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2015年12月20日

愛と憎しみのスバルサンバー

 昔からスバルサンバーが大好きで、自分の下駄として使っていました。

 最初は、会社で与えられたボロボロの2気筒550のサンバーのツーシーター。

 転職したての頃で、上司から、

 「君が入社するにあたり、かねてから入れ替える予定の車両だけど新車くるまで使っていて!」

 と言われて、あてがえられました。

 一体何人が乗ったのか?ともかく外観ボコボコ、四枚ドアのタイプのツーシーターのくせにリアスライドが、変形していて開かないほどでした。

 しかし、当時でもエアコンだけは、付いていて涼しいことが救いといえば救いでした。

 ツーシーターのサンバーのこの形は、赤帽車と共用のシートで、センターにプラスチックのトレーが埋め込まれているのですが、これがサボる時に寝転がると非常に不快な設計だったので、

 「早く車が変わらないかなぁ」

 と願っていました。

 3ヶ月ほどして、上司から、

 「車来たから。」

 と素っ気無く告げられたので不審に思っていました。

 常日頃から、サンバー嫌だと上司に言っていたのです。

 その頃、マツダが横浜にデザイン室を開設して、当社とも蜜月になるよう上層部は、積極的にマツダの社用車を導入しており、当時はやりのファミリアか、カペラになるものだと思っていたのでした。

 階下の駐車スペースに告げられたナンバーを頼りに新しい車を探しに行くと、なんと真新しいマイナーチェンジ後のサンバーだったのです。

 「うわーまたシートスライドもしないツーシーターのサンバーかよ」

 みんなが、マツダの新車の中で、俺だけまたサンバーか・・・

 落胆しましたが、せっかくもらった新車なので、自分のルールで慣らしを始めました。

 それまでは、遠いところの営業だったので、ヘタをしたら、一週間で1000kmを超える走行距離だったのですが、今度の会社では、一週間に100km走りません。

 全然進まない積算計を見ながら、それでも黙々と慣らしを行っていました。

 いままでで最も長い期間で慣らし運転を行ったように思います。

 何しろ、ともかく千キロまでは、がむしゃらに走って慣らしを終えるというスタイルだったので、フラストレーションは溜まっていました。

 うちに来ている派遣の子達が、

 「ツーシーター、トーションバーサス、ってポルシェと基本的に同じ構成なのに片やスポーツカー、   片やゴミ」

 といってからかうのです。

 そこではたと気がつきました。

 そうか、足はスポーツカーの基本構造と同じなんだ!

 だから、これを上手く走らせられれば、スポーツカーもうまく乗れるようになるのでは?

 と、甚だしい勘違いで、せっせと運転練習を積みました。

 しかし、まもなく配置転換で、サンバーとお別れとなってしまったのです。

 そんなことでしばらくサンバーとは無縁な生活になりました。

 それから、十数年たったある日のこと、知人がBMW325Ciを非常階段の踊り場という妙なところへぶつけるという物損事故を起こし、知り合いの板金工場へ紹介したのです。

 破損してるのはピラーとリアウインドウという変なところ。

 意外と利益が出たので、バックを渡したいと言われたのです。

 「うーん、お金でもらってもなぁ・・・・」

 と彼の修理工場を見回すと、サンバーバンが二台あるのが目に入りました。

 「あのサンバーバンは、どうするの?」

 「オークションで二台まとめて買ってきて、一台仕上げるんですよ。スーパーチャージャー付きの4   駆で・・・・・・」

 もうその言葉以外耳に入らなくなりました。

 「あれくれない?」

 間髪入れずに要求しました。

 「いいですけど・・・さっき言ったように・・・・・・」

 またいいですけどしか耳に入っていません。

 これから起こる悲劇も知らずに・・・・・

 「見せて!」

 車に近づくと走行距離3万6千キロ、内装は全部取り払われ、ボロシートが、運転席にだけ残っています。

 「これに決めた!」

 と言ってもらって帰りました
 
 さすがオークションの車で、記録簿完備、まだ名称が消されておらず前のユーザーは、某大手LPガスの代理店で、関東近郊の県で使われていた車。
 外観も上がオレンジ、真ん中が白、下が濃いブルーという、サービスカーカラー、看板は、接着シートが張ってあったらしく、文字の類はなくなっていました。

 このクルマは、スーパーチャージャー付きのCVTミッション、おまけに4WD。

 こんな凝った車をサービス用に使うなんて、さすが山坂の多い県ならではだな。

 と悦に入っていました。

 先程も書いたように既に内装は、ほぼ部品取されていて、運転席以外はシートがないので、この際ディアスの内装を使って豪華に仕上げるかと考えていたところ、懇意にしている解体屋にディアスが入ってきました。
 これの内装にすると、キャプテン風のシートになるためとても豪華になるのです。

 内装一式5000円で購入し、もともとうるさくはないサンバーですが、更に静穏化するため、防音工事を施してから、内装を移植しました。

 それとタイヤもそろそろ寿命に近かったので同じ解体屋から、K10マーチのスペアタイヤ4本を5000円でホイルごと購入しました。

 なぜK10のスペアかというとサイズが同じなのはもちろんですが、マーチクラスのスペアーは、新車以来一度も使われていない、新品タイヤがほとんどなので、雨漏りしない日本の車のスペアタイヤは、絶好のアイテムなのです。

 まぁ今は、スペースセイバータイヤなのでこんなことはできませんが・・・・

 さて、出来上がったサンバーはそれは快適な車となりました。

 やはりスーパーチャージャーのパワーは、絶対で余裕綽綽、高速でも快適。
 燃費は、軽としては酷いものです。

 しかし、幸福は長く続きませんでした。

 保土ヶ谷バイパス走行中、メルセデスのVクラスの飛び石で、フロントガラスが割れたのです。

 気にいっているから、サンバーでも高級仕様のぼかしガラスを入れてやることにしました。

 すると今度は、クラッチの警告灯が点いたり消えたりするようになってきました。

 ECVTなので自分で判断がつかないので、地元のディーラーで故障の診断をさせました。

 するとディーラーは、

 「電磁クラッチの不良ですから、クラッチを変えれば直りますよ。」

 ふーーーんそうか!
 
 じゃぁ新品買おうかなと値段を聞いてびっくり、10万以上するのです。

 考えた挙句、中古で程度の良さそうなのを探して付けることにしました。

 何台か解体屋にあるサンバーのCVTでうちのと適合する車を車体番号検索してチェックしたところ、スバルも修理業者に触られるのが嫌らしく、CVT自身の保守パーツは、出さない方針だということがわかったのです。
 特に電磁クラッチは、ミッションごとに品番が違うので、適合が厄介なのです。
 しかし、そこは持ち前の根性で、どうにか適合するものを見つけ出し、自分で載せ換えを始めました。

 やれやれと思い、乗っているとまたクラッチの温度警告灯が付き始め、クラッチが滑り始めたのです。

 「これはおかしいぞ。」

 そう思って今度は、地元ではなく、神奈川スバルの本社に持込、チェックしたのです。

 その結果、地元のディーラーの診断が間違っていて、故障原因の特定が違っていたのです。

 「カネとられて誤診されちゃかなわないわ!」

 スバルと大喧嘩しました。

 結果、お金返還でてをうち追求するのは、やめました。

 基本的にサンバーは好きですが、後に富士重工業の設計者と話ていろいろわかりました。

 決してサンバーは嫌いではないのですが、このことを思い出すたび、可愛さと憎たらしさが交錯してしまうのです。
 
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Posted at 2015/12/20 23:35:44

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