長崎での朝は、
ホテルの朝食ビュッフェから
はじまります。
ご当地メニューが豊富で
プレートにちょこんとのった赤いのが
「辛子明太子」。
九州にきたなあと実感。

↑九州らしい、といえばメニューに「高菜めし」があった。うまかったので当然おかわり。
めし、というより高菜チャーハン食べてるみたいだ。
①亀山社中
長崎を観光するのに一計を案じました。
亀山社中は山手にあるんです。
まずは車でぐるっとまわります。
あらかじめ、駐車場も地図で確認済み。

↑ところが、お目当ての駐車場まで来てみると、写真だとわかりにくいが鎖がつながれている。おもわず通り過ぎてしまう。エッ、入られないの?右手のせまい道の先で転回し、再度確認しようと戻ってきたら、駐車場からおばちゃんが。あとでわかったことだが、駐車場内にコーポがありその住人らしい。この時点で私もさすがにこの鎖は車を近づけると自動でさがる仕組みなんじゃないかと理解しはじめる。で、おばちゃんにきいたら、「そうじゃないですか。知らんけど」と大笑いされる。なかに入ると、時間で駐車は奥の民家のそばで停めるらしくその話はまたあとで。
5月2日(火)
やっとで車を無事駐車でき、カメラ片手に
さあ、長崎歴史散策だ!

↑いきなりこういう風景からはじまるのかよ。尾道みたいだなー。
密集する民家のわきをくぐり抜けていくと、

↑お、あれじゃないか。
「亀山社中跡」

↑そばに記念館があるので入ってみる。
この建物は個人の所有で、厚意で貸し出され、長崎市が管理しているのだという。
奥に龍馬の手紙やら資料が展示されてるが、撮影禁止。
こっちはOK。

↑やはり手前の刀に興味がそそられる。
自由に手に取っていいらしい。
(※刀は抜けません)
いっぺん刀って持ってみたいよね。
「今宵の斬鉄剣はひと味違うぞ!」
ちがう。そうじゃない。
ひと通り見たあと、駐車場にもどる。
管理しているおばちゃんと民家の出窓ごしにやりとりする。
この駐車場の異様なところは、やりとりはすべて出窓ごしに行われる点につきる。
このおばちゃんが大の話好きで、「銅像見てきた?」と聞かれ、「見てない。坂がしんどいのでもういい」とこたえる。
するとそこへバイク乗りのにいちゃんがやってきて、おばちゃんが「銅像見たよね」ときくと兄ちゃんは「見てきた」というのでおばちゃん、「ホラ~」と得意げになる。
兄ちゃんさらに、「海が見えました」というので、私も
「エッ」となる。
これはおれも行かなきゃならん流れじゃないか?

↑こんどは坂を下りるのでなく、山ぎわの公園にむかうと、見えてくる。
ここから長崎市を一望できるとは!

これは来てよかったな。
あぶない、アブナイ。
うっかりスルーするところだったワイ。

↑ここの坂本龍馬像は、腕組みしてブーツ履きでしかも仁王立ち。
このあと、車で移動します。
②出 島
海岸ぞいの県営駐車場に車を停める。
今回の旅で唯一の愛車写真がコレ。

↑さてさて!ここで今回の旅の秘密兵器登場。
なんと!折りたたみ自転車持ってきました!
信じがたい話ですが、本当に車に積んできました。
レンタルじゃありません。
もともと犬の散歩用に、昨年暮れに近所のコメリで2万後半のお値段で買ったものです。
ぜったい市内観光に役立つと思って、満を持しての登場です。
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↑ホラ、アルファロメオMiToに入るんですよ。
しかしいくらなんでも車内に自転車積むなんて、アルファロメオ乗りの風下にも置けませんな。
でもこれで観光がはかどる!
自転車でスイスイ。
5分で出島に着いちゃったよ!

↑路面電車がこんなとこ走ってる!
立ち並んだ洋館をみながら、
出島を反時計回りにぐるっと。

↑橋の上を路面電車が。その向こうは中華街。長崎らしい風景の連続にシャッターを切る手が止まらない!
出島の入り口の方向。

↑なかに入れるみたいだな。
せっかくだから入っちゃおう!
あとで後悔しそうだから。

↑すると、建物の一軒一軒にテーマごとにゆかりの品々が展示され、
こういうの、興味ある人はわかるんだろうけど。

おれとしては、こっちに感動したね。
うおッ!「解体新書」がある!
タ、ターヘル・アナトミア・・。

↑うはッ!「ズーフ・ハルマ」もあるッ!
最初のオランダ語辞書。
福沢諭吉は大坂・適塾時代に使ってたし、勝海舟なんて家が貧乏なのに無理してお金を工面して手に入れたという歴史的に重要な一品。まさか出島で見られるとは知らんかった・・。
ところで・・。
今回出島をおとずれて、地図をみてずっと気になっとるんですが。
出島って、街中にあって海に面してませんよね?
(ピンクで囲った場所が出島。)

でも、みんな知ってる出島ってこんな感じですよね?

↑みなもと太郎「風雲児たち」より。幕末編第10巻。
真ん中のコマは勝海舟。
ひょっとして、建物は復元したけど場所そのものは本来の位置とちがうのかも。
すると、このあと訪れた稲佐山ロープウェイの乗り場で謎が解けました。
神社に奉納された額に、明治時代の長崎の絵図がえがかれている。
真ん中が出島らしいので、出島の南側はすべて埋め立て地で昔は海だったんだ。
あと、みなもと太郎「風雲児たち」で、
「勝麟太郎(まだ海舟じゃないとき)がズーフ・ハルマを手に入れる」
というくだりをみつけたので、ちょっとご紹介。

(※ワイド版19巻より。前掲が安政二年の勝海舟。コチラが弘化三年(1846年)あたりだから、ざっと10年前)
このあと、筆写(コピー)するんですが、
なにしろコピー機なんてないですからね、
徹夜で筆写して余分もやって、そのよぶんを「写本」として高値で売って、家計の足しにしたり。
勝海舟の若いころ、蘭学修行時代って、もう笑ってしまうほど底抜けの貧乏だったんです。
・・この漫画読んでて、長崎行きたいって思うようになったのもあるなァ。
幕末史って、長崎抜きには語れないんですよ。
③長崎ちゃんぽん
・・などとやってたら、もうお昼。
もう昼かよ! ヤバい。
まだ出島しか観光してないのに。
ちゃんぽんのお店をさがさねば!

↑自転車で走ってると、エラい店をみつけてしまう。
「味美(あじよし)」
看板にちゃんぽんと書いてあるから食べられるんだろうが、
店のあまりの小ささに二の足を踏む。
思い切ってのれんをたぐる。
よかった。ちゃんぽんがある。
特製ちゃんぽんを注文しよう。

↑ていうか、この店のせまさはなんなんだ!
まさにうなぎの寝床。
いったい何坪なんだろう?
こんなせまさでお店なんかできるのかっていうくらい、せまい。

↑するとおばちゃんが、・・話によると母娘の二人で店を切り盛りして娘がおれとおなじくらいだからお母さんだな。
お母さんが「ハイッ」って、お茶碗出すんですよ。見たらなんかミニ中華飯?
もうね、ここからこのお店のびっくりするような異常さがどんどんでてくるんです。
「エッ、ナニ?」
ってなりますよね。特製ちゃんぽん頼んだのになぜかミニ中華飯出てくるんですよ?
そしたら、「サービス」だって。お母さんが。
となりのサラリーマン風のふたりにも出したから、こっちにもサービスしないといけないでしょうみたいなことを、長崎弁で「しよらんと~」みたいな感じでにぎやかに説明され、もうおれは大爆笑。お通しかよー!
どうりでとなりのサラリーマン2人、なんで皿うどんとちゃんぽんを同時に食ってんだろうと思ったんだよ。
ていうか、特製ちゃんぽん大盛りの前に中華飯まで食うのかよ、おれは。
特製ちゃんぽんのできあがり。

↑盛りつけは大ざっぱ。だがしかし!
これがうまいのだ!
こういうちゃんぽんが食べたかったんだよ!
長崎にきて、すごくうまいちゃんぽん食べれるなんてラッキー。
いっきに平らげる。ホテルの朝食ビュッフェを腹八分目にしておいて正解だった。
そしてさらなる異様な光景を目撃する。
奥のサラリーマン、どうやって帰るのだろうと思ったら、
なんと信じがたい話だが厨房を通って店をでる。
あまりのせまさに常連客が考案したスタイルかと思ったら、
私自身注文して実際に食べるまで、どんどん奥へと席を詰めている。
最後自分も店をでるとき厨房を通るんだろうなと予感するだけで、
長崎における想像だにしなかった一大イベントに胸がときめく。

こんなふうに写真をバシャバシャ撮ってると、厨房の母娘に観光客とばれてしまい、どこから?と聞かれたので、「和歌山からきた」とこたえると母娘にかなり驚かれた。
あわてて「でも両親は九州なんで」と言ったが、あまり意味のないフォローだったかな。
自転車で観光と伝えると、写真のようにペットボトルの水をお母さんはくれるのだが、コレさっきサラリーマンの飲み残しじゃないの。超絶アバウト。

↑で、さいご本当に厨房から出る。
ちゃんぽん食べたら厨房通って帰る店。
もうね、笑いが止まらない。
最高すぎる。
以上、怒涛の九州ラーメン紀行は終わり。
③眼鏡橋・オランダ坂
↑散策を再開します。やっぱ自転車ラクでいいわ。
地図でだいたいの見当つけて、眼鏡橋はたぶんコッチのほう。
ひとつ向こうか。
↑これが有名な「眼鏡橋」かー。
・・なんか、思ってたのとちがうな!
橋の向こうにレトロな昭和の街並みが見えるんじゃないの?
まわりもアイスクリーム屋さんとかあって、すっかり観光地。
オランダ坂へ向かう。
長崎の街並みをこうして散策していると、
アレですね。
長崎は佐世保とちがって、神戸でも呉でもない。
↑長崎は長崎なんだなと実感します。
そして、はじめて来たはずなのに、なぜだかふと懐かしい。
有名な観光地、オランダ坂。
↑と思ったら、コッチがオランダ坂。
観光客でにぎわっている。
この先は特になかったので、もどります。
グラバー邸もなし。
④稲佐山展望台
港町を散策する。
↑浦上川ぞいをひたすら北上。
ロープウェイ乗り場は神社にある。
↑乗り場はなぜか、高田真由子の旦那のチリチリパーマのバイオリン弾きが満面の笑みで迎えてくれる。
びっくりした。なにしてんの?どうやら夜景のテーマ曲を作ったらしい。縁もゆかりもない人が?さだまさしでええやんと思う。
(ただしわたしは「クライズラー&カンパニー」のファンです。あと葉加瀬太郎は大阪・吹田市出身です)
ロープウェイで上がると、またまたすごい眺望に。
↑稲佐山は標高333M。東京タワーとおなじ。
てっぺんには立派な展望台があるのにおどろいた。
テレビの電波塔もある。
ていうか、車で来れるんだ!?
おおーッ!
↑真ん中の白い建物は宿泊してるホテルでございます。
手前はJR長崎駅。
九州新幹線開通でリニューアル工事したそう。
奥にあるカゲみたいな山は、案内表示によると雲仙だそうでビックリ。
↑昨日はなかった豪華客船が。長崎に似合うね。
右にカメラをむけると、
三菱重工業・長崎造船所がフレームイン。
↑はるかかなた、正面ちいさなふたつの島影は軍艦島。
この望遠鏡なら、軍艦島の構造物までみえるらしい。
旅の途中、たまにはフンパツしてと100円硬貨をゴソゴソやるが、おどろいたことに硬貨の投入口がない!
なんと電子マネーのみ。エラい時代になったもんだ。
↑ホテルに帰るとき車を運転しますが、長崎市は運転がコワいんだぜ!
路面電車も走ってるし、どこ走っていいかわからん!
港町がトワイライトに染まるころ。
↑ひとっ風呂あびた私は、まずは一献。
アサヒ、スーパー、ドゥララァァーーーィィッ!!
お造り盛り合わせは、
きのうの桜鯛からきょうはアラへ様変わり。
アラとは、九州ではクエのこと。
↑八珍は特筆すべきは赤い「からすみ酒盗」。
今夜は和牛で鉄板焼きだ。

↑メチャうめーお肉におもわずニッコリ。
茶碗蒸しにウニが入っとる。
↑料理もいいけど私としてはめずらしいことに、器のほうに興味を持った。へえ~。なかなか趣きあるんじゃないの。
ああ、いまおれは旅をしている。
長崎に。
次回ラストオーダー。
情熱の聖地巡礼は、来週末に掲載予定。
残業と土曜出勤にも負けず、
ガンバッテ写真ヲ現像シテマス!
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2023/05/13 18:21:58