足回り Part 2 SACHS製 純正ショックアブソーバー再検
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
凡そ47.000km で取り外した Z4M 純正フロント 複筒式ショックアブソーバー です。
減衰がどれくらいか試しに体重かけて押してみます。
スカスカとまでは言いませんが、
抵抗も殆ど無く沈んで行き、
戻りはゆっくりとかなり遅いテンポで上がって来ます。
全然 元気がありませんね。
純正新品の減衰がどれ位かは比較出来ませんが、自宅在庫の他ドイツ車両用 新品
純正 複筒式と比較すると減衰は20%〜30%程度まで低下しているように思います。
BMW純正31317841707 左
BMW純正31317841708 右
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同時に取り外した純正リア 複筒式ショックアブソーバー です。
同じく減衰がどれくらいか試しに体重かけて押してみました。フロントと同じ感じで、抵抗も殆ど無く沈んで行き、戻りはゆっくりとかなり遅いテンポで戻って来ます。
全くやる気が無いオッサンのようです。
リアも予測ですが減衰は20%〜30%程度まで低下しているのではないでしょうか?
BMW純正 33507836825 x2
Part 1で記載しましたが、複筒式はケース内圧力が少なくシールへの負担も少ない構造です。
確認した所 フロント、リア 共にシャフトに傷やシールのいたみ、オイル漏れや滲などもありません。
ケースとシャフトにもガタも無くしっかりとしています。
廃棄するのは勿体無いような気がします。
社外品などには、今まで何度も交換モディファイをしたので、出来れば今までとは違う感じやプロセスでやってみたいな〜って気持ちが半分と、
やっぱり今までと同じパターンで
ある程度 自身で絞り込んだら
ショップに頼んでデータに元ずく安定の有名ブランドショックへ 間違いの無い足回りに交換したい気持ちが半分で後ろ髪を引いています。
どうせ廃棄するなら中にどんなオイルが入っているか見て見たいですよねーぇ。
じゃぁ 純正ショックアブソーバー ケースに
穴を開けて見て見ましょう!
でっ きるかな🎶〜
さてさて ほほ〜
ドリルの金属切粉を強力マグネットで吸着するべく切粉飛散防止工具で内部に切り粉が入らないようにケースに穴を開けオイルを抜き取ります。
3
BMW純正 31317841707
BMW純正 31317841708
はいっ 奔放 初公開 !
E85 純正 SACHS製 Z4M 用 フロントショックアブソーバーに入っていたショックOILです。
だいぶ黒ずんでいますね。
金属粉などのラメラメは確認できませんでした。
多分 新品時はグリーン(黄緑?)系のキレイな透明感のあるオイルが入っていたと思われます。
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映画カクテルのトムクルーズばりにシェイクしてみます。
粘度などは、ほぼ無いですね。
シャバシャバに泡立ってます。
これでは減衰などある訳ないですね。
水分(結露)が混入して劣化したと推測します。
オイルを透明度と粘度のある それなりの新品に入れ替えれば生き返るような気がしてきました。
純正以外は社外 単筒式(モノチューブ)ばかり乗って来たので今回は複筒式でモディファイ出来ればいいなぁ...
公道をすっ飛ばしているとローカルのワインディングなどは所により超バンピーな荒れた路面が断続的に続き目地段差や轍(わだち)など路面状況は多種多彩。
WRCラリーで言うところのターマックです。
サーキットなどの均一フラットで平坦な路面とは別次元。
そんな一般道を上手くいなして、ロールストロークを減らす強化をし、そこそこの乗り心地を維持しながら、すっ飛ばすにはやはり複筒式の方が理に適っていると思うようになってきた。
トラックコースで何秒台単位の走りを求めている訳では無いしな〜。
ロングドライブ時の腰やZ4Mシャーシ、各ブッシュ、ベアリング等の車と身体への攻撃性も複筒式の低圧ガスがマイルドなのかもな〜。
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BMW純正 33507836825
E85純正 SACHS製 Z4M 用リア ショックアブソーバーに入っていたショックOILです。
フロントはグリーン系でしたが、リアはレッド系です。こちらも金属粉などは確認出来ませんでした。
黒ずんではいますが、フロントよりは透明度はありますかね。
フロントの方がブレーキ熱やエンジン熱などで結露(水分)などの影響を受けやすいのかも知れませんね。。。
今回は考えを変え複筒式(純正形状)にこだわってモディファイしてみようと思います。
今までの安定のブランドでは無く、選択に失敗するかもしれませんが、違う道を選択します。
初めてで未経験なので無駄に時間、労力、出費などをするかも知れませんがZ4MR/Cではまだ複筒式のモディファイのレポを確認出来ていないのでチャレンジしてみます。
まぁーそもそも そんなもんをやってる
所があるのかどうかって問題ですが。。。
早速 検索開始です。
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マジかー!! あったわ(笑!!!)
世の中 色んな人がおりますな〜
それも結構 近場に純正複筒式
ショックアブソーバー
をチューン?
オーバーホール?
する面白いファクトリーが ヒット!
房総 いすみ市にあったのでまずアポを取りお話を伺いに行きました。
周りには田んぼが広がり静かでのんびりして心落ち着くいいロケーションです。Testランも思いっきり飛ばせそうで Nice!
アポ当日はレース用 トランスポーターがファクトリーに横ずけされていて中から写真のMiraiラリー競技車両が出て来ました、これから仕上げるとの事。
車好きのオタクの方はご存知かと思いますが、報道などで有名なWRCドイツラリー(フルターマックコース)に参戦したMirai です。
このMiraiのダンパーもこのファクトリーでチューンした純正複筒式チューンドダンパーです。
ファクトリー内には ほぼシャーシだけのインプSTiやランエボその他ラリー車が4~5台セットアップ中でした。
*ラリーWRC用語
ターマック 舗装路のこと。未舗装路(グラベル)よりも大径のホイールを装着し、車高を下げたセッティングとなります。
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ファクトリーの社長さんにお話を伺いながら思ったのは、、、
ヤベッ!この人 熱い! マニアだ!
車大好きオタク
(プロラリードライバー兼社長)
で他のショップさんの足回りモディファイ計画のお話よりもなんか面白そうだな〜って思いました。
施工方法はノーマルのショックOILとガスを抜き複室に取り付けたチェックバルブから専用チューニングオイル(オイルシールソフナー添加済)と適正ガス圧を注入する、硬さも数種類からチョイス出来る。
自動車ジャーナリスト 国沢光宏 氏
(故 徳大寺有恒の愛弟子)
はこのチューンを絶賛している様だ。
以外と このチューンは玄人好み...なのか?
BMWのセッティングレシピもストリートからレース車両まで、1シリから8シリまで幅広い車種でをお持ちのようです。
Z4Mはまだ未開拓との事。
それでこのショップで純正アブソーバーをチューンする前と後の他車種のデータを見せてもらいました。
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巡航時に体感する乗り心地は、グラフだと中央の線。チューン前を見るとずっと揺すられ続けている感じ。
しかしチューン後は明確に細くなった。
巡航時の滑らかさがハッキリ数値になって出てます。
大きな入力や絶対的なGなどの、
収束まで良くなってる。
面白そう!
このチューンは日本、アメリカ、
韓国で特許取得済み! で日本全国に
のれん分けをしている模様です。
伊ランチャ社が特許取得後に不服申し立てをして来たらしいが、不服申し立ては特許庁に却下されたようだ。
まぁ 兎に角 興味深い。
やった事ない事はやってみたいね!
やっちまった!失敗!ってなっても
いいかな?
何事も経験ですし、
車 談義にも幅が出ます。
安定ばかり求めても
得るものは限られますまもんねー。
まぁ やってみまひょ!
10代の頃 地元 山の手のバイト先にはメカ好きで大田区の工場の跡取り息子が数人居たけど その中のAは二輪車の純正リアアブソーバーのケースに穴開けてショックOILの粘度を入れ替えてセッテイング出してたね。
悪くは なかったけど10代だったし見た目勝負みたいな所も有ったから社外の黄色や赤のショックに魅了されて、地味な純正チューンで興味は湧かなかったのを思い出した。
あ〜っ懐かしい....。。
動画は14:25と19:25くらいからがZ4Mです、圭ちゃんのコメントをこれからのZ4Mモディのヒントにしたいと思います。
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