自動車関係の記事で今年いちばん驚いたニュースです。
レース車も無人運転 技術が崩す「垣根」
スタンフォード大学 の
クリス・ガーデス教授 の研究チームが開発中の無人運転車です。Youtubeの動画は2012年時点のものでまだ人が乗っていますが、リンク先の日経のサイト内の動画では完全無人で運転しています。2015年7月にはAIを改修し、
「4秒先」に何が起こるかを予測しながら走行する プログラムを加えたそうです。
VIDEO
今(2015年時点)のシェリー(AI搭載車)の実力はガーデス教授いわく、「”彼女”は
アマチュアのチャンピオンとほぼ同等で、プロレーサーにちょっととどかないぐらい 」とのこと。クローズドサーキットとは言え、まだまだ草の根ドライバに毛が生えた位の実力だろうと思っていた自分にとって、脳天を撃ち抜かれた思いです。
この記事の中で気になったのが、大手自動車会社とgoogleの今後の提携の可能性についてです。トヨタはスタンフォード大学&MITとAI研究で
提携 し、日産はNASAからマーティン・シーアハウス(Mr. Martin Sierhuis, 52)を
引き抜いた そうですが、シーアハウス氏いわく、「
グーグルはすでにこの分野の科学者を根こそぎ引き抜いた後 だ。グーグルと自動車大手は将来、どう協力するかを話し合うことになるだろう」ということです。豊富な資金力にモノを言わせた大規模な初期投資といったところでしょうか。
evilにならない ことを切に願うばかりです。
この分野に限らず、近年の人工知能(AI)の進歩は想像以上の急速なペースで進んでいるようです。少し前に
つぶやき ましたが 、
ホワイトカラーの仕事の半分がAIでリプレース されたり、
AIに弁護してもらう 時代がもう遠くない未来に迫っているのかもしれません。
人工知能研究の世界的権威である
レイ・カーツワイル 氏は、2045年に人類は
技術的特異点 に到達し、AI・人工知能が人類全体の脳を逆転すると予言しています。実際にはそれよりもう少し前に、AIの普及・浸透により日常生活が大きく変わっている可能性が十分にあります。
車での移動において、先進国では割と冗談抜きで公道で車のハンドルを握ることが○級ライセンス並に難しくなる時代がくると考えています。旧来の有人操作が必要な車は、AIよりも
はるかにあいまいな運転をする人間 の排除のため厳しく規制され、自動運転車においては運転技能というよりも、車載コンピュータの保守・AIプログラムのメンテナンス的な意味合いで、です。
自動運転車が悪意ある第3者のハッキング攻撃を受け完全に乗っ取られた場合、時速○kmで走る凶器の中でシステムを復旧させるか、プログラムを強制ダウンさせつつ手動運転モードに切り替え、安全な位置に停車させる必要があります。
自分がハッカーなら車の破滅的クラッシュもしくはドライバの生命的危機が確定した後、
まず最初にエアバッグを作動させます ね。サイドカーテンも付いていればなお良いです。ほとんどの車についているビックリ箱により
ドライバは視界が突然奪われパニックになる はずです。その後エアバッグがしぼんでドライバ保護の機能が無くなった後、走る棺桶としてクラッシュさせます。自動運転時はシートベルトを外していてOKの法規になっているならば、更に悲劇的な結果が待っています。
ちなみに、これは半分未来の話ではありません。車のシステムを外部からハッキング可能であるという事案はすでにアメリカで
起こっています (日本語の記事は
こちら )。ここまで自分で書いといて何ですが、自分は数秒後に死ぬかもしれない状況で冷静にプログラムの停止と手動運転の復旧を行うのは無理そうです。
Posted at 2015/09/06 21:55:38 | |
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