
前回に続き、今回は”インテリジェント ヘッドライト コントロール”のISTA-D説明書の抜粋です。
*長文なので全文コピペしてMSワードに”書式を結合”で張り付けて、フォントの種類やサイズを変更すると見やすくなりますよ。
インテリジェント ヘッドライト コントロール (日本仕様)抜粋
ヒント:SA 524 は SA 522 との組み合わせでのみ使用できます。
SA 524「インテリジェント ヘッドライト コントロール」は必ず、SA 522「ロー ビーム/ハイ ビーム機能用キセノン ライト」とのセットで供給されます。
ヒント:必ず SA 502 との組み合わせで SA 522 の EU 認証。
SA 522「ロー ビーム/ハイ ビーム機能用キセノン ライト」は必ず、SA 502「ヘッドライト ウォッシャー システム」とのセットで供給されます(EU 認証のある国で)。
ヒント:ALC => AHL
インテリジェント ヘッドライト コントロールの開発コードは「ALC」でした。ALC は「Adaptive Light Control」の略であり、適応ライト制御のことを指します。英語圏の国での SA 524 のマーケティング用名称および販売名称は「Adaptive Head Light」です。その略称は「AHL」です。そのため、診断および技術車両資料では略称「AHL」を使用します。ただISTA-Dのし、コントロール ユニットの一部および EPC(EPC)ではまだ「ALC」となっていま
す。
はじめに
インテリジェント ヘッドライト コントロールは、コーナリング時にバイキセノンライトをカーブの内側に旋回させます。それによってカーブがよく照らし出されます。視野も改善されます。コーナリング時に搭乗者は「黒い穴の中」を見ることなく、インテリジェント ヘッドライト コントロールがカーブの通過を「ガイド」します。
- 車高レベル センサー
オプション装備品の「インテリジェント ヘッドライト コントロール」が装備されている場合は、インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットが車高レベル センサーの信号を評価します。というのは:インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットは、自動ヘッドライト光軸調整も制御します。自動ヘッドライト光軸調整は、さまざまな車両の傾きに対してヘッドライトを垂直方向に調整します(たとえば、ダイナミックな走行条件で荷重をかけた時、ブレーキ時および加速時)。
- ブレーキ ライト スイッチ
オプション装備品の「インテリジェント ヘッドライト」が装備されている場合は、ブレーキ ライト スイッチの信号がインテリジェント ヘッドライト コントロール ユニットによって読み込まれます。ブレーキ ライト スイッチの信号は、ヘッドライト自動ヘッドライト光軸調整用の信号です(上記「車高レベル センサー」を 参照)。
- EGS コントロール ユニットまたはバックアップ ライト スイッチ
リバース ギアに入れると、ヘッドライトが直進位置に動きます。
l オートマチック トランスミッションの場合、EGS コントロール ユニットが信号「リバース ギアに入っている」を送ります。(EGS:エレクトロニック トランスミッション コントロール)
l マニュアル トランスミッションの場合、バックアップ ライト スイッチが信号を送ります。
- オートマチック ヘッドライト コントロール用レイン/ロービーム センサー
レイン/ロービーム センサーは、車両外側の周囲の明るさを測定します。
l ロー ビームの自動ヘッドライト光軸調整を制御できるように、
周囲が薄暗いときはレイン/ロービーム センサーが
「薄暗い」のメッセージを送ります。ヘッドライトは必要に応じて上下方向に旋回しますが、
カーブの方向へは旋回しません。
l
周囲が暗くなると、レイン/ロービーム センサーが
「暗い」のメッセージを送ります。それにより、コーナリング走行時にインテリジェント ヘッドライト コントロールが点灯します。ヘッドライトが
左右方向へ旋回します。
- AHL: インテリジェント ヘッドライト コントロール
AHL コントロール ユニットはインテリジェント ヘッドライト コントロールを制御します(AHL は「Adaptive HeadLight」の略で、「インテリジェント ヘッドライト コントロール」を指します)。
AHL コントロール ユニットは安全上の理由から、自動ヘッドライト光軸調整も担っています。というのは:対向車がインテリジェント ヘッドライト コントロールにより眩惑されることがあってはなりません。ヘッドライトが不適切な位置にとどまっている場合は、AHL コントロール ユニットがそのヘッドライトを下に動かします(自動ヘッドライト光軸調整のステップ モーターを使用)。
AHL コントロール ユニットは PT-CAN に接続されています。
- ヘッドライト
SA 524「インテリジェント ヘッドライト コントロール」は必ず、SA 522「ロー ビーム/ハイ ビーム機能用キセノン ライト」とのセットで供給されます。そのため、バイキセノン ヘッドライトが使用されます。
- インテリジェント ヘッドライト コントロール用ステップ モーター
ステップ モーターは、バイキセノン ヘッドライト内の旋回モジュールを回転させます。ステップ モーターは、ヘッドライトを垂直/水平方向に動かします(垂直方向 = 上下方向、自動ヘッドライト光軸調整用、水平方向 = 左右方向、インテリジェント ヘッドライト コントロール用)。旋回モジュールは動作を実行します。
システム機能
インテリジェント ヘッドライト コントロールはヘッドライトを水平、つまり左右に旋回させて、カーブの内側を照らします。
システムの起動と基準作動
ターミナル 15 オンの場合は、ロー ビームがオンになっていなくても必ず基準作動が実行されます。インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットは、「基準作動の実行」の要求をステップ モーター コントローラー(SMC、ヘッドライトのステップ モーター用コントロール ユニット)に送ります。ステップ モーター コントローラーはヘッドライト内のステップ モーターを制御します。基準作動が実行されます。基準作動では、以下のようにヘッドライトが旋回します:
1. ヘッドライトが左右に旋回します(= インテリジェント ヘッドライト コントロール用基準作動)。
2. ヘッドライトが上下に旋回します(= ヘッドライト光軸調整用基準作動)。
3. 基準作動の終了時に、ヘッドライトは直進位置になります。
基準作動の終了後、システムは作動可能状態になります。
リバース ギアに入れると、ヘッドライトが直進位置に動きます。
ヘッドライトの水平旋回
ヘッドライトは、コーナリング時にステップ モーター コントローラーによって左右に旋回されます。
ヒント:2007 年 9 月生産以降、システム エラー時にロー ビームがオフになりません。
インテリジェント ヘッドライト コントロールのシステム エラー時に、該当するヘッドライトのロー ビームはオフになりません。
ヘッドライトの旋回範囲:
l 内側、つまり車両中央方向へ:最大 8° まで
l 外側へ:最大 15° まで
例:
左カーブ:
左ヘッドライトは 15° まで旋回します(
左ヘッドライトは、「カーブ内側の」 ヘッドライトです)。車両から見ると、
左ヘッドライトは「外側へ」旋回します。
右ヘッドライトは 8° まで旋回します(
右ヘッドライトは車両中央方向へ、つまり車両から見ると「内側へ」旋回します)。道路がスムーズかつ均等に照らされるように、カーブ外側のヘッドライトは、カーブ内側のヘッドライトと同時に停止位置に到達しなければなりません。
左カーブの場合、
右側のヘッドライトがカーブ外側のヘッドライトです。
左側のヘッドライトはカーブ内側のヘッドライトです。極端な走行条件下でのインテリジェント ヘッドライト コントロールのスイッチ オフ車両がスキッドしたりスリップしたりすると、以下のようにインテリジェント ヘッドライト コントロールがオフになります:
l ヘッドライトが直進位置に戻ります。ヘッドライトが旋回しなくなります。
l ロー ビームはオンになったままです。
システム エラー時のインテリジェント ヘッドライト コントロールのスイッチ オフ
システム エラーの際に、対向車が眩惑されることがあってはなりません。
そのため、以下のようにインテリジェント ヘッドライト コントロールがオフにされます:
l ステップ モーターが正常である場合は、ヘッドライトが直進位置に動きます。ヘッドライトは、カーブ方向へ旋回しなくなります。
l ヘッドライトが直進位置へ動かない場合は、ヘッドライトが下向きになります(自動ヘッドライト光軸調整のステップモーターによる)。これにより、対向車への眩惑が回避されます。
停止位置への移動
ターミナル R がオフにされると、ヘッドライトが停止位置に旋回します。停止位置は、ヘッドライトの次回の基準作動のために重要です:ヘッドライトは運行前点検で停止位置から基準作動を行います。基準作動のたびに、インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットが、ヘッドライトの直進位置を毎回新たに「学習」します。
ヘッドライトが停止位置に到達したら、ステップ モーター コントローラーがインテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットに知らせます(「確定」)。
インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットは、ステップ モーター コントローラーをオフにします。
アフター ランニング時間は約10 秒間です。
自動ヘッドライト光軸調整
オプション装備品の「インテリジェント ヘッドライト コントロール」が装備されている場合は、インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットが自動ヘッドライト光軸調整も制御します。
自動ヘッドライト光軸調整は、さまざまな車両の傾きに対してヘッドライトの光軸を調整します。たとえば、走行ダイナミクスの極端な状況で荷重をかけたり、ブレーキをかけたり加速したりすることによって、さまざまな車両の傾きが生じます。それに応じて、自動ヘッドライト光軸調整がヘッドライトを上下に旋回させます。
インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットは、以下のように自動ヘッドライト光軸調整を制御します:
1. 車高レベル センサーとブレーキ ライト スイッチは、ヘッドライト光軸調整用の信号を送ります。
2. インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットは、この信号から車両の傾きを算出します(路面に対して縦方向)。
3. ヘッドライト光軸調整用のステップ モーターは、ヘッドライトの光軸をダイナミックに自動で制御します。実際の光軸は、法定の光軸に合わせて以下のように調整されます:
l 車両の後部が前部より低い:実際の光軸は、法定の光軸より長くなっています。光軸が法定の光軸まで短くされます。
l 車両が水平:光軸は法定の光軸と等しくなっています。
l 車両の前部が後部より低い:実際の光軸は、法定の光軸より短くなっています。光軸が法定の光軸まで長くされます。
オートマチック ヘッドライト コントロールの場合のインテリジェント ヘッドライト コントロール
オートマチック ヘッドライト コントロール(レイン/ロービーム センサーと組み合わせるオプション装備品)は、スモール ライトとロー ビームを自動的にオンとオフに切り替えます。
スイッチ オン条件:
l ライト スイッチがスイッチ位置「A」になければなりません(「A」はオートマチック ヘッドライト コントロールおよびインテリジェント ヘッドライト コントロールを示す)。
l レイン/ロービーム センサーがあり、作動できる状態でなければなりません。
レイン/ロービーム センサーが周囲輝度を検知します。
レイン/ロービーム センサーは、以下の要求をライト モジュールに送ります(E70、E71、E72、E81、E82、E87、E88、E89、E90、E91、E92、E93 の場合:フットルーム モジュール):
スモール ライトのみをオンにする必要がある場合は、ライト スイッチをスモール ライトに設定してください(スイッチ位置1)。
ライト スイッチがスイッチ位置「A」にある場合は、インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットも制御されます:
l オートマチック ヘッドライト コントロールがロー ビームをオンにすると(薄暗いときなど)、インテリジェント ヘッドライト コントロールも通知されます:
そのため、インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットは、自動ヘッドライト光軸調整の制御も行います。
l さらに、レイン/ロービーム センサーからの信号が評価されます(E60、E61、E63、E64、E65、E66:ライト モジュールから、E81、E82、E87、E88、E90、E91、E92、E93:フットルーム モジュールから)。
暗いときに初めて、コーナリング時にヘッドライトが旋回されます。
メッセージ「ロー ビームがオン」は各ヘッドライトに対してあります。
ヘッドライトが故障した場合、インテリジェント ヘッドライト コントロールがオフになります。最低限の照明を確保するために、フォグ ライトが点灯します。
- 周囲輝度が足りません:地下ガレージやトンネル内で、薄暗いとき、暗いとき。要求「ロー ビームをオンにする」
- 周囲輝度は十分です。要求「ロー ビームをオフにする」
コーナリング ライト
コーナリング ライトはアダプティブ ヘッドライトを補完する機能です(SA 524)。
フットルーム モジュール(FRM)はコーナリング ライトを調整するために以下の信号を使用します:
- ステアリング角
- ヨーレート
- リバース ギアのステイタス
図は E81、E82、E87、E88、E89、E90、E91、E92、E93 の場合のコーナリング ライトを示します。
1)
左にターン
2)
右にターン
コーナリング ライト オンの前提条件:
- ターミナル 15 オン
- ライト スイッチが位置「A」にある(「A」は「オートマチック ヘッドライト コントロール」を示す)
- レイン/ロービーム センサーが薄暗さや暗さを検知する(限界値を上回る)
走行速度が 70 キロメートル/時以上になると、コーナリング ライトはもはや点灯しません。
> ヨーロッパ仕様: 法的な理由から、ターン インディケーターによるヨーロッパ仕様のコーナリング ライトの作動は 40 キロメートル/時以下でのみ可能です。
後退走行時は、フットルーム モジュール(FRM)が 0 キロメートル/時~ 35 キロメートル/時の速度範囲でコーナリング ライトを以下のように点灯させます:
- US 仕様:両側
- その他の国別仕様:カーブの外側のみ
ターン インディケーターがオンの場合:停車時に約 4 秒が経過すると、コーナリング ライトが自動的にオフになります(例えば、信号待ち)。ただしリフレクターが特定の温度に達するまで、コーナリング ライトはフラッシャー/ハイビーム スイッチによって新たにオンにすることができます(3 回まで)。温度モデルにより、ヘッドライトにかかる熱負荷が大きくなりすぎるのを防いでいます。
コーナリング ライトの作動オフ条件は国別仕様によって異なります。
ヒント:温度モデルによる温度モニター!
フットルーム モジュール(FRM)内の温度モデルがリフレクターの温度を計算します。リフレクターの温度が一定の値を超えることは許されません。限界温度に達すると、フットルーム モジュール(FRM)がコーナリング ライトをオフにします。冷却フェーズの経過後にコーナリング ライトは再び点灯します。
> 生産開始以降の E70、E71、E72
コーナリング ライトはフォグ ライトによって実現されています。(理由:ヘッドライトの取付け位置は、コーナリング ライトとして使用するには高すぎます。そのため、ヘッドライトでは法規定に適合することができません。)
制御に応じて左/右のフォグ ライトが使用されます。コーナリング ライトはライト モジュール(LM)により制御されます。
サイドの領域を十分に照らすことができるように、フォグ ライトには追加のリフレクターがあります。
コーナリング時には、カーブ内側のフォグ ライトが自動的に作動します。コーナリング ライト用の追加のリフレクターは、コーナリング エリアに光を反射します。
コーナリング ライトは急にオン/オフされるのではなく、専用の時間パラメーターに従って次第に明るく、または暗くなっていきます。国別仕様により、コーナリング ライトはコーナリング時にオン/オフされます。
図は E70 のフォグ ライトを示します
1) コーナリング ライト用の追加のリフレクター
2) フォグ ライト用のリフレクター
3) バルブ
コーナリング ライト点灯の前提条件:
- ターミナル 15 オン
- ライト スイッチが位置「A」にある(「A」は「オートマチック ヘッドライト コントロール」を示す)
- レイン/ロービーム センサーが薄暗さや暗さを検知する(限界値を上回る)
および
- ターン インディケーター オン(ワンタッチ点滅ではない)
- 速度範囲(前進走行):
l ヨーロッパおよび日本仕様は 0 キロメートル/時~ 35 キロメートル/時
l US 仕様は 0 キロメートル/時~ 65 キロメートル/時
- 旋回角度(理論上):
l 停止モードで ≥ 77°
l 走行モードで ≥ 10°
または
- 速度範囲(後退走行):
l 0 キロメートル/時~ 35 キロメートル/時
- 旋回角度(理論上):
l 停止モードおよび走行モードで ≥ 70°
停車して一定の時間が経過すると、コーナリング ライトは消灯します(信号待ちなど)。フラッシャー/ハイ ビーム スイッチからコーナリング ライトを再点灯することができます。
コーナリング ライトオフの前提条件:
- ライト スイッチが位置「A」にない(「A」は「オートマチック ヘッドライト コントロール」を示す)
- レイン/ロービーム センサーが薄暗さや暗さを検知しない(限界値を下回る)
または
- ターン インディケーター オフ
- 速度範囲(前進走行):
l ヨーロッパ仕様および日本仕様は ≥ 40 キロメートル/時
l US 仕様は ≥ 70 キロメートル/時
- 旋回角度(理論上):
l 停止モードで ≤ 77°
l 走行モードで ≤ 10°
または
- 速度範囲(後退走行):≥ 40 キロメートル/時
- 旋回角度(理論上):停止モードおよび走行モードで一定の値を下回る
または
- 車両がスキッドしたりスリップしたりする。
または
- フォグ ライトがフォグ ライト スイッチによりオンにされる。
アダプティブ光軸調整
アダプティブ光軸調整は、凹路面や凸路面を走行する際に使用されます。コントロール ユニットからの要求に基づき、ヘッドライト ドライバー モジュールはステップ モーターにより旋回モジュールを制御し、ヘッドライトの光軸を調節します。
凹路面を走行する場合、ヘッドライトの光軸は上向きになります。このために旋回モジュールはごくわずか上方に動きます。その結果、路面がより遠くまで照らし出されます。
凸路面を走行する場合、ヘッドライトの光軸は若干下向きになります。このために旋回モジュールはごくわずか下方に動きます。これにより、対向車への眩惑が低減されます。
可変式光分配(国別仕様によって異なる):
可変式光分配は、車両前方の路面の照射を向上させます。コントロール ユニットからの要求に基づき、ヘッドライト ドライバー モジュールはステップ モーターにより旋回モジュールを制御し、光の分配を行います。個々の光分配の移行は無段階に行われます。オプション装備品「インテリジェント ヘッドライト コントロール」との組み合わせにより、以下の可変光分配が可能となります:
l エンジン スタート
スイッチ位置「A」(ライト スイッチはオートマチック ヘッドライト コントロールの位置)でターミナル 15 オンのときに、左右のヘッドライトが基準作動を行います。つまり、 左右の旋回モジュールはごくわずかだけ下方に動き、その後規定位置に移動します(車両を壁の前に置くと確認できます:ランプが下方に動き、続いて上方に動きます)。発進時の規定位置は車両の積載条件に左右されます。
エンジンを始動させると、ヘッドライト ドライバー モジュールがまず光分配を市街地モードに制御します。
l 光分配の市街地モード
光分配の市街地モードは、低速時で右路面の照射範囲を拡張します。この場合、
右ヘッドライトが
右に約 12°、下に約0.7° 旋回されます。光分配の市街地モードは、エンジン スタート以降で走行速度が約 45 キロメートル/時のときにオンになります。
l 光分配の幹線道路モード
光分配の幹線道路モードは通常のロー ビームに相当します。走行速度が約 45 キロメートル/時を超えると、光分配が市街地から幹線道路モードに切り替わります。走行速度が約 40 キロメートル/時を下回ると、フットルーム モジュール(FRM)は光分配を再び市街地モードにセットします。光分配の幹線道路モードは、ヘッドライトの基本調整位置に相当します。光分配のシステム全体に障害が生じた場合は、この基本調整位置が使用されます。
l 光分配の高速道路モード
光分配の高速道路モードはヘッドライトの照射距離を拡張します。この場合、
右ヘッドライトが
右に約 3.5°、下に約0.25° 旋回されます。
左ヘッドライトは上に約 0.2° 旋回されます。30 秒以上 110 キロメートル/時を超える速度で走行した場合または速度が 140 キロメートル/時を超えた場合、フットルーム モジュールは光分配の高速道路モードをオンにします。走行速度が 110 キロメートル/時を下回ると、ヘッドライトは走行速度に応じて他のモードに切り替わります。この場合、切替えは段階的に行われます(110 キロメートル/時 - 100 キロメートル/時 - 90 キロメートル/時 - 80 キロメートル/時)。80 キロメートル/時以上の場合、光分配は幹線道路モードにセットされます。
l フォグ モード
光分配のフォグ モードは、市街地モードおよび幹線道路モードと組み合わせて使用することができます。
右ヘッドライトは
右に約 8°、下に約 0.7° 旋回されます。フォグ ライトがオンになると、光分配がフォグ モードで作動します。
光分配のフォグ モード時にハイ ビーム ヘッドライトをオンにすると、ヘッドライトが基本位置、つまり幹線道路モードの位置に旋回します。
スイッチ オン条件
ターミナル 15 オン以降、インテリジェント ヘッドライト コントロール用のコントロール ユニットが「アウェイク」状態になります。以下の条件下で旋回されます:
- リバース ギアに入っていない。
- システムにエラーがない(表示灯が点滅しない、またはチェック コントロール メッセージがない)
- 両側ヘッドライトのバイキセノン ライトのバルブが正常である。
- 車両がスキッドしたりスリップしたりしない。
- レイン/ロービーム センサーが暗さを検知する。
- その他のスイッチ オン条件:オートマチック ヘッドライト コントロールがオンになっている(ライト スイッチがスイッチ位置「A」にある(上記参照))。
誤記・誤植を含む場合があります。また、技術的変更が加えられることがあります。
では。