新A4の重箱の隅だけつつきに行ってみる

先日A5のことで最寄りのアウディ店にお邪魔したら新しいA4(B9系)が展示されていたので、(もちろん)買えはしませんがちょっと座ってみました。隣には先代(B8系)のアバントもまだ置いてありましたが、ここのディーラー自ら「比較試乗キャンペーン」もやっていたと記憶するので、売る側も「比べさせないと違いがわかりにくい」と考えているのでしょうか。
さてB9、相変わらず内装の品質感は高いですが、素材の質感はB8もそれほど引けはとらないように見えました。MMIのインターフェイス変更でセンターコンソールのスイッチ配置はだいぶ変わりましたが、ここでは私がB8の要改良と感じていた点に注意してみます。

まずこちらは隣にあったB8のセンターコンソールですが、ATセレクターの左にエンジン始動/停止ボタン(1)、右にオーディオのボリュームノブ(2)があります。本来運転席側(右ハンドルなら右側)に(1)・助手席側(同じく左側)に(2)があるのが望ましいはずですが、これは左ハンドル車用設定そのままと思われます。前方にあるパーキングブレーキスイッチだけは右側に移されているのに、さらに言えばB8と同じMMIの操作系をもつ先代A6(C6系)はハンドル位置にかかわらず(1)が運転席側に配置されているのになぜB8ではそのままなのか、A5を買う前から不思議に思っていました。また所有してからも、この銀色に光る大きなボタンは助手席の子供の興味を惹き何度か手を伸ばされてヒヤヒヤしたこともありました。

(2016/6/23追記)
先日ディーラーを訪れた際に現行A6オールロード(C7系)の室内を覗いたところ、何とB8同様エンジン始動/停止ボタンが助手席側にあり、腰を抜かしました…。
(追記以上)



さてこちらはB9です。フォーカスが合っていない上暗いですが、カップホルダーの右前方に奥ゆかしくエンジン始動/停止ボタンがあります。ここなら間違って押してしまうこともないでしょう。また、ボリュームノブも助手席から見て一等地にあります。運転手はステアリングスイッチで調節できるので触りにくくても問題はありません。パーキングブレーキスイッチもシフトセレクターの手前、つまりかつてレバーだった時の位置に戻っています。



もう一つ、こちらはB8の運転席ドアのドアミラーコントロールノブです。ノブを回してモードを切替えるのですが(アイコンは上3つが左調整・熱線ON・右調整、下が格納)、通常時は左右いずれかの調整ポジションにしておくことになります。この場合、意図せずともノブに触ってしまうとミラーが動いてしまう恐れがあります。



そんでもってこちらがB9です。ご覧の通り、左右の調整ポジションの間に「0」ポジションが追加されています。説明書を読んだわけではありませんが、これはさすがに通常時のポジションでしょう。今時どこの車でも普通は「0」相当のポジションがあると思いますが、とりわけ作動ロジックに厳しそうなドイツ人がなぜB8設計時に見逃してしまったのか、謎です。
B8の小さな不始末は返す返すも残念ですが、ともかくあるべき方向に修正されたのは喜ばしいと思います。