ダイハツ工業の不正が大きな話題となっています。
発端は今年4月の衝突安全の認証試験にて側面衝突試験の結果を加工した事が内部告発により明らかになり、すぐに第三者調査委員会が結成されて、その2車種は5月に出荷停止になった様です。
問題はその後の調査で発覚した28車種174の不正です。虚偽記載は143。
旧い車種だと1989年にも遡ることになり64車種に渡るという。
発覚した主な不正
・側面衝突安全認証試験にて左右データ差し替え
・エアバッグをタイマーで動作
・タイヤ空気圧虚偽
・試験結果をリハ―サルと差し替え
・前面衝突試験の不正 等 174点
第三者委員会が調査した様ですが、多分インタビュー、聴き取り調査でげろった人が多いのだろう。
そんな証拠は、そう簡単には探せませんから・・・
ただし、大袈裟なマスコミ報道もあり、確かに重大な不正があったことは間違いないが、174件の中には軽微なものも相当数含まれると思われる。
当面の処置として、全社出荷停止処置を取っていますが、それは一時的なものであり、不正が無い又は軽微なものから、順次出荷に移行するであろう。
それよりも、信頼性の低下と企業イメージの低下、出荷停止による売上低下が大きい。
親会社であるトヨタ自動車が「カンカンに怒っている」のが最高にまずいと思われます。
また、スバル、マツダ等のOEM先への影響と評価の低下もかなりマズイと思われます。
なお、社長をはじめ 記者会見に臨んだ幹部たちは、個人的には好印象でした。記者会見にも慣れている人だと感じました。
言い訳や隠し事をしている感じではなく、素直な気持ちで謝罪していると感じた。また、責任は経営陣にあると社員を庇う姿勢も見られた。
原因として
・過密な開発スケジュール
・短期開発が最重点 ・試験に不合格は許されないプレッシャー
・社内風土の悪化(経営幹部の責任と言っていた)
・法令、ルールを守れない企業文化があった
その背景には、スズキとの熾烈な首位争いや2014年以降のOEM増加(トヨタ、スバルが多い)などがあった様だ。
元々トヨタ資本ではあるが 2016年8月からはトヨタ自動車の完全子会社になった。
今後の対策として
現在調査中ということもあり、記者会見では「経営者の意識を変える」「健全なコミュニケーションを行う」等の大きな方針だけであった。
スズキとの熾烈な首位争い
2006年までは、首位はスズキであったが、2006年からはダイハツが首位になった。
その後、2013年まではダイハツが首位を維持したが、2014年にスズキに巻き返された。
2015年からは再度ダイハツが奪回した。
ダイハツのOEM車種
ダイハツのホームページによれば下記のOEM車種があり、トヨタとスバルが主である。
トヨタとの関係
トヨタとの関係について想い出深いのは、「コンソルテ」であろう。
初代コンソルテ(ベルリーナ)はトヨタパブリカの兄弟車であった。
2代目 コンソルテはトヨタスターレットとの兄弟車。デザインは好きでした。
トヨタがKP61にモデルチェンジした後も、かなり長い間生産していたと記憶します。
2代目 コンソルテの後続車種はシャレードだったと思います。
なお、KP47 スターレットクーペはのデザインは、ジウジアーロであるという記載が多いが本当だろうか。その証拠となる資料が見つからないので、情報をお持ちの方はコメント欄よりお寄せ頂きたいです。
以上
Posted at 2023/12/21 22:18:42 | |
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