を噴霧すれば直るかなと思ってやってみたら、静かになった。よし、それでOKだと思っていたら、また暫く使っていると、ガガガガガーという耳障りな音がするようになってしまう。
デスクトップパソコンならば汎用品で修理が出来るが、ラップトップパソコンはメーカー独自の個性を出すために、メーカー専用品も多く汎用品で代替出来ればラッキーという世界だ。やはり、修理に出すしかないかなと思いながらも、HPはラップトップパソコンの世界シェアナンバーワンだ。ひょっとしてネットで買えるのかと思い藁にもすがる思いで検索すると見つかった!!
でも、サイトが怪しいんだよね。中国人が作ったサイトで日本語がたどたどしくて信用できない。会社情報にも会社の所在地が書いてない!あり得ないでしょ。WHOISでサイトを検索したら、管理者の住所が何と羽田空港。うわ~、絶対に怪し過ぎる。あり得ない。しかし、他に売っているところが見つからない。似た様な部品はあるけど、同じものではなく、品質も悪そう。
怪しいサイトでの値段は4,228円也。普通に修理に出すと送料込みで3万~4万円かかるから、騙されたと思って注文してみよう。もし、騙されたとしてもたかが5,000円弱だ。ポチッちゃった。それが21日。
本日部品がちゃんと届いた。中国の深圳から発送して税関も通って5日とは早い。
早速部品交換。
本題はここからなんだけどね。OMENの情報自体が少ない上に更に修理となると見つからない。それでこのブログを書くことにした。修理する人の参考になればと思って。
今回パーツを購入したのはここ。リンクは貼っていない。画像だけ。
怪しさプンプンだが、今回はちゃんと商品が届いた。次回届くかは保証できない。だって、怪し過ぎるもん。でも、支払いがPaypalなのは安心は出来る。だって、問題があればPaypalで支払えないだろうから。
今回交換した部品

OMEN 15には2つのファンが付いているが、1つはCPUファンでもう一つがGPUファンだ。形状が違うので間違うことは無いと思う。
必要な工具

たったこれだけ。車の修理をする際はもっと沢山の工具が必要になるが、今回のCPUファンの交換に必要な工具は、プラスドライバー No.0、蓋をこじ開ける為のマイナスドライバー、コネクターを外す先細。ある意味、No.0のプラスドライバーだけでも交換作業は可能だ。
それでは修理に取りかかる。と、その前に身体に溜まっている静電気を放電しておくこと。修理を依頼すると3万円以上かかるが、それを支払わずに済むように自分で交換する事を選択しても、静電気でパソコンのメインボードを壊してしまったら、パソコン買い替えと同じくらいの出費になってしまう。そうなると本末転倒だ。静電気を放電することはとても大切なことだ。
先ずは、裏蓋を外す。外すには黄色の▽の位置にある8本のネジと、青の▽の位置にある2本のネジを外す。青の▽の位置にあるネジは裏蓋に付いていて取れないので無理やり引き抜こうとしないこと。
ネジを外したら本体と裏カバーの隙間にマイナスドライバーを差し込んでこじって裏カバーを外す。パキッという音と共に外れる。無理に力を込めると割れるかもしれないので慎重に。また、ドライバーを奥まで差し込むと中のパーツを傷つけてしまうので先端だけを差し込む。
隙間が出来たら後は順に裏蓋を外していく。マイナスドライバーをこじりながらパキ、パキ、パキという感じ。

裏蓋を外すとメインボードが見える。左側のファンがCPUファン。右側のファンがGPUファン。どちらのファンから異音がしているか耳で確かめる。裏カバーを開けたままでも電源は投入可能である。但し、ファンに物が巻き込まれないように注意。
今回はCPUファンを交換するので左側のこのファンだ。

CRC 55-6を噴霧したので少し油が付着している。これはやっても意味が無かったので皆さんはやらない方が良い。また、CRC 55-6は導電性があるので噴霧する場所が悪いと最悪の場合はショートし、正常に動作している部品を壊してしまう可能性がある。
ファンを交換する為に排気口を外す。黄色の▽の位置にある4本のネジを外す。
排気口を上下に動かしながら引き抜く。この排気口の部品は中々格好良い部品だと思う。マニア心をくすぐる造形だ。
冷却のためのアルミの部品を外す為に黄色の▽の位置にある5本のネジを外す。そのうちの1本はこのファンを固定するためのネジなのだが面倒なので一緒に外してしまう。
外した部品。
先程も書いたが、私のパソコンにはHDDに加えてSSDも実装してある。ファンの上に緑色の板が見えるがそれがSSDだ。だから、SSDを実装していないパソコンにはこの部品が付いていないはず。
SSDが実装されているパソコンは黄色の▽の位置にあるネジを1本外してSSDを外す。
CPUファンに接続してあるコネクターを先細で引き抜くとこれでCPUファンを外せる。
左側が故障した部品で右側が新品。新品には故障した部品に付いているシリコンゴムみたいな物が付いていないので、剥がして新品に貼り付ける。この剥がしたシリコンゴムみたいな部品はSSDの熱をファンに伝えるための物だと思うので、壊れた部品に付いていた場合は必ず新品に付け替えること。
後は、逆の手順で組み付けていけば完成だ。但し、裏カバーを付ける前に電源を投入してCPUファンが回転することを確認しておくこと。回転しないとCPUが満足な性能を発揮できないからだ。CPUは自分の温度が上昇するとクロックを遅くするなどして温度上昇を抑える機能が働く。だから、ファンが回転しないまま使用していてもCPUが壊れることはないが、最悪の事態はCPUが電源を切ってしまうのでパソコンが使えなくなってしまう。だから、裏蓋をする前にCPUファンが回転することを確認しておくことが大切だ。
念の為、裏カバーから取れないネジの写真も付けておく。青い▽の位置にあるネジが抜けないネジだ。
普通にやれば10分程度で終わる作業だ。
諸君の健闘を祈る。
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Posted at
2019/10/26 22:41:21