
先日、ステラで初めて高速道路に乗り、追い越し車線で120km/h走行を2分間ほどしたところで、Dレンジでスロットル90%くらいの時に急にエンジンがおかしくなり異音と共に急減速。すぐハザードランプを点灯させCVTをニュートラルにして左に車を寄せ、路側帯に停止した。後続車がすぐ減速してくれたので事故にならずに済んだ。
先ずはディーラー=千葉スバルに連絡して状況を知らせ、次に保険会社に連絡しレッカー要請。エンジンは掛かるがスロットルを踏んでも回転が殆ど上がらず、異様な振動と音を発する。(流石に写真を撮っている余裕は無かったので、今回は写真僅かです。)
暫く待機しているとNEXCO東日本の黄色いパトロールカーが後ろに止まり、状況を確認して来た。保険会社と同様にガス欠、バッテリー上がり、パンク、とか聞くが、むろんそんな状況ではない。ボンネットを開けてエンジン音を聞いて貰い、これはエンジン不良と理解して貰った。
路側帯と言えども高速道路本線上での停車は危険なようで、2km先のインターチェンジまでゆっくり自走する事を要請され、ステラの後から付いて来てくれる。事故を起こさない為の措置として、しっかりしていると思った。料金所を出て直ぐの場所に停車してレッカーを待つ。この時初めて「エンジン異常状態で微速でも2kmも自走して故障が悪化しなかったのか」が心配になった。
暫くしてレッカー車が到着。配送先をディーラーに指定して車を預け、妻と共に徒歩で一番近い駅まで行き、電車を乗り継いで自宅に戻った。美味しいランチの予定が飛び、怖い思いをしたのに、怒ることなく付いて来てくれた妻に感謝。
翌日、千葉スバルから連絡があり、深刻な事態の可能性ありとの事でディーラーに行く。「熱価が規定外の社外品の点火プラグが付けられており、電極が溶けてシリンダー内に落ちています。」「ファイバースコープ診断でシリンダー内に溶けた電極が暴れた跡が確認できます。」「点火プラグのうち1本は少し斜めに入っており、プラグネジ山を舐めています。」
ここまで酷い点火プラグは見たことがない。メカニック曰く「熱価が不正の点火プラグにより、高速走行でエンジン負荷が高まった時、燃焼室が異常に高温となり、点火プラグの電極が溶けて失火し、溶けた電極がシリンダー内で暴れた可能性が高い。」「その他にもエンジン冷却系の詰まりやウォーターポンプの故障、エンジンオイル系の異常も考えられるが、このエンジンはかなりヤバい状況で、もし圧縮抜け等があったらお仕舞です。」
12ヶ月点検をして間もないのにエンジンブローだったら悲しいですが、点火プラグを外しての点検は12ヶ月点検のメニューには入ってないそうで・・・機歴のないディーラー管理車以外の車両の初回有償点検では、点火プラグの状態もチェックする運用なら、この時点で不適合点火プラグに気付いてオーナーに報告して交換し、今回の様な事態にはならなかったですね。
千葉スバルの提案は、「舐めたプラグねじ山にタップを立ててねじを切り直し、正規の点火プラグを付けて状況を確認。対策はそれから決める。」との事。エンジンがおしゃかなら点火プラグは無駄になるが一番費用は少ない提案だと思うので合意した。・・・そして昨日、次のような報告が有りました。
さ~あ、皆さんならどうします?。現状販売の格安車を買おうとしている方には、ごく現実の可能性です。
【車両故障原因(対策) 概況報告】
インシデント: 高速道路120km/h走行中のエンジン急停止
事故状況: 後続車急ブレーキにより事故にならず路肩に停止・レッカー移動
対象車両: ステラLS (車台番号RN2-061xxx、初年度登録2011年3月)
車両型式RN2D5AJ-ACC-1A80(エンジン型式EN07X)
走行距離83,619km(メーター交換により実走行は不明)
車両来歴;
2024年4月末 現オーナーが長野xxxxxにて購入
(予備車検付き、室内汚れ有るが走行には異常なし、但し現状販売)
現オーナーの一般道自走にて千葉軽自動車検査協会で車検登録
途中、後輪ブレーキ異音により富士スバル富岡で点検実施・部分修正
2024年5月末 千葉スバル長沼店にて12ヶ月点検実施
(リアデフマウント交換、CVTフィード、デフオイル、エンジンオイル
&フィルター交換、O2センサー異常・触媒性能低下を検出したが今回
は経過観察。スロットルポジションセンサー異常は検出せず。)
2024年6月初 上記インシデント発生
故障状況;
エンジンは掛かるが異音が大きく、加速もせず、すぐに止まる
(ミスファイヤーを検出、点火系・吸気系・燃料噴射系・エンジン本体を疑う)
初期調査;
(1)点火プラグを確認→熱価の異なる非適合プラグが付いていた
(2)点火プラグ4本中1本が斜めに刺さっておりプラグ穴ネジ舐めあり
(3)点火プラグの電極が全て溶けており、ファイバースコープ診断にて溶け
た電極がエンジンシリンダー内にあり、シリンダーとバルブに破損あり
→現オーナーは車両購入後に点火プラグを交換してない→前オーナー又は
販売店により異常な点火プラグに交換されたと推測
詳細調査;
(1)舐めた点火プラグ穴を専用装置によりタップ修正し純正プラグに交換
(2)エンジンは掛かるが1番シリンダーが死んでおり圧縮測定にて圧縮なし
→エンジンオーバーホール、リビルドエンジンに交換、中古エンジンに交換
しか修理方法は無なく、現オーナーが購入店と相談する事となった。
尚、技術料単価からスバルディーラーでのオーバーホールは極めて高価
となり、EN07系エンジンでは現実的ではない。
故障原因;
熱価値が適合外の点火プラグにより、高速道路120km/h走行のエンジン
高負荷により燃焼室温度が異常上昇し、点火プラグ電極が溶けて失火し、
エンジンが急停止した。また溶けた電極がエンジンシリンダー内で暴れ
エンジン内部を傷付け、特にその状況の酷い1番シリンダーは圧縮を失った。
概算見積;
(1)スバル認定EN07Xリビルドエンジン(保証付)に交換:約47.3万円
(2)中古EN07Xエンジン(圧縮正常な完動品)に交換:中古エンジン次第
適合エンジン: EN07X 最終D型 2010~2011年式ステラ、(R1、R2)
(3)販売店にて修理実施・保証、又は返金・廃車(販売店次第)