私は若い頃、写真の仕事をしていました。初めてカメラに触ったのが小学校3年の時、オヤジのアサヒペンタックスで毒にも薬にもならない写真を撮っては自己満足に浸っていました。中学では写真部に所属、休みの日にはカメラを持って自転車で回れる範囲で鉄道を撮ったり風景を撮ったり、寺社仏閣の建築物や石仏を撮ったりしていました。
やがて高校から大学受験、写真なんか撮ってる時間は無くなりましたが、どうしても写真の仕事に就きたくてマイクロフィルムの書類撮影の会社を振り出しに芸能関係、航空写真測量関係、内視鏡関係の会社を渡り歩く事に。
当然、この頃の写真はデジタル画像ではなくフィルム写真でした。そのため、フィルム写真時代に培った知識や技術、技能は現在では何の役にも立たず宝の持ち腐れ状態、写真の技術で食って行けたのは平成初期まででした。
しかし、そんなフィルム写真で仕事をしていた頃から、写真に対して一つの信条を持っていました。それは『画質最優先』という事。今やデジカメ全盛期、スマートフォンにもカメラが付いている時代、画像処理ソフトも高機能のものが豊富に揃っており、ぶっちゃけプロが撮っても素人が撮っても大きな差が出なくなりつつあります。
(それでもやはりプロが撮る場合は条件や制約がある中で仕事をする訳で、素人やアマチュアとはその仕上がりのレベルで一線は画していますが。)
素人が撮った奇跡の一枚がプロの作品を凌駕することもしばしばあります。
それでもやはり『画質』という点に於いてはデジタル一眼で撮ったものはスマホなどで撮った物とは比べ物になりません。ここでポイントになるのが同じデジタル一眼でも高級機になれば画像エンジンも大きなものが搭載されていてより高画質になるという事。同じレンズを使ってもフルサイズとAPS-Cサイズ(面積比で言うと昔のハーフ判、オリンパスPENや京セラのサムライなど)ではその大きさが倍くらい違うので、当然描写も細かい点まで表現できるという事です。但し、フルサイズの画像エンジンを搭載したカメラとなると、気の利いた中古車1台より遥かに高いお値段になります。また、以前のようなメカニカルシャッターの頃の高級機なら、それこそ買えば一生モノでしたが、今の電子制御のカメラだと持って30年、どうしてもその特性上これは避けられない問題です。それでも撮ったその場で画像を確認できるなど、やはりデメリットよりメリットの方が大きいので、今後もデジカメの進化は続くでしょう。
さて、前置きが長くなりましたがそんなデジカメ全盛期に私が使っているカメラ(デジタル一眼)は実は画像エンジンがフルサイズではなくAPS-Cサイズです。
その機種を選んだ理由は後で書くとして、実は以前、一緒に仕事をしていたドライバーさんから聞いた話があります。それは
「今の日本では制限速度を超えて走る事は(原則として)できない。では如何にして目的地により早く到着するか?それには如何に早く制限速度まで達するか?である。」
という事。なる程、一理あります。
このドライバーさんは常にロータリーエンジンの車に乗っていましたが、如何に早く走るか?という目的を突き詰めた結果がロータリーエンジンだったのでしょう。この気持ちは凄く良く分かります。
車を選ぶときにポイントになる点は人それぞれ(目的によって)違うでしょうが、皆何かしらの信条を持って選んでいると思いますし、個性的な車を選ぶ人ほどその傾向は強いと思います。
私は唯一無二のものを選ぶ傾向があります。勿論それだけで選んでいる訳ではないのですが、得てしてそういったものには他のものを凌駕するポテンシャルを秘めている場合があります。勿論欠点も多いですが・・・
で、私が選んだデジタル一眼はSIGMAのSD-1メリルというカメラ。画像エンジンはAPS-Cサイズですが、SIGMA以外は採用していないフォビオンセンサーという独特な3層構造の画像センサーを搭載しているので、ともすればフルサイズを凌駕する画像を得られる事があります。但し連写ができません。

高いカメラを持っていても、使いこなす腕が無けりゃ意味が無い。フォビオンセンサーはじゃじゃ馬で使う人を選ぶカメラだけど、使いこなせればフルサイズを凌駕できる。
取り回しの悪い3ナンバーでノロノロ走るより、キビキビとメリハリを効かせて走る5ナンバーの方がカッコイイと思うのは単なる僻みでしょうか?(笑)
そういう意味では私は意外と軽自動車好きなんですよ。
まぁ、自分が軽自動車に乗ってた時に知り合いの女の子がソアラで迎えに来てくれた時は『負けた・・・』って心底打ちひしがれましたけどね。
Posted at 2021/08/07 20:00:40 | |
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