遭いたくて遭いたくて この胸のささやきがあなたを探している あなたを呼んでいる あの人が消えて、二年近く経ちます。今でも、あの人の事を想わない日はありません。あなたが来たがってた この丘にひとりきりさよならと言いかけて 何度も振り返る―― 生きてるのか死んでるのかも分かりませんが、私はただ祈るだけ。今でも元気でやっていることを。元気に、笑っていることを。「…ねぇ」「…何だ?」「『木蘭の涙』ってさ…死別の歌じゃないの…?」「…そうだな」「題材としては、ちょっと適切じゃないんじゃない…?」「んー…そうかも知れないけど、さ」「………」「………」「…まだ、忘れられないの?」「忘れられないんじゃない。忘れないという意思があるんだからな」「…元気で、やってるといいね」「…ああ」