
この雨にやられて、バッテリー交換できなかった~♪こんな夜にお前に乗れないなんて~♪というわけで、現在、バッテリーレス状態のラパンになっております(笑。
成人式で今年も「なめんな~」とか「やってやる~!」とか叫び、壇上に上ろうとしたりの微笑ましい光景が東京以外の関東を中心に繰り広げられたそうですが、大人の皆さんは生暖かい目で田舎の若者達を見守ってあげましょう。
それはさておいて、若者の車離れなんですが「購入費と維持費が高い」とか言ってるそうじゃないですか。「何を甘えているのか?」なんてことは私は申しません。たぶん、これは若者に情報弱者が多くなったことが原因だと思っております。インフレ率、給与水準、規制緩和、ネットによる情報の普及を考慮すると、昔より遥かに車の維持費は安くなっています。
スマートフォンやソーシャルメディアで自由に情報を操るイマドキの若者が「情弱」というのはありえないのでは?とのご意見もあるかも知れませんが、そうでもありません。「OK Google 安く車に乗りたいけど、どうすればいい?」(何がOKなのかわかりませんが)なんてスマホに呟いてもろくな情報はもらえないことでしょう。
昔は親やヤンキーな先輩が「最初の車の先生」だったと思いますが、そういったコミュニケーションが弱くなったことも若者が情弱化した原因かも知れません。
私の高校時代ですが、卒業と同時にケンメリを購入した友人がいました。まあまあのお金持ちのご子息でしたが、それでも購入したケンメリはGT-Rではなかったと思いますが、30万円ほどでした。当時はハコスカやケンメリGT-Rでなければ安かったのです。それから数年後にはシーマでも10万キロ超えたちょっと怪しいので良ければ10万円以下で買えた時代もありました。いまやお宝ですが。私は新車でしたが、最初の車はスズキの二代目セルボ(SS40)、次が初代アルト(SS30Vもしくは40V)でした。車両価格は新車で50万円程だったと思いますが、バイトしながら親にお金を返しました。50万円と言っても現在の物価に換算すれば100万円くらいでしょう。私がラパンを好きになった理由は2代目セルボ+初代アルト的なデザインだからかも知れません。
私のお友達のバイク好きなオジサンの知り合いにまた変わった人がいて、その人は30年ほど前に倉庫を借りて、今で言う旧車(FX、GSX、CB等)バイクやパーツをただ同然でバイク屋や鉄くず業者からもらってきて、ずっと保管していました。十年前くらいに売却して一財産稼いだそうです。
という様に、今人気のあるバイク、自動車もタダ同然の時がありました。私のラパンHE21Sも6万円で購入しております。(車検整備で追い銭を3万円程して、自分で登録して、ユーザ車検)
激安車しか買えなかったわけではありませんが、10万円以下の軽自動車に乗るとどれだけの追加コストや不具合があるのかを検証したかったという興味もあったのです。結果は何も問題はありません。もちろん、素性のわからない中古車ですから、エンジンオイルの交換や基本的なメンテナンスはこまめにやっておりました。かといってリビルドエンジンに乗せかえるとかまでの過激なことは考えません。再度程度の良いラパンを購入する方が合理的だからです。
今の若者は10万円も無かったり、月に1万円のローンも支払えなかったり、30万円のスポーツカーに乗れないわけでもありません。不幸なことに「そんな中古車に乗るのはカッコ悪い」「すごく危険なこと」とでも思っている様です。「新型プリウスが欲しい」とか「古い中古車に乗るくらいなら免許も無駄だし、購入費も維持費も無駄。それよりオシャレな自転車に乗りたい」なんて思っているのでしょう。実際、私の時代でも高校卒業当時に古いケンメリに乗ることはオシャレでもなんでもありませんでした。
怖いお話ですが、そんな価値観は人間自身が生み出したものでは無く、電○、博○堂が洗脳した結果です。若者自身の価値観ではありません。日本にだけ住んでいると、そんな「広告代理店のマーケティング=洗脳」に人間の脳みそはマジでやられます(笑。
私は初心者マークで新車のプリウスやアクアに乗ってる若者がいたら「それってカッコいい?オシャレなの?良いセンス?」と思ってしまうかも知れません。プリウスやアクアをディスってるわけじゃないので誤解の無いように。
昔、一年間東京で暮らしたこともあります。もちろん、自動車なんかありませんし、都会の地下鉄・バス便利さも理解しています。公共交通機関がバスしか無く、いつ止まるかわからないオンボロのフォード・エコノラインとヤマハ・ビラーゴ600でのハワイでの生活も経験しています。
最近のワイキキ周辺ではキレイな自動車しか見かけなくなりましたが、結構傷んだ初代プレリュードにサーフボードをキャリアも着けずに縛り付けて走ってたり、自由と言うかおおらかと言うか、アメリカ人の車に対する感覚を羨ましく思いました。
日本人なら「プレリュードでサーフィンとか変じゃない?」とか「サーフィンするならカローラ・フィールダーだろ」とか「サーフボードがちゃんと室内に入るワンボックス買わないと」とか「ルーフキャリアは必要だろう」みたいに考えることでしょう。「毛布でも当ててロープで縛っておけばOK」みたいには考えません。なぜなら「恥ずかしい」「変な人に思われる」「頭がおかしいと思われる」「貧乏だと思われる」みたいに真っ先に考えてしまうのです。
サーフィンをしたいとかの前に「世間体」が先に来てしまうのです。思考がどこか不自由で、お金を使う様に使うようにと、訓練されているのが今の日本人です。ちなみにご存知でしょうけど、キムタクはカローラ・フィールダーなんか乗っていませんし、ポルシェやベンツが大好きな福山雅治も新型プリウスに乗る気は無いでしょう。
かと言って、ハワイの人は幸せななのかと言えばそうでもありません。アマゾンは商品の到着まで一週間はかかり、送料も無料にならないものが多く、店舗で何を買っても高い。品揃えも悪い店ばかりです。昨年、ワイキキのドンキホーテでスマホホルダーを買おうとしたら、信じられないことに売ってませんでした。売ってたお店は他にありましたがそれも一種類で25ドルというボッタクリ価格。ハワイにいる知人は「ダイソーがハワイにあったらなあ」といつも言ってます。ハワイに行く時にはダイソーの商品を大量に持っていかないといけません(笑。
数年前にはRX-8を手放し、「車の無い生活」というものを体験しながら、自分にはどんな車が合っているのかなどゆっくり半年間考えました。私は車に対するスピードへの憧れはありませんし、車をステータスシンボルとは考えていません。昔はそうではありませんでしたけどね。半年間考えた結果「家具で言えばMUJIやIKEA的な自動車」これが私の理想だとわかったのです。それに該当した車が国産車ではラパンだったというわけです。6万円のラパンに出会ったのは何かの縁なので、これがなければSSを買っていた気がします。
丁度ネット上で若者の意見として「車の価格や維持費が高すぎる」とか「必要性が無い」みたいな意見が増えた時期でした。私も「本当に車は不要なのか」「金沢の様な地方都市での生活はネットやレンタカーやカーシェアリングでどうにかなるのか」を体験したのです。
公共交通と言えば金沢は郊外はバスしか利用出来ません。バス停迄歩いて10分かかり、バスは時間通りに来ることなんてありませんし、バスの運賃がやたら高い。挙句に金沢駅に行こうとしてもその経路で運行するバスが多くありませんが、駅前にあるのは観光客や県外客向けのお店ばかりで地元の人には行かなくても困らないお店ばかりです。
買い物を頻繁にしたいのはホームセンター、量販店、ダイソー等のあるイオンタウン等になりますが、バスではなかなか行けません。私の家の近所の車で5分で行けるイオンタウンにバスで行く場合は金沢駅に行き、そこから乗り換えになります。1時間で到着出来ません。歩いた方がイオンタウンに早く行けます。
色んなものはアマゾン等の通販で買えますし、価格も安いのですが、現物を見ない買い物にはストレスがありますし、返品もめんどくさいとか出来ないとかも。
レンタカーはなぜか自宅前まで車を持ってきません。駅前迄行かないと利用できないのです。車の無い人がユーザでは無いのかと思うと不思議ですが。ちなみにカーシェアリングは1時間1000円程度の利用料金が発生します。所詮は短時間でも契約できるレンタカーであり、画期的なサービスではありあません。
その昔カーシェアリングが提唱された時はコインを入れると走れる自動車が街中にあるサービスを意味していたはずです。いつの間にかコンセプトそのものがすり替わっています。コインを入れて乗れるは行き過ぎでも会員がスマートフォンで決済することでいつでも近所から乗れるのであれば画期的なサービスなのですが。
車に乗らなければ維持費や税金等のお金は発生しなくとも、どこに行くにも運賃がかかり、それがもし安く上がったとしても金沢の様な地方都市ではどこに行くにも時間が余計にかかります。時間を貴重だと考えない人が若い人に多いのかも知れません。
たしかに自動車の免許取得費用は確かに高すぎる気もしますし、自動車保険料にしても若者にはキツイ金額になっているとは思います。かといって私達の時代の免許取得費用は15万円ほどでしたが、現在の物価や給与水準で換算すると30万円程度で、特に昔が安かったわけではありません。もちろん、ダサいもので良ければ安い服もありましたが、服にしても何にしても価格が高かったのです。今みたいに安くてオシャレなファストファッションなんかありませんでしたし、田舎の金沢にはコンビニも無く、スマホも無く、週末のディスコやファミコンくらいしか楽しみはありませんでしたし、ファミコンソフトが中古でも高額でした。あげくにゲーセンにも行きますから、今の若者のスマホの購入費や維持費どころではありませんでした。ゲームにお金を使いすぎてただけですが(笑。アマゾンプライムもありませんから、CD・ビデオレンタル(100円なんかで借りれませんでした)にもかなりお金を使ったはずです。
また、若い人は「イニシャルDに出てくる車が欲しい」とか「憧れの旧車が欲しい」なんて思わないほうが無難です。それは私達の様な世代が思い込んでいる素晴らしい自動車であり、若い人は若い人独自の自分の価値観やライフスタイルで、車を選んで欲しいものです。見落とされてる良い車ってのは中古車市場にもいっぱいあるはずです。
免許取り立てで、いきなりフル装備の最新型の普通乗用車を購入して、車両保険もバッチリつけて乗りたいなんて考えればそれは相当高額な購入費と維持費となります。昔親に言われました。「どうせ最初の車なんてどこかにぶつけてボロボロにするんだからイイ車なんか買わせない」と。
芸能人と同じブランドの洋服を選ぼうとしたりするクセで芸能人の乗ってる車に憧れるのも問題です。 ゲレンデヴァーゲンやフェラーリに乗ってるSMAPのメンバーや福山雅治は既に若者ではありませんし、彼らも若いときからイイ車に乗れたわけではありません。
そして、小泉政権の構造改革後の様々な規制緩和でユーザ車検も当たり前になりました。軽自動車に関して言えば民間車検の方が基準が厳しい様な気もします。資格取り消しが怖いので厳しくならざるを得ないのでしょうけど。また自動車保険も比較検討しやすくなりましたし、こんなことも昔はありえませんでした。
昔は二年に一回の車検で20万円とかかかることもありました。十年以上経った自動車は毎年車検という地獄の様な制度もあったのです。それに比べたら素晴らしい時代ですよね。
スマホの維持費も安く出来る時代です。携帯電話の通話・通信料の支払いが数万円なんて十年前のお話のはず。それでも「車に乗る余裕が無い」という若い人は無理に車なんかに乗らずにそのままの人生を送って頂いてかまいませんし、安い車に引け目を感じて生きていてもらってもOKです(笑。
車に乗る人がどんどん減れば中古車相場(特に軽自動車)は安く車やパーツが手に入るので、私にすればそれでかまいません(笑。これは冗談ですが、若い人はもっと情報を手に入れて無駄なお金を使わず、リーズナブルに車と付き合える時代になっていることそして、「オシャレな車」「女の子にモテる車」なんて大手広告代理店が植え付けた幻想に過ぎないことに早く、気づいて欲しいものです。「誰かの言う良い車」「ネットで人気の車」「CMで芸能人が乗ってる車」「専門誌が絶賛してる車」では無く、「自分の価値観(これが難しい?)で自分が愛せる車に乗る」これが一番ハッピーです。
「カーシェアリングやレンタカーをたまに借りるほうが経済的」とかわかったようなことを言う人もいますが、それは東京(それも都心部)に住んで、イイ車に乗る場合の比較です。東京=日本ではありませんから。地方都市在住者はレンタカーやカーシェアリングの料金やシステムを知ればそんなものを利用するのはアホらしくなります。コンパクトでリーズナブルな車を所有する場合との比較もせずに「東京=日本」と思い込んで記事を書いている経済専門家みたいな人が多くて笑えます。
また、若者の自動車の保有割合が低下したのは女性が車に乗って当たり前になったことも影響しているかも知れません。昔ならお父さんと息子が乗って2台だったりするケースが多かったと思いますが、お父さんとお母さんで既に2台の自動車があり、子供が専用に乗る車が無いケースも増えていると思います。車を趣味にしない場合はそんなものだと思います。
「若者の車離れ」というニュースやコラム記事を読む度に「車を持ってないオレは勝ち組」なんて思ってる若い人もいるのかも知れません。得体の知れない誰が書いたかもわからないマスコミの記事や論調に真実があるとでも思ってしまうのが、今の若者なのかも知れません。
新成人の免許取得率は地方都市70%弱、都心部50%弱と高くは無い様ですが、地方都市では90%、都心部では80%が将来的に免許を取得する様です。しかし、新成人の車を購入する際の上限予算が181万円?今の若者はリッチなんですねえ...。
車が売れないとするマスコミの記事はよく読むと新車販売のことを書いていることが殆どです。新車が売れなくなった理由は「10年以上経過した車両の毎年車検が無くなったこと」と「過去に販売された自動車の耐久性が上がっていたこと」が主な理由だと私は考えています。10万キロ以上走行している自動車は昔なら10万円以下で売られていましたが、現在では20万キロ超えた軽自動車も数万円で販売されています。
日本の人口動態を見ればわかりますが、若者が車を買わないのでは無く「若者が少なくなっているので自動車のニーズが新たに大きく増えない」それだけなのです。自動車メーカーは将来も車を売りたいなら婚活パーティを主催した方がいいと思います(笑。
これだけ中古車市場にまだまだ乗れる車があるのだから、少子化世代の若者が車に積極的に乗ろうが乗るまいが、新車の販売台数は減少して当たり前で、若者が車を買わないから新車の販売台数が落ち込んでいるかの様な記事は無責任極まりないと思っております。前述したとおり、地方都市ではマイカーが既に2台ある家庭も多く、3台目は不要といった、車の所有形態が変化してることも無視できません。
それにまだまだ使えるモノをリユースするのは当然ですね。燃費の良い新型のエコ車に乗り換える(=新しいゴミを作る)より、使える車をリユースする方が多少の燃費の悪さを差し引いても地球環境的な負荷は低く、ドイツでは古い車の税金の方が安いことでもそれは理解できるはずです。
昔は「車が欲しい=女が欲しい」みたいなエロ目的も若者の自動車所有の強いモチベーションになっていましたから、これがインターネットでエロ目的を満たせるみたいになれば自動車を保有する若者が減るのも当然かも知れませんが、今更若者に「エロくなれ」とか言っても始まりませんし、それよりも若い世代の人々が新しいセンスで車の楽しみ方をクリエイション出来ていないことが問題だと私は考えています。未だに「車=ご家族で」とか「車=女性目線で」とか「車=女にモテる為の道具」とか「車=ステータス」とか「車=スピード」「車=居心地のイイ部屋」みたいな古臭い頭で自動車を作ってるメーカーの人々の責任もあるんですけどねえ。
だいたい「若者の○○離れ」とかの記事をたまに目にしますが、わけのわからない文字芸者連中はなんでも若者のせいにすんなっての(笑。
しかしながら、軽自動車は日本にしか存在しない素晴らしい自動車文化で、海外の人からも羨ましがられてる状況なのですが、ありがたみを感じている若い人が少ないのも残念です。
個人売買なら業者に中間マージンを払わないでさらに安く車を買えます。「どうすれば車検や登録が出来ますか?」「そんな車には保証なんかありませんよね」なんて思う人がいたとすればそれこそが情報弱者ということ。もしかしたら、インターネットをまだやってないのかなみたいな(笑。