2016年05月07日
短編その1
鈴鹿サーキット クローネ控え室
ぴにゃこら太ロードスター、FD2、FD2RR、86、BRZ、R35GTR、6台の1ラップレースがスタートしたが、先程迄は鷺沢文香の心配をしていた。橘ありすは顔を真っ赤にして固まっていた。理由はスタート前のFD2の車内で交わされていた会話を聞いた途端に固まってしまった。
「へぇ~自分の意見を持つ子に成って欲しいからありすね。良かったわね。あ、り、すちゃん」
「ふ~ん、ありすってそういう意味合いで名付けたんだ。じゃ、ありすちゃん今の心境は?周子は聞きたいな」
「周子、良いこと言うね。唯も聞きたいから、早く聞かせてありすちゃん」そんな状況下にある橘ありすに大槻唯と塩見周子がそう言うと意地悪そうな笑みをうかべながら、橘ありすの返答を待ち、そのやり取りを聞いていた速水奏もどう答えるのか楽しそうな表情で眺めていたが、やがて真っ赤に成って固まっていた。橘ありすは我を取り戻すと、一言大声で叫ぶ。
「私の名前は橘です!!!」その返答を聞いた。塩見周子はニヤニヤ笑いながら言い返す。
「それだったら……りすりすって呼ぼうかな?」
「りすりす、良いんじゃない周子」
「りすりすは、イヤです!」
「だったら、ありすの方が良いってことね」速水奏がそう言うと、塩見周子と大槻唯が同意の声を上げる。
「「うん、うん、ありすで決定ね」」
「良くありません!」
「そんなに言うんだったら、文香さんが戻ってきた時にきいたらどうなの?ありすちゃん」速水奏は面白そうな口調で言うと、橘ありすは内心でこう叫んだ。
『文香さん、何でそんなことを言ったんですか!!後それから運転手の人!!』そう叫ぶが、今のこの状況をどう切り抜けるのかを必死に成って考える。橘ありすだった。
短編その2
鈴鹿サーキット ピットロード
「不思議の国のアリスの作者は、ルイス・キャロルって知っていたけど本名迄は知らなかったな。流石、野島さん」佐倉さやかが感心した様な声で言う。
「チャールズ・ラトウィッジ・ドジスンの事を知っている人は、早々いません。普通はルイス・キャロルで知っている人の方が大半ですけど」
「けど、何なのよ。のどか」
「原作をディズニーだと勘違いしている人は居ます」
「なにそれ、そんな馬鹿な人いるわけないじゃん」佐倉さやかが断言する様な口調で言うと、その会話を聞いていた。牧島亨、佐倉和人、周防清人の3人が顔を見合せると非道くバツの悪い表情になったのを、綾森杏子が見付けると信じられない口調で3人に言う。
「スモウは判るとして、和人と亨がディズニーを原作だとずっと思っていたんだ」信じられない口調で言うと、周防清人が真っ先に返答する。
「スモウと呼ぶな杏子!そうだよ。ディズニーを原作だと思っていた馬鹿だよ。でも同類がいるわ!同類が!」そう返答しながら、佐倉和人と牧島亨を指差す。
「右に同じく、ディズニーだと思っておりました!」
「以下同文!」佐倉和人と牧島亨が開き直った様に言うと佐倉さやかが呆れた声で言う。
「兄貴、家に不思議の国のアリスが有るのに読んで無かったなんて信じられない、それは無いわ、それは」それに釣られて、宇佐美のどかも同様の口調で言う。
「牧島さん、今度本を貸しますから、暇な時にでも読んで下さい」
「さやかちゃんとのどかちゃんの言う通り、読んどいた方が良いわよ。スモウは私が持っているのを貸すから後で読んだ感想も聞くから3人共判った?」
「杏子さん、感想を聞くだけ駄目だと思いますから、感想文を書かせたらどうですか?」
「さやかちゃん、良いこと言うね。3人共感想文を書いて読ませてね」綾森杏子のその発言に周防清人、佐倉和人、牧島亨の3人は顔を見合わせ、内心で3人共同じ事を思った。
『『『どうして、こうなった!!!』』』心の中で叫びながらも不思議の国のアリスを読み感想文をどう書くのかを、本気に成って悩む3人だった。
短編その3
鈴鹿サーキット MPTF専用パドック
1ラップレースを終えて、愛車をMPTF専用パドックに入れ降りてきた。荻村瑞希と野島大樹を水城勇也が出迎えると声をかける。
「2人共、お疲れさん。喉が乾いてないか?」
「ええ、結構乾いてます」
「野島君の言う通り、喉、乾いてます。それは、そうと奥さんとお子さんは?」
「女房と息子は子供用のアトラクションで遊んでいるわ、はい、これ差し入れ」そう水城勇也が言うと、2人にドリンクを渡す。
「水城さん、このドリンクは一体?」野島大樹が尋ねる。
「ああ、何でも2人を知っている人から疲労回復に効果が有る特性ドリンクだと」それを聞いた。荻村瑞希と野島大樹は顔を見合わせると、ある人物の顔を思いだし、そしてイヤな予感を感じながら、水城勇也に問い質す。
「もしかしてウェーブが懸かったのロングヘアーの女の子では、有りませんでしたか?」
「そんで『にゃはは』とか、言っていませんでしたか?」
「うん、そうだよ。良く判ったね」水城勇也の返答を聞いた。2人は同時に叫ぶ。
「「水城さん今すぐ、そのドリンク捨てろ!!モルモット扱いは2度と御免だ!!」」
「そんなにヤバイのかよ、このドリンク?田仲君と藤澤君が今さっき飲んでたけど」水城勇也のその返答を聞いた途端に、荻村瑞希と野島大樹は詰め寄る。
「「2人は今何処にいますか!!」」
「MPTFのブースで手伝いしているよ」その返答を聞いた途端に荻村瑞希と野島大樹は、脱兎の勢いで向かった。
パドック裏 MPTFブース
「うおおお~、毎度ありがとうございました!!」
「いらっしゃいませ!!お客様!!」MPTFのブース内では田仲真二と藤澤透が、信じられない様なやたらハイテンションの状態で接客しており、手伝って貰っていた。宇佐美和彦と美樹子夫妻は2人のハイテンションに振りに弱冠いや、かなり困惑し、ドン引きしていた時に荻村瑞希と野島大樹がMPTFのブース内に入ってくるなり、田仲真二と藤澤透のハイテンションモードを見るやいなや同時に叫ぶ。
「「遅かったか!!」」それを訊いた宇佐美美樹子が尋ねる。
「遅かったかってどういう事なの?」
「説明は後でします!」
「店長、山本さんに大至急連絡して下さい。お宅のアイドルが調合したドリンクを飲んで大変になっているから、一ノ瀬志希を連れて来てくれと」野島大樹はそう言った。それからほぼ直ぐに山本敬太郎が一ノ瀬志希をブースまで連れてこさせ、田仲真二と藤澤透のハイテンションモードを診ると中和剤を飲ませてハイテンションモードを鎮めさせた。
因みに一ノ瀬志希が調合したドリンクは疲労回復に即効性の効果が有り、体内の乳酸、クエン酸等に働き掛け疲労を回復させるが、それほど疲労が貯まってない人間が飲むとやたらめったらハイテンションに成ってしまう副作用が有るという説明を受けたが、疲れていた荻村瑞希と野島大樹は、それを聴いても一ノ瀬志希が調合したドリンクは飲まず。普通のスポーツドリンクを飲んだのであった。
短編その4
鈴鹿サーキット MPTF専用パドック
「これが、かえ姉様が乗っていた。車か、青と黒のバランスがかえ姉様にぴったり、だから私も乗りたい」
「私は、あっちの赤い車に乗りたいです!部分的に黒に成っているのも格好良いです!」
「2人共、作業の邪魔なんじゃないのかな?」高森藍子はそう言うが、帰ってきた返答は予想外だった。
「だったら、藍子ちゃんはどちらの車に乗りたいですか?」
「それ気になる。教えて、教えて」日野茜、本田未央の発言にどう答えたら悩む高森藍子であり、そんな会話がFD2の周囲でしており、FD2RRには市原仁奈が運転席に座りながら、三船美優と高垣楓に話し掛ける。
「みゆお姉さん、かえでお姉さん、この椅子、全然倒れねえでごぜーます。後それからジャングルジムみたいなヤツは何でごぜーますか?」
「仁奈ちゃん、それはバケットシートって言って倒れない椅子なのよ、それからジャングルジムみたいなのは万が一横転しても大丈夫な物なのよ」
「お~、そうでごぜーますか、それじゃみゆお姉さん、このレバーは一体何ですか?いつも乗っている車とちげーますよ」市原仁奈がそう言うと、シフトレバーを指しながら尋ねる。
「仁奈ちゃんがいつも乗っている車はオートマ車っていってね。ギア操作をしなくても自動でギアが切り替えてくれる車なのよ。でもね今仁奈ちゃんが乗っている車は、マニュアル車でギアの切り替えは運転している人がするのよ」
「お~、判りましたでごぜーます。それでみゆうお姉さんはマニュアル車を運転出来るのですか?出来るんだったらみゆうお姉さんとドライブに行きたいでごぜーます」
「そうね仁奈ちゃん、機会が有れば一緒に行こうか」
「みゆお姉さんがマニュアル車を運転してのドライブに行きたいわね」
「楓さん、何を!?」
「何って、私もみゆお姉さんの運転でドライブに行きたいんです」
「でも私は、マニュアル車の運転は…」
「仁奈ちゃん、みゆお姉さんの運転でドライブに行きたいわよね?」
「とうぜん、行きてーでごぜーます。いま、乗っているくるまで行きてーです」
「美優さん、仁奈ちゃんがこうも言っていますから、一緒にドライブに行きましょう。私も入れた3人で」
「楓さん、私はオートマ車なら出来ますけど、マニュアル車は運転出来ません」
「仁奈ちゃん、みゆお姉さんがドライブに行きたがらないわよ。かえでお姉さん傷付いたわ」
「楓さん、なんて事を言うんですか!?仁奈ちゃん、この車以外でならドライブしようか」
「イヤでごぜーます。この車でドライブに行きてーでごぜーやす」
「仁奈ちゃんも、そう言っていますから、美優さん、覚悟を決め手下さい」
「それでしたら、楓さんが運転して下さい」
「イヤです。私も美優さんの運転でドライブしたいです」
「そんな、子供みたいな事を言わないで下さい」
「仁奈ちゃん、みゆお姉さんがかえでお姉さんをいじめてるから仁奈ちゃん、なぐさめて」
「みゆお姉さん、かえでお姉さんをいじめちゃだめでごぜーます!」そんな中、NA無差別級レースを終えてクーリング走行でピットに戻ってくるS2000をモニターで観ていた。荻村瑞希と野島大樹、牧島亨は、後ろで行われている会話のやり取りを聞くと荻村瑞希が口を開く。
「高垣楓さんね、山本さんから聞いたが、元モデルで只今アイドルだが、子供っぽく自由奔放な性格な上にお酒も結構強いとなると、モーリス・ユトリロの母親シュザンヌ・ヴァラドンを連想してしまうな」
「荻村さん、その例えは幾らなんでも、サラ・ベルナールの方が良いのでは?」
「サラ・ベルナールね。アルフォンス・ミュシャがデザインしたポスター『ジスモンダ』で有名に成った、舞台女優だよな」
「ええ、ミュシャのデザインしたポスターの出来の素晴らしさとサラ・ベルナールの演技の見事さで一躍ミュシャとサラ・ベルナールはフランスで有名になりましたが、シュザンヌ・ヴァラドンを例えにするのは如何なものかと」
「確かに、シュザンヌ・ヴァラドンは18才の時にユトリロを生むが、その父親に関しては候補が多すぎる為に仕方なくミゲル・ユトリロが形だけの父親に成ったが、産んだ時にはモデル、画家のモデルを務めていてな。ロートレック、ルノワール、スタンラン等有名処のモデル兼愛人だったというが、同時にシュザンヌ・ヴァラドン自身も絵筆を取り、女流画家として活動していたのは知っているかな?」
「え、そうだったんですか」
「そうなんだよ。野島君、その才能は素晴らしくエドガー・ドガにも認められた程の才能の持ち主だった」
「エドガー・ドガ、確か、バレリーナ等の絵を多数描いた巨匠ですよね。そのドガから認められたんですか!」
「そう、息子のユトリロは今では一流の画家として認知されているけど、シュザンヌ・ヴァラドンは知る人ぞ知る女流画家の巨匠だからな」そんな2人の会話を聞いていた。牧島亨は『俺の灰色の脳細胞に理解出来ないことを言ってるよ』そう内心で思っていた時に、後ろから別の声が加わる。
「余談かも知れないけど、ユトリロから見たら祖母に当たるマグドレーヌ・セリーナも誰が父親が判らない娘を産んでいるわそれが、シュザンヌ・ヴァラドンよ。ユトリロの時は形だけでも父親はミゲル・ユトリロだったけど、シュザンヌ・ヴァラドンの父親は父親不明として記録にしっかり残っているわ」
「その通りだ。ゆきずりの愛でシュザンヌ・ヴァラドンこの世に生を受けたからな」荻村瑞希が同調する声で言い。
「後、アルフォンス・ミュシャも『ジスモンダ』の成功を受けて一躍名声を得て、後に20点からなる最高傑作『スラブ叙事詩』を制作しているわ。これも考え方を変えればサラ・ベルナールに出会わなければ、ミュシャも埋もれたままで生涯を終えて居たかもしれないわ」
「それに関しては、否定しません」野島大樹がそう言うと、後ろからレーシングスーツを引っ張られ、引っ張られた方を見ると1人の少女が口を開いた。
「…のあの、言う通りペロ居た」そして、その言葉を聞いた野島大樹は腕に抱えている黒猫を見ると、答える。
「もしかして、君の猫?」
「…うん、キャリーケースの鍵を閉めるのを忘れてペロが逃げちゃったから、みく、アーニャ、のあ達と探していたらのあが此処に居ると言ったから来たら、居た」そこまで言うと、正面から声が掛かる。
「貴方達がペロを保護してくれたのね。ありがとう、お礼を言うわ、それからシュザンヌ・ヴァラドンやアルフォンス・ミュシャの会話も楽しまさせて貰ったわよ」その声に反応して正面を向くと、長い銀髪を風になびかせた高峯のあが居るのを確認すると、さっきまで後ろで声がしていたのは高峯のあだと判ったが、1つ問題が発生した。先程まで後ろから声が掛けられらいたのに何時の間に正面に回ったのかという問題だが、当の本人はそんな事など気にせず、更に口を開く。
「ペロを見付けてくれたお礼に、そうね。最終レースに貴方達も出るわね。私もFK2で出るわ。貴方達2人のうちどちらかが私より先にゴールしたら高級ステーキ店で御馳走してあげるわ。反対に私が貴方達より先にゴールしたら美味しいお寿司屋さんで御馳走するわ。勿論、私を含めたにゃんにゃんにゃんのメンバーと今、ペロを抱いている雪美と一緒よ。御馳走の代金は全て私のポケットマネーで出すから貴方達には損は無い話よ。どう?」その発言を聞いた野島大樹と荻村瑞希は顔を見合わせ、小声で話す。
「野島君や、受けるかい?」
「美味しい話には、裏が有りそうですけど、その裏が判りません」
「じゃ、断るか?」
「断るにしては、惜しい条件ですよ」野島大樹がそこまで言うと、荻村瑞希は腹を据えた声で言う。
「判りました。高峯さん、その条件で受けます」
「そう、判ったわ。みくも喜ぶわ」高峯のあの、その返答に牧島亨は何か肝心なことを忘れている気がしたが、それが何か思いだそうとしている時に、声が掛かる。
「のあにゃん、此処にペロが居ると聞いたけど、居たのかにゃ?」
「のあ、ペロをナーシォルじゃなくて、見付かりましたか?」前川みくとアナスタシアの2人が高峯のあと佐城雪美を見付けてペロを見付けたかどうか訊いてきた。
「ええ、2人とも無事に見付けたわ。最も保護してくれた人も居たのよ」
「…のあの、言う通り、この人達がペロを保護してくれた。ありがとう」そして、前川みくが荻村瑞希と野島大樹を見ると礼の言葉を述べる。
「荻村さんと野島さん、ありがとうございました」その後をアナスタシアも礼を述べる
「見付かって何よりです。スパスィーバ、ありがとうございました」
「どういたしまして、でも保護したのは野島君だよ」そこまで言うと、野島大樹が保護した経緯を説明し最後に高峯のあとの勝負の件を話した途端に前川みくの顔色が変わり、高峯のあに叫ぶ。
「のあにゃん!みくがお魚嫌いな事を知っているのになんて勝負するのにゃ!!」
「みく、貴女はにゃんにゃんにゃんのリーダーよ。貴女はリーダーとしての責任と役割をしっかりやっているけど、お魚が嫌いなんてリーダーとして失格よ。この機会を利用してお魚嫌いを直す良い機会よ」
「だからといって、そんな勝負するにゃ!!」
「問題ないわ、みく、そこの2人が私に勝てば問題ないのよ。みく、私の勝利を祈ってなさい」
「そんな勝利は要らないにゃ!!」そこまで言うと、荻村瑞希と野島大樹の方を向いて嘆願する。
「荻村さんと野島さん、のあにゃんに絶対勝って下さいにゃ、お願いするにゃ」
「裏が有りましたね。荻村さん」
「そうだな野島君や、FK2シビック無限バージョンに勝てるか?」
「スペック的には、向こうが上です。厳しいかと」
「同感だ」荻村瑞希と野島大樹がそんな会話をしていると牧島亨は思い出した。
『猫アイドルなのにお魚が嫌いなんだよな。みくちゃん』内心でそう思い。そして、そのやり取りを聞いていた。本田未央、日野茜、高森藍子、高垣楓、三船美優、市原仁奈は思わぬ展開に今までしていた話しを辞めると、次の会話を、のあさんvs荻村さん&野島さんどちらが勝つのかという会話を始めた。
短編その5
NA無差別級レースを2位でフィニッシュして、ピットに戻って来た綾森杏子のS2000を周防清人は出迎えた。
「良くやったな!杏子!!」周防清人興奮覚めやらず声で綾森杏子を祝福する。
「清人、祝福の前にごめんちょっと手を貸してくれない?」綾森杏子はドアを開けながら、そう言い返す。
「えっ、どうした杏子?」
「NSXの追撃を短くても激しい追撃を受けたから、集中力と体力がちょっと限界なの」
「判った」周防清人は短くそう返答すると、綾森杏子に手を貸しS2000から降ろす。
「サンキュー清人」
「全く、こんなになるまで無茶しやがって、でも良い走りだったぜ杏子」
「ありがとね。スモウ」
「だから、スモウと呼ぶな、スモウと!!」
「スモウはスモウよ。今度はアンタのFN2と勝負よ。2・4リッター仕様変更にした車と」
「ああ、判ってるわ」そう返答しながらも小声で呟く。
「でもな無事に帰ってくるだけでも俺は嬉しくて、良かったんだぜ。杏子」
「うん、何か言ったスモウ?」
「何も言ってねえよ。スモウと呼ぶな!スモウと!!」そんな2人のやり取りを観ていた。佐倉さやかと宇佐美のどかが会話をする。
「周防さん、杏子さんにいつ告白するのかな?さやかちゃん」
「周防さん、ああ見えて結構ヘタレだから、杏子さんの方から告白するんじゃない?」
「さやかちゃんも、そう思う?」
「思う、思う、賭けても良いわよ」
「でも、それだと賭けが成立しないよ?」
「のどか、時たま結構辛辣な事を言うわね」2人の恋ばなは、この後まだ続くのであった。
アフターパーツプレミアムパーティー短編集 終了
Posted at 2016/05/15 16:25:37 | |
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