足回り Part 3 SACHS製 純正ショックアブソーバー再検
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
ショップ作業 |
| 難易度 |
 初級 |
| 作業時間 |
6時間以内 |
1
千葉県 いすみ市
株式会社 SANKO WORK'S NeoTune
作業前に社長の喜多見さんに希望を伝え、試乗して頂きZ4M純正 SACHS製ダンパーをチューニングして頂く上で御社のどのバージョンが適当か ご意見を伺いました。
結果
相談して純正ショックアブソーバー改の
バージョンはCUM(SPL+)でチューン!
(その後試乗やスプリングを交換などを経て
一番硬いハードIIIバージョンになりました。)
別途オプションでショックアブソーバー
内をチューン前にフラッシングしてもらえます。
通信チューンもしています。
外したショックアブソーバーを送ってチューンして返送してくれるので遠方の方でもチューン可能です。
チューン加工代金はZ4Mの場合
全バージョン共通価格
フロントが¥9.000- X2 = ¥18.000-
リア が¥8.500-X2 =¥17.000-
4本合計 税込¥37.800- です。
送料&取り付け工賃は別途です。
取り付け工賃も良心的で持ち込みOKなので ついでにブッシュ類も一緒に交換してくれます。
チューン加工完了!
取り付け前にどれくらい減衰力が
回復しているか前後 Z4M
純正SACHS改 NeoTune
ダンパーを手で押してみます。
NeoTune 前は推測で新品比70%〜80%減くらいまで減衰力が低下していた様な手応えでした。(走行47.000Km使用のダンパー)
E36M3の足回りリフレッシュでも走行43.000kmでヘロヘロになっていたようです。
https://www.autofine.com/blog/entry/69982.html
それでは押してみます。
凄ーゲ!! マジ 凄ーゲ!!
前後ともにメチャ元気な減衰力になりました。
グッと体重をかけてみると しっかりとした抵抗を発しながら沈んでいきます。
離してみるとスッーと元気よく戻ってきます。
半信半疑だったが
マジで生き返りやがった(*゚Д゚;;)
※ 追伸
おもしろい事を社長の喜多見さんから伺いました。旧車や絶版車両ですでに部品供給が無くなった、ボンネットフードやトランク&ハッチバック用のオイルダンパーの減衰力回復修理もNeoTuneで出来るとの事です。 お困りの方は相談してみては?
2
これはZ4M(E85&E46系)のウイークポイント
。
純正リアスプリング(バリアブルピッチ )下側の巻きが細くなり接近している箇所が水はけがいまいちなのでしょうか?
それとも金属疲労での腐食?
凍結防止剤などの影響で折れる事もあるようです。
日本でも折れてる事例をサイト上で結構拝見します。
気付かないで乗ってる方も多いと聞きます。
なので巻きの太い強度のある物に換えます。
欧州のE85&86乗りの中では定番のようで、スプリングをEibachやH&R
などに変更するそうです。
足回り Part 2 の"駆けヨロ"の動画で圭ちゃんのZ4M駄目だしコメントが『リアがちょっとナーバスになって出るんじゃないか 出るんじゃないか って恐怖がいつもあった。 ロールストロークを減らせばいいんじゃないですか もっとよくなりますよ。』ってコメント
圭ちゃんの言うとうりにリアは
絶対に改善します。
でもあまり車高は落としたくないんですよね。
ノーマルより1cm〜1.5cm落ち
くらいが理想ですが両社公表データだと
Eibachがフロント2cm リアが1cm
H&Rがフロント&リア共に2.5cm です。
理想より両社とも ちょいと下がり過ぎです。
ガレージから下り坂でリップを擦らない幹線道路アクセスリミットは11cm強〜12cm弱(フロントリップ部)が限界です。
フロントリップ部の最低地上高が
ノーマルで13cmなので両社とも−2cm以上でダメです。
リアはノーマル時 リアバンパー
マフラー出口付近 最低地上高
で23cm前後です。
でもタップ式車高調整機構無しで車高をどうやって調整するんよ?....なぁ?
検索してみます。
3
まずフロントから車高対策部品を選定していきます。
写真は全部 BMW 純正アッパーマウントです。
全てE85Z4Mに流用出来ます。
これらで10.5mm位の範囲で車高の調整が出来ます。
以前紹介した
BMW 純正 51717036781
補強プレートでも 3mm調整出来ます。
E89用は全体的にアルミ材で覆われていて
0.5mm程度の車高アップなら強度も増しそうだし強化パーツとして次回使いたいですね。
Z4M純正アッパーマウントも結構ゴツくアルミ材にしっかり覆われていて流石 M って感じです。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2437187/car/1955571/4837087/note.aspx
E36系やZ3M系など他の純正パーツ なども流用可能のようです、御自身で検証してみてください。
※ 今回紹介する純正流用車高調整は車両の個体差やモデファイの内容で計算どうりにならない場合もあります。装着、実測
し調整してください。
4
BMW純正品 31306779671
Adapter 20mm上がります。
Z4M やE46M3などはもちろん
E系なら使える模様。
フロントアッパーマウントスペーサーですね。
これを入れればEibachでフロントが下がった分が帳消しになりノーマル車高を維持出来ます。
悪路用に車高をあげる為の部品です。
5
続いてリアの車高対策部品の選定です。
純正スプリングアッパーシート。
純正車高調整用のパッドスペーサー。
左がZ4M純正 5mmのスプリングパッド
右が悪路用の15mmのスプリングパッド
BMW 純正 33531094754
調べたところZ4Mに使用できるスプリングパッドは、下記 4種類の厚みになります。
Z4M 5mm - 純正部品No 33531136385
E36 7.5mm - 純正部品No 33531136386
E36 10mm - 純正部品No 33531136387
E46 15mm - 純正部品No 33531094754
7.5mmと10mmは、E36用になりますが、Z4Mでも使用可能です。
15mm E46 用も使用可能です。
BMW ってホント面白いです。
純正で車高調整部品がこんなに出ています♡
さらに上げたい場合はこれらに重ねて英国のポリウレタンブッシュメーカーSupre Pro の
SPF 1358-10K 10mm
SPF 1358-8K 8mm
SPF 1358-6K 6mm
などもありますよ。
※リアの Eibach pro-kit と15mmのスプリングパッドは超オススメです。リアだけでもこのセッテイングにすると厚みのあるパッドがEibach pro-kitの硬さ?ゴツさ?を帳消しにしてくれとてもいい組み合わせだと思います。
6
今回NeoTune と組み合わせて使うドイツの2大スプリングメーカー Eibach pro-kitさんと H&Rさん です。
組み合わせは 前後同じブランドと前後別ブランド EE.HH.EH.HEの 計4パターン
実験大好きなので
全パターン試しました。(*^▽^*)
お好みで、ここに純正も入れて組み合わせを考えても乗りごごち重視で面白いかもしれませんね。
試乗を重ねて感じたノーマル純正との違いはEibachさんは固めで張りと腰がしっかりとしております。(路面が公道で少し荒れているくらいならEibachの方が良いです。)
H&Rさんはマイルドでしなやかに締まった感じです。(路面がよりフラットで首都高やトラックコースなどはH&Rの方が良さげです)
フロントスプリングはカタログデータ上はH&Rの方が5mm低い設定になっているのにも関わらず、H&Rの方が1/4回転巻き数が多いです。
リアの方はカタログデータ上 H&Rの方が15mm低い設定です、Eibachの方が高いので巻き数はEibachの方が3/4回転多いです。
今回 NeoTuneと合体させたのは
フロント H&R リア Eibach
の組み合わせで、現段階では好みです。
eBayやセカイモンで輸入すれば前後バラ、2本から買えます。
フロントバンプラバーは
純正 31307836823
ダストブーツ 31331093344 です。
リアはBMW 純正 33531094754
15mm スプリングパッドを使用。
経験上 比較対象スプリングよりデーター上低くなるのに巻き数が増えると柔らかくなる傾向です。
7
タップ式車高調無しで、
純正複筒式にこだわり構想をたて
色々とやりながら試乗を繰り返し、
ようやく理想どうりノーマル純正車高からフロント−1cmダウン、リアもマフラー出口付近で−1cmダウンで調整出来ました。
ここまで去年3 月から構想&海外部品調達を開始した足回りモディファイも
約1年間 セットアップ〜試乗〜セットアップ〜試乗の繰り返しで 長い道のりでした。
大変で、検索しても前例は無いし
簡単じゃなかったけど勉強になった分
楽しめたし、面白かったです。
自分なりにZ4M純正 SACHS製ダンパーを味わい尽くす最善の改良だったと思います。
車って勿論 乗る楽しみが一番だとは思うけど、人によってはモディファイのウェートの方が多くて楽しいと思う人も結構いて自分はそのうちの一人だと思います。
モディファイって言ってもショップ任せでは無く自身で悩み難儀ですんなり行かない方が記憶に残りいい思い出になります。
なるべく自身で策を練って楽しめる車両がいいですね、楽しめない車両はあまり興味がわかないですし結構 早めに飽きたり
手放したりしてしまいます。
また時期構想をイメージしつつ
今回のZ4M純正 SACHS改NeoTuneダンパーの耐久性がどこまで一緒に遊んでくれるか楽しみながら味わいたいと思います。
喜多見 社長曰くNeoTuneのオイル自体は純正オイルと違い、結露や水分などを想定して劣化を極力抑える開発をしていて10万Km以上〜くらいならオイル交換なども必要なく問題なく使用可能らしい。もちろん気になればオイル交換可能だ。
勝手な予想の話ね、ネオチューン のショックアブソーバーOILはOmega 690のようなOmega系の特殊OILなのかもしれません。ふとそう思ったんですよね。。。
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写真はタイヤハウスの隙間を確認するために露出を+補正しており、全体的に白飛びしていますが わざとです。
タイヤハウスの隙間はこんな感じで仕上がりました。
NeoTuneの感想ですが、私の場合 前後スプリングを社外のスポーティーな物に変えてる事を考慮してください。
しばらくNeo Tune CUM(SPL+) で楽しんでいました(この時点ではノーマルスプリング)めちゃくちゃ乗りごごちが良くて高速道路などでは寝そうになるのでセッテイングを変更して一番硬いフルハードに再施工して頂きました、フルハードと言っても動き出しの良いストロークでガチガチではありません。
(←この後しばらくの期間ノーマルスプリングで検証した後にスプリングをダウンスプリングに変更)
今の私にはこれくらいの硬さがちょうどいいです。
タイヤの空気圧も色々と試しましたが、結局 運転席ドア開口部のBMWメーカー推奨ステッカー記載の空気圧が一番しっくりきています。F2.1 R2.2
Neo Tune で検索して頂くと色々な感想を目にします、(猫足、艶足、シットリ、ネットリ、ノーズダイブしなくなった、ロールが減った...etc.)全て当てはまると思いました。
体への負担は減っているように思います。
スポーツ走行した時には、へこたれずノーマルよりもスポーティー。
Z4M Roadster Competition みたいな感じで
穏やかに飛ばしているとシットリと
艶足でALPINAの足のようです。
純正ショックを改造して車検もOKで
エコだし 価格もリーズナブル
普通に乗っても〜スポーティーに乗ってもそれなりに快適で必要十二分
つくづく不思議な足です。
結果 Z4M純正SACHS製ショックアブソーバーは蛇足ではなく手をかければ蘇り
期待以上の優良アブソーバーに生まれ変わると言う事となりました。
ノーマル新品への交換や高額な足回りで
乗り心地の改善など検討中の方は
意外と目からウロコ的な事になるかも
しれませんね、Neo Tune。
※注意 飛ばす方はNeo Tuneの一番硬いフルハードでセッテイングしてもらって下さい。
乗り心地重視で柔らか目にすると
120~140~160~180Km〜以上高速走行時に 路面のうねりなどで、ぶわんっ〜ブワン〜って跳ねてしまいます。
セッテイングをやり直す羽目になりますよー。
ちょっとビビって柔らか目にした仲間内のBMW乗りは皆 同意見でしたので間違いないと思います。
ビビらずに走りのBMWはフルハードでお願いしてくださ。
後で必ずもう少し硬くしとけば良かった、次回はもう少し硬くしようって思いますよ。
喜多見社長に他のバージョンを進められても『いやフルハードでお願いします!』って啖呵切って下さい(笑)! そうすればノーマル純正同等以上のZ4Mを味わえると思います。
私は公道前提ならビルやアラゴを上回るい〜い足だと言い切りますよ。
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