• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2018年05月04日

【聖地巡礼】ここからはじまる物語【尾道】

【聖地巡礼】ここからはじまる物語【尾道】 多少随想ふうに述べたい。

そのころ、私は東京にすんでいた。

吸殻だらけの汚れた部屋で、毎日都庁を見上げながら暮らしていた。

その年の夏も、ひどく暑かったことをおぼえている。

ある日、はじめたばかりのインターネットで、

「深夜アニメでジブリみたいなのをやっている」

という噂をきいた。

それが、今回のテーマであるこの作品である。
alt
2005年度 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門賞
『日本のメディア芸術100選』アニメ部門


これをみたとき、わたしは胸のすく思いがした。

夏の瀬戸内の青い海。

四季折々の尾道を
ノスタルジーとともに、
あざやかな色彩で描かれる。

alt

alt
(※なにげに聖地巡礼がすでにはじまっていることにご留意いただきたい)

東京23区の片隅で、鬱然と暮らしていた死にぞこないのアタマに、さわやかな瀬戸の潮風がどっと吹き込むのを感じた。

alt


このときの胸のすくような思いは、私は生涯忘れないだろう。
alt
 
もうひとつ、わたしがこの作品で気に入っているのは、中学生の彼女らが、「ヘルメット」をかぶり、
alt

alt

「自転車」に乗り、「渡し舟」で登校するという、生活描写のリアリティーである。
alt

alt
(※とっさのことで、構図まにあわず)

まことに余談ながら、これと比較するのに格好の作品として、あだち充の『タッチ』があげられる。私は昔この「タッチ」をみたとき、「東京の高校って、徒歩通学なんだ!」とびっくりしたものである。現実はそうではなく、むろんそれが「タッチ」という名作の評価をおとしめることにはならず、ただそれが漫画・アニメにおける『リアリティーの欠如』であり、これがさらに悪化すると、「サザエさん」の「三河屋のサブちゃんが御用聞きにくる」世界観でサザエさんの家には「東芝」の最新の冷蔵庫があるような混乱をまねく。こうなるともはや「リアリティーの崩壊」である。

さらに余談ながら、ついでにこれも書かせてもらいたいのだが、私が小学生の3、4年生の担任が美人の先生で因島出身だった。3年のときの着任のあいさつをいまでもおぼえており、それが先生が子供のころの因島の思い出であり、「野山を走り泥だらけになって遊んだ」という容貌からはうかがいしれぬおてんばぶりで、高校生になったら本土にフェリーで通ってた、という話がなんともノスタルジックでずっと後々までも
わたしの記憶にのこり、のちにこのアニメ作品でえがかれる風景と一致したことが、わたしの尾道にたいするさらなるつよいあこがれになっているようである。以上、完全に余談。

  *  *  *  *  *

では、モデルとなった場所を、
泊まったホテルに近い場所から順にめぐっていきます。

「ガウディー・ハウス」で。
alt

alt
(#5)

ふりむけば、こういう風景。
alt

alt
(#2)

ここからさらに坂をあがると、
alt

alt
 
(#5)

モデルとなった中学校。
alt

alt
(#5)

通称「だまって俺についてこい」
alt

alt

alt
(OP)

この1枚のために、シグマの中望遠70-200を持ってきた。校舎の敷地内に立ち入るのを避けるためである。とはいえ、1.4kgもあるレンズをリュックにたずさえてとは、もはや執念というかあほというか、なんちゅうか本中華。

ここでちょっとビックリしたこと。
学校付近で、私のとおなじカメラリュックの人を発見!
f.64 バックパック!すごい偶然!
記念に写真撮らせて!
alt

話を元にもどしますと、
↑写真の階段を上がっていくと、眺望がひろがる。
alt

alt
(#1) 第1話タイトルクレジット直前のカット。

また余談。聖地巡礼にスマホは欠かせません。メッチャ便利。
旅の前にもういっかい最初から作品をキッチリ見直して、コマ送りしながら画像をキャプチャーしていったのですが、見返してみてあることに気づいた。

第1話 ファーストカット。画面の「入り」のカットで。
ゆりえちゃんがお弁当をたべてるシーン。
alt

あらためてみて気づいたんですが、
教室の窓のむこうに尾道大橋がみえてる。特徴のある風景から尾道とわかる。

こういうふうに、ファーストカットで物語の舞台がどこか判然とする漫画・アニメ・映画って、そうそうないと思いますよ。これってスゴイんじゃないかな。

しかも、です。スタッフはさすがに校内までロケハンしてないはずだから、教室の窓から何がみえるかなんて想像で描くしかない。でも、私がここからながめる限り、どうやら現実にあの学校の教室から尾道大橋はみえそうなのです。これぞ、実在の地を舞台にしたアニメーションがえがきだす、リアリズムの極致だといえるでしょう。

さて。
千光寺付近の小径にて。

通称「能登清美ちゃんが犬(ジョン)にほえられる通学路」
alt

alt
(#6)
能登清美(のと きよみ)ちゃん( cv広橋涼)は、第6話のみのゲストキャラ。犬にほえられたところをたすけてもらった二宮君のことがすきになります。で、ゆりえちゃんの恋のライバルになるお話。

モデルになった場所でいちばんお気に入りの場所がここです。
この場所の「なんでもない」感がすごくイイ!

ここで気合入れて撮影していると、千光寺の参詣道をゆく大勢の観光客から、「あの人なんであそこで写真撮ってるんだろ?」という視線を感じずにはいられません。空気撮ってるようにしか見えないんでしょうね。

※モデルのお家が工事中だった。ざんねんだが、人様のおたくの事情なのでしかたがない。

千光寺の参詣道、いわばいちばん有名なメインストリートで。
alt
電柱の位置が一致。
※これもせっかくの石段が工事中。片側が板張り。まわにいた他のお客さんらも、ガッカリしたようすだった。

alt
 
(#9)

そのすぐそば。
こーゆーのをしっかり撮っとかないと、あとですごく後悔する。
alt

alt
(#9)

「猫の細道」のそば、
(うしとら)神社】
alt

alt

alt
(OP メインタイトル・クレジット)
作中の「来福神社」のモデル。ただし社殿のみ。

そこから「ロープウェイ乗り場」を尻目に、ちょい東へ。
【御袖天満宮】
alt

alt
(
OP)

来福神社のモデル。全体的に。
alt

alt
(OP)

もう10年以上経つというのに、いまだに絵馬を奉納するひとがいて、感慨ひとしお。
alt

「うるおいが欲しい」
alt
 ※絵馬のなかになにげに「ゆりえ」の名前があって、息をのむほどにおどろく。リアルゆりえちゃんだ。

お賽銭はふんぱつしておいた。まつりちゃんが「今月はおさいせんが少ない!」といつもぷりぷり怒っているのを思い出して。

「ゆりえちゃんの家」
完全に人様のおうちなので、ボカシ入れときました。せっかく素敵なお宅なのですが、こればかりはしかたない。ざんねん。
alt

alt
 
(OP)
2番目に好きな場所。
なんとも味のある玄関。
スタッフもよくもまあここをみつけたな。
なぜなら他のモデル場所とはここだけはずれた場所だから。
自分ももはや意地というか執念で、「ぜったい撮る!」とここまで坂道を上がってきた。正直しんどい。

来た道をもどって、ふたたび街へ。

「歩道橋からの尾道駅」
alt
※ここでも自分が宿泊したホテルがみえる。

alt
(#1)
今もむかしも、線路が「単線」なわけないよねえ。

桟橋は、作中通り夕暮れに時刻をあわせるこの妄執っぷりがすごいでしょ。
alt

alt
(#6)
作中通りの夕やけにならなかったケド。

あと、「神様御用達」はスタッフ渾身のギャグだとおもう。

ちなみに現在でも通学の大切な足であることに、変わりがない。
alt
 
「桟橋のベンチ」
alt
※公共財ではなく、現在はアイス屋さんの私有物である。

alt

alt
(#2)

ここで最後の余談なのだが、東北在住のみんカラのお方で、聖地巡礼がうまい人がいて、今回はその方の良ブログを「お手本」にさせていただきました。むしろ、その方のブログを見なければ、自分も真似して聖地巡礼しようと思わなかったかもしれない。

「夏休み前の思惑」
alt

alt
(#6)

「アニプレックス」
alt
※向島側にて。

alt
(OP)制作会社クレジット

いやあ~、まわった、まわった。
聖地巡礼おもしれ~!
大満足です。

ただ、今回旅して気になったのは、ごらんのとおり、「工事中」の多いこと。
「再開発」なのか「保存地区」なのか、なにしろ尾道は「廃墟」なのか「人が住んでる家」なのか不明なのが多すぎて。自治体がしっかり主導的立場をとらないと、尾道はいずれ観光地として崩壊するのではないか。そんな危惧をもたざるをえません。

もし私のような、この町で往年の夢のカケラを拾いたい人がいれば、急いだほうがいいかもしれない。
alt

そんなこんなで、
次回、呉。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2018/05/17 20:04:15

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

601📛『週末ドライブ』&『和K ...
ひろネェさん

オフ会に協賛させていただきました~ ...
FJ CRAFTさん

福島ドライブオフ2025 May
のび~さん

【今週末開催のイベント情報】6月8 ...
VALENTIさん

SUZUKI フロンクスのブレーキ ...
YOURSさん

✨V40オイル漏れ修理✨
Team XC40 絆さん

この記事へのコメント

2018年5月17日 22:01
こんばんは!

私はこのアニメを観たことありません…。(^^)
ですが、何故か尾道三部作を観た後の心が安らぐと言うか、ある種現実的ではない慕情が、現実てある何とも言えない気持ちになりました!

素晴らしい旅ですね〜。
コメントへの返答
2018年5月17日 22:26
どうも、ぼうやんさん。
そりゃ、見たことないでしょう。ぼうやんさんがこれ見てたらちょっとびっくりします。

旅の前に原田知世の「時をかける少女」もちゃんと見てから行ったんですけどね、アニメだといちいち手で描くから絵が印象的に映りやすいですよね。

私の旅は、こんな旅です。
2018年5月17日 22:28
こんばんは♪
最近のアニメって、すごくリアルなんですねー!これほどリアルだと、何年か経ったときに当時の風景の記録にもなりそうですね。

呉までの途中の竹原も以前「たまゆら」というアニメの聖地になりました。(母の郷里です)
コメントへの返答
2018年5月17日 22:36
どうも、FLAT4さん。
お母さんの故郷、竹原なんですね。じゃ、このあたりもお詳しいでしょう。

作中、ファミコンの登場と旧紙幣からこの作品は1984年の尾道と特定できるんです。
2018年5月17日 22:33
こんばんは。
はじめまして&コメント失礼します。
いつも楽しく拝見しておりますm(_ _)m

素晴らしい巡礼ですね。
非常に共感できる「執念」を本ブログから感じてしまいました(笑)

東北では見られない景色です。
いつか訪れてみたいと思いました。

余談ですが…もしかしたら校内もロケハンしてるかもしれません。
制作会社によっては校内もしっかりロケハンしており…この辺りの妄想も聖地巡礼の醍醐味ですね!
コメントへの返答
2018年5月17日 22:48
どうも、ベイダーGoさん。
お待ちしておりました。
コメいただけると信じてました。
(イヤ冗談ですw半分本気でw)

ベイダーさんの前のブログで、たしか「京都タワー」をいれての構図をびしっとなさっていたのが当時衝撃で、今回も構図を一致させるのに専念いたしました。

よりもい関連のブログもすばらしかったですよ。

もし、来年の正月休み、おたがい生きていれば本栖湖で合同で聖地巡礼やりませんか。トイレでおちあって、本栖湖でカレーめんたべましょうw まあ半分冗談だとおもってきいといてください。わたしは来年行く気まんまんですが。適当にきいといてください。
2018年5月18日 8:12
本栖湖、ゆるキャンですね。
正月は神奈川の実家に帰省していると思うので行きやすい場所です。
タイミング合えばよろしくお願いしますm(_ _)m
コメントへの返答
2018年5月18日 9:57
はい、タイミングがあえばというお話で。よろしくお願いします。私はひとりでも聖地巡礼やる予定でおります。
2018年5月20日 8:55
こんにちは(^^♪

都内にお住まいだったことがあるのですね。
そんな喧騒の中で毎日過ごしていると、瀬戸内のこういう風景がとても
有難く思えます。
作品は違いますが、前クールの「からかい上手の高木さん」の小豆島の日常と風景には毎週癒されていました。

『かみちゅ!』名前はなんとなく憶えがありますがチェックし忘れていました(~_~;)
『CLUSTER EDGE』や『ローゼンメイデントロイメント』の時代でしたか、多分同時間帯に他局の番組を録画してたのでしょうね…
尾道は映画の尾道3部作の時から好きなところでしたので、このアニメを見落としていたのはとても残念です(>_<)

今回の聖地巡礼のお写真は、とても共感いたします♪
前回ブログのの最初の方に出てきました居酒屋さんでは、私の好きな賀茂鶴がカウンターに並んでいて、メニューにはオコゼの揚げ物があり、RicoAlfaRomeoさんが今回の巡礼で召し上がられたものはどれも美味しそうでした(*^_^*)

素敵で楽しい聖地巡礼のお話ありがとうございました♪

追記:和歌山にお住まいでしたね、普段美味しいコーヒーの情報を得てます Good Coffeeの情報サイトから数日前に奈良と和歌山のロースターズカフェの配信がありました。
和歌山県和歌山市大河内547-6にあるTHE ROASTERSというお店なのですが、お店の雰囲気、コーヒーのコンセプトどれも素敵なのでとても気になっています。
近くでしたら、すぐにでも訪れたいのですが(^^;)
長々と失礼しました。
コメントへの返答
2018年5月20日 12:33
どうも、アルジャントさん。

都内には10年ちょっとすんでいました。いまは和歌山に骨をうめる所存です。

コメありがとうございました。
いろいろおどろきのコメでしたね。

「高木さん」の舞台が小豆島とはビックリです。ちらっと見てましたが、てっきり「鎌倉」が舞台と思ってました。

和歌山のコーヒー店ですが、こんなところにお店があるとは思いもしませんでした。付近はよく走ってますし実際さっきも走ってましたが、お店のそばの県道はじつはいままで一度もいったことがない道なんですよね。せまいので。

あと、わたしが呑んだ酒がまさに「賀茂鶴」でしたよ。

プロフィール

「[整備] #ビーノ バイク保険更新とリコール https://minkara.carview.co.jp/userid/2405959/car/2968387/8243645/note.aspx
何シテル?   05/25 19:42
Ricoというのは、「ガンスリンガー・ガール」(相田裕)という、今となってはちょっとふるい漫画に登場する男の子の名をつけられた少女のことです。 作中、ドラ...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

リンク・クリップ

2025 さくらドライブ① 埼玉県他 241㎞ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/07 09:22:24
7月23日の続きを・・・(^_^)v 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/09/10 15:43:09
MiToの電動パワステ不具合 (1) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/01/16 21:02:46

愛車一覧

アルファロメオ MiTo アルファロメオ MiTo
ゲームやってMiToを買った男の話。
ヤマハ ビーノ ヤマハ ビーノ
アニオタここに極まれり。 ・・・というのは冗談で、日々の生活に必要性が生じたので購入しま ...
その他 Nikon D7100 その他 Nikon D7100
男は四十過ぎたら、カメラです。
トヨタ ヴィッツ トヨタ ヴィッツ
RSと同等の1.5Lエンジンでよく走った。 とても気に入っていた。

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation