YOKOHAMA A539 175/60R14  

「名車再生」や「カーSOS」などの海外番組を見ると、欧米には愛車を30年、40年と長く大切に乗って、そんな風に大事に乗られるクルマを「名車」と呼び、リスペクトする文化があることが判る。どんどん新型車に乗り換えて人より早く乗れる中古車が新車より高いなど、クルマは見せびらかすためのモノと位置付けるどこかの国よりもずっと成熟したクルマ文化で羨ましい。

ヨコハマタイヤがそんなヨーロッパのヒストリックカー市場に向けて2000年から輸出していたタイヤを国内での需要に応えて2019年から供給開始したのがこのA539だと言う。
最近マツダがNAロードスターのパーツ供給を再開したというニュースが流れたが、この国のクルマ文化も成熟して来たのではないでしょうか。
「名車」カプチーノを大事に乗り続ける我々はそんなクルマ文化の熟成に貢献しているのです！（笑）

そんな「名車」カプチーノのタイヤを選ぼうとしたらサイズの問題で本当に選択肢が少ないが、175 60 14RというドンピシャのサイズがA539にある。

ホビーというとこどものおもちゃみたいだが、大人の嗜好もホビーと呼ぶ。
「ヒストリックカーのためのホビータイヤ」という触れ込みで売られるA539の広告のエモーショナルなトレッドパターンを見た瞬間に「コレ！」と思った。

（ヨコハマのPR画像参照）

近所のタイヤガーデン（ヨコハマの特約店）で14R 6JのBBSホイールに組み付けてもらい持ち帰って先ずは今履いている純正アルミ（前期）＋ブリジストンのエコタイヤと重さを比べる。純正＋エコの11.0kgに対して11.8kg。
BBSは純正のエンケイと同じ4.8kgなのでエコタイヤより0.8kg重い7kgなんだな。このタイヤ。

カプチに履かせての印象は…
素晴らしいですね！このタイヤ。

街乗りに充分なグリップ力があるのはクラッチミートの瞬間に判る。BBSが6Jで5Jの純正よりもトレッド面のフラットさが保たれていることもあるかも知れない。

まだ慣らしの範囲だが軽く曲がっただけでサイドの踏ん張りがレベルアップしたのも感じた。

乗り心地ではエコタイヤより二段階は上、静粛性は三段階上の印象。
静粛性にはロードノイズだけでなくタイヤが路面からの衝撃を吸収してくれることによりカプチのボディがガタピシなる音が格段に減ったことも含まれる。

これ、年老いたカプチのボディが受けるダメージを確実に減らしてくれるだろう。

サーキットでタイムを削るのにはグリップなど物足りないかも知れないが、街乗り中心でクラシカルな雰囲気を味わい、でもスポーツカーであることも忘れたくない僕のカプチーノには最適のタイヤだと思う。
ヨコハマはカプチーノのためにこのタイヤを作ってくれてるんじゃないだろうか？（笑）

というか、エコタイヤって乗り味のレベル低すぎませんか？
ウチのもう一台のパサートも現在はピレリのエコタイヤを履いているが、固い、うるさい、ザラザラした感触でパサートのコンフォートな乗り味をスポイルしている（燃費だけは良いのだが…）
いくらSDGsが流行りでも、もうエコタイヤだけは履くまいと思った。