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NorthStarの愛車 [三菱 ランサーエボリューションVII]

MiniCar|2008年・WTCC 「SEAT Leon TDI / G.TARQUINI」

投稿日 : 2009年08月07日
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ツーリングカーレースの世界最高峰・WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。
F1、WRCと並ぶFIA世界選手権、その中では2005年の発足と歴史はまだ浅いものの、迫力ある超接近戦が繰り広げられることから世界的に人気が高まっているレースカテゴリーです。

2008年シリーズは、BMW/SEAT(セアト)/シボレー/ホンダがマニュファクチャラー登録をして参戦。

その中から今回は、スペインの自動車メーカー・SEATから参戦しているレオン・TDIが待望のモデル化を果たして日本でもリリースされました。

ここでご紹介するのは全部で5台が参戦したSEAT・マニュファクチャラー勢の中から、ガブリエレ・タルクィーニ選手が駆ったゼッケン11番をつけたマシンです。
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セアトはスペイン最大の乗用車メーカー。
1982年にフォルクスワーゲンと技術提携を締結、1993年には子会社化されてフォルクスワーゲングループの傘下に入りました。

グループの中では比較的リーズナブルで、かつ若々しくスポーティな位置づけとされ、こうした背景からWTCCをセールスプロモーションに活用しています。

レオンは1999年にデビューした5ドアハッチバックモデルで、現在は2005年にフルモデルチェンジを受けた二代目となっています。そして、この二代目・レオンがWTCCを戦うマシンのベースモデルに選ばれています。

二代目のレオンはゴルフVとコンポーネンツを共有したモデル。ただしご覧の通りデザインは曲線が多用されたスポーティなもので、より実用性に重きを置かれているゴルフVとは一線を画しています。
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WTCCにレオンが登場したのはシリーズが発足した2005年の最終戦・マカオから。それまではトレドというモデルで発足緒戦から参戦を続けていました。

WTCCは発足初年度からツーリングカーの雄として知られるBMWが強さを見せてきていました。
2005年から2007年まで3シーズン、全てでドライバーズタイトルを獲得してきたのが、BMW Team U.K.のアンディ・プリオール選手。そしてマニュファクチャラータイトルもBMWが独占し続けてきたのです。

しかし、2007年シーズンの途中から、勢力図は徐々に変化を見せてきていました。
その主役がSEAT。第7大会(第13戦&第14戦)のスウェーデン・アンダーストープ戦から、TDIと呼ばれるターボディーゼルエンジン搭載モデルを投入したのです。
このターボディーゼルは、続く第8大会のドイツ・オッシャーズレーベン戦、第15戦でFIA世界選手権として初のディーゼルエンジンによる優勝を飾りました。

そしてシーズン後半に躍進を遂げて、2007年はイヴァン・ミューラー選手がシリーズ2位を獲得。

年が明けて2008年、開幕戦から"ディーゼルパワー"が炸裂、全24戦のシリーズで11勝を挙げ、その中で2勝を飾ったイヴァン・ミューラー選手が堂々のドライバーズチャンピオンに輝きました。
さらに今回ミニチュア化されたゼッケン11番、ガブリエレ・タルクィーニ選手はシリーズ2位を獲得。
もちろんSEATはマニュファクチャラータイトルを獲得して、シーズンを席巻しました。
 
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11号車を駆ったガブリエレ・タルクィーニ選手は1962年・イタリアのジュリアノーバ生まれ。
レーシングカートでモータースポーツ活動をはじめ、1983年にヨーロッパとイタリアのカート選手権でチャンピオンを獲得。

1985年にはFIAフォーミュラ3000に挑戦を開始、さらに1987年以降はF1のシートも獲得しています。

ツーリングカーレースでは1989年のイタリア・スーパーツーリングカー選手権を皮切りに、大舞台での戦いを重ねてきました。
1994年にはBTCC(イギリスツーリングカー選手権)にアルファロメオ155で参戦、8勝を挙げてシリーズチャンピオンに輝いています。

その後もヨーロッパ各国のツーリングカーシリーズに参戦、1997年代から2001年にかけてはホンダアコードを駆って数々の勝利もおさめてきました。

2002年からはETCC(ヨーロッパツーリングカー選手権)にアルファロメオで参戦。
このETCCから発展して2005年に発足したWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)にも継続参戦、同年はアルファロメオを駆って2勝を飾りランキング7位を獲得。

翌2006年からSEATに移籍、2008年秋に日本初上陸を果たしたWTCC・岡山国際サーキットでも素晴らしい走りを見せてくれています。
 
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WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)は、人呼んで「サーキットの格闘技」。日本では衛星放送のGAORAが中継を行なっていますが、解説をつとめる木下隆之さんは「ケンカレース」というフレーズで表現しています。

FIA SUPER 2000 / DIESEL 2000規定のマシンは、一発の速さという面では日本のSUPER GTなどに遠く及びません。
例えば岡山国際サーキットの予選タイムを比較すると、2008年のWTCCでBMWのアウグスト・ファルファス選手がマークした予選トップタイムは1分37秒040。

対してSUPER GT、今年の開幕戦・岡山ラウンドでGT500のポールポジションを奪ったレクサスSC430の立川祐路選手のタイムは1分24秒726。GT300のポールとなったフェラーリF430の田中哲也選手でも1分32秒798をマークしています。
またスーパー耐久と比較すると、昨年の岡山ラウンドで予選トップタイムをマークしたST-1クラスのフェアレディZ・田中哲也選手のタイムは1分35秒726。ST-2クラストップタイムのランサーエボリューションIX・和田久選手で1分38秒576となっています。

こう記すと速さというレースの基本とも言える魅力にWTCCは欠けると思われてしまうかもしれませんが、決勝レースこそがWTCCの真骨頂。
約30分、距離にして50kmほどのスプリントレースは、スタートから各車が全開でトップを狙った激しい走りを繰り広げます。そして、国内のレースではまず見ることの出来ないような超接近戦が終始展開されていきます。

サイド・バイ・サイドやテール・トゥ・ノーズは日常茶飯事。多少の接触も当たり前、しかし決してラフプレーではなく、世界選手権らしいトップドライバー同士の激しいバトルがチェッカーまで続くのです。
昨年秋に初めて日本に上陸した一戦を目の当たりにしたファンはもちろん、日本のモータースポーツ関係者からも、その想像を超えた激しいファイティングバトルが絶賛されました。

このWTCCは、今年の秋にも岡山国際サーキットにやって来ます。
2009年11月1日、「FIA WTCC RACE of JAPAN」。昨年の戦いをご覧になっていないという皆さん、この一戦は絶対に見逃せませんよ!
 

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