2017年12月31日
あと、数話で終らす予定です。
現在 披露宴会場内
ミカの弾き語りは、その後の遠距離恋愛のパートに入っており、その内容はバレンタインのチョコやホワイトデーのキャンディーを口移しで食べさせたり、膝枕をお互いにして耳掃除をしたり等々、砂糖を吐きたくなる内容で聞いていた新郎の友人たちはやけ酒を呷りながら口々に述べる。
「甘い、物凄く甘い、貴腐ワインとアイスクリームを一緒に飲むくらいあめえ~」
「ああ、黒糖焼酎と焼きプリン並みに甘い」
「いや、お前ら羊羮と日本酒以上に甘いぞ!」
「「それだ!」」どこぞのチームを彷彿させる掛け声が上がり。
「お前ら甘味でよく飲めるなというか変!」という突っ込みがはいる中、耳まで真っ赤にして机に突っ伏してルミと真を見ながら、あんこうチームの一同が感想を思い思いに言う。
「ああいう、ラブラブな話を皆に聞かされる結婚式をしたいな~」
「ですけど肝心な相手が居ませんよね。沙織さん」
「華、ひどっ!」
「沙織、一つ聞くが公開処刑的な話を皆の前で暴露されても堪えられるか?」
「冷泉殿、どちらかというと羞恥プレイといった方が宜しいのでは?」
「ゆかりん例え悪すぎ、麻子、私は堪えられるから平気だもん!」
「その根拠のない自信どこからくるんだ沙織」麻子が呆れた表情をしながら答えるが、みほはある問題を口にする。
「でも、このまま話が進むと3年前の件も言っちゃうんじゃないのかな?あの件はちょっと大胆というか…」
「確かに、あの件はちょっと問題ですよね」みほと華の発言に3年前の件を思い出す一同だった。
3年前 石川県金沢港継続学園艦搬入口
数日後に行われる大洗&継続vsマジノ&知波単との合同練習試合、殲滅戦形式の試合の為に大洗学園艦は、金沢港に入港し停泊すると、大洗からあんこうチームが代表として隣に停泊している継続学園艦に表敬訪問で訪れたが、搬入口で待っていた二人、一人は継続高校戦車道隊長のミカ、そしてもう一人は継続高校の制服を着た愛里寿が居り。
「これでみほの大洗と同じ条件で戦えるし、それにお姉ちゃんも居るから」愛里寿がさらりと爆弾を投下するとミカに抱きつき、ミカも愛里寿の頭を優しく触るが、あんこうチーム一同が愛里寿の発言を理解すると、大混乱に陥った。
「愛里寿さん、継続高校入学おめでとうございます」
「華、今はその話題じゃないから!」
「西住殿、確かにミカ殿と島田殿は顔立ちが似ているでありますね」
「そうだけど、ミカさんがお姉ちゃんだったの愛里寿ちゃん!?」
「あ~理解できる説明を頼む」
「いきなり言うから皆が困っているよ愛里寿、正確には姉妹じゃなくて、従姉妹なんだ」
「でも昔、色々あったから」
「あの~色々って?」
「武部さんでよかったかな?その件は学園艦を案内しながら話をするよ。さあ愛里寿、行こうか」
「うん、お姉ちゃん」ミカと愛里寿を先頭に継続高校搬入口に向かおうとした時にミカの携帯が鳴り出ると、二三言葉を交わし切ると、愛里寿に訊く。
「どうやら呼ばれたみたいだね。でも西住さんたちをほったらかしにするわけにはいかないから、どうしようか愛里寿?」
「だったら、みほたちも一緒に連れていけば」
「そうだね。西住さんたち悪いけど少し寄り道するよ」
「こちらは構いません」みほが答えると一行は搬入口に向かった。
第3番入艦所
学園艦には入艦所が幾つか有るが、そのうちの一つ第3番入艦所に向かい愛里寿にとってはよく知っている二人、アズミとメグミの身分を保証し入艦させると当然の疑問を投げかける。
「アズミ、メグミどうしてここに?」
「気になることがありまして」
「気になること何?」
「隊長が寂しくないかなと思いまして、それで様子を見にきまして」
「お姉ちゃん、この人たち私の知らない人だから入艦許可書を取り消して」
「ちょっとメグミ、隊長を怒らしてどうするの!これだからサンダース出身は」
「そういうあんただって内紛が激しいBC自由学園出身じゃないアズミ」
「何ですって!」
「二人とも喧嘩をしにきたんなら本当に帰って、それで何しにここまで来たの理由は何?」
「実はルミを尾行していて」
「何で尾行しているの」
「それは…」アズミとメグミは顔を見合わせると昨日、大学選抜の宿泊施設のラウンジで何時もの3人で飲み会をし、途中から遠距離恋愛中のカップルの別れ話が酒の肴にし始めたらルミが物凄い勢いで食い付いてきた。それこそアズミとメグミの二人が酔いを覚めるくらいの勢いで、一通り聞くとルミはフラフラとした足取りでラウンジから出ると、残された2人は顔を見合わせると一体全体なにかと考えながら飲んでいたら、そこにルミ中隊で小隊長を務めている者が、ルミがこの前の仮装大会で使用した衣装を持ち出したといい、明日はルミが何処かに出かけるというのを聞いていた2人は、何かあると判断しルミの後を付けようと決めて、尾行していたが継続学園艦に入った為に続けて入ろうとしたら入艦所で足止めをくらい入れず、仕方なく愛里寿の助けを借りて入艦しようとしたとのこと。
「理由は分かったけど、ルミが何処に行くのか見当がついているの2人とも?」
「正直見当がつきません」
「隊長、心当たりありませんか?」
「2人とも私だって入学したのは、つい最近だから心当たりがないけど、お姉ちゃん心当たりある?」アズミとメグミからの疑問に対応した愛里寿もお手上げな為にミカに訊ねたが
「ルミ先輩がウチに里帰りする時は、全く連絡がなく来るから正直分からないね」ミカがそう言うと、そこへKV1重戦車がやって来た。一同の前で止まると砲塔ハッチからアキが顔を出した。
「ミカ何しているのよ、また訳わかんない事を言って大洗の人たちに迷惑かけているの?」
「迷惑なんかかけてないよアキ、入艦保証人になっていただけさ」
「入艦保証人?誰の知り合い」
「ルミ先輩の知り合いさアキ」
「そうなんだ。あっ、そういえばルミ先輩見かけたよね。ミッコ」
「うん、ここに来る途中のコンビニで見たぞ」ドライバーズハッチからミッコが顔を出して言うとアズミとメグミは口を揃えて言う。
「「そこのコンビニまで案内して!」」その剣幕に圧倒されアキは、どうしたら良いのかミカを見るが、ミカは少し思案顔をしたらKV1に乗り始めると皆に言う。
「これに乗って行こうか」
継続学園艦上 森林地帯
一人の女性が継続学園艦特徴の森林地帯を歩いていた。やがて目的地に近付くと、切り株に座って待っている人物を確認すると、小振りのリュックサックから衣装を取り出すと手早く着替え、待っている人物の背中から足音を忍ばせて近寄ると抱きついた。
「お・ま・た・せ・真」抱きつかれた人物、真は何時もとは違うアプローチ、正面から抱きつかれる事はあるが、後ろから抱きつかれる事はなく、背中の柔らかな感触を感じつつも怪訝な顔をすると年上の恋人ルミの顔を見ようと振り返ったが、 着ている服を見た途端に声が変わった。
「ちょっとルミ姉なんて格好を!」
「うん、真こういう服が好みなのよね?」
「まあ否定はしない、じゃなくて何で!?」
「いいじゃない好きなんでしょ?」
「いやだから…」言いつつも真はルミの服装、ミニスカメイド姿(衣装イメージはダージリン&オレンジペコのメイド姿参照)に、戸惑いつつ答えるとルミは正面に回り跨がると真の首に手を回すといきなりキスをしてきた。完全に普段とは違うルミの行動に真は離そうとするが離れず、そうこうしているうちにルミは、真の腰回りを両足でロックした。一般的には、だいしゅきホールドと呼ばれる態勢になるとルミはキスを一旦止めた。
「ルミ姉、一体…」
「うるさい」そう言うと、ルミは再度キスをしてくると堪らず真は今度は強引にでも離そうとするが、離そうとすればするほどに抱きしめる力は強くなり、キス自体も何時ものキスとは違いフレンチキスだった。やがてキスを終えると、ルミは真の顔を見詰めた。
「真は、私の、そう私の真」その段階で真はある匂い、アルコールの匂いを感じた。
「ルミ姉、もしかして酔っているの?」
「そうと言いたいけど酔えないのよ」
「酔えないというか、止めて」
「うるさい」真を押し倒すとルミは馬乗り状態になる。
「真、怖がらなくていいから」その一言でルミは着ている服を脱ごうとし、そんなルミの行動を真は両手を掴んで止めさせようと声を荒げて「今日のルミ姉は変だよ!元に戻って!」そう言うが、肝心のルミは「暴れるな!大人しくしろ!」と手をなかなか掴めず暴れていたが、ルミの後ろから「止めるわよ!」そんな声が響くと同時に真の視界になにかが飛んでくるのを確認すると、真は咄嗟にルミを押し倒し庇うようにするが頭に何かが連続でぶつかり、その衝撃は強く、真は痛みを感じるよりも視界が暗くなり意識を失いルミに倒れがかり、そんな真にルミは一瞬茫然とするが、意識を失った真にルミは「真、ちょっとしっかりして真!」揺さぶりつつも一体誰がと見渡すと、近くの茂みに見知った顔、アズミとメグミ、大洗のあんこうチーム一同に、後輩のアキ、ミッコ、ミカそして愛里寿の姿を見るとルミの顔色から血の気が引き、まるで凍った表情になった。
作者から一言、ルミさんキャラ崩壊かというか、新年早々に何を書いているんだ俺は…
あと、作中に書いてある。貴腐ワインとアイスクリーム、黒糖焼酎と焼きプリン、羊羮と日本酒の組み合わせは結構いけます。ギネスもしくはウイスキーとビターチョコレートもいけます。
次回、理由に続きます。
Posted at 2018/01/06 15:39:07 | |
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