私の友人は、飛行機を飛ばしてメシを食っているヤツがいるのですが、コイツが航空券を送ってくると付き合わされる旅があるのです。
彼はもちろんクルマも大好きですが、飛行機はさらに好きなヤツで、毎年時間が合うと真夏の頃、旅客飛行機の末路をたどる旅に連れて行かれるのです。
ここは、アメリカの某所なのですが、旅客機というのは、退役すると人知れずこのあたりの飛行場に集まってくるのです。
どんな飛行場でもこんな大型機が近づいて駐機させられることはありません。
向かって左からDC10(元スイスエアー)、747ダッシュ4002機(元カンタスエア)、そして旧塗装のトライスターL1011(ハワイアン航空)が並んでいます。
このうち、ロッキード事件で有名なトライスターは、使われる見込みがないのでジェットエンジンも開いたままで解体される模様です。
ここは中古機体の展示場も兼ねていて、売れそうな機体は、ジェットエンジンも密閉されているのです。
で、機体番号もこの機体の持ち主の番号に変えられます。
アメリカだからといってアメリカの機体ばかりが集まるわけではなく、これは、恐らく元KLMオランダ航空のものと思われます。
機体といっても古いものばかりが集まってくるものでもないのです。
この当時は、リーマンショック直後あたりで、余剰となった機体もここで新しい持ち主を待つ事になるのです。
この機体は、767ですから、恐らく路線で、乗客減少で、退役を余儀なくされているのです。
機体カラーが当時の最新のカラーリングです。
また飛行機乗り話によれば、機体の補修履歴でコスト分岐点を超えた機体は、年数が経っていなくてもここへ送り込まれるのです。
同じカラーリングであまり見たことのないモノは大抵が倒産した会社の差し押さえ品だそうです。
コミューターエア用の小型機は、中古需要が高いので、かなり古い機体でも解体されないのです。
特に手前にある旧ユナイテッド航空カラーのやつはかなり古いですし、その隣は、トランスワールド系列のカラーリングですから、さらに古いのですが、この手の機体は、アフリカあたりで余生を過ごすことが多いので、結構古くても解体されません。
ただ、大型機は不況のあおりをモロにかぶるので、解体されてしまうのです。
その解体の仕方は、ちょっと酷くて写真に撮れませんでした。
もちろん現役に多い、737あたりだと、操縦席部分をまるまるドアーあたりから切断して、部品として売られていくので、解体場の横に何機も積み上がっていたりしてます。
飛行機の終末処理なんて、本当に可愛そうなので、この写真を見ると心が痛みます。
Posted at 2016/08/26 00:22:44 | |
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