34.7,30.3 / 38.0,30.2 / 34.0,31.3 // 28.4,24.5 / 26.1,24.4 / 27.4,24.9
44.7,39.3 / 43.6,39.8 / 41.3,37.9 // 38.1,33.0 / 34.3,31.0 / 33.4,29.9
今回は、前後165で、再度データを取得する為に、セッティング変更は無しで、吸気、換気ファンは作動させて走行データを収集予定だったが、恐らく、GPSレシーバーの問題でデータが記録できず。
そして、車体フィーリング的には、やはり最終コーナーの限界が掴めず、ペースがつかめない中、少しずつペースを上げて行き、ラストラップなので、さらに少しペースを上げたらスピンしてクラッシュしてしまった。
ヘアピン系のコーナーはRRを滑らせる事で向きが変わるので、195と比べても余りペースダウンしなかったが、最終コーナーはどうしてもペースを上げらずにクラッシュしたので、その原因を色白と探ってみた。
ロガーでセクター3の走りをチェックすると、クラッシュしたラップと、その2ラップ前のデータが非常に似ていたのでデータを比較した。
まずは、動画のチェック。
分かりやすく70%のスロー再生。
まずラスト2ラップ
クラッシュしたラストラップ
進入スピードがやや高い分、スロットルの戻し方が違うが、アプローチ自体にそれ程大きな差を感じない。
デフィロガーの車速(外径補正無し)だと、2Km程進入スピードが速いが、フラッシュエディタのSPDでは、トップスピードの維持時間が違う感じ。
GPSが機能していないので、車速の比較がやり難い。
走行フィーリング的には、やはり奥まで突っ込んだらRRが滑ってスピンした感じ。
ロガーのデータを見ると、
まずはスロットル戻し始め。
ラスト2ラップではまだ全開だが、ラストラップは車速が2Km程速いので、早めにアクセルを戻し始めている。
感覚的には奥まで突っ込んでいる=奥までスロットルを戻していない感じで、感覚と実際の操作に差がある。
その際の車体姿勢は、ラストラップの方が、速度が高いせいか、前後共にロールが大きくなっている。
(ここで、ロガー上で旋回Gや、ステアリング舵角の違いを確認出来れば、非常に違いが分かりやすいと思った。)
次に、車速がMAXの時。
ラストラップはスロットルを17%まで戻しているが、ラスト2ラップは55%までしか戻していないので、車速差が1㎞まで詰まっているが、まだラストラップの方が速い。
この時、恐らく、ステアリング舵角が小さい為に、ラストラップの方が、ロールが少ないが、前後のピッチング量はほほ同じ状態。
多分、ラストラップの方が、減速Gが大きく、旋回Gが少ない状態なのではと推察。
と思って、動画をもう一度チェックすると、大体同じ位置+車速では、ラストラップ方が、ステアリングアングルは多い様に見える。

これがラスト2ラップ
こちらが、ラストラップ
画像で見る限り、位置が同じ場所では、ラストラップの方が、ステア舵角が大きい。
しかし、ロガーデータでは、ロールが少なくなっている。
また、Gサークルを見ても、ほぼ同じ様に見える。
この事から、既にRRタイヤが滑り出している為に、ロールが減り、RR外輪のストロークも減っているのでは無いかと推察。
そして、ラスト2ラップで最もスロットルを戻した時。
ラストラップはスロットル全閉だが、ラスト2ラップは8%までしか戻していない(スロットル全閉にしていない)。
その為、この時点で、ラスト2ラップの方が車速が2Km高くなっている。
また、この時、スロットル開度の違いから、車体姿勢はラストラップの方が、FRはロール少な目で深くストロークしているが、RRはめくれ上がる様な姿勢になっている。
ロール量は少ないが、RRの荷重が抜けて、RRがスライドしている状態だと思われる。
すると、じきに車体姿勢がほぼ一緒になる。
ややFR外輪がストロークしているが、ロール、ピッチングがほぼ一緒の状態に。
しかし、恐らくラストラップの方は多めのスリップアングルが付いている為に車速の落ち幅が大きくなり、ロールも大きくなっている状態。
要するに、車体が横を向いてロールしながら減速している状態。
つまり、この時点ですでにスピンモードに入り始めている。
そして、さらにスリップアングルが大きくなり、FR外輪が沈み、RR内輪が浮き上がる。
この辺りから急激に車速が落ち始めるので、本格的にスピンモードに入ったと思われる。
そして、車体姿勢は変化せずに、大幅に車速が下がってスピンし始める。
(この時の横Gや、ステアリング舵角が分かると、自分の操作が適切かどうかが判断できると思われるが、現状は残念ながら正確な判断は出来ない。)
車速の落ち方から、結構なスリップアングルが付いている筈だが、ストロークに変化が出ていないので、ステアリング操作が遅れている(カウンターステアになっていない?)様に思われる。
車載画像とロガーデータがリンクしていれば、車両がどちらに向いているかも判断しやすいのだが・・・。
そして、その後は、スピンしてクラッシュといった結果を辿る事に。
これらの現象をを考察すると、
まず高いアプローチスピードの為に、スロットルを大きく戻している。
その為に、RRの荷重が抜けてスピンを起してしまった。
タラればになってしまうが、スロットルを全閉にしなければ、スピンしなかった可能性が高いと思われる。
(当然、曲がれずにオーバーラン気味になると思うが)
セッティング面で考えると、
①スピードを落とさずに曲がれる様に、もう少しロールを抑える又は、外輪の設定加重を増やす事で、旋回限界を上げる。
②動的な前後バランスを、RR下がりにする(車高か、前後のSPGレートバランス変更)事で、RRの接地性を上げる。
等が考えられる。
RRタイヤが195/45R16の時のFRストローク量を見ても、FR外輪のMAXストロークが60mmを少し超えた辺りで止まる傾向が有るので、恐らく重心高とのバランスで、これ以上は外輪がストロークせずに内輪が浮き上がる状態になると思われるので、
まずは、FRのSPGレートを上げてプリロードを下げる方向にする事で、FRの限界は上がる様に思われる。
ただ、前後のバランスを考えると、FRのロール剛性が上がる分、RRもバランスを取る為に、RRのアンチロールバーか、SPGのレートを上げる必要が有ると思う。
RRの車高も、もう少し下げても良いかも。
と、考えていたが、よくよく考えると、車速MAXの状態、つまり、限界まで突っ込んだ状態で、ステア舵角がラストラップの方が大きいが、ロールは少ないという現象は、RRが流れているのではなく、FRがプッシュアンダーな状態なのでは?
上記の画像を比較しても、サイドミラーに映っている景色が殆ど変わらないので、RRが流れているとは考えにくい。
ラストラップでは、ステアを切り始めた時点で車速が高く、ロールが大きくなっている。
その為に、旋回Gに対してFRのトータルグリップが不足してアンダーになる。
アンダーが出始めた状態では、外輪のグリップが下がっているのでストロークが減り、その為にロールが減少(荷重が抜けるので、サスが伸びてしまう)
その後、アンダーステアで曲がらないので、ステアを切り増すので、再度ロールが大きくなり前後共にグリップを失いスライドを始める。
恐らく、この時点で車体に大きめなスリップアングルが付いて、乗っている本人的には向きが変わっている様に感じているが、車体の進行方向はもっと外に向かっていて、結構な勢いで失速していくと、FRをRRが追い越してカウンター状態になるが、もともと大き目なスリップアングルが付いているので、体感的なRRのスライド量に対しての(RRのヨーモーメントに対しての)カウンターステアでは舵角が不足してスピンしたのでは無いかと考察。
(RRが195の時は、この進入だと、RRはグリップしているので、スピンはせずに、単にアンダーで曲がらないだけだが、今回はスピンになってしまった。)
この状態は、恐らく、カウンターステアの量が足りてスピンが収まった場合は、インに切れ込んでガードレールにFRから突っ込むパターンで、自分がカウンターを当てた時にガードレールに突っ込みそうと感じて躊躇したのはこのせいだったのでは無いだろうか?
こう考えると、色々とクラッシュに至るまでのサスの動きと、感覚、実際の結果の辻褄が合う様に思われる。
なかなかデータを見ていても、しっくりこなかった事が、ようやくスッキリした感じ。
従って、サスセットの方向性としての、①は悪くないと思うが、②は逆方向なのでは?
実際は、RRの車高を下げれば、状況は(RRのグリップ不足)は改善するので一見良くなった様に感じると思うが、アンダー傾向が強くなる筈で、恐らく、フィーリングは良くなったが、タイムに反映されないパーターンになるのでは?
また、進入でアンダーが出ている原因の一つに、FRタイヤ内圧が上がっている事も、その一つだと思われる。
今までRRに195を使っていた時は、FR内圧が200とかはあり得ない。
ここまで内圧が上がると確実にグリップダウンを感じていた筈が、どうも前後165にしてからは、内圧が上がってもグリップに違いを感じにくかった。
その原因はまだよく分からないのだが、それが原因でアンダーが出ている事に気付いていないのかも知れない。
RRの内圧に関しても、コーナー進入でRRが滑ると一気に内圧が上がるので判断が非常に難しい。
内圧が上がるから滑るのか、滑って発熱するから内圧が上がるのか?
セッティングを進める上でも、まず前後の適正内圧を判断する事が必要かも知れない。
また、最終進入でアンダーが出ているとすれば、どうすればその状態が改善するかを考えると、FRタイヤ2本のトータルグリップを向上させる手法を考える必要が有る。
単純に考えるとRRの車高が低いので(タイヤ外形差を補正していないので)その分を上げる方法が考えられるが、それをすると今度はヘアピン系でRRのスタビリティが下がる筈。
そもそも、最終進入でのFRアンダーは、スロットルがまだ開いている状態で、RRに荷重が掛かっている&FRに荷重移動していない段階で、速度が高い為に(横Gが大きい)ロールが大きくなる事が原因なので、前後の車高をいじっても恐らく根本の改善にならない。
とすると、現状では、RRのロール剛性を上げる事で、FR側のロールを抑えて、内輪を接地させる方向性なのでは?
何か、いつも同じ結論に達する事が、自分の考え方に偏りがある気がしてならないが、そもそもRR165にする狙いが、前後のロール剛性バランスの変更が目的なので、この方向でセッティングを進めようと思う。
従って、すると、今後のテスト項目としては、
Ⓐサスアームのフルピロ化、および、エンジンマウントを強化する事で、ハンドリングの改善を行う(コントロール性の向上と、車体の動きに無駄をなくす)
ⒷRRアーム長の延長(ワイトレ外し)によるロール剛性UP?
©RRスタビ強化
等が考えられる。
まだ、ヘアピン系のコーナーのデータ解析が出来ていないので、また予定が変わるかも知れないが、クラッシュの修理して、ロガー関係のアップデートを行い、チェック走行→アーム類のフルピロ化の順番でテストしたい。
レース関係が非常に忙しかったが、諸事情で時間が取れる様になる可能性が有るので、月末の走行に間に合わせられる様に、まずはマシン修復して、チェック走行を兼ねて、内圧の適正値テストする。
そして、同日にテスト出来る内容を考えると、©のスタビ変更を行い、後日にⒶのアーム類の変更とⒷのアーム延長をテスト。
さらに後日に、Ⓐのマウント強化の順番だろうか?
まずは、月末の走行に、修理が間に合うかが問題。
本業でもつい先日まで同じことをしてた・・・。
Y2ALL.
2ヘアはカウンター大会。