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タイプRチューニング日記のブログ一覧

2016年03月12日 イイね!

メカについてのss アフターパーツプレミアムパーティその4

鈴鹿サーキット ピットロード上 FD2RR車内
時間は少し戻り、メインストレートに車を移動する前のFD2RRの車内から始める。
助手席に古澤頼子が座り、不馴れな四点式シートベルトを綾森杏子の手を借りながら身体を固定するのを見ていた。荻村瑞希は古澤頼子が結構緊張しているのが、はっきりと判り会話で緊張をほぐすのには趣味の話をする事にした。人間が一番リラックスするのは趣味の話をしている時だと相場が決まっている。何より古澤頼子の趣味は自分と一緒だというのも好都合だ。そこまで考えると身体を固定し緊張している古澤頼子に話し掛ける。
「そういえば、趣味でよく美術館や博物館に行くそうですが画家には極論な言い方が許されるなら3通りのタイプが存在します。1つ目は生きてるうちに名声を得て、死んでからもその名声を残すもの。ラファエロ、ダ・ヴィンチ、ベルニーニ、ピカソ等が有名です」
「残りの2つは、どんなタイプですか?」荻村瑞希の話し掛けた内容に、少し緊張感をときながら古澤頼子は尋ねる。
「2つ目は死んでから名声を得るもので、代表的な人物はフィンセント・ヴァン・ゴッホでしょう。何せゴッホの生前に売れた絵は数点しかないと言いますから。後、モディリアーニ、そしてヴィクトル・ハルトマンが有名だな」そう答えつつも最後に言ったヴィクトル・ハルトマンはちょっと意地悪だったかなと、そう思いながら言ったが古澤頼子からは驚きの声で返答が帰ってきた。
「ヴィクトル・ハルトマンを知っていらっしゃるなんて凄いです!」その返答を聞きながら、この話題で話し掛けたのは正解だったと判断すると古澤頼子に答える。
「ヴィクトル・ハルトマン、ロシアの画家で一般的な知名度は殆ど、いや全くといっても無い無名画家だが、ある人物にインスピレーションを与えた事で彼の名は歴史に残る事になった」そう言った直後にスタッフが声を掛ける。
「車をメインストレートに移動して下さい」それを聞くとFD2RRをピットロードの入口からメインストレートに移動させる為に運転し、それを見た古澤頼子は荻村瑞希が言うつもりだった話の後を言う。
「ロシアの偉大なる作曲家ムソルグスキーの名曲『展覧会の絵』を誕生させる切っ掛けを作った画家です。ムソルグスキーとハルトマンは無二の親友といっても良いくらい深い友情で結ばれていましたが、ハルトマンが若くしてこの世を去った時ムソルグスキーは深い悲しみに打ちひしがれ。ハルトマンの遺作展を観にいた時、ある10点の絵を観た時にインスピレーションを受けて、僅か3週間で10章からなる『展覧会の絵』を制作しました」古澤頼子のその答えに荻村瑞希は思わず笑みを浮かべながら答える。
「そう、そのうちインスピレーションを与えた10点のうち9点までは存在するが最後の1点、展覧会の絵の中でもっとも悲劇的な曲の元になった絵だけは、未だに行方不明だ」
「確か、『ビロド』という題名の絵ですよね。意味は2つ有りますよね。ポーランド語で牛車という意味とロシア語で虐げられし人々という意味が有る為に『ビロド』とは、どんな絵だったのか未だに謎になっています」その答えを聞きながら、メインストレート上に車を止める。因みに車のグリッド順は次の通りだ。先頭はぴにゃこら太ドライブNC型ロードスターターボでその後ろは野島大樹のFD2が着き、FD2の後ろにFD2RRが着きその後ろは、原田美世が運転する86が、東郷あいが運転するBRZは86の後ろに着き、最後尾はR35GTRという順だ。
「そう、『ビロド』がどんな絵か分からないけど、でも逆にそれが色々な意味で創造力を持たせてくれる。最後に3つ目のタイプは生きてるうちに名声を得るが死んでから忘れられ、時間を置いてから再評価されるタイプだ。ボッティチェッリ、ラ・トゥール等が当てはまるが、このタイプで1番有名なのはフェルメール、ヨハネス・フェルメールが1番だと思うよ」
「ヨハネス・フェルメール、デルフトのスフィンクスという二つ名が有り。かの有名な名画『真珠の耳飾りの少女』いえ、アダ名のほうが有名な『青いターバンの少女』を描いた巨匠ですね」
「そう、そしてフェルメールを語る上で欠かせない人物が2人いて、1人はミケランジェロですが誰だか解りますか?」もし、その質問をすると10人中9人迄はルネサンス期のミケランジェロを連想するかもしれないが、残りの1人ある程度の美術に関して知識のある人間ならもう1人のミケランジェロを思い浮かべるだろう。そし古澤頼子は後者の1人の方だった。
「解ります。イタリア人にミケランジェロの事を聞くとどちらのミケランジェロだと逆に尋ねられます。一般的に指すミケランジェロはルネサンス期の巨匠、ミケランジェロ・ブオナローティを指しますが、もう1人のミケランジェロ、ミケランジェロ・メリージ・カラヴァジョの事ですね。明暗法の画風を具現化させたバロックの巨匠ですが、それと同時にカラヴァジョ自身の人生も明暗そのものです」
「絵筆を取りキャンバスに絵を描いている時のカラヴァジョは光とするならば、絵を描いてない時のカラヴァジョは闇と言っても過言ではない」
「カラヴァジョ自身、精神的な病、双極性障害もしくは自己愛性パーソナリティー障害だった可能性が有ったかも知れません。実際絵筆を持ってないときの行動は同一人物なのかと疑いたくなります」
「そう、絵筆を持たない時のカラヴァジョは常に剣をぶら下げて喧嘩っ早くて、傷害、中傷、暴行事件の常習者で有り。遂には殺人事件まで起こしてしまい。ローマから逃走しナポリに一時隠れてからマルタ騎士団に入る事で追及の手を逃れたら、マルタ騎士団でも又、問題を起こしてマルタ騎士団から逃げる様に去って行った」
「そして、その逃亡中でも絵を描きましたが、その時に描かれた絵はカラヴァジョの内面というか、心理状態を表しているかの様に光と闇、特に闇が強調されており不安で堪らない心の内を絵にぶつけていましたが、逃亡中にローマから恩赦が出て許されるという事でローマに戻る途中」
「熱病に倒れカラヴァジョは30代でその命を亡くすが確立させた明暗法は後世の画家達に多大なる影響を残した、それじゃもう1人の方は解るかな?」その問い掛けに古澤頼子は考え込む。
『カラヴァジョは明暗法、光と闇の使い方を絶妙迄に使って後の画家に多大なる影響を与えた巨匠、それに影響を受けた画家は多数居て有名処では、レンブラント、ベラスケス、ルーベンス、ラ・トゥール等が挙げられけど、フェルメールを語る上で欠かせないもう1人の人物……はっ、もしかして』そこまで考えると荻村瑞希に答える。
「メーヘレン、ハン・ファン・メーヘレンですか?フェルメールを語る上で欠かせない人物としたら、その人しか思い浮かびません。別名20世紀最悪の贋作者ですが、正直言ってこの評価が正しいかどうかは判断に迷います」そこまで言うとスタートシグナルが灯り、ウォームアップ走行が始まり荻村瑞希はFD2RRをスタートさせながら答える。
「正解、メーヘレンもフェルメールを語る上で避けては通れない人物で、贋作者として勘違いしている人間も結構いるけど、メーヘレン自身優れた画家だったのだが当時の美術会ではメーヘレンの画風が受け入れられず。自分を認めなかった美術会に復讐する為に贋作を作る事にした。ターゲットはフェルメールに絞りフェルメールが描かなかった宗教画を描き結果、『エマオの食卓』という名の宗教画を制作し新たに発見されたフェルメールの真作として売り出され第2次世界大戦前のオランダの美術館に日本円で換算すると10億円以上の値段で売られた」
「その後もフェルメールの贋作を手掛けましたが、第2次世界大戦終了後ナチスドイツの国家元帥ヘルマン・ゲーリングの妻が所有していたフェルメール作『姦通の女』の入手経路をオランダ警察が捜査した結果メーヘレンが売った事が判明して、メーヘレンは国家財産売却罪として起訴され売国奴として罵られ法廷に立ちましたが、売った『姦通の女』は自分が描いた贋作だと主張しましたが当初はその主張を誰も信じませんでした。一説によると『お前の様な3流画家がフェルメール何か描ける筈がないと』言われたとか」
「その為にメーヘレンは自分が描いた事を証明する為に裁判所が命じた複数の立会人の元でフェルメールの贋作を描いた結果、贋作だというのが判っていながら全く証明できない程の完成度を誇り、最終的には売国奴から一転してナチスドイツを騙した愛国者になったが『エマオの食卓』の売買に関して詐欺罪が適用され懲役刑を受けた」
「そうです。そしてメーヘレンの贋作の作り方は実に巧妙で当時第2次世界大戦前はフェルメールの研究は着手されたばかりで極1部の鑑定家を欺く事が出来れば問題無かった為に最初にフェルメールと同時代の17世紀の無名画家の絵を購入し、パレットナイフで絵具を完全に削ぎ落して真っさらな状態にする事で17世紀のキャンバスにし、次に当時と同じ絵具を制作し、更に当時使用されていた絵筆も同様に作り他にも色々な事を行い。当時の鑑定をクリアしました」
「そう、ある意味凄い執念でフェルメールという本物に近づけ様と、いや越えようとしたからな。メーヘレンは」
「はい、その通りです。今ではメーヘレンは1流の画家として認められ『エマオの食卓』もオランダの美術館に展示されています」
「カラヴァジョとメーヘレンは、フェルメールを語る上では避けては通れないからな。それじゃフェルメールの絵画技法の話をすると有名なのはカメラ・オブスキュラ、今風に言うならピンホイールカメラを使用して絵の中心点を確定させると同時に、正確な遠近法を把握し更に光が強く照らす場所は歪んで表現される為に、光の強さを色彩で表現した」
「そして、光の強弱を天才的な色彩感覚で表現しました。白、黒、赤、緑、灰色、黄色等を巧みに使い分けました。当時の画家はキャンバスから絵具まで全て自作していましたが、そしてフェルメールを語る上で絶対避けては通れない色、ウルトラマリンブルー別名フェルメールブルーと呼ばれる青色の使い方は本当に美しいです」
「フェルメールが生きた時代、青色というのは貴石の1種ラピスラズリを細かく砕いて作り出したという。当時のラピスラズリはアフガニスタンでしか産出されず。価格も黄金以上の値段で取引されていた。そんな貴重極まりないラピスラズリをフェルメールは惜しげもなくふんだんに使用し描く絵画に命と画家の魂を込めた」
「実際フェルメールが生きた時代に青色を使用した絵というのは非常に少ないです。この状況が変わるのは18世紀初頭の1704年にプルシアンブルーが錬金術の研究過程で偶然産み出される迄、青色というのは画家達の間では夢の色とも呼ばれていました。その為フェルメールの事を色彩の魔術師と呼びますが、光の表現の仕方も上手い為、光と色彩の魔術師と呼んだ方が宜しいかと思います。フェルメールの作品は何時まで観ていても飽きませんから」
「その意見には同意する。俺もフェルメールは何時まで観ていても本当に飽きない時間が経つのも忘れる程に見入ってしまうが、楽しい絵画談義も此処までだな。もうじきスタートだ」荻村瑞希はそう言いながら最終コーナを立ち上がる。
「え、もう始まるんですか?!絵画談義が楽しくて、未々お話をしたかったです」
「此方も同じだよ。さてとテオドール・ジェリコーの様な走りを披露するよ」
「テオドール・ジェリコーですか『メドゥーサ号の筏』で無いことを祈ります」その発言にに思わず笑いながら荻村瑞希は返答する。
「古澤さんも言うね。そこは『突撃する近衛猟騎兵士官』と言って貰いたいね」そう言い終えると、コントロールラインをFD2RRが通過して1ラップレースが開始された。
メカについてのss アフターパーツプレミアムパーティその5に続きます。
Posted at 2016/03/17 06:40:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年03月12日 イイね!

読んでみた、番外編

今回、紹介するのは小説やコミックではありません。
ネットのエレファント速報に掲載されているssを紹介します。
タイトルは『東洲斎写楽の正体』で、アイドルマスターとギャラリーフェイクのクロスssです。
内容事態は東洲斎写楽の正体に迫るという内容ですが、最初に次の事を書きます。最近の研究結果により阿波徳島藩蜂須賀家の御抱え能役者、斎藤十郎兵衛で九割方ほぼ間違いありませんが、写楽に関しては未だに解明されてない謎が多々あります。活動期間は何故10カ月程度だったのか?何故写楽の作品数が140点程も有るのに春画が1点も無いのか?(春信、歌麿、広重、北斎等の歴史に名を残している浮世絵師は春画を手掛けていますが、どういう理由か写楽だけは春画に手掛けていません)、第1期の作品は役者の演技を芝居小屋でじっくり観察してから描きましたが余りにも役者の表情が間に迫っていた為に描かれた役者の方から文句が出たそうですが、何故それほど迄に間に迫った表情が描けたのか?そして第2期、第3期、第4期迄の間でどうして画風が変化してしまったのか?一説によれば役者の描き方が理想的では無かった為に変化をさせたそうですが、同じ人間が描いたとは思えない程の画風の変化です。そうだとすると版元の蔦屋重三郎は何故、写楽を起用したのかという疑問が出てきます。当時の蔦屋重三郎は幕府から財産半分没収という状態に有り。財政状況はお世辞にも良いとは言えない状況で写楽という新人を起用したのか?
それらの疑問に対して、今回紹介するssは全く新しい視点から写楽の正体を書いておりますので、美術に興味のある方は1度ご覧になって下さい。自分もそんな解釈も有ったのかと驚き、その解釈には本気で検討してみる価値が十分有りますので是非とも読んでください。
追記、コメント欄を見ていたら。高見澤遠治の事が書いてあるのには驚いた。高見澤遠治なんて日本美術に結構詳しい人間でないと知りません。何せ余りにもマイナーな人物な為にウィキペディアにも掲載されてない人物です。
Posted at 2016/03/12 15:53:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「訂正ミュシャ展入場待ち140分待ち」
何シテル?   06/04 10:33
タイプRに乗っているので、サーキットを走りたくなりシビックを、チューニングしてサーキットデビューをすると同時に、愛車のチューニングも紹介していきたいと思います。...
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あしたは、洗車 
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