この前ブログに書いたままになってましたが、手に入ったところまででした。
その後、実は、惰眠を貪ることになるのです。
手に入れた直後、相棒は留学のため、日本を出国することになりました。
「絶対手放さないでよ!」と言って、うちに置いていったのです。
実は自分は、あまりリトルホンダを好きではなかったのです。うちのガレージに来て十年、ほぼ動かしたことがなかったのです。
ある日、自分の作業場に近く歩きのために原付を買おうかと考えていたとき、ふとガレージを見ると放置された(と言っても自分で放置していたのですが・・・・)リトルに気がつき、そうだこれに乗ったらおしゃれかもと考えて整備し始めました。
ところが出来た時から安物のため、素材が恐ろしく悪いのです。特にキャブのインシュレーターは、ゴムとアルミの組み合わせなので、ひび割れてエンジンの中にホコリが入っている始末、シートはベースがぼろぼろで修理のしようがないのです。
タンクもタタミイワシのようになってました。
しかし、ピカピカに仕上げては、面白くないのでなるべく古びた風合いを生かしつつ仕上げていくことにしました。
今のように、情報が発達しているわけではないですから、どうして直すかということを考えているうちに友達の一人(この人最初から定年後は、田舎に戻ってバイクレストアをするつもりで、旧車会スワップミーティングに行っては車両を仕入れまくってる人で、この前あったら、死ぬまでには全部終わらないかもって言ってました。)に誘われ、木更津の会に行きました。
皆さんご存知でしょうが旧車会というのは、朝、日も明けぬうちに開店して、お日様が高くなるとおしまいになるという会合ですから、結構即決でブツが捌かれるという文字通りの市場の様相を呈しています。
そこでとあるブース(と言っても地べたにレジャーマットを敷いただけですけど)に目が止まりました。
なんとそこには、リトルホンダの部品が散乱していたのです。
きっと最初は、きちっと並んでいたのでしょうが、ハイエナの群れが食い散らす・・・・ではなく、エンスジャーストの皆様の詮索、調査が終了したのでしょう文字通りの散乱状態でした。
疲れ気味の主から
「この前の会の時でも、全然売れなかったから、もう持って帰りたくないよー」
と言われたのです。
心の中でしめしめと私は思いました。
「エンジンと外装で8千円でどうだ?」
と主
「じゃぁいらない(いらないわけはないのですが・・・)」
と私
「どうしてぇ?」
「だってシートもタンクもないもの5千円なら買うよ」
「いいよ!じゃー全部持って行って!」
友人からは、
「そりゃーシロート相手に可愛そうだよ」
と言われてしまいました。
うちへ持って帰り、その日のうちにすぐに組立をし、エンジンがかるようになりました。
さてメカ部分はいいのですが、どうやったら、カッコいいかなって考えて、中華街の籠屋で売っていたかごを帯金を使わずに止め、サドルを解体屋にあった自転車のレトロ調サドルを取り付け、本来丸型のバックミラーを、スーパーカブの初期型の角形ミラーに取り替えました。
こうやって、作業場を使わなくなるまでリトルホンダは、走っていました。
乗り心地は、最高と言いたいところですが、リアがリジット、つまりノーサス、しかもサドルが自転車用で良い路面であろうがひどい振動で本当に近距離しか走れません。
また当時は、時速30km以下の場合は、ウインカーの装着が義務付けられていなかったので、この車には、ウインカーシステムは、オプションだったので、手信号で曲がらなくてはならなかったのです。
「個人教授」という映画の中で主人公が、乗っているのがこのリトルホンダで、かなりの勢いで走っていますが、これは誇張ではなく、輸出仕様は、エンジンの出力は絞ってなく、本来のOHCカブのエンジンそのままのため、早いのです。
でも止まってる姿を見ていると可愛いと思いませんか?
Posted at 2014/11/20 22:23:01 | |
トラックバック(0) | 日記