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2019年11月23日 イイね!

秋の奈良・壷阪寺 【みたらい渓谷】【映画の話】

秋の奈良・壷阪寺 【みたらい渓谷】【映画の話】秋深まるこの時季、

紅葉はどこに行っても美しいが、

古都奈良・京都の紅葉は

また格別であるという。

…今回は奈良に行きます。


タイトルは【壷阪寺】ですが、時系列にしたがって、
まずは【みたらい渓谷】の話から。

奈良・天川村役場 駐車場
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昨夜来の雨で、近畿全域で朝霧が立ち込め、山あいでは濃霧。

和歌山市を6時半に出て、いま8時半。
時間的に出遅れた!と思ったら、駐車場はガラガラ。
妙だな。
去年の紅葉はここも満車でにぎわってたのに。

村役場のまえの橋で、すでに絶景。
紅く色づく河岸に、目を奪われる。
みぎの紅葉、なにかの色に似てるなと思ったら、あれだ。
うどんにかける、一味唐辛子。
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ここからみたらい渓谷の入り口まで、
昨年歩いた見覚えのある道を行きます。
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渓谷の入り口には、ささやかなながら駐車場があるんですがー。

車で行かずに、てくてく歩いて行きます。
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せっかくいい季節なんです。
曇ってますケド。
散策がてら、歩いていくのにちょうどいい。

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こうしてるあいだにも、傍らをバンバン車が追い越していきます。
みんな車で直行するんだなー。

いいです、私は
歩きます!!
(↑ちょっとひがんでいる)
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おっ、赤い橋がみえた。そろそろだな。
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ここに赤い棒を振ってる警備員のおっちゃんがいた。
さっそく話をきいてみる。
今年は色づきがいまひとつらしい。
それで人出も伸びないという。
どうりで駐車場がガラガラなわけだ。

それでも、2週間まえの11月最初の連休はにぎわったらしい。
天河神社(あの映画の神社である)で野外コンサートが開かれたという。
へえ、誰がきたんだろ?

「誰がきたん?」
「知ってるかな。”キタロウ”やで」
(鬼太郎?)
とっさに、水木しげるのキャラが思い浮かんだが、あるいは東京シティボーイズの某メンバーの平べったい顔が脳裏をよぎったりするが、ちがう。
二人ともミュージシャンじゃない。

(ああ!)
喜多郎か!なつかしいな!
おっちゃんは、私の年齢を値踏みしたかのようだったが、私の世代でも、
小学生のころだけどちゃんと知ってる。「シルクロード」だろう?

それにしても、奈良で喜多郎のコンサートとは、似合いすぎて笑えてくる。

おっちゃんに別れを告げたその先に、いい景色。
なんだ、いい景色があるじゃないか・・・。
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さらに行くと、渓流釣りやってるひとがいる。
おっ! フライ・フィッシングか。
いいなー。カッコいい。
最初、服装がカモフラージュすぎてわからんかった。
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なんかこう、アレですよ。
映画『リバー・ランズ・スルー・イット』ぽい写真を撮りたかったんですが、どうもちがうような・・・。
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あ、なんか釣れました?
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(このあとなぜかバラしてしまい、釣った魚はふたたび川へ。ドンマイ!)

その先、みたらい渓谷の入り口に到着。
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この入り口にちょっとイイ感じの滝があるんですが、
これを三脚つかって撮る、というのが今回のテーマのひとつ。

去年きたとき、こんなのあるとは知らなかったので、三脚持っておらず、かなり地団駄ふんでくやしがったので、今回は2キロの道のりを三脚かついで歩いてきますた。
だから三脚は軽さにこだわったんですよ。

みたらい渓谷の紅葉
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美しい斜瀑に紅葉が重なり合い、玄妙な風趣を生み出す。

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AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR/
62mm/(f.16 1/5秒)/ISO 100/WB:オート/PLフィルターなし

おとなりが入り口になっていて、
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階段をあがる途中でパチリ。
お、これはなかなかいい風景かも。
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ズームで滝をズイっと拡大。
渓谷には、大小にさまざまな滝が連なる。
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それにしても、この橋は渡るのこわいな。
コンクリ製の一本橋。
つり橋じゃないんだもんなー。
まさか、安全性よりも景観も優先させたんじゃなかろうな。
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橋の先で大きな滝を、三脚つかって。
こういう構図はさて、どうだろうな。
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ふたつめの橋を渡って、ふりかえる。
むこうの山に陽射しがあったって、絶妙な光景を目にする。
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ところで、 昨年は入り口の滝のところで三脚かまえた人が多かったが、今年はなんと自分ひとりだけ。
かわりに、ここから渓谷ぞいの遊歩道をゆく人が今年は多いような気がする。
なんでこんなにちがうんだろ。

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昨年同様、このみたらい渓谷遊歩道を歩きます。
すこしでもコレステロール値を下げたいんでね。
歩きますよー。
あと、ストックとトレッキングシューズを使いたくってしょうがないのもある。

遊歩道をふりかえって、一枚。
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突き出た岩場から、ふりかえって一枚。
うーん、悪くない。
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いつの間にか霧は晴れ、まぶしい陽がさしこむ天気に。
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 この日、昼には気温が20℃近くまで上がり、10月中旬の陽気になった。
この時点で汗をかくほど。
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さらに行くと、まさに赤い絨毯!
これまた、ふりかえって。
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なんか、ふりかえってばかりだが、やはりアレなんだろうか。
写真って、ちょっと逆光ぎみのほうがいい写真になるのだろうか。

やがて、今回の目標である、「観音峰登山口」が見えてくる。
え、もう終わり!?って思われるかもしれないが、
今回はまだこれからミッションがあるので、ここまで。
1時間のかる~いトレッキングコースでした。
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幹線道路にでて、バス停にてバスを待つ。
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バスを待つのは、自分だけでなく、マゴを連れた家族が。
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この家族、私にバスの時間を聞いてくる。
「10時31分発だから、もうすぐきますよ」
と時刻表をみてこたえると、遅れるかもしれないと言い出す。
(なんのことだろう)
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おばあちゃんがいうには、さっき22分に反対車線をバスが通った。洞川温泉いきのバスである。10分足らずでバスが戻ってくるとは思えないというのだ。

どうやら、この一家は下市駅、洞川温泉の区間を一台のバスで運行してると思ってるらしい。

おもしろい家族である。

やがて定刻通りにバスがやってくる。
(↓あれ、もうきた?みたいな顔をしてる家族)
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バスのダイヤなど下調べしてこなかったが、10分と待たずにバスが来た。
偶然ラッキーである。

バスに乗り込む。
なんか最近バスに乗る機会がやたら増えたなあと思う。
写真やるようになったせいか。
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ふたたび、天川村役場にもどってきた。
相変わらず駐車場はガラガラ。
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  *  *  *  *  *

ここから車で40分ほど。
向かった先は、

壷阪山 南法華寺
  壷 阪 寺

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ん?ありゃりゃ?
紅葉よりも枯れ木が目立つ。
なんてこった!

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でも、よーく見たら、これ全部桜の木。

そう、この壷阪寺は、桜大仏で有名な花の名所。
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花の季節になったら撮りにこようと、
今回はいわばロケハン。
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ロケハンで拝観料600円と駐車場代500円払うのもずいぶん豪儀な気もしますが、写真を撮るって、そういうことなんじゃないかな。
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ちなみに今回ここを訪れたキッカケは、めずらしくみんカラやその他ネットの情報からでなく、本の表紙から。

司馬遼太郎街道をゆく  7 
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(おなじ構図さがしたけど、いまの参拝コースから逸脱せねば撮れない。この文庫本じたいふるいので、表紙写真も昭和の撮影である)

花の季節に来たら、ここ絶対イイ!
写真になりそうな構図ありまくりで、ヤバすぎる。
いまから構図バッチリおさえとこ。
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春になったらまた来ますんで、よろしく。
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(で、駐車場のゲートを出るとき、500円玉用意して駐車カードを装置に差し込んだら、それだけでなぜかバーがひらいた。え、いいの?もしかして、無料?ホワイ?1時間以内だったから?)

  *  *  *  *  *

お昼を食べに行きます。
奈良・五條市にちゃんぽんのうまい店があるんです。

ちなみに、これまでの場所を地図にしますと、こんな感じに。
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すべて奈良。圧倒的な奈良攻め。

中国料理 「豚珍館
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来店は3度目、ブログで紹介するのはこれで二度目。

ちゃんぽんと五目そばのちがいはなんだっけ。
ちゃんぽんがしょうゆベースでとろみがかかってて、五目そばがニンニク風味でしょうゆor塩ベースがえらべると。

きょうはちゃんぽんを食べに来たんです。

じつは駐車場が満杯で往生しました。
もうきょうはダメかと思った。
それくらいの人気店。
昼をすぎてもお客で満席状態!

どわっ!とした巨大な鉢が目の前にあらわれる。
でけえ。写真じゃ分かりづらいが、両手でなく、両腕でかかえこむほどの大きさなのだ。
海だ。おそるべきちゃんぽんの海だ。

ちゃんぽんの海
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壁に踊るような文字で書かれた、
「自家製麵、大盛無料」に惹かれて大盛り頼んでみたが、これなら問題なくいけそう。
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ふと見ると、目の前に真っ赤に熟れた柿が。
最後の最期まで奈良っぽい旅でした。
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今回の旅はこれで終わりですが、ここからすこし余談を。

  *  *  *  *  *  

  【余談】 最近みた映画について

私は、アメコミについてはまったくの門外漢で、いままでそういった映画は敬遠して生きてきました。

映画「ジョーカー」の公開に併せて、アマゾンプライムビデオで「バットマン」三部作が見放題となり、これを機に、

(どんなものか、一度みてみよう)

という気になりました。どうせ無料なんです。面白くなければ切ればいい。

ダークナイト 』(2008年)
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するとですね、これがもう、
メチャクチャ面白いんです!

ていうか、ズルいですね。
これって、バットマンの名を借りた「テロリズム・アクション」映画じゃないですか、これ。
ていうか、バットマンってそもそもこんな話でしたっけ?
てっきり、アンパンマンとデビルマンを足して2で割ったような内容かと。

ずっと、アマゾンプライムで胸すくようなアクション映画を探していました。
「M.I」シリーズはもういいし、まさかバットマンで上質のテロ・アクションが味わえるとは思いもしませんでした。

なかでも秀逸なのが、やはり「ジョーカー」の存在でしょう。
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ゾッとするようなテロリストぶりがみごとです。

でも、このジョーカーのキャラ造形もズルい。
ジョーカーって、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクター博士のオマージュですよね。

ひとを扇動するのが得意。
犯罪者予備軍みたいな連中をそそのかし、動機をあたえ、手段を提供し、目的を誤魔化す。
そして、たくみに犯罪者に仕立てていく。

「もしレクター博士が殺人鬼でなく、シリアルキラーでなく、テロリストだったら」

という映画であり、そんなの面白くないはずがないじゃないですか。
うまい映画だなと思いました。

あと、おどろいたのがですね、格闘シーンが多いこと。

「フンッ、フンッ!」
と鼻息荒く、敵と殴り合うシーンがやたら多い。
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(いつ必殺技が出るんだろう)

とおもって私みてました。
「バットマン・キック」とか、「バットマン・パンチ」とか。
ところが、ないんですね、必殺技(笑
肉弾戦オンリーなんですよね。

で、これがけっこう、弱い。(笑
敵に押されて、ボコボコにされることもしばしば。(笑
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バットマンって、変身しないんですね。
シリーズ第一作「ビギンズ」で、ブルース・ウェインが子どもの頃、屋敷の井戸におちてコウモリの巣に入ったとき、いかにも啓示がありそうなシーンで、

(さあ、変身するぞ、変身するぞ)

と見てたら、これが変身しない。

バットマンって、変身してなるものじゃないんですね。

プロテクターみたいな部品を、執事のアルフレッドが中国からシンガポール経由で1万個単位で輸入するシーンがありましたが、
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このプロテクターで身を固めるコスチュームというのは、「アイアンマン」とおなじ。

このあたり、日本のヒーロー、たとえば「仮面ライダー」や「デビルマン」とはぜんぜんちがう。
変身(メタモルフォーゼ)をヒーローの象徴としてえがかれるのが、日本では当たり前。
ヒーローの定義、条件といっていいくらい。
「ウルトラマン」や「セーラームーン」だってみな変身してなるんです。

この日米間のちがいは、もはや文化的相違をこえ、フォークロア的ななにか、民俗学的な考察が待たれるようで、非常に興味深いですね。
   *   *   *
「バットマン」の中は、「ブルース・ウェイン」という生身の人間です。

超人でもなければ、絶対無敵でもない。

敵に斃され、ゴッサムシティの路地裏で横たわるバットマン。
打ちひしがれた横顔に、つめたい雨がふりそそぐ。

…ぐわっ!ナニコレ!めっちゃカッコいい!

ゴッサムシティの守護者でありながら、かならずしも街の住人から受け入れられてるわけではない。アンチヒーロー。その悲哀がひしひしと画面からつたわってくる。
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…わたしは、日本の「デビルマン」の世界観というものがこよなく好きなんですが、いまわたしは「バットマン」の世界観にも強烈に惹かれ、魅了されました。で、こういったことを書きたくなったワケなんですが、これをご覧のみなさまからはおそらく、

(今さらかよ!?)

といわれそうですが、オレほんとうにスパイダーマンとか、アメコミは苦手で興味なくて見てなかったんですよね。まさか一夜でこうも変わるのかと、自分でもビックリです。
   *   *   *
では、私が本作品を「上質のテロ・アクション」と評した理由を、その根拠となるシーンを挙げて説明してみましょう。

市長の就任パレードで、厳戒態勢のなか、
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ブルースは、ビルの一室で捕縛された男たちを発見する。
「銃と制服を奪われた!」

窓辺に単眼鏡スコープとかたわらにタイマーが不自然に置いてある。

不用意に単眼鏡をのぞき込むブルース。
すると、タイマーが突如鳴り響き、ブラインドが勝手にシャアーーッ!とあがる。
次の瞬間、
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単眼鏡のガラスの反射を確認したSWATの狙撃班が即座に発砲。
あやうく狙撃されるブルース。
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このシーン、
「本来味方であるはずの警察に撃たれる」
というブルースがうけるプレッシャーが暗に描かれている。
彼はバットマンとして、ふだんから「警察はかならずしも味方ではない」と周囲に漏らしてはいるが、いざじっさいに狙撃されたとなると、うけるダメージは大きい。
それすらジョーカーは予測し、計算にいれ、このテロを演出したとすれば、このアクションはみごとであり、しかもその間の機微というものを映画においていっさい説明されない。

鑑賞者の深読みにすべて委ねられている。むろん、「ちゃんとわかってもらえるだろう」という製作者側の自信と自負が、この映画を文芸作品として他のどの映画よりも高らかな位置に押し上げていると自分は思う。
   *   *   *
それでは、深読みしたついでにかるく突っ込んでおきましょう。

①「ビギンズ」でしたか、雨のゴッサムシティ、水たまりに反射する街あかり、これは完全にリドリー・スコット監督「ブレードランナー」ですね。これは初歩的です。

バットマンの監督さん、さまざまな映画のオマージュをふんだんに入れ込んでるような気がするんですが、私がわかったのは2点。

もうひとつは、
②ビルからダイブするシーンが、押井守監督「GHOST IN THE SHELL」のパク、いやオマージュ。
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構図ではなく、ダイブシーンのシークエンス、演出作法そのものが、という話で。
上のシーンをみた瞬間、この場面の影響だなと私は確信しました。
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はたしてそれだけでいちがいに言っていいのか?
とみなさまから指弾されそうですが、向こうの映画人の「GHOST~」の認知率はハンパないです。だから、「マトリックス」も作られたんです。ぜったいわかってて、意識してこのシーンは撮られていると思います。意識してなら、かならずオマージュ入れ込むハズです。向こうのひとは見てるんですから、この映画。日本人のほうが、よっぽど見てないですよ。残念です。
   *   *   *
さいごにツッコミついでに、壮大なツッコミを「ビギンズ」で。

映画の冒頭、放浪のすえブルースが訪れたのはチベット奥地の寺院。

(↓ぜんぜんチベット寺院じゃない。チベット仏教は密教なので、和歌山の高野山の伽藍のように丹塗りで絢爛豪華)
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まあ、ほんとうにチベットにこんなのあったら謝りますが。
わたしはネパールでチベット寺院訪れたことがあるので、すぐさま「これチベット仏教」ちゃうやろ!」と思いました。

で、このなかにラーズ・アル・グールなるラマ僧ぽいボスがおって、え、この人誰?うわ、渡辺謙かよ!と心底おどろいたあと、

チベットなのに忍者が出てくる。
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もうね、なんでやねんと。
いつからチベットは忍者の里になったんかと。

で、ヘンリー・デュカードから剣術指南うけるブルース。
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ここではもう、西洋の剣で西洋剣術になってる。
みなさまもご存知のように、西洋の剣は無反り、日本刀は反りがあるとでおおちがい。
もう、ごちゃごちゃですね。
忍者も無反りの刀を佩いてるんでしょうか。

このビギンズで、印象に残った好きなシーン。
上のデュカードがさいごに、パーティーの真っ最中のブルースの屋敷に突如あらわれる。パーティーの招待客を巻き込むと脅すデュカード。ブルースはとっさの判断で、招待客らに「ただ飯にありつきにきた浅ましい皆様!」と暴言を吐く。興ざめして帰っていく招待客。ブルースの、「いつでもすべてを捨てる覚悟」その凄みに、さしものデュカードもたじろぐ。胸にくるシーン。

  *  *  *  * 

さいごに余談の余談で。
北九州にお住まいのみん友さんが、プライムでこの作品をみているというので自分も見てみたら、なかなか面白かった。
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こんなの無料でみていいの?!となるレベル。
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今回はこんなところです。
ありがとうございました。
またお会いしましょう。
Posted at 2019/11/30 20:04:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2019年11月09日 イイね!

黒部峡谷トロッコ列車

黒部峡谷トロッコ列車秋の紅葉シーズンに行くことが

ひとつの夢であったような気がします。

来年と言わず、今年行こう!

チョットばかり遠いですが、

がんばって行って参りました。

富山県黒部市
【宇奈月温泉】
黒部峡谷鉄道 宇奈月駅
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和歌山市を午前3時半にでて、途中トイレ休憩だけで走り続けること7時間半。
(京滋バイパスが夜間工事で朝6時まで通行止め。事前にわかっていたので、第二京阪道・京田辺パーキングで1時間の時間調整。なぜ1時間かというと、思ったよりも早く着きすぎたから)

しかしまァ、ここまで遠かった!
名神・米原JCTからがはてしなく遠い。
黒部ICまで3時間かかる。

なぜこんなに急いで来たか、理由は単純です。
こんな紅葉シーズンに、ノコノコお昼前なんかにやってきて、大混雑は必至。
はたしてトロッコ列車に乗れるかどうか?

その不安と焦燥から、じつは上の写真もあとで撮ったもの。
なんとか駐車場はギリ確保できたら、余計なことはぜんぶあとまわし!

用意してきた装備をたずさえ、切符売り場に駆けだす!
えッ、なんとか乗れそう?
しかも、次発11時27分発に乗れるという。
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乗ります、乗ります!
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駅に車でついて、この間わずか10分。
”玄関あけたら2分でご飯”みたいな、
この異常なフットワークの軽さ。
多少あわてすぎなようにもみえるが、
しかしこれがあとで正解だったとわかる。
なにしろ、片道だけでタップリ1時間あるのだ!

席に着くと、ほっとして、
あらためて購入したばかりの切符をながめてみる。
座席指定ではなく、車両指定なのだ。
だが、途中で車掌が検札にまわってくるわけではないので、間違えて乗ったとしても誰からも咎められたりはしない。
ただ、これによって大勢押し寄せる乗客をうまく車両ごとに配分してるのがわかる。
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ちなみに往復チケットではない。
窓口でおねえさんに、
「帰りの便は何時になさいますか?」
ときかれ、
(わかるかい、そんなもん)
とマゴマゴしてたら、
「では帰りの便は、欅平駅でお買いもとめください」
あ、そういのアリなのか!
というわけで、片道だけの購入となりました。

やがて、定刻通りにトロッコは発車する。
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発車してすぐ、名物の真っ赤な橋をわたる。
わっと、視界がひろがる。
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胸のすくような景色。
いよいよ黒部峡谷のはじまりだ。
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と思ったら、場にそぐわない奇妙な建物が視界にあらわれ、せっかくの気分が台無し。
水力発電所らしい。
新柳原発電所。
車内放送の説明によれば、ヨーロッパの古城をイメージして造られたという。
べつにイメージして造らんでも、と思う。
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黒部峡谷の紅葉は、いまが見ごろ。
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おっと、しまった!逆光だ。
きょうは薄曇りだと油断してたら、時折日がさす天気に。
露出に難儀し、非常に撮りにくい。
誰ですか、逆光は勝利とか言ってたのは。
PLフィルターはもちろん持ってきてますが、リュックのなか。
揺れる車内で取り付けなんかできない!
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トロッコ列車って、もっとゆっくりゴトゴト走るものを想像してたけど、これがけっこう速度を上げて走る。でないと、いつまでたっても着かないし。
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やがて列車は、【黒薙駅】に到着。
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こんなところで停車して、降りる人なんかいるのかよ、と思ったら、けっこう降りるひといてビックリ。
なんだ?なにがあるんだ?
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あとでわかったことですが、この先に温泉があるんです。

駅を出てすぐ、目にもあざやかな水色の鉄橋をわたる。
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トロッコ列車は、さらに黒部峡谷の深部に入っていく。
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それにしても大失敗したのは、
このトロッコ列車が非常に寒いこと!
平地の気温が15℃以上でいい陽気だったので、長袖のトレーナー一枚という薄着だけで乗車したら、
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トンネルに入ると、トンネル内の冷気が顔や体にブチあたって、寒いさむい!
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あわててリュックから、防寒着の赤いジャケットをだす。
前回の千畳敷カール用に、近所のワークマンで購めた品である。
今回も役に立つとは。

汽笛。汽笛は素敵。(ゼンダマン)
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歳を負うごとに、ダジャレの頻度が増してくる。

秋の黒部峡谷を、オレンジ色の車体がさっそうと駆けぬける。
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気持ちのいい瞬間。

なにやらダムが見えてくる。
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出し平ダム
関西電力の管轄。
北陸電力ではないのだ。
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すぐ先、【出し平駅】に到着。
ここで待っていると、列車がやってくる。
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通過したのち、ふたたび走りだす。
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このような列車の行き違いを、各駅にておこなう。
単線だからである。
それに付け加え、観光用に便数を増やしているから、行き違いが必要となってくるのであろう。

ああ、いい景色だ。
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沿線いたるところに、このような「スノーシェッド」がある。
通過するごとに、風をビュンビュン切って、寒いさむい!
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名所「ねずみ返しの岸壁」あるそう。
車内放送でも説明があったので、撮ろうと首を捻じ曲げたとたん、首の筋がつりそうになり、あイタタタ・・・。
ちょっと撮るの、ムリみたい。
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ねずみ返しでなく、オレの首まわらんがな!という話。

またなんか、建造物がみえてきたな。
ダムですか?
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黒部川第二発電所
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発電所というよりも、どうしてもテロリスト集団が立てこもるネスト(アジト)か要塞にみえて仕方がない。
近づくと、アサルトライフルで狙撃されるんですよ。
…悪いゲームのやりすぎなのか、オレ。

その先に、開けた視界の駅に滑り込む。
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駅名はなぜか、【猫又】
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なんで、黒部峡谷に化け猫?

しかも、駅名の下の路線図みて、がく然!
まだ半分チョットかよ!
長いなー、トロッコ列車。

ここでまた、列車と行き違う。
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ああ、この景色はちょっといい。
こういうのが見たくて、はるばる来たんだ。
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すでにレンズにPLフィルターを装着してあるので、陽射しが照ってもダイジョウブ。ドンとこい。
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走るトロッコ列車とともに、
峡谷は紅葉の度合いを深めていく。
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ふたたびトンネルに入ると、
寒いさむい!
まじで風邪ひくって!

おまけにナローゲージが車輪を軋ませ、キンキンさけびをあげて観光客らの鼓膜を容赦なく襲う。
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【鐘釣駅】に到着後、
いつものように行き違いをやって、
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あ、登山のかっこうの人がいるなと思って、

ふりむくと、貨物車にザックが。
そういう使い方アリなんだ。
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車内放送の説明では、いまからスイッチバックをおこなうとのこと。
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スイッチバック?こんなところで?
そんな勾配か?

いったんバックして、右のポイントへ。
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このときはわからなかったが、ずいぶんあとになって、やっと気づく。
紅葉シーズンで客車を倍に増やして、編成が長くなってるので、ホームからはみ出してるのだ!

…ちなみに先ほどから流れてるこの車内放送、ていうかアナウンス。
どっかで聞いた声だなー、誰だっけなーと思ったら、
終点についたら
「ここまでのご案内は、○○ ○でした」
とあって、
(あー!)
となる。
まわりの乗客も、あー!って感じでざわめいた。
有名な女優さんだから、みんな知ってる。
伏字にしたのは、これから行く人のために。
ネタバレしちゃ、つまらんでしょう。
ちなみに個人的には、
「雫のお母さんかー!」(←またマニアックなことをいう)
である。アニメの声優やったことあるから、聞き覚えがあったのだ。

さあ、トロッコ列車もそろそろ大詰め。
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   けやき
終点【欅平駅】に到着!
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あ、チェーンじぶんではずすの?
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ホームに降りるとさっそく、機関車の撮影。
(※乗ってきた機関車ではない)
ディーゼル機関車でなくて、電気機関車なんだ!
そりゃそうだ。関西電力が運営元なんだから。
電気使い放題。
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せっかくだから、機関車の入れ替え作業でも見よう。
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自分だけでなく、デジタル一眼レフで撮影してる人、けっこういるな!
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乗ってきた列車の後部に機関車がつながれ、宇奈月行きとなる。
今までの写真を見て、スルドイ人なら先刻ご承知のことながら、機関車は2両連結、重連である。
紅葉シーズン、編成が長いせいにちがいない。
あれ?電気機関車も重連っていうんだっけ。
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改札口にて。
手前に立っているのは外国人の観光客。
ちなみに改札の駅員さんは英語ペラペラである。
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改札を抜けてすぐ、階段があり2階にレストランがある。
あったかいコーヒーでも、と思ったが、
どうせならお昼にしよう。
朝から運転しっぱなしで何も食べてないのだ。

今回はカレーはよそう。
麺類がいい。それもラーメンでなく、うどんがいい。

「白エビかき揚げのうどん」にねらいをさだめて券売機の行列にならんでいると、「白いカレーうどん」というメニューに目を奪われてしまう。
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「カルボナーラうどん」ではない。

見た目にはそう見えるが、間違ってはいけない。

『脳内に混乱が生ずる
 白いカレーうどん
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 視覚が、「これはカルボナーラうどんです」と認識しようとしている。
いまの脳内を例えるなら、ジローラモが「チャオ!イタリアーノ!」とか言いながら笑顔で手を振っている。そんな感じ。

ところが、いったんうどんを舌の上にのせると、味覚が「これはカレー味です」と脳に情報を送る。脳内では、ジローラモが急いで頭にターバンを巻きだす。

視覚と味覚の情報が入り乱れ、
脳内に混乱が生ずる。

だが、この混乱こそがうまさなのだ。
いっきにズルズルとかきこむ。
ちょうど、こういうのが食べたかったんだ。
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食事後、屋上の展望台に上がると、
紅葉に彩られた黒部峡谷が見渡せる。
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欅平駅もみえる。
ん?それにしては方角がおかしい。
いま自分が来た方角じゃない。
あとでわかったことだが、この先旅客用、観光用じゃない線路が伸びている。
発電所のためだ。
そう、”くろよん”で知られた「黒部川第四発電所」が、この先ずっとずっとさきにあるのだ。
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さて、ちなみにこの時点で、
今夜の宿がまだ決まっていない。

宿もなにも、今回の旅は二日前に急に思い立ったので、宿のことなんか考えずに旅に出たのだ。

電波がとどく場所だったため、いまここで電話して魚津市内に一夜の宿を得た。
いまこの黒部峡谷で、宿探しなんかしてる場違いなマヌケは、きっとオレだけにちがいない。
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1時間ほどの滞在で、帰りの便にのる。
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帰りは逆光じゃないから、紅葉もきれいに撮れるかと思ってがんばってみたが、さほどの撮れ高は上げられず。
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(↑なんか、「世界の車窓から」ぽい写真が撮れたので、これだけあげとく。番組のファンだったので、こういう風景に出くわすと、脳内に自動的に石丸謙二郎の声でナレーションがはじまる)

こうして午後3時には、宇奈月駅にもどってきた。
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なんでこんなに急いで戻ってきたかと言いますと、今回は
乗り鉄
撮り鉄
そして「鉄道風景写真」の豪華3本立てフルコースだからです!

さいわいなことに、いちばん有名でいい写真は、ここ駐車場の敷地内にある展望台で撮れるという。なんというお手軽。まじタスカル。もう時間もないのだ。停めた自分の車からたったの30メートル。
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ひっさびさのガチ鉄道風景写真だ。
たしか前に撮ったのは、2年前の冬の小海線・大曲。
ほんとうに久しぶりすぎて、ちょっと緊張、武者ぶるい。

この時間、3時をすぎると宇奈月駅発のトロッコ列車はない。早じまいなのだ。
ねらうは、宇奈月着15:54。
日も傾いてきた。時間がない。
これが最初で最後のワンチャンス!

秋の黒部峡谷トロッコ列車
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AF-S DX NIKKOR 16-80mm f/2.8-4E ED VR/
22mm/マニュアル露出(f7.1、1/250秒)/ISO1000/WB:オート


(自分用メモ)前から思っていたが、純正のレリーズつかって、CL(低速度連続撮影)モードにしても、シャッターが詰まる(バッファが書き込み状態になり、シャッターがおりない)ので、もうレリーズはやめてシャッターボタンにする。

うーむ、よし、よし!
大満足!
よし、日が暮れる前に撤収!

そこから車で30分。
魚津市内のビジネスホテルに投宿する。
「スカイホテル魚津 アネックス(別館)」
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近所に「ホテル ルートイン」があったが、今回は敬遠する。
ホテル内のレストランも朝食ブッフェも、安定ではあるが新鮮味に欠けてつまらないと判断したからだ。
旅をしたら、土地の名物を賞味したいのが人情。
それができるかどうかは、イチかバチか。運次第。

部屋はふつう。
いや、ベッドがちょっとせまい。
宿泊代5,000円プラス朝食代700円。
安いな!と思ったが、となりのルートインもこんな感じじゃないかなー。
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大浴場がないところが、難点といえば難点。
せまいバスで冷えた体をあたためる。
ひとっ風呂あびたあとは、ホテル内のレストランでお楽しみの食事だ!

本館の2Fにある、ときいて行ってみると、
おおっ、本格的な和食の店だな。
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(↑屋外にみえるが、屋内である)

開店まもなくの時間だったので最初の客だったらしく、奥からまかないのおばちゃんが駆けてくる。

じつは、このおばちゃんがいい仕事をする。
メニューを見せてもらいながら、
「富山名物とか、ある?」
ときいてみると、すかさず、
げんげ!げんげがあるよ!」
と、いきなり意味不明な固有名詞でもって、応酬される。富山でもおもてなしは、この言葉からはじまった。

「げんげって、何?」
「知らんちゃ?テレビでもやってるよ!」
(知らんがな)
和歌山から来てるんだってば。地元のテレビなんか見てるはずがない。

するとおばちゃん、フロントにあるポスターで説明してくれた。
よほど話好きの人にあたったらしい。
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(※本人より許可をもらってます)

深海魚らしい。
もともと、地元の漁師さんが、「猫も食わん」といって捨ててた下魚が、最近見直され始め珍重されてるという。希少なので、幻魚(げんげ)とも呼ばれているらしい。なんともはや、現金な話である。

じゃあ、その「げんげ」と、ほかに富山名物がいちどに味わえるメニューってある?ときいたら、あるよー、お酒も飲めるよーといってこの料理をすすめてきた。
…なんで酒呑みって、ばれたんだろう。

富山御膳』(2,800円)
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富山名物 その①
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これがその「げんげ」の天ぷら。
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淡泊な白身魚のフライだが、うまみがある。

富山名物 その②
「白えびかき揚げ」もおなじ皿に入っとりまして、

富山名物 その③
ホタルイカの沖漬け
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じつは、ホタルイカ食べるのはじめて。
どんな味かな、と思って食べてみると、
(あッ!)
イカの塩辛だ!すごく風味がいい。
お酒がススムくんだな。
思わず、ニヤリ。

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ちゃんとお造りがあるのがうれしい。
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おっと、追加でお酒頼もう。
さて、何にしよう。
富山はこの前行った信州・長野と同様、酒どころだから何頼んでもイケそうな安心感があるよね。

登りもしない山の名の酒を頼む。
剱岳
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舌の上に、ピンと屹立する酒のうまみとゆたかなあじわい。
名に恥じぬ酒。

華やかなちらし寿司が、膳を寿ぐ。
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富山の珍味に大満足!
いやー、このメニューは最高!大当たりでした。

  *  *  *  *  *

翌朝、おなじお店のおなじ個室(そういや個室に通されたんですよ)で朝食をいただく。

今回の旅も、これにて無事終了です。
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ありがとうございました。
またお会いしましょう。

  *  *  *  *  *

  (自分用メモ)

※午後の紅茶は運転中に絶対的に合わない。お~い、お茶に限る。もしくは伊右衛門。
Posted at 2019/11/16 20:04:08 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記

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