メインSWが入らない・セルが回らない・修理
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(1)セルが回らない・メインSWが入らない
今にして思えば、1年ほど前から、バッテリーは1年経過しただけなのに、セルの回りが弱かった。
それが、ここ1ヶ月はさらに弱くなり、とうとう、セルが全く回らなくなり、メインSWがONしなくなった。
バッテリーがダメになったかと思ったが、電圧を測ると、12.8Vあった。
あれこれ調べていると、ハンドルを左に傾けると、メインSWがONし、真っ直ぐに戻すとOFFになる。
しかし、さらに調べていると、ハンドルの向きに寄る規則性は無くなった。
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(2)ツールケース取り外し
いずれにしても故障原因はは、メイン・ロータリーSWの接触不良か、または、そのリード線の断線であろうと考えて、分解を始めた。
左右のツールカバーとツールを取り除いて、左右一体のV字形ツールケースを固定している3本のボルトを外す。
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(3)コネクタ塊
V字形ツールケースを取り外すと、2つのコネクタの塊が現れる。
前方の塊の中に、メインSWのリード線のコネクタ(赤色4P)がある。
この記事を参考にされる方は、この段階で、まず、このコネクタをテスターと目視で点検する事を薦める。
私のした様に、前照灯&メーターパネルを外さなくても、メインSWとリード線のチェックは、できるはずである。
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(4)ヘッドライト&メーターパネル取り外し
上部フォーク・ブリッジに固定しているボルト2本を取り外す。
10mm六角ソケットとエクステンションとフレキ・ジョイントとラチェット・レンチを使った。
下部は、2カ所で下部フォーク・ブリッジのゴムブッシュに棒が差し込んであるだけである。
この車体はトリッカーだが、構造的にはセロー250も同様であろう。
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(5)メインSWリード線
メインSWのリード線の結束を切って長さ。40cmほどのリード線とコネクタを取り出した。
この状態で、メイン・ロータリーSWの導通をテスターで調べると、ON・OFFは正確で、導通時の抵抗は0~0.2Ωで正常だった。
リード線は、曲げても引っ張っても導通が切れたり、抵抗値が変化する事は無かった。
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(6)焼損していた4Pコネクタ
唯一、怪しいのはメインSW側のコネクタの4本のメス端子のうち、1本に焦げた跡があることで、良く見ると端子の一部が無くなっていて、如何にも接触が悪そうだった。
赤いコネクタ・ケースから不良端子を抜こうとしたが、溶着しているらしく抜けなかった。
写真で、焦げた左上端子が凹んでいるのは、無理に押し出そうとして凹んだ為である。
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(6)回路図 (当車はキャブ車)
焼損した端子は、バッテリーからヒューズを経て、ライト類とCDIその他に給電している端子であり、
常時10A程度の電流が流れるところである。
この端子の定格電流は15A程度の物だろうから、少しの接触不良や経年の錆発生等があると、発熱して、導通浮浪になってしまう。
後でネットで調べると、同様の事例があったので参考URLに掲載する。
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(8)バッテリー線1本をギボシ・コネクタに置き換えた。
発売後15年近く経ったバイクのコネクタを入手する事は、ほとんど不可能だろうと考えた。
で、不良の1本の線を4Pコネクタから切り離して、外部でギボシ端子で接続した。
修理結果は、メインSWは確実にONする様になり、セルの回りも良くなって、走行時のエンジンも力強く回る様になった。(元に戻っただけだが!)
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