
走行記録メモ
TC2000 Y2 15:00~15:20
10℃/32%
路面温度:15℃
走行中、メーター読み外気温 11℃
車両スペック(前回走行と基本的に同じ)
タイヤ:AD08R / FR:27L RR:NEW
サイズ:FR・165/55R15
:RR・165/55R15
サス :TEIN FLEX Z/Fr:4kg RR:5kg/EDFC;ALL16
ブレーキ:STD
パッド:FR/700C (TC1k:60L+TC2k:136L) RR/ドリパ(TC1000:22L+TC2k:136L)
EXH:STD
タービン:STD
ECU:SEEKER OPDM
Oil:純正/317km
アライメント:
10番pit
水平レベル:ベース=0°
各ベース間=0.2°以下レベル(ロッド延長)
タイヤは純正ホイール+AD08(used)で測定(1G 内圧170/180)
アライメント自体は、前回のセットダウン時から弄ってない
トー/ Fr:LRトータル +0.5mm(前回セットダウンー0.5mmなので??)
RrL:+3.25mm/RrR:+0.75mm
キャンバー/FrL:-2.1°/FrR:-2.2° ※ +0.5? ※
RrL:-2.1°/RrR:-2.2° 100.0 | 101.75
車高:ホール下~ライン(微妙な測定精度) -1.25 | +1.75
FrL:28.0mm/FrR:24.0mm 101.25 | 100.0
RrL:22.5mm/RrR:23.0mm -----------------------------
RRのみ4mmスペーサー 95.0強 | 87.75
※ アーチ下 568/564 +3.25 | +0.75
GAS/センター+3 598/595 91.75 | 87.0 ※
タイヤ内圧
FR Y1後 FrL:192-5/FrR:194-7.5
RR冷間 RrL:170/RrR:165
タイヤウォーマー(2輪用)使用
走行後内圧
FrL:190/FrR:185
RrL:225/RrR:205
走行後タイヤ温度(各部2回測定,左が1巡目、右が2巡目)プローブ突き出し5mm
FrL/ out / mid / in // FrR/ in / mid / out
39.5,35.9 / 37.3,34.8 / 37.7,35.2 // 32.2,30.9 / 28.9, 29.2 / 28.2,29.6
RrL/ out / mid / in // RrR/ in / mid / out
44.7,39.3 / 43.6,39.8 / 41.3,37.9 // 38.1,33.0 / 34.3,31.0 / 33.4,29.9
風が強くタイヤが冷えやすかった模様で、1巡目と2巡目で温度差大きいので
温度の見方に注意
エアクリナーBOX導風ダクト付き
換気ファン(最上段スイッチ)ON
冷却ファン(左側トグルがサイドファンsw / 右側プッシュswがリヤ側ファン)ON
排熱システム用ファン(大)を、冷却システムに転用
水冷オイルクーラー:ラジェーターOUTから分岐して、ヒーター回路に接続
排熱シュラウド:Ver 1.5
ICカバー:オリジナルダブルファン仕様/内部にフィンを追加
BRKホース/FR:STD//RR:メッシュホース(KTS)
ついに誰もやった事のない?RRタイヤサイズダウンの前後165/55R15のテスト。
まずセッティングに関しては、RRタイヤの外径が582→563と、車高で9.5mmもRRが下がるので、その分を補正するか考える。
普通に考えれば、外径差分は補正するべきなので、RRの車高を上げるべき。
しかし、今回に関しては、RRタイヤの大幅なグリップダウンが考えられるので、どうするか?
また、RR195の時点で、RR車高を4㎜下げたフィーリングから、今の前後バランス的に、RRはまだ下げても良い気がする。
したがって、今回は、あえて、車高調性はせずにそのままのRR下がりの車高で走行する事を決定。
また、RRタイヤを細くする狙いは、ボディー幅内でRRのトレッドを広げたい事が主目的。
S660の場合、タイヤサイズ(と軽自動車ボディサイズ)のせいで、MRなのにFRよりもRRのトレッドの方が狭い。
これが以前から気に入らない。
RR駆動の車両でRRの方がトレッドが狭い、しかも、RRに重心の高いEngが有るS660なので、ロール剛性バランス的に、ずっとバランスが悪いと思っていた。
コーナー立ち上がりで、内輪のFRタイヤが浮いて立ち上がる写真をよく見るが、これって、RRのロール剛性が低くて、加速時にRR外輪が沈み、相対的にFRのロール剛性が高いので、FR内輪が浮いてしまうのでは無いかと、S660でサーキットを走り出す前から思っていた。
当然、メーカーの方々もその事は承知の上で、上手く調律したのが、軽自動車とは思えないRR195というタイヤ幅や、そのタイヤ幅に合わせたサスペンションジオメトリーだと思うが、どうもサーキットを走ると気持ち良くない。
(コントロールしている感じが少なく、常にタイヤのグリップ内で走る事を強制される感じ)
街乗りならば、限界まで攻めるなんて事は絶対ないので、あのRRの安定感はやグリップ感は、非常に気持ち良く走れるのだが、サーキットで攻めると、アンダーがオーバーのどちらかになってしまい、コントロール性が悪く感じて、思い切り攻めにくい感じがしていた。
そこで、S660でサーキットを走る前から考えていた、
①前後ロール剛性バランスの変更(最適化とまでは、とても言えません)によるハンドリング変更かつ、コーナリンパフォーマンスの向上
②ノーマル+α程度の馬力(推定75PS位かな?)で使いきれるグリップバランス
③将来的に、3ナンバーサイズのワイドボディ化を視野に入れたデータ収集及び、空力を生かせるジオメトリーの検討
の為に、RRタイヤのサイズダウンをテストしてみる事にした。
ます、①に関しては、
基本的に、RRアームを調整式に変更して、アーム長を伸ばして対応する予定だが、今回はY1をSTDサイズで走行後にY2でサイズ変更となる事と、アーム長を変えると、ロール特性も変化する為、単純にワイドトレッド化の変化をチェックするには、アームは変えずにワイドトレッドスペーサーを使用する事にした。
正直、余りワイトレは好きでは無い(数ミリなら仕方ないが)が、今回は暫定なので、20mmのスペーサーを使用。
本当は、タイヤサイズ分で考えるならば、15mmのスペーサーが妥当だが、ホイールにスタッドボルトが当たるので、20mmとして、その分、FRも3mmのスペーサーを挿入(5㎜は色々な意味で危険なので)。
これで、結構ロール剛性は上がると思われる。
タイヤの接地点が広がるので、相対的にSPGレートが下がるが、それよりも左右のタイヤ接地距離が広がる影響の方が大きいと予想。
②に関しては、現状のパワーに対しては丁度良いのでは?
195の時は、パワーをグリップに食われていると思う時が多々あった。
ただ、問題はコーナーエントリーでどれだけRRのグリップが不足するかが分からず非常に不安。
③に関しては、将来的な話なので、今のとこはただの妄想・・・?
しかし、我ながら非常に頭でっかちで非常に的外れな考えをしていそうな不安が・・・。
そして、肝心の走行インプレッション。
まず、RRタイヤがどれだけグリップしてくれるか全く予想出来ないので、走行時間を無駄にする可能性が高いので、以前から確認したかった、冷却関係のファン全OFFを同時にテストする事にした。
(ストレートが遅くても、コーナーは単体で判断すればよいだけ。ラップタイムは無視で問題無しなのと、少しパーワーが落ちる位の方が安心)
コースインして少しずつペースを上がて行くと、予想以上にRRがグリップする。
確かに、195の様な安定感は全く無いが、予想ではまともに走れないレベルでコーナーエントリーで横を向くのでは?と恐れていたが、(FFみたいに滑った上で、コントロール出来ない様な感じを予想)意外にグリップする。
また、恐らくRR車高が下がり、ロールする前の段階でRRの接地加重が増えた為か、RRタイヤの外径が小さくなり、ブレーキバランスがRR寄りになった為なのか、ブレーキが利く。
以前よりもブレーキング時の踏力が高くてもABSの介入が無い。
前はあそこまで踏力を上げると、RRがグリップを失いABSが介入する。
この点は、予想以上にポジティブで、以前よりも短時間で旋回体制に入れる。
そしてコントロール性。
確かに、旋回Gを残してエントリーすると、以前よりも早めにRRが滑る。
しかし、絶対グリップが低いからか、タイヤが細いせいか、内輪が接地している為か分からないが、そのスライドコントロールがやりやすい。
具体的には、カウンターステアに対しての反応が早く、スピンモードに入る前に収束出来る(とうぜん、カウンター大会にはなっているが、スピンする前に止まる)。
また、進入でRRが早めに流れる為に、上手くそれを利用できると向きが変わる。
以前、V700(FR185/55R14 : RR195/50R15)を履いた時のフィーリングに似ているが、あの時は、FRのグリップ向上に対して、RRグリップが不足して、RRから巻き込むというか、滑り出した時に、グリップが無くなっている感じが有るが、今回はグリップした上で滑っている感じ。
当然、タイヤの絶対グリップや、スライド特性が違うのと、RRの車高が高かった時のフィーリングだが、現状でのフィーリングはコントロール出来る滑り具合というか、積極的に滑らせて向きを変えようとする気になる(スリップでは無く、スライド)為、走っていて楽しいし、何より、コントロールの練習になる。
普通、こういうフィーリングの時は、気持ち良いだけで、実際のコーナリングスピードは下がっている場合が多いが、今回はそんな事はない。
ただ、最終コーナーや、DLコーナーは別で、ここは結構厳しい。
現状の加速では、Dlコーナーはライン取りさえ気を付ければ、全開でそれ程苦が無く曲がれるコーナー(楽に全開で曲がれる訳では無い。少なくとも、内圧が合ってないと厳しい)だが、最終コーナーだけは、現状では限界が見えない感じ。
RRのグリップがつかめず、まだ大丈夫なのか、いきなりスピンするのか分からず、非常に探り探り走るしかなかった。
ただ、その割に、Sec3のタイムは落ちてないので、慣れれば良くなる可能性はある。
(ただ、ここは、195でもまだ探ってる段階なので、今のスピード差が詰まるかといえば、微妙)
最終コーナー、Y1(195) vs Y2(165)2画面比較。
Y2はGPSの調子が悪いので、スピード差が怪しい。
画像のみで判断すると、殆ど差が無く、
ロガーデータを見ると(車速がメーター車速で、外径差を計算で補正した後の比較)
Sec3のタイムで約0.2秒遅いが、画像はコーナーに入ってからで、P-LAPのSec3は、ストレート部分が含まれるので、コーナー単体はもう少しタイム差が少ないかも。
注目は、サスの動きの違い。
速度が同じになった時点でのステアリング舵角は同じでは無いようだが(動画から)
RR165の場合は、FR外輪のストロークが約1.5㎜深く、内輪は約2㎜深い。つまり、ロールがやや抑えられた上に、FR両輪が深くストロークしている。
(ストロークが変化した理由に、FR3㎜スペーサーの影響も有るかもしれないが内輪も増えているのでそれだけでは無いと思われる)
RRに関しては、外輪のストロークが約1mm減り、内輪は約2.5㎜増えている。
つまり、前後共にストロークが増えて、ロールは減少する傾向となっていた。
ただ、ストロークが増えた事に関しては、相対的なSPGレートが前後共に下がっている事が影響している可能性が有る。
ロールが減少した事に関しては、このおかげで内輪の仕事量が増えて、タイヤが195→165と細くなっても、意外にグリップする要因?
次に1コーナーにフォーカス。
Y2のGPSデータが死んでいるので、スタート時点で、Y2の方が先行して、立ち上がりがほぼ同じなので、165の方が遅い。
ただ、面白いのは、RR165の方が、加速時にアンダーが出ていない。
ロガーデータでは、
ブレーキを残している段階では、FR外輪のストロークは殆ど変わらないが、内輪は約4mmストロークが深く、RRは外輪が約3mmストロークが浅い分、内輪が約3mm深い。
つまり、FRは両輪が仕事をして、RRは外輪の仕事が減り、その分内輪が仕事をしてトータルでは変わらない。
前後トータルで考えると、恐らくRRのグリップは変わらす、FRのトータルグリップは上がっている。
立ち上がりは、FR内輪は変わらないが、外輪は1~2㎜ストロークが増え、RRは外輪が変わらないが、内輪は0.5~1mmストロークが増加。
ちょっと、バランス的に意味不明な感じだが、トータルで見ると、全体に車高が低めになっている感じ?
なので、動画を見ても、エントリーの挙動は大差無いが、加速に入るとアンダーステアが減少傾向になっているのだと思う。
ただ、165の方が、スロットル全開が遅く、S字でスピードが乗っていない。
この辺は走りのアジャストが出来ていない感じかも。
次に1ヘア
走行ラインやスピードは大差無いが、ステアリング操作が全然違う。
165の場合は、進入からステア舵角が少ない分修正舵が多い。
走ってるイメージ的には、やはりRRが流れながら向きが変わる感じで、こまめな修正舵が必要だが、止めながら曲がれる感じ。
ただ、加速で内輪のホイルスピンが若干多めで、スロットルワークでRRがスライドを起すので、面白いが難しい。
ロガーデータ的にも、
ストローク量は違えど、傾向は他のコーナーと一緒で、外輪は余り変わらないが、内輪のストロークが多い。
このラップは、195よりも早めに向きが変わり開けたら曲がれそうもなくてスロットルを戻しているので、DL~2ヘアまでの加速でかなりロスしている。
こんな感じで、最終コーナー以外は、内輪がグリップしている為に、FRはグリップが増加し、RRは、195と比べて、予想よりもグリップしている。
ただ、走り方が、全く対応できておらず、吸気温度が30度位高いので、ストレートが遅く、タイムは出ていない。
といった感じで、まとめると、
①ロール剛性バランス変更は、大まかには狙った方向性で、予想よりも良かった。
内輪の仕事量が増えた為、コントロールが難しい反面、向きは変わる様になっている。(FR165を使った際の、アンダーステアなフィーリングは無い)
ただ、現状では、最終コーナーでのネガが非常に大きく、タイムへの影響が高い。
積極的に荷重移動を行うコーナーではメリットが有るが、現状ではフラットで高速なコーナーは、限界が低い、
また、エントリーから曲がるフィーリングは有るが、コーナリングGの限界値は195の時は1.4G程度でブレークが始まるのに対し、165の場合は1.3G程度でブレークする。
この事から、狙った絶対的なパフォーマンスの向上には至っていない。
この事に関しては、まだセッティングにより改善の余地はあると思うが、195に関しても同様にセッティングの余地は有るので、セッティングを詰めた場合のパフォーマンス向上度合いは、どちらが高いかは不明。
ただ、RR195に対しては、走り方を含めて、現状ではまだ詰める余地が大きいと思われる。
ポイントは、最終コーナーだと思われ、走行後のタイヤ内圧や、表面温度のバランスが余り良くないので、ますは、適正内圧を探る事が、最優先かも知れない。
また、RR195の時よりも、タイヤ内側の表面温度が低い傾向がある事からも、恐らく、サスストロークを深く使っている分、対地キャンバーが不足気味(ストラットの特性上、アーム角度が大きくなると、キャンバー変化量が減っていく為)なのでは無いかと思われる。
色々とメリット、デメリットがあったRRタイヤ165だが、予想よりも走れたのは嬉しい誤算だった。
また、走っていて非常に面白い。
確かに、現状では限界が下がっているが、RR195の無駄にどっしりしている割に、限界を超えるとコントロールが難しい状態よりも、こちらの方が好み。
ただ、タイヤ外形が小さい分のメリットは、加速方向で余り感じなかった(速度が落ちてもリカバリーは効くが)ので、ここは残念な誤算。
(シフトで引っ張りすぎなのは原因の一つでは有ると思うが)
とにかく、まだ走りで詰める余地が有るので、もう少し走り込む必要はある。
いきなり195に戻る程悪化はしなかったので、セッティングの勉強の為にも、暫くRR165で走ろうと思う。
Y2ALL
とっちらかってます。