最近でこそ、ボルボの品質が向上し、マツダやBMW,ベンツも四駆モデルを増やし、またワーゲンもオールトラックモデルを拡大していますが、今現在もわたしが純粋に車の機能と性能で選ぶなら、A4オールロードになると思います。
子供が大きくなるあと2、3年はこのまま乗るでしょうから、アウディとは10年以上の付き合いになる可能性が高い。
さてそのような中、今回の事件・・・日本に正規輸入されていないことから寛容なVWオーナー、アウディオーナーもおられるようですが、わたしは少々落胆しています。
むかしJALが一旦潰れた(つぶれてないですが)際、それまでエリートだと思っていた日本航空の連中が急に三流に見えた、あの時の感覚が重なります。
安全装置、防犯装置と違い、環境装置に対する評価は、世間全般に甘いところがあります。
例えば、防犯装置、安全装置が、10回に一回機能しない物であるなら、ユーザーのだれもそんな品物買おうとはしないと思います。
しかし、環境数値である燃費や排ガス規制値というのは、メーカーがうたっているより実際には悪いもんだ、燃費なんて話半分(!)、となぜか世間があきらめている節がある。
クルマに限らずどの業界でも、環境にはあやふやな部分があって(CO2が温暖化の主因ってのもたぶん嘘)、おそらく他のディーゼルメーカも、
「わが社は各国の規制(の求めるところのテスト)に適応している」
とは言えても、
「わが社のクルマは、適正に使っている限り、常に各国の求める規制を破る排ガスを出すことはない」
とは言えないでしょう。
これはBMWもベンツもマツダもぜんぶそう。
そういうことで、例えば安全装置であるエアバッグが一回開かなかったらそれだけでバッシング対象となるのに比べ、環境装置である排ガス浄化システムは、たまに制限値を超えてもメーカの言い訳がしやすい状況にあるものなんです。
だったら排ガス制御装置なんて、「テストのときだけ浄化して、それ以外の時は走りや燃費優先になるよう小細工すりゃいいじゃん、大気汚染なんて直接の健康被害を証明できないんだし」となりかねない。
そして(おそらく)フォルクスワーゲン(だけが)その通りのことをしてしまったわけです。
欧州人は、嘘つき呼ばわりされるのを嫌います。
最大の恥の一つという価値観を持っていて、日本もそうですが、東洋(インド人や中国人なんかも)が持っている、「嘘も方便」みたいな考え方を最大の侮蔑とする文化があります。
その欧州最大の自動車ブランドの一つであるVWが大ウソつきだったわけで、それじゃマイスター精神も泣きますね。
トヨタやマツダあたりの日本企業のほうがよっぽどまっとうだったという事なら、日本人のわたしにして、あんたらドイツ車が誇っていたものは何なんだ、ということになり、落胆になりました。
実際にわたしが乗っているA4オールロードについては、概ねメーカの宣伝通りのクオリティであり、仮にもだまされている要素は見出せません。
しかし、ワーゲン傘下のブランドである以上、「どこかでごまかし技術が存在する車かもしれない」という「今まで感じもしなかった疑いの気持ち」が出てしまいました。
ちっちゃな町工場が苦し紛れにするのと違い、VW社ほどの格のある企業がやってはいけない大ウソでしたね。
昨年の時点でディーゼルモデルが用意されていたら買っていたかもしれず、ぞっとします。
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Posted at
2015/10/08 06:14:01