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2022年04月03日 イイね!

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行12回目 ④ RRタイヤ165VS195 セクター比較動画集

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行12回目 ④ RRタイヤ165VS195 セクター比較動画集おまけで、RRタイヤ165と、195(02/18 Y2)の、セクターベストタイムの比較動画です。

165は、途中でGPSデータが取れなくなり、ラップデータが無くなったので、完全なセクターベスト同士の比較では無いです。

これらの動画を見てると、オーバーランする事がいかにタイムロスになるかが良く分かります。

195の場合はアンダーが強くて常にオーバーラン気味なので、正直もう少し抑えて走った方が、比較的簡単にタイムは上がる感じなので、あくまで参考です。

ただ、走ってるイメージは両サイズ共に攻め度合いは一緒で、最終コーナー以外は195よりも165の方が攻めやすいというか、攻めた事がタイムに繋がる感じで、自分の好み。
195の場合は攻めるとアンダーでどうにもならないのが、165は攻めるとオーバーステアなので、コントロールする余地が有る感じ。

まあ基本的に、まだタイムを出すと言うよりも、いかに限界近辺で走る事で、セッティングの違いが挙動に出る様に走ってる感じです。(もちろん、走りの練習にもなります)


まずは、1LAP通しの比較(2/18 Y2 bestとの比較)
画面左が165です。(音も165の方)



L5は無難なラップ


L7は1ヘアで絡んでタイムロス

余り1ラップまとまった時が無い

グラフ表示データは
車速 :青(GPS)
ステアリングアングル :緑(can-bus)
ヨー軸の回転速度 : 黄色(スマホジャイロ)
トータルGを表示 :(GPS)


1コーナー比較
165: 11.82
195: 12.03

195は常にアンダーでオーバーラン気味


1ヘア比較
165: 15.16
195: 14.55

ここは逆に165の時に、ブレーキを遅らせ気味でオーバーランしてる感じ。
195の時よりも奥まで突っ込める感じなので、突っ込み過ぎな感じ。


ブレーキングからエントリーの速度比較の為に、時間軸を距離位置に補正した動画。

ブレーキングが奥で、減速度合いは高い(よりハードブレーキング出来てる)が、ちょっと突っ込みすぎ。


2ヘア比較。
165: 12.66
195: 12.75

ここも1コーナーと同じ傾向で、カウンター大会になることが多かった。


最終コーナー比較。
165: 11.12
195: 10.74

ここはクラッシュしたことからも、165では、とにかく無理が出来ないコーナー。
イメージ的には、進入から接地感が薄い感じで、この週も、速めにエントリーしたらRRが出てしまってオーバーラン。



どちらかと言うと、195は少し抑えて走れば、進入でアンダーが出ないのでタイムは上がるが、165は、進入の速度コントロールに気を付けないとエントリーでRRが出るのでタイムロスする感じで、タイムを詰めるという点では、195の方がまだ楽に改善できる感じ。

当たり前だが、RRタイヤ195がSTDなので、165の状態はセットアップがまだ全然出ていないので、今後どの位セットアップを合わせられるかが課題。



Posted at 2022/04/03 19:15:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | S660 | クルマ
2022年03月27日 イイね!

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行12回目 ③ RRタイヤ165でのセッティング考察

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行12回目 ③ RRタイヤ165でのセッティング考察前回は、クラッシュした最終コーナーの、走り方の違いと、サスや車体の動きを考察したので、今回は、セッティングの方向性を考える為に、RRタイヤが195の時と、165の時のデータ比較を行いました。

GPSも、can-busのデータも途中でデータが無くなってるので、RaceChronoで直接比較出来ないのでまずは写真で走りをチェック。

上がRRタイヤ165でクラッシュしたラップ,下が195で今までのsec3ベスト(12秒9)の比較です。


色々と細かくチェックしたので、長くなるので結論を先に言うと、RRタイヤに195を使っている時と比較すると、

①コーナーエントリーでは195の時はFRにアンダーが出てるが、165の場合は前後タイヤがスライドする事で、同じようなラインになる。
②その為に、ボトムスピード近辺で、165の場合は速度を落とさないと向きを変えられない。
③したがって、165で195と同じような進入をすると、進入の慣性力をグリップ不足の為に受け止められず(特にRRタイヤが)におつりが来てスピンする。
④RRタイヤが195の場合は、進入でアンダーが出るが、RRが安定してグリップしているので速度が落ちるまで待てば、向きを変える事は出来るが、進入のおつりはその時にRRに来るので、進入速度を上げて行くと、165と同じ場所でRRからスピンする可能性は高い。(実際に、その辺りでカウンターを当てる事が多い)

といった結論で、ヘアピン系のコーナーと異なり、RRのグリップ不足のネガな部分がはっきり表れた結果となった。


それでは詳細チェック。

まずはオンボード映像の比較から。

1:ストレートエンドの位置取り
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alt
ちょっとアウトが余っているが、ほぼ一緒のライン。
(195の方が、10cm位はアウトからアプローチしている)


2:ステアの切り始めalt

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ちょっと画像の位置がずれている(195の方が若干位置が奥)が、ほぼ同じ舵角で同じ位置、向き。


3:スロットルの戻し始め
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195は、画面ではまだ全開、can-busデータでは165と同じ開度。
センターメータも、数値とグラフに差がある。ので、165の方がデータが取れていれば、この時はスロット開度は小さいと予想(全閉になった位?)。
車体の位置、向きに差は無い様に見えるが、ほんの少し、165の方がインを向いている。
横Gは165の方が0.5Gと大きい。


4:スロットル全閉直前
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センターディスプレイでは、165はスロットル開度15%で横Gが0.7G、195は5%で0.6G。
車体の位置、向きに差は無いが、165の方が、RR下がりの車体姿勢になってる。(3までは、4ほど差が無い)


5:4の直後
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この時点で、舵角は165の方少ないが、車体はが若干イン側を向いている。


6:
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この位置では、5よりも車体の向きが同じように見えるが、横Gは165が1.0Gで、195が1.1Gと、差が出ている。(恐らく車速が違う?)


7:修正陀が入る
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195はステアを戻さず切ったままだが、165は殆どセンターまで修正陀を入れているが、向きは若干インを向いている。
また、前後の車体姿勢は、165のRR下がり度合いが少なくなっている気がする。


8:そしてスピンへ
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195でも、同じ位置で修正陀が入っている。
165は、既にノーズがインのガードレールに向かっているので、カウンターのタイミングが早くて大きくてスライドが止まった場合は、インに切れ込んでガードレールに突っ込んだかもしれない。


こうして比較すると、思ったよりもRRタイヤの195と165でライン取りや車体の向きに大きな差が無い。


次に、ロガーのデータをチェック。

今回、2/18 Y1(195)のHRCロガーのデータに、can-busのステア舵角とブレーキ圧、RRホイールスピードを重ねる事が出来たので、RRタイヤ195のデータは、より詳細にチェックが出来た。


2のステア切り始め
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195のエンジン回転数とステア舵角スロットルでチェック位置を合わせると、195は全開だが、165はスロットルを戻しているので、センターディスプレイとデータにずれがある。(今までの傾向からすると、センターディスプレイの表示が遅れ気味)

画像とデータをMIXして考えると、この位置では165,195共にステア舵角はほぼ一緒の筈だが、FRは約2mm、RRは約10mmも165の方がロールしている。


画像2では横Gが同じだが、画像3では165の方が横Gが大きく、車両がインを向いているので、旋回Gが高い為にロールも大きい傾向では有るが、ロガーデータを見る限り、ステア切り始めから165の方が特にRRのロールが大きいので、ステア操作に対してのロール剛性が165の方が低い?
恐らく、RRに20mmのワイトレを入れた事で、相対的にSPGレートが下がっているので、その影響では無いかと推察。


3のスロットルを戻している途中
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ロガー上でスロットル開度が揃った位置(上記2と3の間位?)では、195の方がFRが約6mm、RRが約5mmロールが大きくなり、車体姿勢が逆転。


165で、このラップ(ラストラップ)とラスト2ラップを比較した場合でも、このラップの方がロールが少ないので、165で高いスピードで最終コーナーへエントリーすると、この状態になる。

センターディスプレイの横Gは165の方が値が大きいので、前後共に滑り出して、スリップアングルが195よりも大きく付いている可能性が高い。
(スライドすると、グリップを失う為に、ロールが小さくなる傾向がある)


4のスロットル全閉直前~5の全閉の辺り
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195のエンジン回転とステア舵角で合わせると、スロットルは全閉になっているので、画像5の位置かも。

195でスロットル全閉にした直後は特にFRのロールが大きくなっていたのが、この辺りでは165とのロール差が小さくなってきている。
恐らく、195のFRタイヤのアンダーが出始めている。

165でのラスト2ラップとの比較では、このラップの方がRRがめくれ上がる様な車体姿勢だが、195と比較すると、ロールは抑えられているが、ノーズがインを向いている事からも、前後ともにスライドしつつもスリップアングルが大きくなっている状態で、動画を見ると165は小さな修正陀が多い。


6の位置
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画像では横Gが違うので車速が違うのかと予想したが、車速は殆ど同じで、ロールの傾向に変化は無い。

この時点で、サスストロークから前後のトータル荷重を計算してみると、
165はFR:390.8kgf / RR:461.5kgf / トータル:852.3kgf
195はFR:390.4kgf   / RR:469.0kgf / トータル:859.4kgf
となり、195の方がトータル荷重が若干高い。

画像からは、車体の位置や向きは同じように見えるが、195は修正舵を入れた直後で有る事から、FRのアンダーが収まってきた状態で、ノーズがインを向いた為に横Gが高くなり、165は前後共に滑りながら向きが変わっている状態であると推察。

車体の向きや位置が同じでも、195は前後共にグリップした状態で、165は前後共に滑っている状態だと思われる。

ヘアピン系のコーナーはカントが付いているので165の方がトータル荷重が高かったが、比較的フラットな最終コーナーでは、4輪に掛かる荷重に違いが無いので、単純にタイヤ幅の差が出ている。

 
7の修正舵が入った時
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195の表示データを追加。
RRホイールスピードを表示し、内外輪のスリップ率を表示させると、約3%のスリップ率。
LSDが入っていないので、ノーブレーキの減速中でも内輪の速度が2.6km/h低く、外輪が1km/h高い。つまり、RRが滑っている状態。

対して、165はcan-busのデータが無いので直接比較出来ないが、大きく修正陀が入っているので当然195よりもスライド量が多い状態の筈で、その為か、165の方が横Gが少ない。(195の方は、165よりも早いタイミングで一度修正舵が入り、この位置では切り増している事もその要因の一つかも)



そして8のスピン開始
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まだカウンターが当たっている状態なので、サスの動きに大きな変化が出ていないのが意外。
195はスロットルを開け始めた後ににRRがスライドして修正舵が入っているが、これは恐らくスロットルONによるスライドでは無く、最終進入の慣性力のおつりがここに出てる。

その為に、165ではここでいきなりRRが大きくスライドする。

コースのどの辺りにいるかをチェックすると、

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思ったよりも、最終のエントリー位置にいる。(赤いラインが195で、青は165で7ラップ目のデータ)
当然進入の慣性力が残っている位置なので、RRタイヤのグリップが不足していればスピンするのもうなずける。



従って、RRタイヤが165の場合は、最終コーナーに関しては、ロールが抑えられる事で内輪が仕事をしているとしても、その割合が小さいので、RRタイヤのグリップが不足する。
また、一見ロールが少ない165だが、単純にタイヤがスライドしている為にロールが抑えられているだけの可能性も有る。

当然、ジオメトリー的にロールが抑えられる部分も有るとは思うが、そのメリットよりも、内外輪のトータルグリップが不足しているネガが大きい。

速度が高く、慣性モーメントが大きいので、ステアを切り始めた段階でロールが195よりも大きい事が、非常に問題だと思われる。
ここで、外輪が荷重を受け止められずに前後共にスライドを開始する点を改善しないと、最終コーナーの問題点は改善しない。

正直、ヘアピン系のコーナーは、RRがスライドして向きが変わるので誤魔化せているだけで、よりペースを上げようと思えば、同じ事が問題になる。
(実際、タイヤがブレークする限界Gは、165の方が低い)


 

では、どうすれば良いかを考えると、RRタイヤが195の時と比べて、恐らくロール剛性が下がっている部分の修正が第一では無いかと考察。

RRのロール剛性を上げる為に、タイヤサイズを細くしてトレッドを広げたのだが、その手法が悪かった(順番的に仕方が無かったのだが)。

トレッドが広がった事で上がるロール剛性よりも、相対的なSPGレートが下がる事で下がるロール剛性の方が大きいので、慣性力が大きい高速コーナーではRR内輪が浮き上がる傾向になる。


1コーナーの比較
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1ヘアの比較
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ヘアピン系のコーナーは、195と比べて、ロールを抑えられる事でRR内輪に荷重が掛かる割合が大きいので、滑りながらも向きを変えられる点と、RRが低いのでハードブレーキングが可能な点が、195に対してのアドバンテージとなっている。


したがって、まずは、下がったRRのロール剛性を復活させる事を考える。

単純に考えればSPGレートを上げる方向だが、自分の目指すイメージ的にはもう少しコーナリング中の重心は下げたいので、むしろSPGレートは下げたい位。

なので、RRのアンチロールバーのレートを上げつつ、SPGレートも下げる。
そうする事で、外輪に荷重が掛かろうとしたときに、より早いタイミングで内輪の位置が下がる様にする。

ただ、単純にSPGレートを下げるだけだと当然ロールは増える方向なので、RR外輪のストロークが深い領域(50㎜位から?)でSPGレートが立ち上がる様に、アシストスプリングを使ってデュアルレートにする。

併せて、ステア操作初期からのロール量を抑える為に、前後共に車高を下げつつ、スタビリンク長も調整する。

FRの車高に関しては、バンプタッチする位置を確認して、現状のMAXストローク近辺でバンプタッチする様にセット長とプリロードを調整。

RRの車高は、セット長は短くしつつ、プリロードを掛ける方向でブレーキング時のRR位置は下げつつ、浅いストロークで下がったSPGレート分の反力もkeepする。

こんな感じだろうか。


あと、これらのセットとは別に、タイヤ内圧とキャンバーの最適化も行いたい。
特に、RRキャンバーは不足していると思うので、キャンバーボルトを使ってみるか、取付穴を改修する。

FRは既にキャンバーはMAXなので、アッパーマウントの改修が必要。


車両のバージョンアップとしては、トランクフードとルーフ部分の軽量化でロールを抑えるのと、アーム類の変更・改修。


併せて、データ取得関係では、センサーの追加やRaceDACの導入を行う。


クラッシュの修理も余り進んでいないが、パーツが揃うのに時間が掛かる上に、作業時間が取れないのが難点・・・。


Posted at 2022/04/02 21:45:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | S660 | クルマ
2022年03月25日 イイね!

RaceDACを注文しました。

RaceDACを注文しました。RaceChrono用のアフターパーツ?として、RaceDACという物があります。

簡単に言うと、外部のアナログ入力電圧を、RaceChrono上で見られるパーツです。

最近、S660にストロークセンサーを取り付けて、HRCロガー(廃番)でデータをロギングしていましたが、データをチェックする際に、どうしてもステアリングアングルとブレーキ液圧と、左右リアホイールスピードは欲しかった。

最初は、2個目のHRCロガーにアナログセンサーを追加しようと思いましたが、Circuit Toolsという、RaceChronoがデータ出力可能なソフトを手に入れたので、can-busのデータにストロークセンサーのデータをMIXする方法を選択しました。

まあ、多分、ナックルアングルセンサーと、ブレーキペダルポジションセンサーと、Gセンサーは、将来的には追加する事になると思いますが・・・・。


今一つ、使い方が分からない点がありますが、物が来てから試行錯誤します。


発送まで5~10日との事ですが、海外発送なので、恐らく届くのは1か月後位だと思います(通関しだいですね)

これで、RaceChrono上でも、サスストロークが見られます。


さらに、もう一つ秘密兵器を・・・?
Posted at 2022/03/25 03:15:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | S660 | 日記
2022年03月19日 イイね!

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行12回目 ② Y2 最終コーナークラッシュ原因を考える

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行12回目 ② Y2 最終コーナークラッシュ原因を考える走行記録メモ

TC2000 Y2 14:50~15:10


9.7℃/22%   
路面温度:記録忘れ 20度位だった筈
走行中、メーター読み外気温 10℃

車両スペック(前回走行と基本的に同じ)
タイヤ:AD08R / FR42L/ RR15L
サイズ:FR・165/55R15
    :RR・165/55R15
サス :TEIN FLEX Z/Fr:4kg RR:5kg/EDFC;ALL16→8(9LAP目のバックストレート)
ブレーキ:STD
パッド:FR/700C (TC1k:60L+TC2k:151L) RR/ドリパ(TC1000:22L+TC2k:151L)
EXH:STD
タービン:STD
ECU:SEEKER OPDM
Oil:純正/365km

タイヤ内圧(→天日干し後ADJ)
 FrL:150(→-5)/FrR:155(→-5)
 RrL:155(→-5)/RrR:165(→-5)

走行後内圧(クラッシュ回収後)
 FrL:190/FrR:187
 RrL:200.75/RrR:200

走行後タイヤ温度(各部2回測定,左が1巡目、右が2巡目)プローブ(φ3)突き出し5mm
FrL/ out   / mid          / in             // FrR/ in     / mid          / out
34.4,32.4 / 32.7,31.4 / 31.8,31.0 // 27.8,27.2 / 23.2,24.9 / 23.7,24.0
39.5,35.9 / 37.3,34.8 / 37.7,35.2 // 32.2,30.9 / 28.9, 29.2 / 28.2,29.6
RrL/ out   / mid          / in            // RrR/ in     / mid           / out
34.7,30.3 / 38.0,30.2 / 34.0,31.3 // 28.4,24.5 / 26.1,24.4 / 27.4,24.9
44.7,39.3 / 43.6,39.8 / 41.3,37.9 // 38.1,33.0 / 34.3,31.0 / 33.4,29.9



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今回は、前後165で、再度データを取得する為に、セッティング変更は無しで、吸気、換気ファンは作動させて走行データを収集予定だったが、恐らく、GPSレシーバーの問題でデータが記録できず。

そして、車体フィーリング的には、やはり最終コーナーの限界が掴めず、ペースがつかめない中、少しずつペースを上げて行き、ラストラップなので、さらに少しペースを上げたらスピンしてクラッシュしてしまった。

ヘアピン系のコーナーはRRを滑らせる事で向きが変わるので、195と比べても余りペースダウンしなかったが、最終コーナーはどうしてもペースを上げらずにクラッシュしたので、その原因を色白と探ってみた。

ロガーでセクター3の走りをチェックすると、クラッシュしたラップと、その2ラップ前のデータが非常に似ていたのでデータを比較した。

まずは、動画のチェック。

分かりやすく70%のスロー再生。

まずラスト2ラップ



クラッシュしたラストラップ



進入スピードがやや高い分、スロットルの戻し方が違うが、アプローチ自体にそれ程大きな差を感じない。
デフィロガーの車速(外径補正無し)だと、2Km程進入スピードが速いが、フラッシュエディタのSPDでは、トップスピードの維持時間が違う感じ。
GPSが機能していないので、車速の比較がやり難い。

走行フィーリング的には、やはり奥まで突っ込んだらRRが滑ってスピンした感じ。

ロガーのデータを見ると、

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まずはスロットル戻し始め。

ラスト2ラップではまだ全開だが、ラストラップは車速が2Km程速いので、早めにアクセルを戻し始めている。
感覚的には奥まで突っ込んでいる=奥までスロットルを戻していない感じで、感覚と実際の操作に差がある。

その際の車体姿勢は、ラストラップの方が、速度が高いせいか、前後共にロールが大きくなっている。
(ここで、ロガー上で旋回Gや、ステアリング舵角の違いを確認出来れば、非常に違いが分かりやすいと思った。)


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次に、車速がMAXの時。

ラストラップはスロットルを17%まで戻しているが、ラスト2ラップは55%までしか戻していないので、車速差が1㎞まで詰まっているが、まだラストラップの方が速い。

この時、恐らく、ステアリング舵角が小さい為に、ラストラップの方が、ロールが少ないが、前後のピッチング量はほほ同じ状態。
多分、ラストラップの方が、減速Gが大きく、旋回Gが少ない状態なのではと推察。


と思って、動画をもう一度チェックすると、大体同じ位置+車速では、ラストラップ方が、ステアリングアングルは多い様に見える。

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これがラスト2ラップ

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こちらが、ラストラップ

画像で見る限り、位置が同じ場所では、ラストラップの方が、ステア舵角が大きい。
しかし、ロガーデータでは、ロールが少なくなっている。
また、Gサークルを見ても、ほぼ同じ様に見える。

この事から、既にRRタイヤが滑り出している為に、ロールが減り、RR外輪のストロークも減っているのでは無いかと推察。


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そして、ラスト2ラップで最もスロットルを戻した時。

ラストラップはスロットル全閉だが、ラスト2ラップは8%までしか戻していない(スロットル全閉にしていない)。

その為、この時点で、ラスト2ラップの方が車速が2Km高くなっている。
また、この時、スロットル開度の違いから、車体姿勢はラストラップの方が、FRはロール少な目で深くストロークしているが、RRはめくれ上がる様な姿勢になっている。
ロール量は少ないが、RRの荷重が抜けて、RRがスライドしている状態だと思われる。



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すると、じきに車体姿勢がほぼ一緒になる。

ややFR外輪がストロークしているが、ロール、ピッチングがほぼ一緒の状態に。
しかし、恐らくラストラップの方は多めのスリップアングルが付いている為に車速の落ち幅が大きくなり、ロールも大きくなっている状態。
要するに、車体が横を向いてロールしながら減速している状態。
つまり、この時点ですでにスピンモードに入り始めている。


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そして、さらにスリップアングルが大きくなり、FR外輪が沈み、RR内輪が浮き上がる。

この辺りから急激に車速が落ち始めるので、本格的にスピンモードに入ったと思われる。


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そして、車体姿勢は変化せずに、大幅に車速が下がってスピンし始める。
(この時の横Gや、ステアリング舵角が分かると、自分の操作が適切かどうかが判断できると思われるが、現状は残念ながら正確な判断は出来ない。)

車速の落ち方から、結構なスリップアングルが付いている筈だが、ストロークに変化が出ていないので、ステアリング操作が遅れている(カウンターステアになっていない?)様に思われる。

車載画像とロガーデータがリンクしていれば、車両がどちらに向いているかも判断しやすいのだが・・・。




そして、その後は、スピンしてクラッシュといった結果を辿る事に。


これらの現象をを考察すると、
まず高いアプローチスピードの為に、スロットルを大きく戻している。
その為に、RRの荷重が抜けてスピンを起してしまった。

タラればになってしまうが、スロットルを全閉にしなければ、スピンしなかった可能性が高いと思われる。
(当然、曲がれずにオーバーラン気味になると思うが)

セッティング面で考えると、

①スピードを落とさずに曲がれる様に、もう少しロールを抑える又は、外輪の設定加重を増やす事で、旋回限界を上げる。
②動的な前後バランスを、RR下がりにする(車高か、前後のSPGレートバランス変更)事で、RRの接地性を上げる。

等が考えられる。
RRタイヤが195/45R16の時のFRストローク量を見ても、FR外輪のMAXストロークが60mmを少し超えた辺りで止まる傾向が有るので、恐らく重心高とのバランスで、これ以上は外輪がストロークせずに内輪が浮き上がる状態になると思われるので、
まずは、FRのSPGレートを上げてプリロードを下げる方向にする事で、FRの限界は上がる様に思われる。

ただ、前後のバランスを考えると、FRのロール剛性が上がる分、RRもバランスを取る為に、RRのアンチロールバーか、SPGのレートを上げる必要が有ると思う。

RRの車高も、もう少し下げても良いかも。







と、考えていたが、よくよく考えると、車速MAXの状態、つまり、限界まで突っ込んだ状態で、ステア舵角がラストラップの方が大きいが、ロールは少ないという現象は、RRが流れているのではなく、FRがプッシュアンダーな状態なのでは?

上記の画像を比較しても、サイドミラーに映っている景色が殆ど変わらないので、RRが流れているとは考えにくい。

ラストラップでは、ステアを切り始めた時点で車速が高く、ロールが大きくなっている。
その為に、旋回Gに対してFRのトータルグリップが不足してアンダーになる。

アンダーが出始めた状態では、外輪のグリップが下がっているのでストロークが減り、その為にロールが減少(荷重が抜けるので、サスが伸びてしまう)

その後、アンダーステアで曲がらないので、ステアを切り増すので、再度ロールが大きくなり前後共にグリップを失いスライドを始める。

恐らく、この時点で車体に大きめなスリップアングルが付いて、乗っている本人的には向きが変わっている様に感じているが、車体の進行方向はもっと外に向かっていて、結構な勢いで失速していくと、FRをRRが追い越してカウンター状態になるが、もともと大き目なスリップアングルが付いているので、体感的なRRのスライド量に対しての(RRのヨーモーメントに対しての)カウンターステアでは舵角が不足してスピンしたのでは無いかと考察。
(RRが195の時は、この進入だと、RRはグリップしているので、スピンはせずに、単にアンダーで曲がらないだけだが、今回はスピンになってしまった。)

この状態は、恐らく、カウンターステアの量が足りてスピンが収まった場合は、インに切れ込んでガードレールにFRから突っ込むパターンで、自分がカウンターを当てた時にガードレールに突っ込みそうと感じて躊躇したのはこのせいだったのでは無いだろうか?


こう考えると、色々とクラッシュに至るまでのサスの動きと、感覚、実際の結果の辻褄が合う様に思われる。


なかなかデータを見ていても、しっくりこなかった事が、ようやくスッキリした感じ。

従って、サスセットの方向性としての、①は悪くないと思うが、②は逆方向なのでは?

実際は、RRの車高を下げれば、状況は(RRのグリップ不足)は改善するので一見良くなった様に感じると思うが、アンダー傾向が強くなる筈で、恐らく、フィーリングは良くなったが、タイムに反映されないパーターンになるのでは?


また、進入でアンダーが出ている原因の一つに、FRタイヤ内圧が上がっている事も、その一つだと思われる。

今までRRに195を使っていた時は、FR内圧が200とかはあり得ない。
ここまで内圧が上がると確実にグリップダウンを感じていた筈が、どうも前後165にしてからは、内圧が上がってもグリップに違いを感じにくかった。

その原因はまだよく分からないのだが、それが原因でアンダーが出ている事に気付いていないのかも知れない。

RRの内圧に関しても、コーナー進入でRRが滑ると一気に内圧が上がるので判断が非常に難しい。
内圧が上がるから滑るのか、滑って発熱するから内圧が上がるのか?

セッティングを進める上でも、まず前後の適正内圧を判断する事が必要かも知れない。


また、最終進入でアンダーが出ているとすれば、どうすればその状態が改善するかを考えると、FRタイヤ2本のトータルグリップを向上させる手法を考える必要が有る。

単純に考えるとRRの車高が低いので(タイヤ外形差を補正していないので)その分を上げる方法が考えられるが、それをすると今度はヘアピン系でRRのスタビリティが下がる筈。


そもそも、最終進入でのFRアンダーは、スロットルがまだ開いている状態で、RRに荷重が掛かっている&FRに荷重移動していない段階で、速度が高い為に(横Gが大きい)ロールが大きくなる事が原因なので、前後の車高をいじっても恐らく根本の改善にならない。

とすると、現状では、RRのロール剛性を上げる事で、FR側のロールを抑えて、内輪を接地させる方向性なのでは?


何か、いつも同じ結論に達する事が、自分の考え方に偏りがある気がしてならないが、そもそもRR165にする狙いが、前後のロール剛性バランスの変更が目的なので、この方向でセッティングを進めようと思う。


従って、すると、今後のテスト項目としては、

Ⓐサスアームのフルピロ化、および、エンジンマウントを強化する事で、ハンドリングの改善を行う(コントロール性の向上と、車体の動きに無駄をなくす)
ⒷRRアーム長の延長(ワイトレ外し)によるロール剛性UP?
©RRスタビ強化

等が考えられる。


まだ、ヘアピン系のコーナーのデータ解析が出来ていないので、また予定が変わるかも知れないが、クラッシュの修理して、ロガー関係のアップデートを行い、チェック走行→アーム類のフルピロ化の順番でテストしたい。

レース関係が非常に忙しかったが、諸事情で時間が取れる様になる可能性が有るので、月末の走行に間に合わせられる様に、まずはマシン修復して、チェック走行を兼ねて、内圧の適正値テストする。

そして、同日にテスト出来る内容を考えると、©のスタビ変更を行い、後日にⒶのアーム類の変更とⒷのアーム延長をテスト。
さらに後日に、Ⓐのマウント強化の順番だろうか?


まずは、月末の走行に、修理が間に合うかが問題。


本業でもつい先日まで同じことをしてた・・・。


Y2ALL.


2ヘアはカウンター大会。
Posted at 2022/03/19 07:16:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | S660 | クルマ
2022年02月26日 イイね!

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行11回目 ③ Y2 RRタイヤ165/55R15への挑戦

S660 筑波サーキット、コース2000 ファミリー走行11回目 ③ Y2 RRタイヤ165/55R15への挑戦走行記録メモ

TC2000 Y2 15:00~15:20


10℃/32%   
路面温度:15℃
走行中、メーター読み外気温 11℃

車両スペック(前回走行と基本的に同じ)
タイヤ:AD08R / FR:27L  RR:NEW
サイズ:FR・165/55R15
     :RR・165/55R15
サス :TEIN FLEX Z/Fr:4kg RR:5kg/EDFC;ALL16
ブレーキ:STD
パッド:FR/700C (TC1k:60L+TC2k:136L) RR/ドリパ(TC1000:22L+TC2k:136L)
EXH:STD
タービン:STD
ECU:SEEKER OPDM
Oil:純正/317km
アライメント:
 10番pit
  水平レベル:ベース=0°
  各ベース間=0.2°以下レベル(ロッド延長)
  タイヤは純正ホイール+AD08(used)で測定(1G 内圧170/180)
  アライメント自体は、前回のセットダウン時から弄ってない
トー/ Fr:LRトータル +0.5mm(前回セットダウンー0.5mmなので??)
    RrL:+3.25mm/RrR:+0.75mm
キャンバー/FrL:-2.1°/FrR:-2.2° ※                   
      +0.5?       ※
      RrL:-2.1°/RrR:-2.2°                100.0 | 101.75
車高:ホール下~ライン(微妙な測定精度)        -1.25 | +1.75
   FrL:28.0mm/FrR:24.0mm          101.25 | 100.0
         RrL:22.5mm/RrR:23.0mm             -----------------------------
         RRのみ4mmスペーサー                         95.0強 | 87.75
                                      ※ アーチ下 568/564 +3.25 | +0.75
GAS/センター+3                              598/595 91.75 | 87.0     ※

タイヤ内圧
 FR Y1後 FrL:192-5/FrR:194-7.5
 RR冷間  RrL:170/RrR:165
タイヤウォーマー(2輪用)使用

走行後内圧
 FrL:190/FrR:185
 RrL:225/RrR:205

走行後タイヤ温度(各部2回測定,左が1巡目、右が2巡目)プローブ突き出し5mm
FrL/ out   / mid          / in             // FrR/ in     / mid          / out
39.5,35.9 / 37.3,34.8 / 37.7,35.2 // 32.2,30.9 / 28.9, 29.2 / 28.2,29.6
RrL/ out   / mid          / in            // RrR/ in     / mid          / out
44.7,39.3 / 43.6,39.8 / 41.3,37.9 // 38.1,33.0 / 34.3,31.0 / 33.4,29.9
風が強くタイヤが冷えやすかった模様で、1巡目と2巡目で温度差大きいので
温度の見方に注意

エアクリナーBOX導風ダクト付き
換気ファン(最上段スイッチ)ON
冷却ファン(左側トグルがサイドファンsw / 右側プッシュswがリヤ側ファン)ON
排熱システム用ファン(大)を、冷却システムに転用

水冷オイルクーラー:ラジェーターOUTから分岐して、ヒーター回路に接続

排熱シュラウド:Ver 1.5

ICカバー:オリジナルダブルファン仕様/内部にフィンを追加
     
BRKホース/FR:STD//RR:メッシュホース(KTS)

alt


alt


alt


ついに誰もやった事のない?RRタイヤサイズダウンの前後165/55R15のテスト。

まずセッティングに関しては、RRタイヤの外径が582→563と、車高で9.5mmもRRが下がるので、その分を補正するか考える。

普通に考えれば、外径差分は補正するべきなので、RRの車高を上げるべき。
しかし、今回に関しては、RRタイヤの大幅なグリップダウンが考えられるので、どうするか?

また、RR195の時点で、RR車高を4㎜下げたフィーリングから、今の前後バランス的に、RRはまだ下げても良い気がする。
したがって、今回は、あえて、車高調性はせずにそのままのRR下がりの車高で走行する事を決定。

また、RRタイヤを細くする狙いは、ボディー幅内でRRのトレッドを広げたい事が主目的。
S660の場合、タイヤサイズ(と軽自動車ボディサイズ)のせいで、MRなのにFRよりもRRのトレッドの方が狭い。
これが以前から気に入らない。
RR駆動の車両でRRの方がトレッドが狭い、しかも、RRに重心の高いEngが有るS660なので、ロール剛性バランス的に、ずっとバランスが悪いと思っていた。

コーナー立ち上がりで、内輪のFRタイヤが浮いて立ち上がる写真をよく見るが、これって、RRのロール剛性が低くて、加速時にRR外輪が沈み、相対的にFRのロール剛性が高いので、FR内輪が浮いてしまうのでは無いかと、S660でサーキットを走り出す前から思っていた。


当然、メーカーの方々もその事は承知の上で、上手く調律したのが、軽自動車とは思えないRR195というタイヤ幅や、そのタイヤ幅に合わせたサスペンションジオメトリーだと思うが、どうもサーキットを走ると気持ち良くない。
(コントロールしている感じが少なく、常にタイヤのグリップ内で走る事を強制される感じ)

街乗りならば、限界まで攻めるなんて事は絶対ないので、あのRRの安定感はやグリップ感は、非常に気持ち良く走れるのだが、サーキットで攻めると、アンダーがオーバーのどちらかになってしまい、コントロール性が悪く感じて、思い切り攻めにくい感じがしていた。

そこで、S660でサーキットを走る前から考えていた、
①前後ロール剛性バランスの変更(最適化とまでは、とても言えません)によるハンドリング変更かつ、コーナリンパフォーマンスの向上
②ノーマル+α程度の馬力(推定75PS位かな?)で使いきれるグリップバランス
③将来的に、3ナンバーサイズのワイドボディ化を視野に入れたデータ収集及び、空力を生かせるジオメトリーの検討
の為に、RRタイヤのサイズダウンをテストしてみる事にした。

ます、①に関しては、
基本的に、RRアームを調整式に変更して、アーム長を伸ばして対応する予定だが、今回はY1をSTDサイズで走行後にY2でサイズ変更となる事と、アーム長を変えると、ロール特性も変化する為、単純にワイドトレッド化の変化をチェックするには、アームは変えずにワイドトレッドスペーサーを使用する事にした。

正直、余りワイトレは好きでは無い(数ミリなら仕方ないが)が、今回は暫定なので、20mmのスペーサーを使用。
本当は、タイヤサイズ分で考えるならば、15mmのスペーサーが妥当だが、ホイールにスタッドボルトが当たるので、20mmとして、その分、FRも3mmのスペーサーを挿入(5㎜は色々な意味で危険なので)。

これで、結構ロール剛性は上がると思われる。
タイヤの接地点が広がるので、相対的にSPGレートが下がるが、それよりも左右のタイヤ接地距離が広がる影響の方が大きいと予想。

②に関しては、現状のパワーに対しては丁度良いのでは?
195の時は、パワーをグリップに食われていると思う時が多々あった。
ただ、問題はコーナーエントリーでどれだけRRのグリップが不足するかが分からず非常に不安。

③に関しては、将来的な話なので、今のとこはただの妄想・・・?


しかし、我ながら非常に頭でっかちで非常に的外れな考えをしていそうな不安が・・・。


そして、肝心の走行インプレッション。


まず、RRタイヤがどれだけグリップしてくれるか全く予想出来ないので、走行時間を無駄にする可能性が高いので、以前から確認したかった、冷却関係のファン全OFFを同時にテストする事にした。
(ストレートが遅くても、コーナーは単体で判断すればよいだけ。ラップタイムは無視で問題無しなのと、少しパーワーが落ちる位の方が安心)

コースインして少しずつペースを上がて行くと、予想以上にRRがグリップする。
確かに、195の様な安定感は全く無いが、予想ではまともに走れないレベルでコーナーエントリーで横を向くのでは?と恐れていたが、(FFみたいに滑った上で、コントロール出来ない様な感じを予想)意外にグリップする。

また、恐らくRR車高が下がり、ロールする前の段階でRRの接地加重が増えた為か、RRタイヤの外径が小さくなり、ブレーキバランスがRR寄りになった為なのか、ブレーキが利く。
以前よりもブレーキング時の踏力が高くてもABSの介入が無い。
前はあそこまで踏力を上げると、RRがグリップを失いABSが介入する。
この点は、予想以上にポジティブで、以前よりも短時間で旋回体制に入れる。

そしてコントロール性。
確かに、旋回Gを残してエントリーすると、以前よりも早めにRRが滑る。
しかし、絶対グリップが低いからか、タイヤが細いせいか、内輪が接地している為か分からないが、そのスライドコントロールがやりやすい。
具体的には、カウンターステアに対しての反応が早く、スピンモードに入る前に収束出来る(とうぜん、カウンター大会にはなっているが、スピンする前に止まる)。

また、進入でRRが早めに流れる為に、上手くそれを利用できると向きが変わる。
以前、V700(FR185/55R14 : RR195/50R15)を履いた時のフィーリングに似ているが、あの時は、FRのグリップ向上に対して、RRグリップが不足して、RRから巻き込むというか、滑り出した時に、グリップが無くなっている感じが有るが、今回はグリップした上で滑っている感じ。

当然、タイヤの絶対グリップや、スライド特性が違うのと、RRの車高が高かった時のフィーリングだが、現状でのフィーリングはコントロール出来る滑り具合というか、積極的に滑らせて向きを変えようとする気になる(スリップでは無く、スライド)為、走っていて楽しいし、何より、コントロールの練習になる。

普通、こういうフィーリングの時は、気持ち良いだけで、実際のコーナリングスピードは下がっている場合が多いが、今回はそんな事はない。


ただ、最終コーナーや、DLコーナーは別で、ここは結構厳しい。

現状の加速では、Dlコーナーはライン取りさえ気を付ければ、全開でそれ程苦が無く曲がれるコーナー(楽に全開で曲がれる訳では無い。少なくとも、内圧が合ってないと厳しい)だが、最終コーナーだけは、現状では限界が見えない感じ。

RRのグリップがつかめず、まだ大丈夫なのか、いきなりスピンするのか分からず、非常に探り探り走るしかなかった。
ただ、その割に、Sec3のタイムは落ちてないので、慣れれば良くなる可能性はある。
(ただ、ここは、195でもまだ探ってる段階なので、今のスピード差が詰まるかといえば、微妙)

最終コーナー、Y1(195) vs Y2(165)2画面比較。


Y2はGPSの調子が悪いので、スピード差が怪しい。
画像のみで判断すると、殆ど差が無く、

ロガーデータを見ると(車速がメーター車速で、外径差を計算で補正した後の比較)
alt


Sec3のタイムで約0.2秒遅いが、画像はコーナーに入ってからで、P-LAPのSec3は、ストレート部分が含まれるので、コーナー単体はもう少しタイム差が少ないかも。

注目は、サスの動きの違い。
速度が同じになった時点でのステアリング舵角は同じでは無いようだが(動画から)
RR165の場合は、FR外輪のストロークが約1.5㎜深く、内輪は約2㎜深い。つまり、ロールがやや抑えられた上に、FR両輪が深くストロークしている。
(ストロークが変化した理由に、FR3㎜スペーサーの影響も有るかもしれないが内輪も増えているのでそれだけでは無いと思われる)

RRに関しては、外輪のストロークが約1mm減り、内輪は約2.5㎜増えている。

つまり、前後共にストロークが増えて、ロールは減少する傾向となっていた。

ただ、ストロークが増えた事に関しては、相対的なSPGレートが前後共に下がっている事が影響している可能性が有る。
ロールが減少した事に関しては、このおかげで内輪の仕事量が増えて、タイヤが195→165と細くなっても、意外にグリップする要因?


次に1コーナーにフォーカス。



Y2のGPSデータが死んでいるので、スタート時点で、Y2の方が先行して、立ち上がりがほぼ同じなので、165の方が遅い。
ただ、面白いのは、RR165の方が、加速時にアンダーが出ていない。

ロガーデータでは、alt

ブレーキを残している段階では、FR外輪のストロークは殆ど変わらないが、内輪は約4mmストロークが深く、RRは外輪が約3mmストロークが浅い分、内輪が約3mm深い。

つまり、FRは両輪が仕事をして、RRは外輪の仕事が減り、その分内輪が仕事をしてトータルでは変わらない。

前後トータルで考えると、恐らくRRのグリップは変わらす、FRのトータルグリップは上がっている。

立ち上がりは、FR内輪は変わらないが、外輪は1~2㎜ストロークが増え、RRは外輪が変わらないが、内輪は0.5~1mmストロークが増加。
ちょっと、バランス的に意味不明な感じだが、トータルで見ると、全体に車高が低めになっている感じ?

なので、動画を見ても、エントリーの挙動は大差無いが、加速に入るとアンダーステアが減少傾向になっているのだと思う。

ただ、165の方が、スロットル全開が遅く、S字でスピードが乗っていない。
この辺は走りのアジャストが出来ていない感じかも。


次に1ヘア



走行ラインやスピードは大差無いが、ステアリング操作が全然違う。
165の場合は、進入からステア舵角が少ない分修正舵が多い。
走ってるイメージ的には、やはりRRが流れながら向きが変わる感じで、こまめな修正舵が必要だが、止めながら曲がれる感じ。
ただ、加速で内輪のホイルスピンが若干多めで、スロットルワークでRRがスライドを起すので、面白いが難しい。


ロガーデータ的にも、
alt
ストローク量は違えど、傾向は他のコーナーと一緒で、外輪は余り変わらないが、内輪のストロークが多い。
このラップは、195よりも早めに向きが変わり開けたら曲がれそうもなくてスロットルを戻しているので、DL~2ヘアまでの加速でかなりロスしている。



こんな感じで、最終コーナー以外は、内輪がグリップしている為に、FRはグリップが増加し、RRは、195と比べて、予想よりもグリップしている。

ただ、走り方が、全く対応できておらず、吸気温度が30度位高いので、ストレートが遅く、タイムは出ていない。


といった感じで、まとめると、
①ロール剛性バランス変更は、大まかには狙った方向性で、予想よりも良かった。
内輪の仕事量が増えた為、コントロールが難しい反面、向きは変わる様になっている。(FR165を使った際の、アンダーステアなフィーリングは無い)
ただ、現状では、最終コーナーでのネガが非常に大きく、タイムへの影響が高い。

積極的に荷重移動を行うコーナーではメリットが有るが、現状ではフラットで高速なコーナーは、限界が低い、

また、エントリーから曲がるフィーリングは有るが、コーナリングGの限界値は195の時は1.4G程度でブレークが始まるのに対し、165の場合は1.3G程度でブレークする。

この事から、狙った絶対的なパフォーマンスの向上には至っていない。

この事に関しては、まだセッティングにより改善の余地はあると思うが、195に関しても同様にセッティングの余地は有るので、セッティングを詰めた場合のパフォーマンス向上度合いは、どちらが高いかは不明。

ただ、RR195に対しては、走り方を含めて、現状ではまだ詰める余地が大きいと思われる。

ポイントは、最終コーナーだと思われ、走行後のタイヤ内圧や、表面温度のバランスが余り良くないので、ますは、適正内圧を探る事が、最優先かも知れない。
また、RR195の時よりも、タイヤ内側の表面温度が低い傾向がある事からも、恐らく、サスストロークを深く使っている分、対地キャンバーが不足気味(ストラットの特性上、アーム角度が大きくなると、キャンバー変化量が減っていく為)なのでは無いかと思われる。


色々とメリット、デメリットがあったRRタイヤ165だが、予想よりも走れたのは嬉しい誤算だった。

また、走っていて非常に面白い。
確かに、現状では限界が下がっているが、RR195の無駄にどっしりしている割に、限界を超えるとコントロールが難しい状態よりも、こちらの方が好み。

ただ、タイヤ外形が小さい分のメリットは、加速方向で余り感じなかった(速度が落ちてもリカバリーは効くが)ので、ここは残念な誤算。
(シフトで引っ張りすぎなのは原因の一つでは有ると思うが)

とにかく、まだ走りで詰める余地が有るので、もう少し走り込む必要はある。

いきなり195に戻る程悪化はしなかったので、セッティングの勉強の為にも、暫くRR165で走ろうと思う。

Y2ALL


とっちらかってます。
Posted at 2022/02/26 21:32:09 | コメント(2) | トラックバック(0) | S660 | クルマ

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