【前回のあらすじ】
広島・呉で一泊しました。。
* * *
前回のブログの最後の写真を再度掲載。
呉港のフェリー・ターミナルにて、
夕刻。
江田島行きフェリー乗り場を、
明日の下見にと、一枚パチリ撮ったもの。

このあと、投宿したビジネス旅館に帰り、宿の主人に
「江田島へ車でフェリーで渡りたいんやけど」
と、明日の旅程を伝えます。
すると宿の主人に、
「エッ!?」
と、ものすごく怪訝な顔をされたのが印象的でした。
てっきり私は、江田島にはフェリーで行くものだと思っていたので。
思いこみのはげしい男です。
ところが、
「江田島へ車で行くなら、ふつう陸路ですよ」と。
さもあなたのその選択はクレイジーですよと言わんばかりだったので、
もちろん私の旅は、ケレン味たっぷりクレイジー・ジャーニーをめざしておるのですが、
そこまで言われたら、腰くだけになってしまいます。
やっぱり素直に陸路にします。
トホホ・・。フェリーで行くのが最適解だと思ったんだけどなあ。

①【音戸大橋】
本州から島へ。
鮮烈なまでに赤い橋を渡る。

呉市内から道なりに走って行くと、
自動的にこの『第2音戸大橋』を渡ることになるらしい。
(写真はすでに渡ったあと)
で、そこから別に赤い橋がみえる。
ああ、あれがアレか!
あれが旧来の『音戸大橋』か!
おいおい・・、なんか妙に恰好いい橋じゃないの!

写真2枚とも橋を渡ったあと、倉橋島側からの写真。
・・ひょっとしてココって、今回の旅最大の観光スポットじゃないんだろうか!?
『早瀬大橋』を渡って、倉橋島から次なる島、江田島に。
写真はすでに、江田島側から。

・・ところでみなさん、ご存知でしたかね?
江田島って、「Edajima」じゃないですよ。
「Etajima」なんです!!
えーッ!? マジかよ・・。じゃあ、
「魁!!男塾」の江田島平八塾長の立場はどうなるの!?
きっと原作者も、知らずに書いたんでしょうなあ。

さて、私めがココ江田島を訪れた目的がコチラ。
②【第1術科学校】(旧海軍兵学校)

(※開門・受付は9時から。駐車場はこの外にはなく、中にはある。このため開門前の時刻に到着した場合は、すぐ近くのセブンイレブンでコーヒーを飲まねばならない。また門前はせまい町並みのため、車の転回には注意が必要。)
・・で、ここへ来て私の最初の疑問は、
ここはなんて言うんですか?
海上自衛隊の基地? 海軍の学校だったところ?
上の写真の門兵にじっさいに聞いてみたんですよ。
そしたら、「ジュッカ」ですって。
そういや、呉の旅館の主人も、
「江田島のジュッカ学校」って言ってたなあ!
第1というからには、第2も第3もある。
第2術科学校は横須賀にあり、
第3は千葉・柏、第4は舞鶴だそう。
あー、なるほど! そういうこと~。
正門で見学者受付を済ませると、
アノ建物まで自分で歩いて行けと言われる。
そりゃ、行けと言われれば行くけどさあ。
敷地内勝手に歩いていいの?

↑あとで調べたら、「江田島クラブ」というらしい。
9時半の見学ツアー開始まで、ここで海上自衛隊のビデオを強制的に視聴させられるのだが、個人的にこのビデオは下手な映画よりも面白いのだ。
役者でなく、本物の自衛官がなにやらボソボソと「目標、発見」みたいに言うので、リアリティーMAXすぎて、私のようなマニアにはツボにはまり、じっとだまって鑑賞してた。
時間になると、案内人(ガイド)による挨拶と、
注意事項、サンダルはダメとか撮影禁止場所の留意とか。
そのあと、こんなふうにゾロゾロ~と見学ツアーの始まりです。

↑すぐそばの、【大講堂】でガイドさんがひとくさり。
ここは卒業式でのみ使われる建物で、右側から天皇陛下が~といった話。
ここの中は、さいごで。
それよりも今日は特別なことがあるんですってよ。
【海上自衛隊 幹部候補生学校】(海軍兵学校跡)

するとここからは、現役幹部候補生が
休日出勤(この日は10月7日土曜日)にもかかわらず
特別に案内してくれるそうです。
彼らを見たとき、あまりに男前だったんで、正直びっくらこいた。
どこかのタレント事務所から連れてきたんかと思った。

赤レンガの建物に入ると、おおう!
緊張感張りつめた光景に、夢中になってシャッターを切る。
なにげない風景ですよ?
映画の撮影じゃないですよ?
・・よもや本当に映画の撮影ではあるまいなと
あたりを思わずキョロキョロしちまったくらい。

この中庭に、ちょっとわかりにくいですが、桜の木。
これが、アノ「同期の桜」なんですって!
〽貴様と俺とは 同期の桜
おなじ兵学校の 庭に咲く
の、桜がコレ!
うおーーッ!!と見学者も大興奮!みんなで写真バシャバシャ!
おれ、こういうネタ大好き。
でも、できれば花の季節来たかったナ。

みんカラのみなさんどなたか、私の代わりに
ここで満開の花の写真を撮ってくれ!
花の季節に誰か行っとくれ!
さいごに映画のロケでも頻繫に使われるという構図でパチリ。

これで幹部候補生たちのによる案内も終わりです。
お疲れ様でした。

で、「将来エラい人になる彼らと写真撮れるのは今だけ!」
という(じっさいガイドさんはそう言った)謎の撮影タイムがはじまると、

(↑ガイドに「将来出世する!」と言われ、苦笑する幹部候補生)
みんなわらわら撮影に殺到する!
まじかよ。なんなのこのノリ・・。

このあと、【教育参考館】へ。
ここで再度、入念に「撮影禁止」と「脱帽」をガイドより徹底される。
ここには日露戦争から太平洋戦争にいたる、多くの英霊が眠っている墓所だからだ。

↑撮影禁止なので写真はありませんが、
特攻隊員や回天の遺書、それも都道府県ごとに一名、氏名・出生地・生年没年・どこの基地から出撃したか・およその戦死地があわせて記載されており、それらがズラリならぶただならぬ光景にひたすら黙した。
あと、海軍史料として、順番に(これが大事)
・林子平 (『海国兵談』)
・佐久間象山 (なにかの書)
・勝海舟 (なにかの書)
・坂本龍馬 (なぜか、「剣道の胴着」が)
陳列されており、「お~、やはり林子平からなのか~」と変に納得した。
みなもと太郎「風雲児たち」を愛読してる私にとっては、「海国兵談」という書は、
「おお~、ここに見られるとは!」
であり、ここにはそういうのがたくさんあった。
このあと、きょうは特別にグラウンドに出られるとのこと。
・・ちなみに、ガイドさんの話によれば、ここ一帯は終戦直後は焼け野原だったらしい。
だからさっきの兵学校も復元したレプリカなのだ。
したがって、今回の拙ブログのタイトル、
「旧海軍兵学校」は間違いで、
「旧海軍兵学校跡」
とするのが、正しい。
つまり、旧海軍兵学校跡にいまの海上自衛隊の幹部候補生学校が、いわば上書きされたように建てられているのだ。(これを理解するのにいままで時間がかかった)

で、なんでグラウンドかというと、
ここから兵学校と日の丸(ちゃんとなびいてない)と、古鷹山がセットで写真撮れるから。ガイドさんは映えをわかってらっしゃる。
海軍時代から、候補生はあの山まで20分で山頂まで登るそうだ。
・・えー、そういや「重巡洋艦 古鷹」ってここからか!
いま書いてて気づいた。

「戦艦 陸奥」の主砲。
今回のツアーでそばに行けないみたい。
残念、無念、再来年。

さいごに【大講堂】のなかへ。
ここで天皇陛下のご臨席賜り、
卒業式をとりおこなう「だけ」の大事な場所。
卒業式って、昔よくテレビのニュースで見た、かぶってた帽子をワアーッ!って、高々と放り上げるヤツ?
・・見学ツアーでは、ここまで入って写真撮れる。
ここから向こうはダメよ。
このあと、スタート地点の【江田島クラブ】に戻るのだが、
これまでガイドさんからさまざまな話を聞いてきたが、
さいごにとっておきのトリビアネタを二つきいた。
モチロンここではネタばらししませんよ!
みなさまもぜひ現地で。
一つはカレーの話だったんだけど、
それがもうビックリで、
「オレの知ってる話とぜんぜんちがうやん!?」
と、その場で昏倒しそうになりましたもん。
面白い話ばかりでした。
・・あー、カレーの話聞いてたら、
無性にカレーを食いたくなってきたな。
でも、売店はあるけど、食堂ないんだよね、ここ。
「江田島クラブの2階は史料室になってますので」
ぜひ、お立ち寄りくださいとガイドに言われて売店で海軍カレー(レトルト)をお土産に買ったあと、素直に行ってみると、なぜか兵器がズラリ。
・・どうも、広島・呉を旅すると、武器・兵器ばかり見学するハメになってしまう。
むろん私にとって、喜悦しごくなんだけども。
たとえばこの「Mk.44 魚雷」なんて、はじめて見ることができて、狂喜!
「沈黙の艦隊」でよく出てきたんですよ。
↑白いミサイルは、「シースパロー」艦対空ミサイル。護衛艦に搭載兵器。おなじかわぐちかいじの「ジパング」という漫画でもよく登場した。
橙色は、オレも「なんだこのミサイルは?」と知らなかったが、どうやらミサイルじゃなくて標的機。
* * * *
学校を出て、カレーのお店をさがします。
なんとか江田島に海軍カレーのお店があった。
『きまぐれ亭』

さっそくお目当ての海軍カレーを注文する。
『キーマカレー』
↑海軍カレーじゃなくて、海自カレーだったネ。
味は、ふつう。
いや、なんていうか、
合挽き肉をハウス・ジャワカレーでつくったような、・・業務用バーモントカレーだと学校給食みたいな色と味になるからねー。
わりと家庭的なあじわいのカレーだった。
あらためて店のメニューを見てみると、
うどん、うどん・・。
広島なのに、なんで「うどん」なんだ?
カキフライや広島風お好み焼きは、どこ行ったのッ!
↑ふりむけば、うどんにあわせて用意された天ぷらの数々・・。
まるで、さぬきうどんのお店。
観光客はカレー、地元の人は日替わりランチのうどん定食頼んでましたよ。
さて、昼メシ食べたあとは、やることがない。
日頃仕事に追われてる身としては、
優雅でぜいたくな悩みだが、
このあとなにもない。
どうしよう?

そうだ。来る時通った、「音戸大橋」にもう一回行ってみるか!
③【ふたたび音戸大橋】
島から本州にわたると、駐車場がある。
ぬおーッと撮ろうとするが、ぜんぜん構図がイマイチじゃねーか!
なんのためにここに展望公園つくった?

わたし、ちょっとあわててました。
ここからさらに上がると・・、

おほッ!
これはこれは・・。
↑ループ橋はたしか伊豆の河津七滝にもあったね。
でも、ループ橋+赤い橋+海峡、・・っていう豪華3本立てセットというのは、イヤイヤここでしか見られぬ絶景じゃないの?もしかして。
・・みんカラのみなさまにもぜひ訪れていただきたい、絶景スポットだネ。
ふりかえれば、「第2音戸大橋」もバッチリ見えます。

ここらで今夜の宿へ向かいます。
宿はここ倉橋島内にあります。
道々、海岸線を島めぐりのドライブだ!としゃれこんだが、正直特筆すべき風景には出会わなかったんですよね。残念ながら。
↑トンネルを抜けると、山と海のあいだにぽっかりあいたようなちいさな町。
宿は、瀬戸内に面した島のいちばん南にあるのだ。
宿に行くには、このせまいタイコ橋を渡らねばならない。
車が海に落ちそうなんですけど!
こういう無駄なアトラクション、
勘弁してもらえますかね!

↑このホテル、建物がボロい・・。
ていうか、ダサい。
昭和の遺物か。
大丈夫か、このホテル?
そばの堤防をテクテク歩いてく。
この風景を覚えていただきたい。
あとで出てきますから、夜に。
何って、そんなの釣りに決まってんでしょーが。

いまはそれに関係なく、
ここでふりむく。
すると、やはりダサい外観は変わらない。
なんなんだこのホテル。
ながく旅をして、とうとうヤバいホテルに泊まっちまったか?

④【シーサイド桂ヶ浜】

中はそんなにボロくない。
というより、わりときれい。
フロントのこの人、なんか妙に中途半端な年齢の方が接客やってんなと思ったら、、なんとこのホテルのオーナー主人。
えっ、そうやったんですか!?
と、いろいろ話を聞くと、ええ、だいぶ聞きましたよ。3時ジャストにチェックインして下の写真の時計、3時45分示してますもん。
なんと、よそから移住してきて、古いホテルを買い取り、内装をリノベーションして経営してるのだという。

館内に併設されたカフェがあり、そこもまた内装に力をいれた自慢のカフェなのだという。
ぜひにというので、チェックインもそこそこコーヒーでも飲みに行く。
カフェの内装もいいけど、ホテルの外観なんとかしなよ。
そう言うと、本当にそう言うと、「あの昭和チックなのがイイんですよ」と真顔で言われた。
・・ところで、ここのオーナー、誰か芸能人に似てるなーと思ってたが、いまブログ書いててやっと気づいた。
上の写真をもう一度見ていただきたい。
ラーメンズの小林賢太郎に似てる。
【シーサイドカフェ・アルファ】

メニューにコールドブリューがあったので、頼んでみる。
要は水出しコーヒーなのだが、
わたしは最近コールドブリューという言葉を知ったのだが、それが水出しコーヒーの意だとわかるのに時間がかかった。
いわばミーハー気分で頼んだのだ。
・・で、頼んだら、すぐ出てきた。
おいおい、ちゃんと抽出したのかよ!と不審に思ったが、あとでウチに帰ってカラオケ喫茶やってた父に聞いてみると、あってると。水出しコーヒーはボトルに水と豆ぶちこんで一昼夜冷蔵庫で寝かすからすぐ出せるとのこと。
おれはてっきり、再春館製薬のCMみたいにポタポタ一滴づつしずくが落ちるイメージで、小一時間かかるのかと思ってた。

カフェももちろん、シーサイド・ビュー。
曇ってっけど。

で、さっきのラーメンズじゃなくて、
オーナー主人の話なんだけど、
移住の話がおもしろくて、テレビ朝日でやってる「人生の楽園」という番組みたいで興味深かった。
↓これがホテルの名の由来ともなった「桂浜」。
高知の桂ヶ浜とはちがいます。念のため。
キャンプしてる人がいるな。

オーナーは広島の出身ではありません。
福岡県太宰府市出身、43歳。
東京で医療機器メーカーに勤めていたが、8年前の35歳のとき、一大決心をし妻の郷(さと)であるここ倉橋島に移住し、ホテル経営に乗り出した。
・・今では、ホテル経営に飽き足らず、他都道府県からの移住のあっせんに熱心なのだという。
地元、倉橋島への移住はもちろんのこと、この前徳島行ってきたというので、かずら橋でも渡ったんかいなと思ったら、「この○○村は移住に熱心で!」そのアドバイスに行ってきたとのこと。あまりの移住バイタリティーに笑ってしまった。
移住に熱心でカフェも素晴らしいのはわかったけど、ホテルの外観なんとかしようよ。

ホテルには大浴場があったが、
ちかくの温泉の割引があるというので行ってみる。
てっきり100円割引券とかそういうの想像してたら、600円を宿泊料にツケておいて、700円の通常の券を渡されるというものでした。
・・ホテルから歩いて1、2分の距離。
写真のとおり温泉館とあるので階段を上がっていったらなにもなく、なぜかそこにいたオーケストラの楽団員に「温泉の入り口はどこですか」と聞く始末。
【桂浜温泉館】

↑温泉から上がって、帰りしなに入り口の写真をスマホで撮っとく。
ここ、市民ホールや図書館とかあって、温泉の入り口が分かりにくいんだよ~。なんとかしてよね。
温泉あがって宿に戻ると、お楽しみの夕食。
部屋食です。さいしょ膳が運ばれたとき、
「お~!!」と思いましたが、
ん?よく見てくださいよ。
真鯛の煮付けなんてふつう、大きな真鯛のカシラをあら炊きでしょう。
これくらいいの真鯛なんて防波堤でなんぼでも釣れる。
じっさい近年真鯛は豊漁でこれくらいは下魚あつかい。
こんな料理、おれでも作れる。
(※オーナーは「専属の板前が~」と自慢してましたが、肝心のオーナー自身が魚や料理に無関心なんじゃないの? カフェよりも宿の料理なんとかしなよ。これで一人1万9千円はいかがなものか)
お酒のメニューを見ると、
ムムッ!
「呉の地酒飲み比べセット」
があるやん!これは頼まないと。
・・それにしても、焼酎が黒霧島と二階堂だな。
呉市内の宿もこんな感じだったけど、広島って地元の焼酎、ないの?

・三谷春 (酒造元はここ倉橋島)
・千 福 (呉市内)
・華 鳩 (なんとこれも倉橋島)
・・この千福ってお酒は、アノ戦艦大和に載せられ、艦上愛飲されたというゆかりある酒なんだって。
みん友さんの「お~さん」に教えていただいた。
こういうときみん友さんっていいよね。ウレシイ情報がスコンと入る。
自分は知らずにこの時吞んでましたワ。
ありがとうございます、お~さん。

さあて、釣りにいくとすっか!
昼間目星をつけておいた場所で
ナイト・ゲームとしゃれこみますか。
アジングロッドは持ってきましたよ。
当然じゃないですか。
紳士のたしなみですよ。

すると、いきなり強いあたりと引き!
ウオーーッ!?

セイゴ(スズキの幼魚)だ!
どうりで海面ではねると思った。

この夜はセイゴが群れていたらしく、
20センチのセイゴが入れ食い状態。
投げたらつれるの連続で、思わぬ釣果に笑いが止まりませんでした。
(ぜんぶリリースです。持って帰るワケないでしょう)
1時間ほど釣りまくり、撤収。
* * * *
翌朝。
朝食をいただいたら旅もおわりです。
旅の帰り道はとりとめもありませんが、
瀬戸大橋の岡山側から、
有名な展望公園から1枚パチリ。(16:9にトリム)
【鷲羽山(わしゅうざん)からの瀬戸大橋の眺め】
ハハ・・、曇ってるわ。
ありがとうございました。
またお会いしましょう。
Posted at 2023/10/22 18:19:10 | |
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