2008 全日本ラリー選手権 第8戦
投稿日 : 2008年09月21日
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9月13日(土)~15日(祝)にかけて、佐賀県の吉野ヶ里町を中心に全日本ラリー選手権の第8戦「FMSC吉野ヶ里マウンテンラリー'08」が催されました。
14日(日)の朝に「吉野ヶ里歴史公園」の一角でセレモニアルスタート、オープンクラスを含めた46台の参加車両は8つのSS(スペシャルステージ)で白熱した戦いを演じてくれました。
なおこの大会から最終戦まではターマック(舗装路)での三連戦となります。
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セレモニアルスタートが行なわれた「吉野ヶ里歴史公園」にはヘッドクォーターやサービスパークも設けられました。
今回はここを中心にコンパクトにSSも配されて、ラリーファンの皆さんにとっても観戦しやすい環境が整いました。
「吉野ヶ里歴史公園」は工業団地造成時に出土した弥生時代の遺構を復元するなどした国営&県営公園。
セレモニアルスタートに向かう競技車両は、弥生時代の竪穴式住居や高床倉庫、物見櫓などを背景にして公園内を駆け抜けていきます。
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全日本ラリーは2005年までは四輪駆動と二輪駆動が部門分けされて、別々にシリーズを展開していました。
しかし2006年に統一が図られたことから、特にターマック戦ではバラエティ豊かな参加車両が集います。
今回目についたニューフェイス、まずはFD2型ホンダ・シビックタイプRをご紹介。
既にサーキットレースではお馴染みの存在でワンメイクレースも全国で開催されていますが、シビックはラリー界でも活躍を見せています。
「RSTアジップDLエナペタル羽山FD2」のクルーは村瀬太選手と宮部弘陽選手、JN3クラスで堂々の準優勝を飾りました。
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もう一台、注目の存在がマツダデミオ。今季から発足したJN1.5クラスへの参戦です。
このクラスでは現在、三菱コルトが多数派となっており、シリーズ争いを展開しています。
このほかではトヨタヴィッツやホンダフィット、スズキスイフトなども姿を見せてきました。
そして今回はマツダデミオが登場。メーカーとしてラリーに積極的に取り組む様子が見えないのが非常に残念ですが、精悍なデザインが高い存在感を見せていました。
川名宏明選手/露木明浩選手の「BRIG SHAFT デミオ」はクラス7位完走。パーツ調達などで苦労する面もありそうですが、今後一層の熟成進化に期待です。
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今回は5つのクラス全てが成立。
JN1は強さを見せるホンダシティ勢、中でも昨年チャンピオンの西山敏選手が快走。
「el. DL Wako's BRIG AA NAS シティ」は廣瀬康宏選手組の「メロンブックスBRIGキャッツDLシティ」を9.2秒振り切って、嬉しい今季初優勝を獲得しました。
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JN1.5クラスは先にご紹介したデミオの登場などもあって8台と大量エントリー。
その中で注目は地元九州の榊雅広選手が駆る「クスコ BSWM CMSC コルト」。
ターマックで強さを見せる榊選手は序盤からリードを築き、今季4勝目を飾りました。
シリーズ争いの方はベスト7戦による有効ポイントで競われていますが、現在のところはグラベル戦にも参戦を続けてきた大庭誠介選手組がリード。
残るはターマック2戦、両者のタイトル争いもいよいよ佳境に入ります。
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今回、全参加者の中で最も注目を集める存在となったのがJN2クラスの「BSクスコCMSC・CJ4Aフォルテック」を駆る田中伸幸選手。
"シンコウさん"の愛称で親しまれている田中選手は、格上にあたるランサーエボリューションやインプレッサ勢と互角に張り合う速さで好走を展開。
終わってみればクラストップ、しかも総合順位でも6位に食い込む大健闘。
アクシデントで大幅に開催距離が短縮された昨年の大会に続いて、佐賀での全日本ラリーを二年連続で制覇。
今年は昨年中途半端に戦いを終えた鬱憤を晴らした走りを見せてくれました。
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JN3クラスを制したのは「BPF・KYB・BS・INGINGセリカ」の曽根崇仁選手組で今季2勝目を飾りました。
INGINGといえばトヨタカローラ山口を中核とする企業グループの一翼であり、フォーミュラニッポンなどへの参戦でも知られています。
ということでマシンはトヨタセリカ、その昔はスーパー耐久シリーズにもセリカで参戦していました。
なおJN4(総合)優勝は、ターマック戦となる今回は現行型インプレッサを持ち込んできた勝田範彦選手組。
これで2戦を残してシリーズ2連覇をほぼ確定させました。
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