2018年06月12日
先日のブログを書いていてふと思い出したことが、あるので補追つもりで書きたいと思います。
この前のブログに登場した大型車設計の彼ですが、車両規画に配属された当初、実験用車両の購入ばかりやっていたそうです。
特にパネルバンへの追突が多く発生している時期だったので、社会的風潮で大型規画の重要課題でした。
もちろん彼は熱狂的な自動車好きであることは間違いないのです。
「俺は、自動車設計がしたくて自動車会社に入ったのに今の職種じゃ、仕事のメインは車を買うことがメインだ!」
と、酒を飲むたびに当時オダを上げてました。
「わかるか?自動車メーカーが、他社の製品を購入する理由が!要は商品研究と称して、最終目標は、レーザー切断機で車体を切り刻むことだぜー。かと言って中古で買うわけにもいかないから、みすみすクズになるの黙って見てるしかないのよ。この前、実験から車両購入依頼があったけど、ハイエースだよ。それも乗用車、ロイヤルラウンジだぜ。400万(いささか昔の話なのでご容赦を)、で、何を研究するかといえば、最高級グレードについてる冷蔵庫とエアコンの相関関係を見るためだけにまるまる車両購入だぜ!同じクルマ屋なんだから、パーツリストを見て部品発注すりゃいいだろうと思うんだけど、実験のやつらは、”総合的に車両を見なくては、結果を報告できませんから”って殺し文句で畳み掛けてくるから、ついついハンコ(購入承認)を押しちまうんだよ。ハイエースの新車だよ!それなら俺が欲しいくらいだよ。それをぶっ壊すのを目的で買うんだぜ!いたたまれないよ。」
自動車メーカーの評価試験は、一般公道の試験をするものは、5000kmで評価を下すというのが一般的な自動車会社のルールなので、このハイエースも納車後3ヶ月以内にこの世から消えてしまう運命なのです。
特にこのカレは、子沢山の上、奥さんの実家が適当な距離の離れたところにあるので、自動車で帰省するため、特にワンボックスカーへの入れ込みが強くて、すごく残念がっていました。
また、大型車の追突についての実験の時には、国産のトラックは簡単に手に入れることができるのですが、輸入のトラックは現在でも少数しかないうえ、ライバルメーカーに買われたことを知られるのはたいへんキツいことなので、ユーザーからの買取としたいのです。
しかし、わざわざ輸入トラックを購入するユーザーは、”意識高い系”のユーザーなので、自社の(つまり国産トラック)製品では満足してないから、輸入ものを購入するわけで、どうしても折れてもらえないため、彼自身がユーザーに乗り込んで実験の趣旨を説明して、自社の製品と無理やり交換してもらうという荒業で検体を確保するということもあったそうです。
彼は根本的に自動車が大好きなので、新しいものが壊されるの見るのは、非常にストレスになるらしく、病気にさえなってしまいました。
その後、配置転換になり、少しだけ快方に向かいましたが、自動車好きも度が過ぎると感情的な問題も大きくなるようです。
Posted at 2018/06/12 23:17:13 | |
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2018年06月10日
先日ネットの記事を読んでいると
「メルセデスベンツが何故直列6気筒を復活させるのか?」
という記事が全くでたらめな事を書いているのにびっくりしました。
特に
「衝突安全については、直列エンジンは不利」
には憤りを感じます。
実は、FF化が始まる前の世界中の車の殆どが直列エンジン搭載のFRだったのですが、戦前から衝突研究を重ねているメルセデスは、既にそのレイアウトは、正面衝突時、そのレイアウトが室内にダメージを与えることを知っていたので、それに対応する策を考えていたのです。
私の友人に大型車設計をやってるヤツがいますが、コイツは常常、
「乗用車の衝突安全は、楽だよ。ボンネットがあるから・・・俺の作ってる車なんか、キャブオーバーだよ。つまりエンジンより前に運転席があるんだから、車体の構造物でセーフティーゾーンを構成するのは大変だ。衝突の場合当たった衝撃を如何に分散させるかがキーポイントなんだけど、フレームに当たるのはともかく、トラックの場合は、昔はオープンな荷台が普通だったけど、今はパネルバンが普通なので壁面にぶつかるようなものなんだ。だから如何に衝撃を分散化させるのかが重要なのよ。」
当時のヤツは、国内で手に入る主流のキャビンの車両を集めて、毎日パネルの後ろに40km/hでぶつける実験を手がけていました。
実験しているヤツの本音は面白いです。
やはり実験をすれば、当然実験量産にフィードバックするわけですが、実験の結果、当時の欧州勢がが採用していた、”キャビンがとぶ”構造を採用したそうです。
ちなみに一番サバイバルゾーンが確保できな買ったのは、国産最大手のPで、ヤツいわく、
「ぶつかったら、死ぬよ。」
と言って憚らなかったのです。
ヤツいわく、
前にエンジンがあれば、いい衝撃緩衝材になるのにな。」
ところが、一般紙の記者は、どこで聞きかじったのか、エンジンが室内にめり込むからとのたまうのです。
先にも言いましたが、戦前から衝突実験をやっていたメルセデスは、その解決策を既に編み出していて、特許を取っているのです。
メルセデスは、安全に関する特許は全公開して、各社に使うよう推奨しているのです。
そんなことを知らない知ったかぶりの記者が書いている記事を信用してしまう人が居るのかと思うと非常にがっかりしています。
これはまんざら、一般記者だけではないそうで、ヤツは会社の広報でもメディア取材をよく受けていたんですが、彼の好きなジャーナリストが取材に来た時に質問の内容があまりの低俗で、それ以来そのジャーナリストの番組を見なくなったそうです。
いろんな情報が錯綜する時勢ですが、情報の精査は、自分でするしかないのも些か寂しい気がします。
Posted at 2018/06/11 00:19:57 | |
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2018年06月05日
昔から前向きな部品商。
出会ってからそろそろ25年になろうかという付き合い。
お互い平社員で知り合い、お互いいろいろな協力をしてきました。
ヤツは、自動車についているデバイスが、増えるたびに喜んでいました。
ヤツの担当は、アフターマーケットのサプライヤーなので機構が複雑になればなるほど関連部品が売れるというポジティブな考えを持っていたのです
20年前にようやく国産車にもABSが付き始めた頃から、システム変更が起こったりしても、決して怯むようなことはなかったのです。
ところが、先日いつものガストミーティングで
「俺、本筋外れたかもしれない。」
と、ポツリと寂しげに話してきました。
「オマエさ、今の自動車業界のトレンドってなんだと思う?自動運転と電気自動車だよ。俺らが好む自分で運転している時代が終わろうとしているんだよ。オマエ自動運転に必要なのなんだと思う?
計測するカメラだろう?あれさ、日本の自動車メーカーであれ、外国のメーカーであれ、車載用のものはまだ日本製じゃないらしい、ボッシュのカメラなんだと・・・・おまけにボッシュは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの事業部を統合するらしい・・・・・これが自動車屋の将来なのかと思うとぞっとするよ。」
何しろ自動車大好き部品商が、大きく落胆するくらいドラスティックに変化しているらしい。
「もうアフターマーケットの市場も終わりだ!」
珍しく嘆いてばかりの部品商でした。
Posted at 2018/06/06 00:17:24 | |
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2018年06月05日
前のブログで入院の話は、書きましたが、救急搬送だったので、当然誰にも知らせていなかったのです。(当然それどころではないのですが)
すると、朝、i-phoneが一回必ずなるのです。
見ると、それは部品商からのメール。
別に緊急な用事なんかないくせに、何を言ってるんだ?
と、思いながら内容を読むと
「285のデモのあるぜ!シルバー、05、モノは山梨。」
なんだコイツは、車屋のセールスかよ。
「俺、シルバーキライだから、いらない。」
と打つと
「オマエ、シルバー嫌いだっけ?」
「うん、磨きがいのないヤツはいや。」
と返信してやっても、また次の日の朝には
「真珠青、06、埼玉 これ俺いいと思うなぁ。」
「オマエ、ボルボのセールスか?」
今しばらくは、ワゴンRに乗るつもりでいるのにボルボ買え買えの大合唱をする部品商。
自分の周りのV70ファンは、オフクロだけじゃないようです。
Posted at 2018/06/05 23:49:53 | |
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2018年06月05日
ここしばらくブログを書いていなかったのは、入院していたからのです。
どうも自分は痛みに耐える性格のようで、最後の最後にギブアップするタイプなのが災いして、本来なら、通院治療で済むはずなのに悪化が著しく、敗血症の一歩手前だったので、通常の病院入院ではなく、救急車での緊急搬送となってしまったのです。
簡単に言えば、痔に近い症状で、体内からの膿を出すということで、直ぐに体内にドレーンホースを設置するという、まるっきりエンジンのブリーザーホースを取り付けるようなノリとなるのですが、担当の医師が、痛くてのたうちまわってる私に向かって、
「二回痛いよりは、一回のほうがいいでしょう?局部(麻酔)一回だから痛いかもよ。」
と意味のわからない無慈悲な発言とともに臀部をメスで切り裂き始めたのです。
確かに痛くなかったのですが、ブリーザーホースを患部に到達させようとしてグリグリ体の中を進行させる時に強烈な痛みがやってきたのです。
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二度痛いとはこういうものなのか、意味の分かった時点では、もう遅く、鋭い痛みが、臀部から発せられていたのでした。
おかげでその痛みが強烈なのは、術後3日ほど解熱剤の世話になるほどで、夜とも昼ともつかない日々となりました。
毎度思うのは、普通には聞かない症状でなぜ俺が・・・という疑問に苛まれることなのです。
自分以外の人で掛かる人がいるから、治療法もあるのでしょうけど、それにしても不思議に思います。
更に嫌なのは、その原因がはっきりしないことです。
私は、歳もとったので、健康への不安から、毎年胃カメラ、大腸カメラを受けているのですが、その時点での問題はなかったですし、ことに今回は、腸からの菌移動するトンネルができたのでは?という疑いだったのですが、CT、MRIで見てもその傾向が出ていないので、どう防御していいのか、今後の生活に反映されることができないので再発の可能性が考えられることなのです。
なんだかまた健康に対する自信が崩れてしまい、残念な気分いっぱいです。
Posted at 2018/06/05 23:31:28 | |
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