
ブログカテゴリが「ダラリひとり旅」ではございますが、厳密には一人旅ではありません。
お仕事で長年懇意にさせてもらっている方と二人でカンボジアに遺跡めぐりのツアーに行ってきました。
私も相方とも海外旅行は久しぶりで、いい歳をしてはしゃぎまくった旅でした。
とにかく、ここぞという名所・名跡ではひたすらおかしなポーズで写真を撮っていたような気がします。
1日目は夜の到着なので、ホテルにそのままチェックイン。
タラ・アンコールホテルという、日本からのツアーではかなり定番のホテルということでしたが、なかなか快適で良いホテルでした。
このホテル、バスタブがめっちゃデカくて最高。トイレも洗面もとても清潔で不便や不都合は全くありませんでした。(空調も良く冷房が効いて快適でした)
チェックイン後は、適当にホテルの近くで夕ご飯を食べようって事になり、ホテルから数分歩いていると、すぐそばに如何にも庶民的な食堂がありました。
どうも鉄板焼きと火鍋が味わえる、食べ放題のお店のようでした。
一人7ドルで好きなものが食べ放題とのこと。
食材は肉や魚介類、見たこともないエビの形をした練り物など、バラエティに飛んでいて面白い。
私は軟骨付きのイカが滅茶苦茶美味しくて、それを結構食べていました。
アンコールビールは1ドルでした。
カンボジアもベトナムと同様にビールは氷の入ったグラスで飲むのが普通のようですが、この辺りの氷はヤバいのでそのまま割らずに飲みました。
私の味覚で判断すると、バドワイザーに近い感じかな?
食後支払いも終わり、相方といい気分になってホテルに戻る途中、トゥクトゥクのお兄さんに誘われて、シェムリアップの周遊観光に・・・。
そして最終的に、いいよいいよと言っているのにおねえさんのいるパブに見事に誘導されてそこでまた美味い魚料理やハヌマーンビールを飲みまくり・・・。
これはもしや2、3百ドルは行ったか??と覚悟をしましたがなんと2人でたったの48ドル。
九死に一生を得た気分でした。
その後もトゥクトゥクのお兄さんがしつこく
そのあとの楽しいことを勧めて来ましたが、
そういう事をしにカンボジアに来た訳ではないのできっぱりとお断り。
(その辺のエロオヤジやそっち目的で来る一部の欧米人と一緒にされてはたまらん ^^;)
これでは連れてきたお兄さんのメンツがお店に対して立ちませんので、しょうがないので多めにチップをお兄さんとおねえさんに渡しました。そうしたら、ニッコニコでじゃあ帰ろうと。
↓連れてきてくれたトゥクトゥクのお兄さんと、そのパブで唄っていた実の弟(上)
まあ、素敵なおねえさんたちと楽しくお酒が飲めたので良い思い出になりました。(トゥクトゥクのお兄さんとLINE交換も(笑))
とても和気あいあいで、まるで自分の娘が横にいるような感じ?面白くて心根の良さそうなお嬢さんたちでした。
さてさて、それで本題のカンボジアの遺跡めぐりですが、もう超絶良かったです。
アンコール・ワットに上る朝陽。
もともとアンコール・ワットのご来光見物は日本人観光客が始めたのが始まりだそうです。
それまではそんな朝も早よから奇特な事をする外国人は誰もいなかったそうですが、それが現在では欧米人や他のアジア人も団体で駆けつけ、まるで朝からお祭り騒ぎのようになっているとのことでした。
今回の旅行では現地ガイドのいるツアーでしたが、合計8箇所もの遺跡群を巡ることができました。
アンコール・トム遺跡群
バイヨンへ向かう途中にある、顔のある南大門。
石畳とレリーフが素晴らしいバイヨン。
石に刻まれたデバター(女神)像。
足が横に向いているのは彫り込みを深く取らずに済むため。(アンコール後期の手法です)
千年前は屋根が有ったであろう、異世界感満点の石の回廊。
バイヨン第一回廊の壮大なレリーフ群。
アンコール・トム遺跡群は本当に素晴らしい。
バプーオンの空中回廊。
プラサット・スゥル・プラット。
立ち並ぶ塔から塔へ綱を渡し、王宮へ集まった人々に女性の綱渡り師が綱渡りをして楽しませたという伝説があります。
癩王のテラス。
癩王のテラスは三島由紀夫の同名小説(戯曲)から広く知られることとなった名所です。ここにバイヨンを建設したジャヤヴァルマン7世の石像が有ったことで、それを見た三島由紀夫がインスピレーションを得て同作品を創作したということです。
私はカンボジア渡航前に古本屋から取り寄せてこの三島由紀夫の小説を読みましたが、読んでから行って本当に良かったと思っています。
読まなければ単なる凄い遺跡で終わっていたかもしれませんが、読むことにより、遺跡の建設の指揮をとった棟梁、石工、図案者、彫刻師、金箔師などの存在を、より身近で現実味をもって感じることが出来たからです。
そして小説の中の癩王ではありますが、彼の視点でもバイヨンを見ることが出来てちょっと胸に込み上げるてくるもの※がありました・・・。
※前夜の残り酒が上がって来た訳ではりません。
タ・プローム遺跡
アンコール・ワットの内部
アンコール・ワットの第三回廊の踊り場より中央祠堂を臨む。
アンコール・ワットの第三回廊より外景を臨む。
バンテアイ・スレイ遺跡
以下の写真の赤矢印に東洋のモナリザと呼ばれるデバター像があります。
望遠レンズをホテルに置いてきて失敗しました💦
ちなみにこちらの遺跡はアンコール・ワットやアンコール・トムよりも時代が2百年くらい古いので、東洋のモナリザを含めてデバター像の足の向きは横になっておりません。
言い換えれば、彫像の彫り込みがかなり深いということでもあります。
ロリュオス遺跡群
ロリュオス遺跡群は西暦790年くらいから築かれている遺跡群なので、日本ではちょうど平安時代が始まった頃となります。
ちなみにアンコール・ワットの竣工が西暦約1,100年ですので、日本では平安時代の末期ということになります。
(平安時代は794年~1180年まで)
プリア・コー遺跡。
ここは大規模に補修中でした。
ロレイ遺跡。
↑足の向きに注目(笑)
バコン遺跡。
という感じで、非常に濃厚な2.5日の遺跡観光でした💦
実はまだまだ沢山の遺跡を観てきました。
カンボジアは遺跡群が素晴らしいのはもちろん、自然が無茶苦茶美しい。
ツアーのマイクロバスから風景を眺めていると、幹線道路脇の森の間を通る小路がわざわざ大樹の間をぐねぐねと迂回して通っています。
もしもこれが日本人であれば、神社や御神木などは道を避けて通るとは思いますが、普通のちょっとした大木で有れば切って最短距離の路をつくってしまうかもしれません。
もしかすると、カンボジア人の自然に対するこういう考え方こそが美しい風景を作っている理由なのかなあ?とも思いました。
今回の旅で初めてカンボジアへ行きましたが、カンボジアに魅了される気持ちが良く解りました。美しい自然の中に佇む900以上の遺跡群。クメールの絢爛たる文化。そして美味しい果物や日本人にも抵抗感の無い優しい味の料理。
多分、私もまた再訪すると思います。
最後に、恒例のお土産のご開帳。
バンテアイ・スレイ遺跡の前のお土産屋さんで買った、真鍮の磨きが入ったガネーシャ像が特にお気に入りです。
お店のおばさんに、「 ប៉ុន្មាន? (いくら?)」って聞きましたら「50ダラー」💦と・・・。
そんなバカなとディスカウントしたら「じゃあ、12ダラーで」と(笑)。
買い物をしなければ一生話すことも無かった異国のおばちゃん。
でもこんな些細なやりとりでも、きっと何かが少しづつ変わってゆく筈と私はいつも思っています。
