2008 スーパー耐久シリーズ 第5戦
投稿日 : 2008年09月20日
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カレンダーが9月に入って最初の週末、岡山国際サーキットにおいてスーパー耐久シリーズの第5戦が開催されました。
決勝が行なわれた7日(日)は、お昼のピットウォーク中に通り雨が降ってヒヤリとさせられましたが、雨は短い時間で止んでコースもドライコンディションのまま変わらず。
一応、競技運営団はウェット宣言を出しましたが、全車がスリックタイヤで500kmの決勝スタートに臨み、結果的にはチェッカーまでドライコンディションのまま熱戦が展開されました。
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今回、予選で速さを見せたのはST-1クラスの日産フェアレディZ勢。
「Cenote ADVAN Z」が初のポールポジションを獲得すると、これに「ENDLESS ADVAN Z」が続いて、フェアレディZがフロントローを独占。
今季圧倒的な速さを見せているBMW Z4M COUPE勢は最高回転数を下げるなど性能調整を行なっているという背景はありますが、この結果は500kmの勝負の行方に大いに注目を集められるものでした。
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ST-1クラスといえば997型のポルシェがシリーズ後半緒戦になってようやく初参戦を果たしました。
「こばやし歯科 PORSHE GT3 WITH COX」は大井貴之選手/小林賢二選手/中山良明選手の3人ドライバー体制で参戦。
予選結果はZ33とBMW Z4Mに続く5番手、決勝もノートラブルで完走を果たして5位を獲得しました。
残念ながら次戦以降の参戦については未定のようですが、マシンのポテンシャルはなかなかのものを感じさせてくれます。
もし、プロレベルのドライバーラインナップを揃えて、充実したチーム体制の下でこのマシンを使うと、総合優勝争いの一角を占めることは充分に可能ではないかと予想します。
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決勝スタート前に行なわれたピットウォークの時間には、ビッグニュースの発表がありました。
10月26日、ここ岡山国際サーキットに日本初上陸を果たすのがWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。
F1、WRCと並ぶFIA世界選手権であり、ツーリングカーレースの最高峰に位置づけられます。
レースは50kmほどのスプリントを1日に2回行ないますが、とにかくエキサイティングな超接近戦が展開されます。
またドライバーも若手のホープから元F1パイロットなどまで幅広い層の面々が顔を揃えています。
このWTCCに遂に日本人ドライバーの参戦が決まったことが発表されました。
シボレーラセッティを駆ることになったのは織戸学選手。BMWのステアリングを握ることになった青木孝行選手とともに、モンツァ、日本、そして最終戦のマカオに参戦します。
またホンダアコードでは谷口行規選手が参戦、こちらはモンツァと日本の2大会に出場します。
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さてスーパー耐久第5戦は、フタを開けてみれば例年通りに厳しい残暑の中での一戦となりました。
そんな中、ST-4クラスでは十勝でまさかのトラブルに泣いて優勝を逃した「AGY ings インテグラ」がスタートから快走。
後続のライバルを全く寄せつけない走りで見事なポール・トゥ・ウィン、今季3勝目を飾りました。
ただし「Racing Modulo ADVAN TypeR」もしっかり2位でフィニッシュ。ランキング争いはシビックがトップの座を守り抜きましたが、AGYインテグラとの点差は僅かに"1"と縮まることになりました。
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ST-3クラスはグランドスタンドにエクセディの大応援団が陣取っていたこともあってか、「エクセディH.I.S.イングス Z」が鮮やかな今季4勝目を飾る走りを披露。
予選ではちょっとしたミスもあってポールポジションを逃しましたが、決勝がスタートするや見事に挽回。
暑さが厳しい中、ミスやトラブルもないパーフェクトなレース運びで、シリーズチャンピオン獲得に大きく近づきました。
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ST-2クラスは波乱含みの展開。
エボリューションX勢は「オーリンズ・ランサーEVO X」が燃料漏れ、「ENDLESS ADVAN CS-X」はエンジントラブルによってともにリタイア。
対してスタート直後にトップを奪った「DIXCEL☆新菱オートEVO IX MR」こそトラブルに沈んだものの、熟成が進んでいるエボリューションIX勢がマシンの高い完成度を武器にレースをリード。
最後は「RSオガワADVANランサー」がおよそ2年ぶりに嬉しい優勝を飾り、表彰台では小川代表が満面の笑顔を見せてくれました。またWTCC参戦を発表した谷口行規選手にとっても、岡山での勝利はWTCCでの更なる活躍を期待させてくれるものとなりました。
また、2位には「シーケンシャルエンドレスアドバンランサー」が入ったことで悲願のランキングトップに躍進。このままの勢いで終盤2戦を乗り切ってタイトル奪取なるか、注目の存在です。
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ST-1クラスは予選こそZ33の後塵を拝する結果となりましたが、やはり「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」勢が今回も強さを見せる展開に。
特に谷口信輝選手と片岡龍也選手がドライブした28号車は群を抜く速さでライバル達を圧倒、2位になった50号車に1分以上の大差をつけて今季3勝目を飾りました。
これでシリーズランキング争いでは28号車が合計103点として50号車の85点に対して18点と差を拡げました。
しかし残る終盤2戦は付与点数が20%増となるので、まだまだタイトル争いの行方からは目を離せない状況です。
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