リヤキャリパーブラケット塗装2

塗りと乾燥が終了したら、マスキングを剥がします。

まずブーツを取り付け、スライドピンにラバーグリスを塗り、組み付けます。
リテーナー(薄い金属板)も隙間が無い様に押し込みます。

スライドピンはそのまま差し込むとエアが入って写真の様に孕みます。

慣れると片手でプシュとエア抜きできるのですが、ブーツの隙間に配線ドライバー(私の居た工場では皆そうやって呼んでました。略してハイドラ、一般的には薄刃ドライバー、0番や00番の細いマイナスドライバー)を入れて、エア抜きします。
まあ、使ってるうちに抜けるとは思いますが、組み付けてる途中にブーツを傷つけたり、挟み込んだりしないための予防措置です。

※きちんとブレーキの整備をしないとグリスが硬くなりスライドピンの動きが硬くなります。
そうなるとブレーキフィールの悪化(グニャグニャする)やパッドの片減りが発生します。
いいかげんな車検をやる工場で、ここをグリスアップしないで、パッドの当たり面だけ外からスプレーグリス噴いて終わりとか、酷い整備をされた車を見た事があります。

ブレーキパッドのスライド面や、キャリパーとの当たり面に塗るワコーズの耐熱シリコンブレーキグリス。
3600円と少々高いですが、自分の車だけに使うなら使用量が少量なので、長持ちします。
現に私のは缶にサビが出てきましたw
（サーキットに持っていって、現地でパッド交換＆ブレーキフルードのエア抜きして、フルードがついた軍手で触ったりしたからかも・・・）

次の車検まで2年間残ってたりするので(家族の車で、近所の買い物程度の使用)、私は優秀な製品だと思ってます。

外した逆手順で組み付けます。
外す時に書かなかったのですが、ローターがフリーになるので、ホイールボルトを1本仮に取り付けておくと作業がスムーズです。

キャリパーブラケットの取り付けボルトの締め付けトルクは51〜66[Nm]

キャリパーとスライドピンのところが20〜25[Nm]

写真の通り仕上がりました。
色合いもほぼ同じで満足感高いです。

別角度から。

そして、エンジンを始動し、ブレーキを何度か強く踏み込んで、サイドブレーキを何度か強く引きます。
これでサイドブレーキの調整が働きます。
あまりにもサイドブレーキがガリガリ動くときは何か異常があります。


タイヤをつける前に各部ゆるみや取り付け忘れが無いか確認します。

着地させる前にタイヤを回して引きずり(スムーズにタイヤが回らず、ブレーキが効いた状態になっていること)が無いか確認します。

着地したら、確実にサイドブレーキをかけて、規定トルク108〜147[Nm]でホイールナットを締め付けます。

以上で完成です。