2015年08月17日
今年中学生三年生の佐倉さやかは、とある7月の土曜日のホームルームが終了すると隣の席の親友に声をかけた。
「のどか、今日は一緒に帰ろ」のどかと言われた人物は、帰り支度の手を一旦止めて、さやかに言い返す。
「さやか、私は別にいいけど家の方向は逆だよ?」
「いいの、いいの、家の兄貴があんた家に用があるから、ついでに送っててあげるから、後お昼ご飯も兄貴が奢ってくれるら、のどかもさ一緒に食べない?」
「和人さんが、悪いんだけど遠慮しとく、家で食べる予定だし」
「そっか、それは残念」
「それはそうと、和人さんはいつ来るの?」
「ホームルームが終わる大体の時間を教えているから、そうだな後10~15分後ぐらいで校門の前で待ち合わせの予定」
「そう、それじゃ帰り支度を直ぐ終わらせて、校門の所で待とうよ」のどかは、そう言うと帰り支度を手早く終わらせると二人そろって校門に向かって歩いていたが、のどかはある事を思い出しさやかに尋ねた。
「ねえ、さやか明日はバスケの地区予選が有るのに部活休んでもいいの?」
「うん、いいのうちの顧問曰く『前日まで練習をしてケガでもしたら洒落にならないから今日は休め、コンディションの維持も部活の一つだ』と言われたから、今日はお休みなの」
「そうなんだ」そうのどかが答えた時に校門の方から排気音が聞こえてきた。
「さやか、和人さんが来たみたいだよ」
「のどか、音で分かるの?」
「うん、家で色んな排気音を聞いているから大体わかるの」
「のどか、もしかしたら絶対音感の持ち主だったりして」
「まさか、違うと思うよ」そう、さやかに答えながら校門をでると一台の車、RX-8がハザードを着けて止まっており、その車を確認するとさやかは、その車の助手席のドアを開け声をかける。
「兄貴、時間ぴったりだね」
「時間通りに動くのが、社会人の常識だからな」佐倉和人は答えると、さやかの後ろにいる。のどかの姿を見ると一声言う。
「のどかちゃん、家に連絡したらお母さんがね、お昼ご馳走になっても良いよと言われたから、お昼ご馳走するよ」
「もう、お母さんたら、そんなの悪いです、家で適当に作って何か作ってたべますので」
「気にしないでのどかちゃん家には、結構お世話になっているから」
「のどか、家の兄貴が奢ってくれるんだから素直に好意を受けなよ」少し考えて、のどかは返答する。
「それじゃ、お言葉に甘えてお昼ご飯ご馳走になります」
「そうこなくちゃ、さあ早く乗って」その言葉を聞くと、のどかは後席に座り、さやかは助手席に座り、二人がシートベルトをするのを確認すると、車を発進させた。
そして、それを見ていた二人の男子中学生は思わず呟く。
「おい、今の車佐倉の兄さんの車か?」
「そう、佐倉の兄さんの車RX-8だ、C-〇ESTのフルエアロにRE〇宮のダクト付きボンネットを装備していた、後は車高調で少しローダウンしているようだが」
「ああいう車を見ると、何か格好良いよな」
「後、リアバンパーにさりげにMPTFのステッカーが貼っていたよな」
「MPTF、この辺りでは有名なショップだからな」
「そうだ、MPTFで思い出した、車好きのサイトでMPTFが話題になっていたよな」
「どんな内容だ?」
「確か…」
食事を終えた車内では、次の様な会話がされていた。
「和人さん、ご馳走さまでした」
「喜んでくれて、うれしいよ」
「ねえ、兄貴確かに美味しかったよでもね、〇野家っていうのはどうゆう事なの?」
「いやな、職場の同僚が〇野家の鰻を食べたら予想に反して美味かったって言ってな、物は試しで食べてみようと思ったんだよ」
「そりゃ値段の割には、美味しかったけど、兄貴地区予選でいい成績を出したら鰻屋に連れっていてね」
「それはお前の頑張り次第だ、もう少しでMPTFに着くよ」佐倉和人が言った3分後にはMPTFの駐車場にRX-8を入れると、既に先客がいった。
「大御所二人の白のJSZ16V300アリストと同じく白のBCNR33スカイラインGTRが止まっているし、作業場所では、青のFD2と真紅のFD2RRが、作業していやがる」和人は、そう言いながらRX-8を駐車場に停め、アリストとR33の前で世間話をしている二人の男性に声をかける。
「立花さん、綾森さん、こんにちは、今日はどんな用で来られたんですか?」和人が、そう言うと後から挨拶する声が聞こえてきた。
「立花様、綾森様、いつもご利用頂きありがとございます。本日はどの様なご用件でしょうか」のどかは、そう挨拶をすると。
「立花先生と綾森社長お久し振りです、三ヶ月ぶりですか?」さやかはそう言い、三者三様の言葉にアリストのオーナーである立花左京は答える。
「世間話しながら、FD2RRのボンネットを〇限製のボンネットにする交換作業を見ていた」
「因みに、俺と左京の用件は月に一度の各種オイル類の交換作業だよ」立花左京の後を、R33のオーナーである綾森圭一
がどんな用事で来たか3人に説明する。
幕間(後半)に続きます。
Posted at 2015/08/18 21:13:07 | |
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