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タイプRチューニング日記のブログ一覧

2016年07月09日 イイね!

トゥータ

トゥータ明日は大洗、一応継続高校仕様にしましたので、見かけたら写真を撮るなり。声を掛けて下さい。派手なシャツを着ていると思いますので(笑)
Posted at 2016/07/09 17:23:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年07月08日 イイね!

カメラ目線?

カメラ目線?椅子の上で寝ていたミカが、目覚めたのでカメラを向けたらカメラ目線で撮れた。何かしらんが嬉しい
Posted at 2016/07/08 13:45:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年07月06日 イイね!

オイル&フィルター交換

オイル&フィルター交換今度の日曜日は大洗に遠出(という名の聖地巡礼&大洗海の月間見学)しますので、それに備えてオイル&フィルターの交換をいつも作業をしている某カー用品店で行いました。日曜日、晴れるといいな
Posted at 2016/07/06 19:44:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年07月02日 イイね!

メカについてのss ロータリーエンジン中編

MPTF店内
「欠陥エンジン!!」そう牧島亨が答え、更に呆れた口調というより、馬鹿にした口調で続けて言う。「マツダの社長馬鹿ですか!?そんな欠陥品を捕まらせるなんて」それに対して宇佐美のとかが反論する。
「牧島さん、マツダの社長は決して馬鹿では有りませんよ。NSU社がロータリーエンジンを搭載した車の素晴らしい走り間近で見て、更にその車に実際に乗ってロータリーエンジンの性能を体感した為に実用化に関しては問題無いと思い込んでしまったんです」
「娘の言う通り、レッドゾーン迄スムーズに回るエンジンで、パワーも有って、乗り心地も悪くなく、何よりそこまで回しても車内の静粛性は当時としたら驚く程に静かだったのよね。旦那」
「そうだ、当時のレシプロエンジンで高回転迄、回したら車内は結構な騒音に見舞われる為に、高速走行時の車内は極一部の高級車を除き大声で喋らないと会話もままならないのが一般的だったが、ロータリーエンジンは驚く程に静かでパワーも有った」店長達の返答を聞きながら、マツダの社長が契約を結んだ経緯を大体理解した。牧島亨はある疑問を尋ねた。
「そうすると、マツダはどのタイミングでそのバッタモンの欠陥に気付いたんですか?」
「良い質問だマキト、NSU社と契約を交わしたマツダは現地に技術陣を派遣しライセンス生産の段取りを進めていたが、NSU社の方からは具体的なライセンス生産のスケジュールが一向に決まらない中で、マツダの社員がある疑問を思い浮かべた。此処からは寸劇風に説明するぞ」
マツダ社員A「なあ、今疑問に思ったんだが、ちょっと聞いてくれないか?」
マツダ社員B「どうした、生産の段取りが早まる提案だったら聞いてやるぞ」
マツダ社員A「いやな、NSU社はロータリーエンジンを開発した会社で間違って無いよな?」
マツダ社員B「当たり前だ、そんで」
マツダ社員A「それだったら、なんで技術提携のパートナーシップ契約を表明したんだ?普通に考えたらおかしいと思わないか?」
マツダ社員C「おい、なに話してるんだ交ぜろや」
マツダ社員A「あ、良いですよ。いやねNSU社は今んところ世界で唯一ヴァルゲンエンジン事、ロータリーエンジンを実用化しているんだったら。どうして自社で生産しないのかなと思いましてね」
社員B「そんなの簡単だろ、自社だけだと生産が賄いきれないと判断したから技術提携のパートナーシップ契約を表明したのが真相だろ?」
社員A「それだったら工場を拡張すれば問題は無いですよ。もし仮に銀行が資金を出し渋っていてもロータリーエンジンは夢のエンジンですよ夢の、市場に与えるインパクトは絶大でそれを開発したNSU社が今後の自動車業界のキャスティングボードを握り同時に莫大な利益が約束されているんなら、普通に考えても銀行の方から融資を申し出る様な代物ですよ代物」
社員C「確かに言われてみればAの言う通り変だよな。或る意味一人勝ちが確定している状況下で技術提携のパートナーシップを表明するのは」
社員B「腑に落ちないし、それにAの話しを聞いていて思い出したが、NSU社自体もロータリーエンジン搭載車の発売を未だに明確化にしてないな」
社員A「その通りです。それらの事を考えるとある疑問というか答えに辿り着きます。もし間違って無ければ最悪の事態が考えられます」
社員C「最悪の事態、穏やかな話しじゃないが、どんな事態なんだ?」
社員A「NSU社のヴァルゲンエンジン事、ロータリーエンジンは未完成品の可能性が大です」
社員B「未完成品だと!おいおい冗談でも笑えんが、今までのNSU社の対応を考えると…」
社員C「その可能性は否定出来ない。いや、むしろ、その可能性が高い」
社員A「要するに、NSU社は未だ未完成品のロータリーエンジンを完成品として発表した事になります」
社員B「それ、普通に考えたら致命的な問題というか詐欺だぞ、おい」
社員C「ん~、問題なのは、どうしてNSU社はそんな欠陥品を完成したと偽って発表したんだ?常識的に考えればメリット、デメリットの天秤に掛けたらデメリットの方が多いのに、何故だ?」
社員A「そこんとろは、判りかねますが、今とるべき行動は一つだと判断します」
社員B・C「「NSU社の担当者を締め上げて真相を問い質す!!」」
社員A「その通りです。行きましょう!!」
「とまあ、こんな感じの会話が交わされ、そしてNSU社の担当者を締め上げた結果、予想の斜め上を行く驚愕の事実がNSU社の担当者から明かされた」
「驚愕の事実?それってどんな事実だったんですか店長?」牧島亨が、驚愕の事実について訊いてきた。
「本当に信じられない答えが返ってきた。また、寸劇風に説明するぞ」
マツダ社員ABC「「「あんたの所のエンジン、ヴァルゲンエンジンに何か問題有るんじゃないのか!!!」」」
NSU社担当「その件に関しては後日、説明しますのでお引き取り下さい」
マツダ社員A「何か、ふざけた事を言ってますよ。この担当者、どうしますか?」
マツダ社員BC「「少し、いやかなり手荒な真似をしてでも吐かせるか真相を」」
マツダ社員A「そうですね。いたぶり掛ければ必ず洗いざらい吐くだろうな」マツダ社員ABCの目が完全に殺気に溢れてNSU社担当ににじり寄る。そして、そんなマツダ社員の行動にNSU社担当は真相を告白した。
NSU社担当「わ、わ、わかりました。言います。言います。実は言うと、ヴァルゲンエンジンは技術的なブレイクスルーを果たしていない箇所が存在します」
マツダ社員A「くっ、外れて欲しいと思っていた最悪の予想が当たるとは運が無い、で、何処だ、問題が在る箇所は何処なんだ?」
マツダ社員B「回答次第じゃ、ぶん殴るぞ」
NSU社担当「ローターの耐久性が不十分です。あと、それから」
マツダ社員C「まだ、在るのかよ」
NSU社担当「実は言うと、チャターマーク問題が解決していません」
マツダ社員AC「「寄りにもよってチャターマークが解決してないだと!!おい、Bどうなっても構わんから思い切って遠慮容赦なくぶん殴れ許可する!!」」
マツダ社員B「わかったわ、歯を食い縛れや、このど阿呆の詐欺師野郎が!!」
NSU社担当「うぎゃー!!」
NSU社担当をぶん殴った後にマツダ社員ABCが更に問い質す為にNSU社担当を取り囲み、なんで欠陥のあるエンジンを公表した理由を聞いた結果、完全に呆れた声で言う。
マツダ社員A「要は試作品が出来たと」
マツダ社員B「でも、それはあくまでも試作品という名のワンオフエンジンであり、量産化に関しては、ローター耐久性と最大の難関チャターマーク問題が解決していなかったが」
マツダ社員C「時間を掛ければ、問題は解決出来ると判断して見切り発車的に試作品段階のロータリーエンジンを見せ金的に発表をしてイニシアチブを握り、同時に技術提携のパートナーシップ契約という名のライセンス生産契約を発表する事で、技術提携交渉をするメーカー間同士を争わさせ稼いだ時間でチャターマーク問題とローターの耐久性を解決しようとしたと」
NSU社担当「その通りです。取り敢えずロータリーエンジンの試作品が完成したからには、チャターマーク問題とローター耐久性の問題も比較的に容易く解決出来て、量産化を目処にしたロータリーエンジンを発表して此方に有利になる状況下で対処する筈でしたが」
マツダ社員A「それでか、普通ならロータリーエンジンの完成と同時にロータリーを搭載した自社製の車の販売時期を一緒に公表せず、技術提携のパートナーシップ契約をした理由とは、そういう事か」
マツダ社員B「だが、予想に反して幾ら時間を掛けてもチャターマークとローター耐久性問題が解決しない状況下になり、そんな最中に」
マツダ社員C「家の会社が、他のライバルメーカーを押し退けて、あんたの所と交渉を持ったと」
NSU社担当「はい、その時点でも問題は解決していなかったので、先ずは絶対に契約をする筈が無い、此方に一方的な契約内容を提示して時間を稼ごうとしましたが」
マツダ社員A「まさか、その条件で契約するとは夢にも思わず、肝心なエンジン、ロータリーエンジンの欠陥を隠しつつ、問題点の解決を図ろうとライセンス生産契約の交渉をのらりくらりとかわして時間を稼いだが」
マツダ社員C「チャターマークとローター耐久性問題の解決の目処が立たなかったと、おい、Bもう1発ぶん殴れや」
マツダ社員B「元より承知、歯を食い縛れや!!」
NSU社担当「ぎゃーっ!!!」叫び声を上げながら、吹っ飛ばされ、自業自得のNSU社担当をマツダ社員Aは汚物を見るような目で見ていたが、同時に此れから先の問題に頭を抱えてしまった。
マツダ社員A「取り敢えず、そこの馬鹿野郎は一先ず置いといて、問題なのは」
マツダ社員C「ああ、問題なのは、ロータリーエンジンをどうするかが最大の問題だ」
マツダ社員B「今、取るべき手段はこの事実を上に伝えてNSU社との契約を再考、もしくは、破棄を伝えるべきだ。こんなふざけた内容の契約で、やれるか」
NSU社担当「お、お、お待ちを、もうすでに公式契約を交わしておりますので、今更ながら契約破棄は出来ませんよ。事実を公開しましたから、此れからは共同でロータリーエンジンの欠陥を克服しましょう」殴られた、NSU社担当は立ち上がりながら、そう言うとマツダ社員Bは、AとCに怒気を込めた声で尋ねる。
マツダ社員B「おい、この担当、血が出るまで殴っていいか?例え問題になろうが、お前らが止めても俺は」そこまでBは言うと、AとCは返答した。
マツダ社員A、C「「絶対止めないから、思い切っりぶん殴れ例え問題になってもな」」
マツダ社員B「ありがとう、三途の川を見てこいや、この大馬鹿野郎が!!!」
NSU社担当「ぐぁー!」そう叫びながら、ぼろ雑巾の様にNSU社担当は宙を舞う。
「とまあ、チャターマークとローター耐久性問題が解決してない状況下でマツダは、ロータリーエンジンの実用化を目指したが、それは茨の道だった。実用化にあたり様々な問題が持ち上がりマツダは、それらを一つ一つずつ解決していく事になる」
「店長、結局マツダはNSU社との契約を結んだままで、ロータリーエンジンの実用化を目指したんですか?よく、それで社内から文句が出ませんでしたよね」
「ううん、マツダの社内からは、それは盛大に反対意見が出たけど、業界再編統廃合案が中央官庁で進んでおり、マツダが生き残るには『ロータリーエンジンの実用化以外に道がない頼むと』NSU社と契約を結んだ社長がそう言って、幹部や技術陣に頭を下げて頼んだのよね。旦那」
「そうだ、凄まじい努力でマツダは、ロータリーエンジンをモノにする」
「けど、それって実用化の名を借りた開発だったんだよね?確かマツダがロータリー関連で取った特許は開発元のNSU社以上じゃなかったけ?」宇佐美のどかが、そう言うと店長は続けて言う。
「そうだ、次はマツダの努力の事から話すか」

メカについてのss ロータリーエンジン後編に続きます。



Posted at 2016/07/17 13:38:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2016年06月12日 イイね!

メカについてのss ロータリーエンジン前編

6月某日 MPTF店内
その日、MPTF店内電話が鳴るが宇佐美美樹子は手が離せなかった。事務関係正確には財務諸表の入力作業で手が離せず。(アフターパーツプレミアムパーティーに参加したお陰で一気に増えた客の支払い状況並び様々な作業工賃やパーツ類の支払いやMPTFオリジナルパーツと小物類の売り上げ等の入力)旦那の宇佐美和彦と牧島亨はS15シルビアスペックRからSR20エンジンを降ろしてエンジン室でオーバーホールの真っ最中で共に手が離せない状況だった為に、やむを得ず娘一階の居間に居るのどかに声を掛ける。
「娘、御免ちょっと電話に出てくれない?」それを聞いた。娘ののどかは読書をシェイクスピア著作『マクベス』を読むのを止めて直ぐに答える。
「わかった。今行くから」そう返答しつつ鳴っている電話を取り応対する。
「大変お待たせしました。MPTFですが本日はどの様な御用件でしょうか?」そこまで言うと、電話の相手が名乗ると宇佐美のどかは答える。
「あ、これは黒田様、何時も作業ありがとうございます。それで本日はどの様な御用件で」そこまで言うと、宇佐美のどかは電話の相手、黒田俊一の用件を頭の中で推察すると答えた。
「黒田様、もしかするとエンジンオーバーホールの依頼ですか?」その返答を聞いた黒田俊一は笑いながら答えた。
「半分正解、エンジンのオーバーホールをお願いしたいんだよ。残りはブレーキ関連のオーバーホールも頼みたい。けど、のどかちゃんみたいな子は家に欲しいよ。電話を掛けてきた相手から用件を推測出来る子なんて居ないよ」
「そんな、今まで黒田様が当店で行ってきた作業と作業間隔を考えれば、ある程度依頼してくる作業内容は大体検討が付きます」
「そのセリフをそっくり家の社員に聞かせてやりたいよ。上司が言った会話の節々から考え、物事を予想し行動出来る社員の少ない事、少ない事」そんな黒田俊一のぼやき声に宇佐美のどかは答える。
「黒田様そんなおだてる様な事を…」
「言わないで欲しいのかい?のどかちゃん、それはそうと話を戻すがエンジンとブレーキのオーバーホール作業は、いつ頃出来そう?」黒田俊一に自分の言おうとしたことを先に言われ、作業がいつ出来るのかと訊かれた為に、宇佐美のどかは頭を直ぐに作業進捗状況とスケジュールを把握する『え~と、今抱えている作業の進捗状況とスケジュールそれに黒田様の今までの来店パターンを考えると』そこまで考えると今、自分が出した判断を訊くために母親に声を掛ける。
「お母さん5日後の午前中、黒田さんがエンジンとブレーキオーバーホールで来店するけど問題無いよね?」娘の発言に入力作業の手を一旦止めて、5日後の午前中来店で問題ないか頭の中で精査する『5日後の午前中の来店なら大丈夫問題無いわね』そこまで考えると返答する。
「娘、問題無いから黒田さんにはそう伝えて頂戴」
「わかったわ」そう答えると、黒田俊一に返答する「黒田様、5日後の午前中なら問題有りませんが、如何でしょうか?」その答えに黒田俊一は、本当に楽しそうに笑いながら答えた。
「判った。それでは5日後の午前中に来店するから。作業宜しく頼むよ」
「はい、判りました。それでは5日後の午前中の来店をお待ちしております」
「店長にも宜しくね。それじゃ」そう言って、電話を切ると黒田俊一は改めて宇佐美のどかの、能力を誉めた。「本当に欲しい人材だよ。のどかちゃんは」そう呟いたのが秘書に聞かれると尋ねてきた。
「専務、失礼しますが今のお電話の相手は?」
「うん、自分の頭で考えて行動出来る子、さてと気乗りはしないが会議に行くか」そう言うと、座っていた椅子から立ち上がると会議室に向かい、その後を秘書が追う。
MPTF 店内
「黒田さんが5日後に来るのか」SR20エンジンオーバーホールを終え額の汗を拭いながら一息付いている。宇佐美和彦が5日後に黒田俊一が来店するというのを女房から聞かされた。
「そうなの、黒田さん払いが良い人だから嬉しいわよ私は」そんな夫妻の会話を聞いた牧島亨が口を挟む。
「黒田さんって、あの黒田さんですか?RX-7FC3Sに乗っている。あの黒田さんですよね?」
「そうだ、それで作業内容は?大体予想が付くが」
「エンジンとブレーキ関連のオーバーホール一式よ。旦那」
「エンジンとブレーキか、了解した。しかし家でロータリーに乗ってチューンしている人間と言うのは数える程しか居ないからな」
「言われてみればそうですね、というか何でロータリーエンジンって出来たんですか?確かマツダだけしか生産してなかったけど、何か問題でも有ったんですか?」牧島亨の発言に宇佐美和彦は呆れながら答えた。
「おいおい、整備の専門学校出がロータリーエンジンの歴史を知らないとは」
「座学は苦手で、それに実習でもロータリーエンジンはそれほど触れませんでしたから」その発言に宇佐美和彦はロータリーエンジンの歴史を話す事にした。
「マキトじゃあ座学をもう一度復習だ。ロータリーエンジンの歴史を教えるぞ。ロータリーエンジンの発想といより概念はジェームス・ワットが生み出した」
「ジェームス・ワット?確か蒸気機関を開発した人ですよね。その人が概念を考えたんですか?」
「まあ概念と言っても、大まかな青写真程度の代物だったがな。因みにワットは何世紀頃の人物かは知っているかマキト?」店長のその発言にワットが何世紀頃の人物か思い出そうと牧島亨は頭を捻りながら考えていたら、アイスコーヒーを持ってきた。宇佐美のとかが答える。「18世紀末頃のイギリス人よね」そう答えるとアイスコーヒーを両親と牧島亨に渡す。
「そうだ、ロータリーエンジンは実に18世紀末には概念は生まれたが形に成ったのは1950年代後半20世紀にやっと形に成ったんだが、マキト1つ問題だ。どうしてロータリーエンジンが形に成るのに、そんなに手間が掛かったか解るか?」その店長からの問題に牧島亨は必死になって考え始めるのを、店長はアイスコーヒーを飲みながら眺めていたが5分程して牧島亨が降参の声を上げる。
「すんません頭が馬鹿だと、どう考えても答えが解りません。どうして何ですか?」それに店長が何か言う前に、宇佐美美樹子が口を挟む。
「物凄く簡単な理由よ。答えを聞けば余りにも簡単すぎて唖然とするから、もう一度よく考えれば判る筈よ。でも此だけだと厳しいからヒントを言うと、最初に覚えついた事が正解かな?」その発言に牧島亨は再度考え始めた。
『簡単な理由、簡単な理由って一体どんな理由なんだ?それに最初に覚えついた事ってどういう意味だ?それもわかんねえし、仕方ねえもう一度整理すると18世紀末頃に概念が生まれて形に成ったのが20世紀の半ば、その間に何が有ったんだ?一体何が?単純に考えても200年近い年月をかけて、漸くロータリーエンジンは形に成ったんだ。ちょっと待てよ裏を返せばそれだけの年月が必要だった事になる。その理由とは一体?』そこまで思考を進めた瞬間、ある答えが頭に閃き、閃いた答えで考えを推し進めた結果、漠善ながら答えが解った『まさか、そんな呆れる様な理由で実用化が出来なかったと、でもそれなら様々な説明が付くが、こんなにも簡単な理由だったのか?』牧島亨が何かを解った表情に成ったのを見た。店長が答えを訊いてきた。
「マキト、答えが解ったか?」
「多分、いえ、これが正解だと思います。ロータリーエンジンを作る技術、技術的な土台が無かったからですか?」
「その通りだ、ロータリーエンジンの概念は18世紀末頃に在ったが、それを作る技術的な土台が未発達で無かった。この手の話は結構存在してて有名処では、コンスタンチン・ツィオルコフスキーやジャック・ノースロップの逸話なんかは、良く知られているが知っているかマキト?」店長からのその問い掛けに牧島亨は即答する。
「知りません、どんな人達だったんですか?」店長が答えるよりも先に、娘ののどかが答える。
「コンスタンチン・ツィオルコフスキーは宇宙開発の父と呼ばれるロシア人で、19世紀末に早くも多段式ロケットや人工衛星、宇宙遊泳、更に宇宙活動に於ける服、宇宙服を提唱して他にも軌道エレベーターの構想や、ブースターの概念も死に際に提唱していなかったかな」娘のその発言に母親の宇佐美美樹子が面白そうな口調で、それに付け加える様に言う。
「ツィオルコフスキーがそれらを発表した時には、多くの科学者達が非現実的なおとぎ話として切って捨てたけど、20世紀に入り確か1920年代頃にツィオルコフスキーの元に1人の科学者が訪れてこう言ったのよね『時代がやっと貴方に追い付きましたと』それからツィオルコフスキーはロシア、当時はソビエト連邦の科学アカデミーに招かれ、ロシアに於ける宇宙開発を牽引したのよね」それを聞いた牧島亨は感心した声を出す。
「そんなに凄い人だったんですか、じゃあ、ジャック・ノースロップは?」
「一言で言えば全翼機のパイオニア的な人物で、 1940年代末にレシプロエンジンの全翼機YB35を製作し、更にYB49というジェットエンジン形式の全翼機を製作したんだが、問題点が結構有ってな試験機をだけを製作して、そのままお蔵入りになってしまった。これが日の目を見るのは90年代末のB2爆撃機まで待ったなければいけなかった」
「40年代末に作られたのに、どうして半世紀近く過ぎてから日の目を見るように成ったんですか?」
「要件をかいつまんで言ってしまえば、全翼機の設計と製作は当時の技術でも何とかなったが、操縦性がピーキー、要は大変癖がある操縦性で特に離着陸の際には細心の注意を払っても危険で、実際着陸時にバランスを崩してYB49が墜落して9人のクルー全員が亡くなる事故が発生した為に全翼機が形に成ったのは、コンピューターによる機体制御技術が高度に発達した90年代迄待つ事になったんだ。横道に逸れてしまったが肝心なロータリーエンジンの事を言うとな、結構誤解している人間が多いんだか、ロータリーエンジンを開発したのはマツダじゃ無いという事実を」
「えっ!?ちょっと待って下さい店長、ロータリーはマツダでしか作っていなかったエンジンじゃないですか。それってどういう意味ですか?」
「マツダがした事は実用化だけで、開発したのは西ドイツのNSU社という会社で開発者名を取ってヴァルゲンエンジンと呼ばれ。この出来事は瞬く間に世界中の自動車メーカーに衝撃をもたらし、更にNSU社が技術提携のパートナーシップを求めると発表した途端に世界中の自動車メーカーがNSU社に大挙して押し寄せた。その中にマツダも居たんだ。そしてマツダはヴァルゲンエンジン、ロータリーエンジンに社運を賭けてNSU社と交渉する事になる」
「社運を賭けて?どうしてですか店長」
「この当時の日本、60年代末に輸入自由化に移行しその際、外資からの攻勢で日本国内産業が乗っ取られる危機感を中央官庁の官僚達が持っていた。それに対抗する為に国内産業の保護の名の元に業界再編統廃合案を提案した。当時国内に乱立していた金融、鉄鋼、銀行そして自動車メーカー等を数社程に纏めて外資からの攻勢に対抗しようとしていた。実際この統廃合の流れでプリンス自動車というメーカーが日産に吸収合併されるのを見たマツダは、吸収合併されないようにマツダだけしか保有していない技術、オンリーワンの技術を世に示す必要性が迫られた結果、ロータリーエンジンに飛び付いたんだが、ライバルは非常に強力だった」
「強力なライバルですか?」
「そう、強力なライバルというかメーカーが居たのよ。アメリカのビッグスリー、GM、フォード、クライスラー、ヨーロッパ勢はメルセデス、BMW、フォルクスワーゲン、アウトウニオン、ルノー、プジョー、シトロエン、フィアット、ロールスロイス、ローバー他にも錚々たる面子がNSU社とのパートナーシップ提携を目論んで居たのよね。そんな中にマツダという極東のメーカーがNSU社と交渉を行おうというのは非常に困難で普通だったら門前払いなんだけど、当時のマツダの社長がありとあらゆる手段を使って他のメーカー押し抜けてNSU社と交渉のテーブルに着かせたのよね」宇佐美美樹子がそう言うと、競合するメーカー数に牧島亨は呆れた表情で返答する。
「良くそんなメンツ相手にマツダは交渉のテーブルに着かせましたね」
「一説に依ると、伝手があった駐日ドイツ大使を通じてドイツ政府内で工作したり、それから時の日本の首相までも巻き込んでNSU社との間に何とかパイプを作り、そこを突破口にして競合他社を出し抜き無事NSU社とのパートナーシップ契約を結んだけど、問題点が無かった無い訳じゃ無いのよね」
「問題点?」
「確か、NSU社に一方的に有利な契約内容じゃなかったかな?」宇佐美のとかがそう答えると店長が契約内容を言い始めた。
「その通りだ具体的に言うとな、ライセンス生産料以外にもロータリーエンジン一基作る事にロイヤリティを払う事、NSU社の特許を使用するなら別途で使用料金を払う事、そしてマツダがロータリーエンジン関係で特許を取ったら無料でNSU社に使用させる。と、まあこれ程迄に一方的な契約だったが、マツダにとってはごねるとロータリーエンジンの契約を他所に盗られる為にこの一方的な内容で契約したんだが、ここからがマツダにとっての地獄が始まった」
「地獄、どうして何でですか?もう完成品を生産すれば地獄何か見る必要性は無いと思いますが?」
「おいおいマキト、マツダが行ったのは実用化だと言ったのを覚えているか?」店長が呆れ声で答えるのを聞いた牧島亨は、その言葉を聞いた途端にある疑問が頭を過った『ちょっと待てよ、完成品有るならそれをそのまま普通に量産化すれば問題無いのに実用化をしただと、まさか』そこまで考えると思い付いた事を口にした。
「もしかしてNSU社のロータリーエンジンに何か問題、そう致命的な問題があったんですか?」
「その通りだマキト、NSU社のロータリーエンジン事、ヴァルゲンエンジンはとんでもない喰わせ物でな、試作品の枠を出てない実用性の実の字も全く無い欠陥エンジンだった」
「欠陥エンジン!!」店長の言葉に思わず、そう返答してしまう牧島亨だった。

メカについてのssロータリー中編に続きます。

Posted at 2016/07/01 18:59:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「訂正ミュシャ展入場待ち140分待ち」
何シテル?   06/04 10:33
タイプRに乗っているので、サーキットを走りたくなりシビックを、チューニングしてサーキットデビューをすると同時に、愛車のチューニングも紹介していきたいと思います。...
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相棒シーズン14 感想 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/04/19 22:30:57
あしたは、洗車 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/02/10 21:11:06

愛車一覧

ホンダ シビックタイプR ホンダ シビックタイプR
新車で買って、七年目になるシルバーのFD2シビックタイプRです。
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