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タイプRチューニング日記のブログ一覧

2017年10月15日 イイね!

ガルパンss その4 悩み

続きです。
ミカside 現在 披露宴会場
「こうして落ち込んでいた真先輩を慰め励ます為にルミ先輩は真先輩を抱きしめ、更にレポートを書く手伝いをし、その過程で真先輩が中等部入学前に追った怪我の経緯を聞いた。ルミ先輩は真先輩が強い心の持ち主だと知り、その後も真先輩が戦車道の練習を見学し大局的に見る戦略感を養うのをルミ先輩は暇があればアドバイスしていました」そこまでミカは言うとカンテレを一際大きく鳴らし終えると、次の話を始めた。
「そして今度は9年前、ルミ先輩が17才、真先輩が14才のある夏の日、正確には二学期が始まる前日、今度は真先輩がルミ先輩を抱きしめた結果、先輩後輩ではない関係が始まりました」そこまでミカが言うと、会場内のそこかしこで声が上がった。
「今度は真が抱いたか、どんなシチュエーションで抱いたんだ?」
「おい、言葉使い気を付けろ卑猥に聞こえる」
「卑猥に聞こえるのは、卑猥に考えてるお前の頭が問題じゃないのか?」
「結婚式だから殴り愛でもするか?終わったら面貸せや」
「望むところだ、返り討ちにしてやる」
「お前ら止めろ、字が違う!」
「「「突っ込むところ違う、というか其処か!」」」と新郎の方からそんな声が上がり。そして新婦側の方でも
「ふ~ん、へ~、あの子からルミ先輩にアプローチして手を付けたんだ。やるわね」
「トウコ、言いたいことは分かるけど、幾ら何でも手を付けたのは…」
「いいや、分からないわよリリ」トウコとリリがそんな会話をしていると、再度カンテレが鳴り響きミカが弾き語りを始めた。
真side 9年前
夏の石川県中学野球大会に継続高校中等部は県大会決勝まで駒を進めたが、決勝で敗れてしまい全国大会の切符を手に入れる事は出来なかったが、それでも昨年に引き続いての準優勝である。なお継続高校中等部ならび高校の両野球部は県大会上位の常連ならび全国大会の出場も豊富にあり、中等部は5年前には全国大会を制覇し、高校はここ10年間に限っても甲子園出場回数が夏は5回、春の選抜は3回出場し10年前には春の選抜を制した名門であり、そんな名門の次期キャプテンに指名されたのは、上村真だった。指名の打診がきたのは県大会で準優勝に終わった。次の日の全体ミーティングの時に指命を受け、当初は何で自分がと驚くと同時に他にもキャプテンを務められる候補が居るのにと、戸惑っている真にキャプテンから『真、お前なら安心して任せられる』と言われ更にチームメイトからも『真(先輩)がキャプテンに成るなら問題ありません』と全会一致で言われると真もキャプテン就任を引き受けた。そして今は、明日の始業式後に中等部、高校野球部共同で行われる交代式で真は中等部野球部キャプテンに正式に就任するのだが、明日の事を考えると流石に緊張し改めてキャプテンになる重圧を感じる為に気持ちを引き締めると同時に気分転換に継続学園艦上を走る正確にはクロスカントリーを行っていた。なお夏休み終了前日の今日、宿題が終わっていない輩は必死になって宿題を終わらせようと机に向かっている筈だが、真は10日以上前に宿題は全部終らせていたため宿題の事は何も気にせず、他の学園艦以上に緑が豊富な森林地帯といっても過言ではない継続学園艦を走っていた。余談だが、そんな学園艦の森林地帯で何かしらして過ごす人間たちが多く、真もそういう人たちと会ったりしている。事実走っている途中で、今年中等部に入学と同時に中等部戦車道に入部、入部後のテストで戦車道の実力は本当に中1かと周囲から疑われる程に異常に高い能力を持ちカンテレをトレードマークにしているミカと呼ばれる新入生が森の中で曲を弾いており真は足を止めてカンテレの演奏を聴き、そして演奏が終わると真は「いい演奏でした」と感想を述べてクロスカントリーを再開しようと走り出した直後、ミカがカンテレの音色が真を励ますような調べを紡ぎ、それをBGMにして再度走り出し最奥の樹齢は200年以上ある=学園艦建造のさいにわざわざ陸から移設した=杉の木を、ゴールに定めている木に背をもたれかけ息を整え、整えたら普段ならゆっくり歩いて引き返しフィンランド式サウナでさっぱりするのだが、明日の交代式に言うこと、そして何で自分が選ばれたのかを再度考えたい為に、引き返すのを止めて杉の木の周辺を歩きながら物思いに耽っていたら、急に開けた場所に出ると切り株がポツンとあり、切り株には一人の真が良く知っている人物の後ろ姿、ルミ先輩が座っていたが普段の陽気なルミと違い、今日はどうした理由か元気がなく真は心配になり声をかけた。
「先輩、具合でも悪いんですか?」それを聞いたルミが振り返えその顔を見たとたんに真は思わず声を上げてしまった。
「先輩、一体どうしたんですか…」振り向いたルミは涙目で今にも涙がこぼれそうだった。
ルミ side
中等部戦車道全国大会を制覇し、そのまま継続高校戦車道に入部し1年生ながら継続高校戦車道副隊長に当時の隊長、三年生のリカからの指名で就任したルミは、リカのサポートを見事に行い大会、高校戦車道にある様々な大会、優勝記念杯、新人戦等の大会がある中でこれを制覇するのが誉れとされる初夏の第58回全国戦車道大会に出場し1回戦はアンツィオ、2回戦はサンダースを破り、準優勝まで駒を進め決勝進出をかけ黒森峰と対戦、敗退はしたが、それでも聖グロリアーナと同率3位で終えるとリカから次期隊長として指名され就任した後に新人戦、優勝記念杯などの大会でも上位に入る実力を周囲に見せると、予測筋、以前から継続高校は中堅校であるが実力的には四強に迫る実力を有しており、条件次第ではジャイアントキリングどころか優勝も可能と専門家や高校戦車道の事情通達からは見られており、そして中学戦車道全国大会で幾らルール面で助けられたとはいえ黒森峰を破り優勝を導いたルミが隊長に成った事で大判狂わせが起こる可能性が高いと予想し、実際に成果を上げている為にもしかしたらもしかが起こるかと予想されたが、此処で予想外の出来事が発生した。具体的には四強が、継続を必要以上に警戒並びライバル視をし始めると、四強に続くように他の戦車道履修高校も追随し結果、後年継続包囲網と呼ばれるのが出来上がっていた。実際、聖グロリアーナは秘密情報局のGI6が対継続情報収集のレベルを上げ、サンダースもルミが新隊長に就任した直後の新人戦で負けており対継続情報収集に力を入れる様に隊長に成ったメグミは情報学科に発破をかけ、プラウダも過去の因縁からか益々継続に負けられないとボルテージと更なる練度を上げ、四強の中でも最強と謳われる黒森峰も継続を最大のライバルに捉えていた。この理由は至極簡単な話で、黒森峰の副隊長がルミ相手に中学戦車道全国大会の決勝戦で対戦敗北しており、その経験からルミの指揮統率能力とその指揮に応える継続は強いと身をもって文字通り体験し、隊長に継続は侮れませんと意見具申をし隊長もまた継続が制覇した中学戦車道全国大会ならび継続の戦法を徹底的に分析研究するように指示を出した。この動きに黒森峰の他の隊員からは『幾ら何でも警戒しすぎなのでは?』と言われたが、隊長からは『12年前に継続はプラウダ、聖グロリアーナ、サンダース、そして我が校を撃ち破って優勝している実績がある。ましてや継続の隊長は中学戦車道で我が校を破って優勝している実績を持っている有能な隊長と隊員達だ。連覇を目指す以上は不確定要素には最大の警戒レベルで事に当たるべきだ。それとも何だ油断して継続相手に勝利を献上させる気なのか、もしそういう気持ちの持ち主が居るなら黒森峰から去れ!』と一喝されれば他の隊員も黙ると同時に12年前に継続が四強相手に勝利した事実に驚きを禁じ得なかった。そして四強のこの動きに他の戦車道履修高校も継続に勝てば株が上がると積極的に継続との練習試合を行い。最初はこの状況を楽しんでいたルミも時間が経つにつれて本気で悩み始めた。
確かに練度と技量のソフト面、ハード面の一つ整備修理能力は四強に負けないだけのモノを継続は持っているが、ハード面たる戦車の質と量では四強には大きく離されている。持っている戦車は四号戦車J型、三号突撃砲G型、T34/85に76等の攻撃力が高い中戦車を保有している一方で、重戦車は1台も保有しておらず、数的な主力は45ミリ砲装備の各BTシリーズの快速戦車な上に、生産した国も各国戦車の寄せ集めドイツ、ロシア、フィンランド等で此だけ違うと幾ら高い整備修理能力を持つ継続でも生産国が違えば整備修理の仕方も違ってくるので、稼働率をそれ相応のレベルで維持するのは骨が折れ、更に性能差のバラツキが大きい事はにそれらの性能差を考えて運用する必要が生じていた。一方で四強は所有する戦車の生産国は全て統一されており、性能的なバラツキは比較的少なく指揮統制と運用が大変しやすい結果、四強では伝統的な戦術が確立される一因に成っている。サンダースやプラウダは極論すれば数で押すという戦法、それなりの質と量で攻められるのは対処に難しく、聖グロリアーナは見事な陣形形成からの浸透強襲戦法、黒森峰は高度に指揮統率された強固な集団戦法というドクトリンが採用されると同時に、四強は継続には持ち得ぬ最大の利点保有台数の豊富さという事実がある。高校戦車道で戦力として投入できる戦車数、プラウダやサンダースは50対50の戦車戦が行える学校同士で、聖グロリアーナはOG会の意見が強く車両の導入にも横やりが入る欠点があるが、それでも30両以上の戦車を保有、黒森峰も40両以上の戦車を持っており、おまけに訓練用やレギュレーション上で出せない戦車も数に入れるとサンダース、プラウダは共に軽く150両越え、聖グロリアーナで80両近く、黒森峰は100両越えだ。高校だけでもそれらの数に加え中学戦車道での使用可能な戦車の数まで入れると馬鹿馬鹿しくなる位の戦車を保有し、訓練でもそれらの戦車を的確に運営して効率よく訓練すると同時に、多数の戦車を維持管理整備修理が出きるだけの支援能力、一言で言えば財力を持っているが、継続の場合は財政面ではお世辞にも余裕がなく、保有する戦車の総数も形振り構わず集めても中学、高校で合わせても40両有るか無いかで歴代の継続の隊長達はこの不利を、ハード面では保有戦車を高い稼働率、常に100%な稼働率を維持し!?ルールの範囲内で可能な限りのチューンアップを少しでも性能を向上させ、ソフト面では四強に引けを取らない練度と戦術面でこの差を埋める努力をして勝利を勝ち得ていたが、この継続包囲網といえる状況だと、目先の勝ちを拾う単純な戦術は長期的に見た場合は継続にとっては著しく不味く、他の高校に自分達の手の内を見せるだけで追い撃ちをかけるように四強以外の戦車道履修高校からも、継続に勝てば箔が付くと思われ継続との練習試合が急に増え、特にBC自由学園は継続との練習試合には積極的だったが、その理由は生々しく名物たる御家騒動の内紛を逸らす為に継続という強敵を宛がう事で御家騒動の発生を抑制するという策が採られた結果、BC自由学園での御家騒動はホンの数年程度だが下火になり、この策を立案したアズミの手腕は褒め称えられたが、継続の立場からしたら『ふざけるな!!』と文句の一つや二つを言ってやりたい程だった。実際、急に増えた練習試合で整備修理能力は多大な負担を掛け限界を迎える中でもルミは、隊員達の士気を鼓舞し練度を高め整備修理を担当する整備科には頭を下げてやる気を持たせたが、初夏の第59回全国戦車道大会で1回戦の相手が寄りにも寄って黒森峰であり、黒森峰の対継続対抗策として乗員は練度が高い人間を学年を問わずして抜擢し、戦法も過去の継続の試合内容から、機動力を生かした攪乱戦法から相手の隊列が乱れた所に個別撃破で叩くという戦法に、黒森峰は如何なる時でも集団を崩さず個別に分かれるなというマニュアルを作成、対戦が始まり結果的には黒森峰の勝利で終わったが、それでも勝者と成った黒森峰の損害、対戦フィールドが雪原と継続に有利なフィールドと差し引いても、投入台数の半数の実に5台撃破されており、内訳はタイガーⅠ・Ⅱ、パンターG2台、四号駆逐戦車ラングが撃破しており、特にタイガーⅠ・Ⅱを撃破した事実が改めて継続は強いと印象付けたが同時にルミには今後の展開を考えると益々継続が警戒される事態に本気に成って頭を抱え悩んでおり、明日の始業式後のミーティング時に何を話したらいいのか一人で悩み考えており、やがて深い溜息を吐き出すと呟いた。
「はあ~、本当にどうしよかな~隊長がこんな弱気を見せちゃダメだわな~でも弱気に成りたくなるわ、ソフトとハード面では今は辛うじて何とかなっているけど、将来的には不味いしな~本当どうしよかな~責任を投げ出したいけど私を信じてついてくる娘らを見捨てる真似は出来ないけど、けど……泣きたい、本当に泣きたいでも、隊長の私が涙や弱気な姿なんか絶対に他の娘らが見たら、最悪士気とやる気が大きく落ち込みないから出来ない、本当疲れたな頼れる隊長を演じるのが…」そこまで呟くと再度溜息をつく。
『困ったな、私ってこんなに弱かったの?頼れる隊長を演じるのがこんなにも大変だったなんて、お願い誰か私の悩みをどうにかして、そして私を助けてお願い誰か』内心でそう思うと何故か自然に涙目になり、目に涙が溜まり涙が溢れそうに成るのに自嘲気味の笑みを浮かべると涙を拭こうとメガネを外そうとした時に馴染みある声がかけられ、振り向き、私の顔を見た「先輩、一体どうしたんですか…」真が戸惑いと困惑、驚きの感情がこもった声を発した。
独自設定
このssに於ける中学戦車道のルール
1、最低投入台数は5台から最大まで12台とする
2、半数は、軽戦車と豆戦車で編制すること
3、2に付随するが奇数の場合は次の通りにすること、5台なら2台、7台なら3台、9台なら4台、11台なら5台までが軽戦車と豆戦車の編制とすること
4、2ならび3の捕捉事項として豆戦車は最低でも1台入れること
5、重戦車は1台のみ編制に組み込むことを許可する
6、重駆逐戦車も1台のみ組み込むことを許可するが、その代わりに重戦車は使用不可とす
7、固定砲塔式の駆逐戦車、突撃砲は最低でも1台入れること
8、快速戦車、巡航戦車は中戦車として扱う
9、歩兵戦車、多砲塔戦車は重戦車として扱う
10、1回戦から最大投入台数12台での編制を許可する
以上を基本ルールとする。
継続学園艦整備科、戦車のみならず自動車、トラック、バイクの整備修理はお手の物で、チューンアップはもっと得意な大洗の自動車部とタメをはれる集団、稼働率100%という常識を何処かに置き忘れた数字が証明しており、大洗の自動車部とは話が合いそうなチート集団。
作者から一言、中学戦車道大会のルールはこうでもしないと、黒森峰が中学でも圧倒してしまう為に使用する戦車と性能制限的なルールを考えました。それから継続学園艦の整備科は大洗のチート集団自動車部と同様の扱いにしないと雑多な編制の継続戦車道チームはまともに運営出来ないと考えました。というか大洗の自動車部による戦車稼働率が常に100%だと、常識的に考えれば有り得ない数値で、確か陸上自衛隊の戦車の稼働率は平均80%だと以前なんかで聞いた覚えがあります。

 
Posted at 2017/11/01 01:21:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2017年10月10日 イイね!

ガルパンss その3 抱きしめ

前回の続きです。
10年前 ルミside
目の前の少年、今は泣き止んでいる上村真にルミは声をかけたが、話し方次第で再度泣き始める可能性が有るのでどのように話しかけるか正直言って悩んでいたが、ある案を思い付くとそれを実行したが『本当、性に合わないな本当に、幾ら泣いているからってこの手を思い付くとは…』内心でそう苦笑しながら真に近付くと、徐に真を抱きしめるとルミは優しい声で囁く「少年、泣いているんならお姉さんが相談に乗ってやるから言ってごらん?」
ルミ&真 side
唐突に抱きしめられ上村真は驚いていた。最初にいい香り、おそらくシャンプーか何かの香りを感じたが、それ以上に顔に当たっている柔らかな膨らみの感触が真を混乱させ慌てて脱出しようと振りほどこうとしたのだが、更に強い力で抱きしめられたため、今度は顔を左右に振って脱出しようとするが野球帽が落ちるだけで、その間にも柔らかな感触が容赦なく真を襲いかかり、そんな事をしているとやがてルミが抱きしめるのを止めて真を放すと「お~お~元気いいな~少年、お姉さん嬉しくて思わず全力で抱きしめちゃったよ」かけていた眼鏡のブリッジ部分の位置を直しながら、余裕のある明るい口調のルミに真は顔が赤くなるのを感じながら「な、な、なにを考えてるんですか先輩!行き成り見ず知らずの人間を抱きしめるなんて!!」少し、いやかなり怒りの口調を込めるが、それ以上に先程まで顔に当たっていた柔らかい感触を意識するとどうしても顔が赤くなり、それを見たルミは今にも笑いそうな口調で答えた。
「見ず知らず?名前を聞いたから見ず知らずじゃないぞ、それにな少年、顔を真っ赤にしながら言ってもちっとも怖くないぞ、もしかしてお姉さんの胸の感触で真っ赤になったのか?ウブだな~」核心をついたルミの発言に真は、更に真っ赤になり黙るのを見たルミは今度は真面目な口調で問いかけてきた。
「そんじゃ改めて泣いていた理由を聞こうじゃないか?言わなきゃお姉さんに無理矢理で抱きついたと、言っちゃうぞ少年」そのルミの発言を聞いた真は観念したのか、泣いていた理由を述べ始め、それを聞き終えたルミは数分ほど真剣な表情で考え始め、そんなルミの表情を見た真は先程まで自分を抱きしめ、ふざけた事を言っていたのと同一人物かと、ルミの顔を見ているとルミは指を鳴らすと興味深い表情で真をみると改まった口調で言う。
「少年、結構期待されてるんだな」
「期待ですか…どういう事ですか?」そんなルミの発言に困惑した真はルミに真意を問い質した。
「そうか、入学したばかりだと知らないか?ウチの野球部、中等部、高校問わず、戦車道の試合を観させるのが伝統だからな、横に座るぞ少年」そう言いながらルミは真の隣に座り、戦車道の試合を観させる理由を語り始めた。
「理由は簡単な話で指揮統制、チームワークとプレー、そして伝達力の重要性を戦車道の試合を観させる事で、学ばせているからな」
「どういう意味ですか?野球だってチームプレーが重要ですよ先輩」
「確かに、でもな戦車道の場合は事情が違うから少し説明させて貰うぞ」
真side
真は先輩、ルミから戦車道の説明を聞き野球と戦車道には共通する点もありチームとしての有機的な運用に適材適所の人の配置などだが、野球と戦車道に最大の違い、咄嗟の判断と状況の理解力、そして伝達力の重要性が野球とは大きく違っており、その事を理解するとルミに質問をぶつける。
「要するに戦車道の試合は1台撃破されると戦力が減少する為に事前の作戦立案もさることながら変わった状況下での咄嗟の判断が重要になり、指揮官は咄嗟の判断で下した事を僚車にしっかり伝え、伝えられた僚車の車長も理解し自分のチームメイトに伝えた後に、チームとして行動しないと」
「そうだぞ少年、さっきも言ったけど咄嗟に伝える状況というのは大抵の場合は相手から奇襲か、不意討ち等の謂わば不利な状況下だ。指揮官は不利な状況でも冷静さを失わず的確に把握しチームに明確な基本方針を示すと同時に僅かな判断の遅れが勝敗を左右するからな」
「それは判ります。野球の試合でも負けている時にキャプテンの判断1つ、例えばネガティブな態度や言動をみせたりするとチームの士気に影響してきます。不利な時こそキャプテンは味方の士気を盛り上げなければいけませんから」
「おっ、上に立つ人間の心構えをわかってるな少年」
「一応小学校の頃地元の野球チームでキャプテンをしていました。あとそれから先輩、もしかしなくても高校で戦車道をやっていますよね」
「うん、なんでわかった?」
「戦車道で例え話をしたということは、戦車道をしている人間でないとしませんよ。それも現役で」
「ほ~う、洞察力もあるね少年、じゃその洞察力で今日の紅白戦のレポートを書けるじゃないか」その言葉に真は表情を曇らせ困った表情をするのを見たルミは察した。
「落ち込んでいてちゃんと見ていなかったか少年?」
「そうです」
「そうか」言い終えるとルミは暫く考えた後に口を開く。
「じゃ少年、今から行くか?」
「えっ何処に?」
「整備倉庫」
「どうして?」
「ここで私が教えてもいいけど、当事者たちの意見も必要でしょう。そうと決まったら行くぞ少年!」ルミは言うや否や
立ち上がりつつ足元に落ちていた真の野球帽を手に取ると整備倉庫に小走りで行くのを見た真は、慌てて後を追いつつ「先輩、帽子を返してください!」と言うとルミは楽しそうな声で返す。
「レポートを書き終えたら返してやるぞ少年」その言葉に真は、諦めの表情を浮かべるとルミの後を追った。
ルミside
整備倉庫、規模が大きい学園艦の場合は高校と中学で別に整備倉庫を持つが、継続高校学園艦のように規模が小さい学園艦だとスペース節約のために共用の場合が殆どである。そんな整備倉庫には、これまた共用のミーティングルームがあり室内では真がレポートを書き終えた。
「おかげでレポート無事に終わりました」
「気にするな少年、それから忘れるなよ」ルミは野球帽を真に渡し被ると礼の言葉を述べた。
「今日は本当に助かりました。改めてありがとうございました」そう言うと真はルミに頭を下げるが、ルミはそんな真を見ると思った事を口に出した。
「それにしても少年、背が低いな~私とそんなに変わらないな」
「まだ150センチですけど伸びますから」
「何で伸びると断言できるんだ少年」
「父さんや叔父さんも中学1年の頃に一気に背が伸びて結果、今だと身長が共に180センチ近くありますから、だから俺もそれぐらい伸びる筈です」
「でも伸びない可能性が有るかも知れないだろ?」
「伸びますから、それから先輩さっき言った。期待されているとは?」
「あ~、それはまだ言えんな、もう少し経ったら教えてやるから早く帰りな少年、たぶん今頃、キャプテンや監督が戻って来ないからヤキモキしているんじゃないか?」
「判りました。ルミ先輩」真はそう言うとルミに一礼してからミーティングルームをあとにする真にルミは「もし戦車道の試合に興味があるなら解説してやるぞ少年、もっともお姉さんが暇だったらな」
「判りました。期待してます」そう真は言い返し、野球部の部室に向かい姿が見えなくなると、ルーム内に居た。正確には真のレポートの手伝いに駆り出された。中等部1年三人2年二人、そして3年の中等部戦車道副隊長のルカの計六人が一斉にルミに詰め寄りだした。
「あの~ルミ先輩、真くんとはどんな関係なんですか、教えて下さい。もし付き合っていると言われたら私、冗談抜きに寝込みます」
「ハヅキ、そうしたら寝込むだけじゃないわ、マジで戦車道辞めるは私」
「ごめん、私もその一人だから」1年三人組のハヅキ、ヤヨイ、ナツミの三人が聞いてくるとその後を
「年下好きとは世間一般でショタですよルミ先輩、それはそうともう手を付けたんですか?」
「トウコ、もう少し表現を柔らかくと言いたいけど、あんなに親しげなんてやっぱり手を…」2年の二人トウコとリリが言うと、本来なら止めるべき副隊長のルカも便乗してルミに聞いてくる。
「ルミ先輩、本当のところはどうなんですか?目を付けたのはいつ頃ですか?教えて下さい戦車道を辞める人間を出さない為にも」と、言う有り様で詰め寄られたルミもこの事態に完全に呆れると同時に、黙らせる為に些か強引な方法を採った結果、ルーム内に六回の音が響き渡った。
「ルミ先輩いたぁ~、クリップボードで叩かないで下さい」ルカが抗議の声を上げるが、ルミはそんな事を気にせず呆れが混じった口調で答える。
「角で叩いてもよかったんだけど、というか本来なら押さえるあんたも便乗してどうするルカ、あんただけ角で叩こうか?それからトウコは兎も角、押さえ役のリリもノルな。それから1年三人、興味があるかも知れないががっつりすぎだ!」そんなルミの発言に1年三人組が謝りだした。
「すいませんでした。ルミ先輩、調子に乗ってました」
「申し訳ありませんルミ先輩、真くんと親しげにしていたので気になっちゃって」
「ごめんなさいルミ先輩、でも真くんの事を知っている人たちからすればちょっと気になって」
「わかる、わかるナツミ、真くん中等部入学寸前に事故に遭ったからね」
「ハヅキ、そうよね」ヤヨイがそう言うと、ルミが慌てて訊ねた。
「ちょっと待て、事故って一体なに説明してくれない?」そのルミの発言に1年三人組が驚いた表情をすると顔を見合わせ小声で話すとやがて、ナツミが代表として言い出した。
「この事はあまり人には話さないで下さい。真くんは中等部に入学する前2月1日に交通事故に遭いました」そう言うとナツミは事故の事を話始めた。
独自設定
ハヅキ、ヤヨイ、ナツミ、上村真の同級生三人組で真と同じ小学校出身者、なお戦車道を小学校の頃からやっている経験者はヤヨイだけだが、ハヅキとナツミは中等部に入ってから、ヤヨイに誘われて戦車道を始めた。
トウコ、リリ、ガールズ&パンツァーサイドストーリー、フェイスエリカでの登場人物、口調セリフに違和感ありか?
作者から一言、ラブコメ話は難しい




Posted at 2017/10/14 19:29:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2017年10月06日 イイね!

東西南北

東西南北今年の夏は日本全国を愛車のFD2シビックタイプRでタイトル通りに日本中文字通りに東西南北のドライブ旅行を楽しみました。
それこそ北は北海道宗谷岬から鶴岡市の黒い生母に岩手県の中尊寺、震災の傷跡がまだ癒えてない陸前高田市、石巻、北陸地方は東尋坊、小松基地、金沢市(継続高校の母校兼聖地)、富山、そして一番好きな奈良巡り、和歌山の高野山、福岡で豚骨ラーメンに舌鼓を打ち、闇に飲まれよと有名な熊本弁(笑)で有名な熊本市と熊本港に阿蘇山等を回りました。
まあ、精神がボロボロで休職期間中ですが復帰出来るのか不安ですが、日本全国を愛車のシビックタイプRで走り回ったのでいい気分展開になりました。
一応旅先での写真も随時UPしていきますので、気長に待って下さい。
Posted at 2017/10/06 16:54:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2017年09月10日 イイね!

ガルパンss その2 出会い

インスピレーションが湧いて前回の続き、ルミの結婚式話です。オリキャラ、独自設定あり。
都内某所結婚式場 披露宴会場内
チャペルでの式が無事に終わり、場所を披露宴会場に移し出席者たちが料理や酒などを飲みながら新郎新婦の事を言っていると、司会者が「それでは新郎新婦の馴れ初めを、同じ学校の後輩であり、同時に新郎新婦の友人でいらっしゃいますミカ様より述べさせて貰います。それではミカ様、前にどうぞ」司会者のその台詞を聞くとミカは立ち上がり目にも鮮やかな青いロングドレ姿で前に向かう、そんなミカの姿を見た新郎の友人からは「クールビューティー」、「ミステリアスな美人」、「口説くか?」、「久しぶりに見たが高校時代より美貌とスタイルが良くなってないか?」、「120%良くなっとるぞ美貌とスタイル!」、「でも相変わらずトレードマークのカンテレは健在だな」等を小声で言い合い、そして新婦の友人側でもアキがミカを見て自分の体型を見ると「あ~あ~何でミカってあんなにスタイルが良いの?あのスタイルの良さは反則だよ」それを聞いたミッコが「でもアキは可愛いから、いいじゃん」と答えるが「可愛くても、やっぱりもう少し大きい方が…」そう言うとアキは自分の胸に手を充てた。
「やっぱりミカさんスタイルが良いな~、やっぱりあれくらいでないとモテないのかな~?」沙織がそんな事を言うのを聞いた麻子が少し考えた後に答える。
「でもな沙織、ミカさんは変わり者の残念美人だぞ、それでも良いのか?」
「それでも良いよ麻子!残念美人でもミカさんモテるから」
「確かに武部殿が言うように、ミカ殿はモテますからね。モテ具合で言うのでしたら家の戦車道チームでベストスリーに入りますから」
「ゆかりんの言う通り2位が華で同率1位でみぽりんとミカさんだから。あ~もう何か言っていって哀しくなってきちゃった」沙織の発言にみほが慌てる。
「へっ同率1位!?どういうこと?」
「みぽりん知らなかったの?家の男子が戦車道チームで恋人にしたいのは誰だというランキングをやったら、みぽりんがミカさんと同率1位だったの」
「そういえば、そんなランキングをしていたと噂で訊きましたわ、確かみほさんは『戦車に乗っている時と乗っていない時のギャップの差が堪らない』、『あのどじっ子特性なのに戦車道の試合をしている時の凛々しい姿が好きだ』、『兎に角、守ってあげたい』、『可愛らしく愛らしい小動物』とかで、ミカさんは『出るとこは出て、引っ込む所は引っ込んでいるから堪らん』、『残念美人特性、それがどうした。問題なし!』、『何時もカンテレを持っていて、弾きながら意味深な事を言うのが良い』、『残念美人でも、それを受け止められる彼氏になりたい!』、『フリーダムな美人』等の意見があったそうですよ」華がそう言い。
「後、五十鈴さんは『和服美人本当に最高』、『集中して花を生けてる凛とした姿が最高』、『やせているのに、あの健啖家ぶりが好きだ』、『ミカさんの影に隠れているが五十鈴さんもスタイルが良い』、『付き合ったら最後、諭吉さんが凄い勢いで溶けそう』とかの意見があったぞ」麻子がそこまで言うと、ミカがマイクの前に立つと挨拶を始める。
「皆さん、こんな形で話すのは正直慣れていませんが、それでも尊敬する。ルミ先輩と真先輩の馴れ初めを話したいと思います。二人が最初に出会ったのは今から10年前、季節は初夏を迎えようとしていた5月の下旬、ルミ先輩が16才、真先輩が13才の時にまで遡ります」ミカがそう言うとカンテレを弾き始めた。どうやら弾き語りで話すようだ。
10年前5月下旬 継続高校中等部戦車道練習場
「ルミ先輩、今日はありがとうございました!」
「「「ありがとうございました!」」」中等部戦車道の隊長レミが礼を言うと、その後を部員たちが礼の言葉を述べるとルミが答える。
「いいって、いいって可愛い後輩から頼まれたから只アドバイスをしただけだから気にすんな」そう口では軽く言いながらもルミの目は鋭く、それを見たレミは直ぐに返答をした。「今回の紅白戦で問題になった部分、特に新しく入部したメンバーの技量、連携などが判りましたので次にご覧に成る際には、それらの課題を解決したいと思います」
「思いますじゃなくて解決する様に努力しろよな。レミ隊長」そうルミが言うと、レミは「はい、各人今日の紅白戦での問題点等をレポートに纏めて明日の昼までに副隊長のルカの所に持ってくる事、それから整備倉庫に戦車を入れて整備が終了したチームから今日は解散」そう言うと、部員たちは各々の戦車に乗り組み整備倉庫に搬入するのを見届けたレミがルミに向き合う。
「ルミ先輩、今日の私の指揮はどうでしたか?」
「悪くはないと思うけど、ただ新しく入部したメンバーの動きがまだ固くて、それを2年、3年生がカバーしようとして連携が弱冠乱れたのが頂けないね~、まあ、それが無ければ全体的には問題ないし、訓練の方向性は間違ってないから後は細かい所を上手く捌ければ良いから、そういうのは得意だよなレミは」
「そうですか、ありがとうございますルミ先輩」
「まあ、もう一つ言わせて貰えばレミ、もう少し肩の力を抜きなよ。隊長が必要以上に肩肘張っていると逆効果だから」
「そうは言っても、去年の全国中等部戦車道大会でルミ先輩は我が校を優勝に導いたんですよ。その後釜が私で良いのか、ルカの方が隊長に向いているんじゃないかと…」
「レミ、私はいい加減な面もあるけど人を見る目はそれなりにあるから、もっと自信を持ちなよ」そこまで言うと、戦車道観戦用のベンチが目に入りそこに居た一人の、服装を見ると中等部の野球部のユニフォームを着た。少年が踞っているのをルミが確認すると、レミに声をかける。
「悪いレミ、アタシちょっと行くから所があるから」そう言うと、ルミはその少年の所に向かい、残されたレミは「自信を持てか…難しいけど、やってみるか」と呟くと整備倉庫に足を向けた。
ルミside
ルミは観戦用シートに着くと踞っていた少年を捜すとすぐに見付かり、少年の所に近付くが、近付くにつれて聞こえてきたのは泣き声だった。泣き声を聞いたルミは一瞬足を止めて回れ右してその場から離れようとしたが、泣いている子を放っておくのは自分の性に合わないなと思いつつ声をかける事にした。「お~い、少年なんで泣いているんだ?」
真side
上村真は泣いていた。同じ時期に入部した他のメンバーはポジションを決める為の練習をしているのに、なんで自分だけがこんな事をしているのか、例えそれが中等部に入学する3ヶ月前に負った怪我の影響かもしれなかったが、だからこそ先輩達のプレーを間近に見て勉強したかった。なのに野球とは全く関係のない戦車道の紅白戦を見て感想をレポートに纏めろと言った監督とキャプテンの考えが判らなかった。最初にそれを聞いた際には思わず文句を言ってしまったが、普段温厚なキャプテンが「今のお前に、必要な事だ!!」と声を荒げて言い、監督も「キャプテンの言う通りだ、真、戦車道の紅白戦をしっかり観てこい理解できれば、お前の成長の糧になる」と言われ、仕方なくレポート用紙を持って紅白戦を観ていたがキャプテンと監督の言った意味がどうしても判らず、そのうちに今の自分が物凄く情けなくなってしまい自然と涙が出て声を出して泣いていた時に「お~い、少年なんで泣いているんだ?」と声をかけられ、顔を上げると高校の制服を着た上級生の女子が居た。
ルミ&真 共通side
声をかけると今まで泣いていた少年が顔を上げ顔を見るとルミは『着ているユニフォームも真新しいし、顔立ちもまだ幼さが残っているから…』そこまで推理するとルミは言う。
「少年、今年入学した子か?」
「はい、今年中等部に入学しました。上村真です」そう涙を拭いながら答えた。
「そうか、アタシはルミ宜しくね」
披露宴ミカside
「こうして二人は出会いましたが、最初の出会いをした時にルミ先輩は真先輩を抱きしめ、1年後、今度は真先輩がルミ先輩を抱きしめました」そこまで言うと、カンテレを弾く手を一旦止めた後に、会場内ではどよめきが起こる。
「13才の子を抱きしめた!?ルミ先輩、もしかして…」
「言うな、言ったら洒落にならないから言わないでルカ!」
「そうは言うけどレミ、ショタ…」
「だから言うなルカ!?」
「隅に置けないな…真の奴」
「というか、どんな状況で抱きしめたんだ!?そちらの方が気になる!!」と会場内のそこかしこで驚きの声が上がるのを確認したミカは「それでは、その時の状況を解説致します」そう言うと弾き語りを再開したのだった。

オリキャラ
レミ、ルミの後輩で継続高校中等部戦車道隊長、3年生
ルカ、レミと同学年で副隊長を勤める
独自設定
高校戦車道では黒森峰が強いが、中学戦車道レベルなら黒森峰以外でもひょっとしたら全国優勝が出来る可能性が有った学校が有ったのでは?と考えルミが指揮した継続高校中等部戦車道チームが全国優勝した設定です。

次はラブコメ話の予定…、どう書こうかな?
Posted at 2017/09/11 22:38:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2017年09月04日 イイね!

ガルパンss プロローグ

メカについてのssと行ってきたのssも精神的にボロボロ&スランプで筆が乗らないなか、ガルパン劇場版にて登場した大学選抜の中隊長ルミが継続高校出身だという噂を聞き、更にガルパンキャラに告白したイラストを見たのでガルパン二次創作のssを書きます。独自設定ならびオリキャラ登場

3月上旬 1130時 都内某所結婚式場ラウンジ
その日は3月ながら気温は4月中旬の暖かさで、結婚式にはもってこいの陽気のなか新郎新婦の友人たちは結婚式が始まるまでの間、思い思いに過ごしている最中、新郎の友人たちが集まり何やら相談していた。
「おい、新婦の友人さんたち目移りするほど美人さん揃っているな」
「あと、美少女も」
「ああ、否定はしねえ」
「右に同じく」
「以下同文」
「じゃ、口説くか?」
「いいね、で誰を口説く?」
「そうだな、バッティングしねえように…」と、野郎たちが新婦の友人たちの品定めをしている頃、新婦の友人たちも似たような事を、新郎の友人たちの品定めをしていた。
「ふ~ん、選り取り見取りね」
「アズミ、目が怖いわよ獲物を狙う目よ。そんな目じゃ相手が逃げるわよ」
「あら、そう言うメグミも似たような目をしているわよ。肉食獣の目を」
「何ですって!?」そう言い合っているのは、大学選抜で中隊長を務め今では戦車道プロリーグに所属しているアズミとメグミであり、そんなことを言い合っている二人に声がかかる。「二人とも結婚式前に下らない事でいがみ合っちゃダメ」そう言ったのは、今年で18才に成り文句なしの美少女に成長した島田愛里寿だった。そんな愛里寿にアズミとメグミが反論する。
「そうは言ってもこの機会を逃すと正直厳しいんです。プロリーグでプレイするように成ってから出会いが減ってしまった中で今年で26ですよ26」
「隊長、メグミの言う通りです。おまけにプロリーグが発足したてで選手にも一般の模範となるように求められて、合コンとかも激減のなか巡ってきた友人の結婚式、この数少ない機会をモノにしないと本当に洒落にならないんです」
「アズミさんとメグミさんの言う通りです。愛里寿ちゃん、チャンスをモノにしないと素敵な彼との出会いなんて、本当に巡ってこないんだから」そう同調したのは、何故か結婚式に招かれた正確に表現するならあんこうチームのメンバーの一人、婚活戦士ゼクシィこと武部沙織だった。
「誰が婚活戦士ゼクシィよ!」
「誰に向かって言っているんだ沙織?」普段なら眠そうな表情をしている冷泉麻子は、流石に今日は結婚式に出席するので眠そうな表情をせずビシッとした表情で言い返す。
「何かそう言われたから、言い返したの」
「そうか」そう投げ槍気味に麻子は言い返すと、その後を秋山優花里が疑問を述べる。
「でも一つ疑問なんですかが?我々が今日の式に招待されたのは何故でしょうか、招待状が届いたときには正直驚きましたが」
「確かに言われてみれば何で招待されたのでしょうか?」そう言うのは五十鈴華だった。その発言にあんこうチーム一同が考えたあとに優花里が訊ねる。
「西住殿、分かりますか?」優花里からの問い掛けに西住みほは慌てて返答する。
「へっ!?ごめん、流石にちょっとわからないや何でかな?そうだ愛里寿ちゃん…」そう愛里寿に訊ねようとしたら聞き覚えのある声が答えを述べる。
「5年前の出来事を忘れたのかい?」その声の主は、みほ達あんこうチームと同じ大学に通っており、今回招待された新婦の友人たちのなかではトップクラスの美貌とスタイルの持ち主ミカだった。そんなミカを見ると愛里寿は駆け寄り抱きつき「久しぶりお姉ちゃん」と言うと、ミカは愛里寿を抱き返すと「久しぶりだね愛里寿」と言い返す。
「でもお姉ちゃん今日は頭を撫でてくれないの?何時もだったら撫でてくれるのに」
「そんなことをしたら折角セットした愛里寿の髪が乱れるだろ?」
「そうだね。でも遅刻寸前だよ」
「間に合ったから問題ないよ愛里寿」そうミカが言うが突っ込みの声が上がる。
「問題大有りだ!!式に間に合わせるのにトルネオユーロRをtaxiのダニエル(フランス映画taxiシリーズの主役)並みの運転をして着いたんだからな。私じゃ無かったら絶対間に合ったなかったぞ!」
「ミッコの言うとおりだよ。もう~ミカが中々起きずにのんびりしているから、式が始まる寸前になっちゃたじゃないの!本来ならもう少し余裕をもって着くはずだったのに」
「アキの言うとおりだ」そう突っ込んだのはドレス姿のミッコとアキの二人だった。
「でも間に合っただろ」そう言うとトレードマークのカンテレを軽く弾き始める。その対応に何時も通りの平常運転かとあんこうチーム一同が納得し始めた。因みにあんこうチームとミカ、そして1年遅れでアキとミッコは同じ大学に推薦入学で進学し、あんこうチームとミカが組んだ最初の1年目は大学戦車道全国大会で3位に入賞し、翌年アキとミッコが入学した2年目で準優勝、そして3年目で優勝、4年目の今年、最後の年は周囲の予想では優勝候補筆頭に上がると同時に、あんこうチーム、そしてミカ、アキ、ミッコの計8人は大学選抜チーム入りと国際強化選手に指名されており、卒業後は戦車道プロリーグ加入入り間違いなしというのがもっぱらの前評判だ。
閑話休題、ミカの言った発言、5年前の出来事とはハテ一体何かあんこうチーム一同が顔を見合せていたらミッコが答えを述べる。
「お~い、5年前ルミ先輩が新郎のあたしより二つ上の真(しん)先輩を、強引なベロチューから押し倒して襲おうとしたのを忘れたのかよ?」
「ミッコ表現を、こういう場合はもっとソフトな表現で、そうだなルミ先輩が森の中で真先輩に強引なキスからの寝技に持ち込もうとしたからね」
「ねえ、ミカ五十歩百歩っていう諺知っている?全然ソフトじゃないよ」アキが呆れた口調で言う。
「アキ、そうは言っても事実なんだから言い繕うよりはありのままに事実を述べた方が良いと思うし、それにその時の行為をこの場に居るメンバーで見ていたじゃないか、最も寝技に入るのを実力行使で止めたからね」
「だからミカ生々しいって」アキがそうミカに言い返すと、その場に居たメンバーは5年前の出来事を思い出すと、途端に顔色を変えるメンバーが出た。
「あら、沙織さんとアズミさんとメグミさん、何か顔色が変わりましたよ?」
「華、え~と」何かを言って誤魔化そうとしたが残念ながら出来なかった。
「思い出しました。5年前のアレを確か武部殿とアズミ殿それからメグミ殿が、興奮して見ていましたからね」
「確か鼻の下を伸ばしただけに飽きたらず鼻の穴を膨らましながら見ていたからなアレにはちょっと見ている方も少し引いたからな」優花里と麻子がそう言いうと反論が始まった。
「仕方ないじゃない麻子!目の前で大胆なキスシーンが始まれば誰だって見入ちゃうよ!」そう沙織は麻子に言い返し。
「というか、まさかルミがあそこまで大胆な行動に出るなんて正直言って完全に予想外だったわ」
「で、襲おうとしたのを慌てて止めたのよねメグミ」
「そうね。取り敢えず手持ちのバッグを投げつけたのよね」
「で、止めてからルミさんに、理由を聞いたら物凄く納得しちゃっいました」
「まさか、私とメグミの会話を聞いてあんな行動に出るルミは」
「恋する女の強さ?アズミ」
「そうですよ。アズミさん、メグミさん恋を原動力とした女の行動力は本当に強いんですから、あの行動力は見習いたいです!」
「「確かに」」アズミとメグミが同意の声を上げると沙織がアズミとメグミの手を取って宣言する。
「アズミさん、メグミさん、今日は素敵な彼氏との出会い頑張りましょう!」
「ええ」
「そうね」アズミとメグミが言うと、沙織がみほの十八番で掛け声を出す「素敵な彼氏との出会いにパンツァーフォー!」
「「おおーパンツァーフォー!!」」アズミとメグミがそう返答するが、華が何気に辛辣な事を言う。
「でも今からああしていると空振りに終わる未来しか見えないのは何故でしょうか?」
「五十鈴さん、そんな事を言うなと言いたい処だが、不思議と納得してしまうのは何故だ?」華の発言を聞いた麻子がそう答えると、みほと優花里が何ともいえない表情をしながら乾いた笑いを浮かべる中、愛里寿がみほの着ているドレスの裾を引っ張りながら不機嫌な口調でみほに訊ねる。
「みほと優花里、どうして5年前何で見せようとしなかったの?」
「えっ、え~と愛里寿ちゃんにはまだ早いかなと」
「そうです。島田殿は5年前はまだ13才でしたから」
「でも男女の営みは知っていたから別に隠さなくとも問題なかった」その愛里寿の返答にみほと優花里が、どう答えようかと悩んでいると式場のスタッフがラウンジに入ると、式が始まるのでチャペルに移動してくれと伝えるとみほは助かったと内心で思いながら愛里寿に言う。
「愛里寿ちゃん、その話は式が終わってからにしようか」
「何か、はぐらかされた気もするけど分かった」愛里寿はみほに言い返すと、チャペル内に入っていくのだった。
チャペル内
式の開始時間になると聖歌隊が合唱し始め、それをBGMにチャペルのドアが開き最初に神父が入場し、次に新郎の真が入場するとドアが閉まり、真が神父と新郎新婦の親族に一礼するのを見届けた神父が結婚式の開催を宣言し終えると、チャペルのドアが開き新婦のウェディングドレス姿のルミが父親と共にバージンロードを歩き入場してきた。そんなルミの姿を見て愛里寿は思わず「ルミ凄くきれい…」とそう洩らすのを聞いたみほが「うん愛里寿ちゃん本当にきれいだね」と返答するとルミのウェディングドレス姿を見ると各人が思い思いの事を口にした。
「良いな~、でも次は私の番よ」と沙織は言い。
「まさかルミに先に越されるなんて、でも今日の貴女は一番素敵よ」
「結婚前には散々弄ったけど、ルミ本当に結婚おめでとう」アズミ、メグミの二人は親友のウェディングドレス姿に心の底から賛辞を述べ。
「うわ~ルミ先輩きれいだね」
「うん、本当にきれいだな」
「ルミ先輩、結婚おめでとうございます」アキ、ミッコ、ミカの継続一家が祝いの言葉を述べるのだった。

各種設定
あんこうチームとミカ、同じ大学で年は22才
アキとミッコ、21才
愛里寿18才、戦車道プロリーグ選手
アズミ、メグミ26才、戦車道プロリーグ選手で愛里寿と同じチームに所属
ルミ26才、戦車道プロリーグ選手で、3つ下の恋人とゴールイン
上村 真(かみむら しん)、当ssオリキャラ23才、プロ野球選手
愛里寿とミカの関係、当ssではミカは愛里寿の母親、島田千代の妹の娘、いとこ扱いで取り扱います。
作者から一言、続きどうしようかな?




Posted at 2017/09/05 00:59:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「訂正ミュシャ展入場待ち140分待ち」
何シテル?   06/04 10:33
タイプRに乗っているので、サーキットを走りたくなりシビックを、チューニングしてサーキットデビューをすると同時に、愛車のチューニングも紹介していきたいと思います。...
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相棒シーズン14 感想 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/04/19 22:30:57
あしたは、洗車 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2017/02/10 21:11:06

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新車で買って、七年目になるシルバーのFD2シビックタイプRです。
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