
画像は、1972年に発売されたホンダドリームCB350Four。
当時、あまり人気はなかったが、ワシにとっては憧れだった。
ワシは中学生のときに体育教師に陸上部に無理矢理入部させられて、「虎の穴」に近いシゴキ特訓を受けて殺されかれた。
部活という名の拷問が終わると、もう動けなくなって夕陽に染まるグラウンドの片隅で、干からびたボロ雑巾のように転がっていた。
そんなワシに優しく接してくれたのは同じ部活の女先輩陸上部員だった。
グラウンドの隅っこの水道で濡らしたタオルでワシの顔や手足を拭いてくれた。
ワシはその女先輩を好きになった。
だが小心者のワシに告白なんて死んでもムリで、そのままその優しい女先輩は卒業してしまった。
とある日曜日に、等々力競技場で開催された陸上の県大会に参加していたら、その女先輩が見に来てくれていて
ワシは全力以上を出して張り切った。が、負けて2着だった。
悔しくて落ち込んで、しょんぼりして帰るときに、その女先輩が声を掛けてくれて
「良かったよ。自己記録更新じゃない。相手が悪かっただけ」と、慰めてくれて
「送ってあげる。」と。
初めて見た女先輩のライダー姿。で、彼女のマシンがこのバイクだった。後ろに乗って女先輩にしがみついて多摩川の土手の上を疾走した。あの頃って確かヘルメットとか被っていなかったな~?
そして、ワシがやっと高校生になり、バイトして1年かかって金を貯めてバイクを買いに行ったら、
サンハンフォア?もうとっくに売っていないよ。新型のコイツを買いな。ってバイク屋のオヤジに買わされたのが400Four。なんか安っぽくてマフラーも1本しか無かったし、400の4というのもイヤだったが、バイク屋のオヤジに
「時代はカフェレーサーだぜっ!」って騙されて買った。カフェレーサーって一体何?
バイク屋のオヤジに聞いたら、
「このバイクでカッ飛んで景色の良い場所にある旨いコーヒーを飲みに行くんだ。」
それじゃあ、あの女先輩を誘ってカフェレーサーしてみよう。って思って
震える指先で公衆電話ボックスからダイヤル回して電話を掛けた。
あの~やっとバイク買ったんで、カフェレーサーしませんか?
えっ?なにそれ?レース?面白そう。いいわよ。ところでバイクは何買った?
次の日曜日に女先輩の家に行くと、知らない男が女先輩のマシンをメンテナンスしていたのでいきなり落ち込んだ。
も、もしかしてこの野郎は彼氏なのか?
その野郎は女先輩の実の兄で、ホンモノのナナハンライダーだった。サンハンフォアはそいつのお下がりで、女先輩が自分専用のバイクにしていたのだった。
ナナハンライダーはワシの安っぽいバイクにすごく興味津々で。ショボいシングルマフラーの何処が良いのかわからず仕舞い。ワシはその兄のナナハンの迫力に、いつかはナナハンだ。と、心に誓うのであった。
その兄に、カフェレーサーの話をしてみたが、「そんなのは聞いたことないぞ。」って言っていたのでバイクの知識の無かったワシはバイク屋のオヤジに「ダッ、騙された~」ナナハンライダーが言うんだから間違いない。
それで、女先輩の兄の薦めで、女先輩とふたりで江ノ島に行って、初めてのツーリングを堪能した。このときにはショーエイのヘルメットを被っていたな~。
コーヒーはただ甘いだけの缶コーヒーを自動販売機で買ったので残念だったけれどな。
コレがワシの初めてのバカフェレーサー。
その後、その女先輩はワシのと同じ4into1マフラーのナナハンを買って乗り回し、ワシがそのナナハンを借りて乗ってみると足付きが悪くて馴染めない。
女先輩はワシとほぼ同じ身長なのに、彼女は地面に両足ベッタリ。つまり脚の長さがワシよりも10センチ以上も長かった。その事に気付かされてワシは女先輩とふたりでバイクで出かけるのをヤメて、4輪の世界に。女先輩を誘うのは必ず雨の日。それは絶対条件だった。
クルマは、
ダットサンサニークーペエクセレントGXー5
モノマグプラグコード、シビィハロゲン球Zビームヘッドランプ、ロンサムカーボーイ、ポテンザRE47、ミツバ電子ホーン。
ノーマルでは満たされない。ワシ自身、若かった。
Posted at 2026/03/12 02:50:46 | |
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