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R2(グレード
R)。そんな僕のR2の欠点の一つはイグニッションノイズ。サブウーハーを追加し、スピーカーを交換した純正オーディオから、スロットルON時にエンジン回転数に比例したヒューンと言うノイズが聞こえます。しかもオーディオのボリュームをゼロにしてもノイズは変わらず聞こえるので、オーディオケーブル等からのノイズ侵入ではなく、電源系からオーディオヘッド内のパワーアンプ部(ボリュームの後)にノイズが混入していると推定していました。
純正オーディオも使用して10年超、内部の電解コンデンサは経年変化による容量抜けなど劣化が有る筈です。オーディオヘッドをバラして電解コンデンサ全交換と言うのが良いのですが、これはちょっと大掛かりになります。そこで今回はノイズ発生側に対策をしてみようと思いました。オルタネータのノイズ除去コンデンサ交換も良いのですが、今回はコンデンサチューンとやらを兼ねて、バッテリー側でやってみました。
もとより車の電力エネルギー供給源としては、バッテリーとオルタネータに勝るものはありません。コンデンサなどどれだけ付けようと
Ah(アンペア・アワー)で見たら小さなものです。でも高い周波領領域のインピーダンスで見ると、バッテリー(鉛蓄電池)もオルタネータも良くありません。そこで高い周波数領域の電圧安定化と、パルス的な過渡特性の改善(ノイズ除去)を目標に考えます。

このような目的には容量の特に大きな電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタ)は適していません。単に大容量の電解コンデンサも適切とは言えません。耐リップル特性が高く、高周波領域でインピーダンスの低いタイプの電解コンデンサが適しています。また更に高い周波数領域では容量は少ないもののフィルムコンデンサも有効です。
そこで、通販でも入手が容易で安価なコンデンサの中から、下記のような品番を選び、全て並列に接続してみました。尚、日本ケミコンの
LXJ型は旧製品なので、現在入手可能なら
LXZ型が良いと思います。(より小型で新しい
LZA型は耐リップル特性が劣るので
LXZ型の方を推奨します。)
1.高周波平滑用・低インピーダンス・耐リップル 電解コンデンサ(寿命 105℃-5,000時間)
(1) 日本ケミコン
LXJ 8,200μF/16V : 耐リップル
3.3A、インピーダンス
20mΩ ×2個
(2) 日本ケミコン
LXJ 2,200μF/35V : 耐リップル
2.7A、インピーダンス
26mΩ ×2個
(3) 日本ケミコン
LXJ 1,000μF/16V : 耐リップル
1.2A、インピーダンス
64mΩ ×2個
2.電源バイパス用・導電性高分子 アルミ個体電解コンデンサ(寿命 105℃-5,000時間)
(1) パナソニック
OS-CON 470μF/16V : 耐リップル
6.1A、インピーダンス
10mΩ ×2個
3.ノイズ除去用・汎用 ポリエステルフィルムコンデンサ(寿命 105℃-長期間)
(1) ルビコン
F2D 0.22μF/50V ×2個

電解コンデンサには16V仕様のものを用いました(1.(2)だけは手持ち品流用の為35V仕様)。この値は電圧ピークでも超えてはならないので、通常の直流脈流回路なら使用電圧の3/2倍(12V~14.5V使用なら21.75V以上→コンデンサは25V仕様)程度を選びます。
しかし今回はコンデンサより遥かに電力容量の大きいバッテリーが並列に繋がっており、オルタネータがフルに発電しても14.5V以上にはならない為、小型化と低価格化の為に敢えて16V仕様としました。そのためヒューズホルダまで付けても、タバコよりかなり短いサイズに収まっています。

合計 : 静電容量=
23,740μF、許容リップル電流=
26.6A、高周波インピーダンス=
2.45mΩ(定格数値上では無視できるフィルムコンデンサの分は算入せずの値です)。容量はともかく、許容リップル電流の大きさと高周波インピーダンスの低さは、かなりのものかと思います。コンデンサチューンはともかく、イグニッションノイズ/オルタネータノイズが消えてくれると良いのですが・・・

適当なケースが無かったので、自宅に有った一番小型で背の高目のタッパーに、クッション付きの両面テープで固定しました。自作コンデンサチューンではタッパーはおなじみですね(^^;

ケーブルを少し延長し、エンジンルーム内なので保護チューブを被せ、バッテリー用丸型端子で末端処理して完成です。明日にでも僕のR2-Rに取り付けて効果を確認してみます。旧型の軽自動車なので、効果は出易いのではと期待していますが・・・はてさて、どうなることやら(^^;
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R2 | クルマ
Posted at
2016/03/18 02:07:17