静岡県沼津市を舞台にした人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の市内スタンプラリーが5月中旬の開始から半年が経過し、商店街活況に一役買っている。沼津商工会議所が主導し、市中心部の商店街や名所を巡る企画は、同作のファン「ラブライバー」が市内を繰り返し訪れる動機付けとなっている。
同商議所が発行する1冊500円のスタンプ帳は、11月末までに1万8300冊が売れた。スタンプの設置場所は当初9カ所だったが、現在は47カ所まで急増。設置を希望する店が多く、今後も順次拡大するという。設置店ではそれぞれ、1個300円のオリジナル缶バッジも販売し、総計で1万個以上を売り上げた。商議所の担当者は「男性ファンだけでなく、親子連れが増えている」と驚く。
11月中旬に沼津市内を巡った静岡市葵区の中学生(15)は母(47)と8カ所のスタンプを押した。今夏に続く2回目の沼津来訪。「スタンプ企画を通じて、沼津のさまざまな魅力を知った」と語る。
市内の店舗は、同企画と組み合わせた販促企画にも乗り出している。参加申請中の日産レンタカー沼津駅前店(同市大手町)は、スタンプ帳を持参すると基本料金を2千円割り引いている。沼津仲見世商店街のマルサン書店はアニメの登場人物9種類のしおりを特製した。
洋菓子店グランマ(同市上土町)は、グッズやアイシングでつくった登場人物の立体作品を置く展示コーナーを設けた。登場人物をイメージしたケーキも好評だ。オーナーパティシエの中川英俊さんは「全国的な知名度の広がりを感じる。遠くから来るファンを楽しませたい」と語る。
沼津仲見世商店街振興組合の担当者は「店舗ごとの商品開発も推進したい」と同企画を活用した商店街活性化策を練る。
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2017/12/07 04:42:52