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南雲しんくのブログ一覧

2016年09月24日 イイね!

アルミテープの話



先日トヨタ自動車が発表した、アルミテープを車体のあちこちに貼ると

ドライバビリティが向上するという話について、まともに試さずに

否定から入るみんカラ住民の皆さんを横目で見ていて、

色々と思うところがあったので少々述べさせて下さい・・・。



ニュースが駆け巡った当日は、うちの職場でもそこそこ話題に上がりました。

(その場で広めたのが自分である事は否定しませんが・・・)

そして当然ながらこうなる訳です。

「胡散臭え」



・・・ごもっともです。自分も最初はそう思いました。

カーメイト辺りが売り出している商品であるのなら、まず間違いなく信じません。

理論云々は抜きにして、トヨタもついに気でも触れたかと笑いもしました。

しかし冷静になって考えると、恐らく「嘘ではないんだろうな」と言う事に気が付きました。

それは何故か。


『コストが掛かっているから』です。



特許を出願・取得しているとは言っても、この技術自体は偶然の産物、

棚からボタモチで発見したものである事をトヨタは明言しています。

発見後は様々な箇所に貼り付けて検証・実験は行ったのでしょうが、

技術開発自体には大したコストは掛かっていないでしょう。



問題はその先。

『すでに量産車に実装済みである事』。



アルミテープもタダじゃありません。

一般ユーザー側からすると数百円で出来るお手軽DIYですが、

相手は年間900万台近くの自動車を生産する、

天下のトヨタ自動車株式会社様です。



現状、国内仕向だと現行のノア/ヴォクシー、プロボックス/サクシード、レクサスRX、

そして86の計6車種(恐らく特許が絡むのでBRZには未実装かと・・・)

に実装済みだとの事ですが、このトータルの販売台数と

1台当たりに掛かるコストを鑑みると、

あの徹底的なコスト管理を行っている筈のトヨタ自動車が、

たかが「かもしれない」程度のオカルトネタを

量産車に実装するとはとても考えにくいです。

しかも燃費や出力の様に、目に見える「スペック」上には決して現れない、

ドライバビリティの領域で。



軽く計算してみましょうか。実装されている車種全てを調べるとかなり面倒なので、

分かり易いノア/ヴォクシーだけで計算します。



ノア/ヴォクシーは今年に入ってからの半年(1~6月期)で約7万台を国内販売しています。

貼る箇所や数によって変動するでしょうが、1台分で100円掛かっていたとしましょう。

(厳密にはコストは物の原価だけではありませんが、分かり易くする為と思って下さい。)

するとこのテープを貼ると、半年間の国内販売のノア/ヴォクシーだけで700万円。

単純計算で年間1400万円。

あくまで1台100円と仮定して計算していますが、量産すると

かなりの額のコストが掛かるんだと言う事がお分かり頂ければ幸いです。

そしてこれは一旦量産に乗せてしまうと、余程の事が無い限りやめる事はできません。

本当にドライバビリティに現れるのなら、尚の事です。



そして何よりも今回の様に大々的に宣伝してしまった事で、

他の車種にも波及させなければならなくなりました。

「ノア/ヴォクシーに付いているのに、それより上級の筈のエスクァイアや

上位車種であるアルファード/ヴェルファイアにはなぜ付けない?」と、

上位車種購入の検討をしているユーザーに思われてしまい兼ねないからです。



そうして行くと、このアルミテープのコストはどんどん膨れ上がります。

確かにマスプロ的な考えをすれば、投入される台数を増やせば増やす分だけ

1台辺りのコストは低減されます。

しかし決して『ゼロ』になる事はあり得ません。

そのアイテムを付与している分だけ、「必ずいくらかのコストは掛かっている」んです。

1台に付き100円掛かっていたものがたとえ90円になったとしても、

採用車種が増えていたら当然そのコストは増える一方です。



自分は高校時代から物理も専攻していなかった上に

電気も不得手と来ているので、今回の件に関しての

専門的な理論ははっきりと理解していませんが、

トヨタが発表した技術説明ではいまいち怪しいなとは思っています。

が、過程はどうあれ結果がそこにあるとトヨタが認めて

コストを掛けるに値すると判断をしたのならば、私は信じます。



あまり大きな声で言うのも憚られるのですが、

正直な話自分は免許を取る前からずっと「アンチトヨタ」側の人間です。

でもだからこそ、「あのトヨタがコストを割いて投入するアイテムがオカルトな訳が無い」

と、逆に納得してしまう自分がいます。

嫌いな相手の性質を知っているからこその信頼関係、とでも言いますか。



長々と思うがままに述べさせて頂きましたが、簡単にまとめてしまうと

「あの『1円でもコスト削減』をする事に長けたトヨタ自動車が

コストを掛けた物に効果が無い筈が無い。」

この一言に尽きます。




とは言え自分もまだ試せていませんが、貼る場所の情報もちらほら揃って来たので

そろそろ始めようかなと思います。まずは目立たないコラムカバーからですかね。

しかしドライバビリティに鈍感であると定評のあるなぐぅなので、

どこまで変化が感じ取れるかが最大の課題ですね・・・。
Posted at 2016/09/24 02:56:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

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何シテル?   01/08 16:58
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