傘をパクられた。
いつもコンビニで買う透明のビニール傘。
よくパクられるし、よく忘れるのでいつもコンビニのビニール傘。不便ではない。
傘としての機能も十分だし、透明なので前も見える。どっちかというと機能的。
昔は手開きだったけど、最近では自動で開くジャンプ傘に進化している。
台風16号が接近し、ここ大阪でも雨と風が強まって傘が必要なぐらいの雨になっていた。
そんな昼時、ラーメン屋の傘置き場には同じビニール傘がたくさん刺さっていた。
よく見れば違うのだろうが、ぱっと見はどれも同じ。すぐ分かるのは傘の柄の色ぐらい。
そこで傘がパクられた。
故意なのか?過失なのか?
パクられたのか?間違えて持って行かれたのか?
それは謎である。
「俺の傘がパクられた!」と言っても、人の傘を持っていくのには善人なので気が引ける。
「また傘を買わなアカンやんけ・・・」
と思って台風が近づく雨の中、車に駆け込む途中で黒い影が落ちているではないか。
一瞬の判断力、洞察力。
「財布!?」
貧乏人レーダーは財布にはとても敏感である。
さてここで、目の前に財布が落ちてる。 どうする? 拾う?or拾わない?
拾うと面倒だ。警察に届けたり、書類を書いたり。。。お礼の電話とかも別に要らん。
しかし!落ちてる財布はとても気になる。
もし、自分が財布を落としたら・・・
「現金は抜かれてもいいから、免許証とかカードとかはそのままで届けて欲しい。」
これが本音。免許証とカードの停止や再発行は面倒くさい。現金は拾ってくれたお礼だ。(そんなに入ってないし)そんな気持ち。
「届けてあげよう。」
2秒の思考時間。やはり俺は善人。
善人というより財布の中身を見てみたい好奇心に負けた。
お金は抜かない。そこまで金に困ってない。ちょっと中身を見てみたいだけだ。
雨が降る中、小走りでしゃがみながら財布を拾い颯爽と車に乗り込む。
何事も無かったようなスムーズで淀みの無い動き。
凡夫なら一瞬の迷いで財布の前で立ち止まるであろう。もしくは拾うまえに考えたであろう。
しかし、俺は違う。「ちょっと中身を見る。」という思考によって決定づけられた行動。迷いは無い。
黒いラウンドファスナーの財布。
拾ってわかった。外見でわかった。
「コレ、安いヤツやん!!」
思わず出た宮川大輔の言葉。
中学生の財布か?って思うぐらい「安いヤツやん!」
2000円と小銭しか入ってない。やっぱり中学生の財布かな?
落とし主がわかるものは・・・?すごいカード類や。ポイントカードや診察券が多すぎる。体が悪いんやろか・・・?
免許証あり。ーん?36歳!?36歳!?・・・まぁええか。保険証もある。コレは届けてあげないと!ん?印鑑証明!?印鑑証明ってフツー財布に入れるか??コレは絶対に届けてあげないと!
俺の中身を見たいというゲスい欲望は満たされた。(中身を見た感想はやはりゲスいので割愛させてもらう。)
幸い会社から警察署は近いので、そのまま警察署の拾得物へ。
俺「◯◯で落ちてました。」
警「お名前は?」
俺「急いでいるので匿名で。さようなら。」
素早く立ち去る警察署。
10万ぐらい入っていたら連絡先を教えたけど、2000円だしお礼の電話もいいので匿名で届けてきた。
雨風が激しい天気だが気分は爽やかな青空。なぜか良い事をした気分になっている。
俺もいい大人(オッサン)だ。財布を拾った人の為にもちょっとお金を入れておこう。と思った台風直撃の昼下がり。
あ、今日は「空の日」だって。欠航だらけやんw
Posted at 2016/09/20 15:31:38 | |
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